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上の図ではr=50ピクセルでメッシュを区切っている.

少しでも「物体」が掛かっているメッシュの数を数える.

この場合N(r)=52となる.

((L)N)ぎー

2000

Iog(r)

rをいろいろ変えたときのN(r)を調べ、最小自乗法に よってフラクタル次元を求める.

図3.4 フラクタル次元の求めかた

ような計算をしている。画像の分割が半端な場合は、N(r)の値が違ってくる。フラクタル次

元を最小自乗法で求めているので、場合によっては、N(r)値の大小で、回帰直線の傾き

が若干違ったものになる。rの取り方には若干の注意を要する。フラクタル次元も、画像全 体から1つの値を求める手法であり、積分型統計量の1種であると言える。このため、本研 究が提案するレイヤー1・,2のような全体的な特徴を表すことができると考えられる。フラクタ ル次元は、その求め方から「物体」が均一に分布している時と、偏在して分布している時

とで値が違ってくる。

3.2.5 重回帰分析

本研究では、目視評価を目的変数、画像処理で求めた量を説明変数として重回帰分析

を行う[34][35]。本研究において、この重回帰分析では、目視評価で求めたレイヤーのレ

ベルの値をy、画像処理で求めた特徴量をズiとするとき、

γ=α0+α1ズ1十α2ズ2+…十α′.ズ,̀ (3.12)

という関係を求める。

重回帰分析とは次のようなものである。今サンプルがm個あるとき、次のように行列を定 義する。

Ⅹ=

1ズ11ズ12 ズレ̀

1ズ21・

1・t両・‥ ∫.…

y=Ⅹa+e (3.13)

ここで、yは目的変数の実測値からなるベクトル、Ⅹは説明変数の実測値からなるmXn行 列、aは係数行列ベクトル、Ⅹaは式(3.13)のモデルでの予測値、eは実測値と予測値の誤 差である。重回帰分析では、誤差が最小になるような係数行列aを求める。式(3.13)にお いて誤差の2乗をgとすると、

g=e′e=(y‑Ⅹay(y‑Ⅹa)

=yJy‑yJxa‑aJxJy+aJxJxa

=y′y‑2a甘y十a′Ⅹfぬ (3・14)

となる。ここでtは転置行列を表す。式(3.14)をaで微分しそれを0と置けば、

∂g

‑=一2ⅩJy+2ⅩJxa=0

∂a

ⅩJ】h=ⅩJy

a=医すⅩ′y

となり、係数行列aを求めることができる。

(3.15)

(3.16)

式(3.13)において、yは実測値、Ⅹaは計算で求めた予測値を表している。重回帰分析で は、この実測値yと予測値Ⅹaの相関係数rを求め、予測式の当てはまり具合を評価する。

この相関係数rのことを墓相関係数という。また、変数ズi以外の変数の影響を除いたときの 実測値yとろの相関係数を求める。この相関係数㌔̀を重回帰分析では偏相関係数という。

この偏相関係数の値は変数ろの予測式への影響度を表す。変数の中には相関が高いもの 同士が含まれている場合がある。相関が高い変数を取り除く方法として、変数増加法、変 数増減法などが開発されている[14][15]。

3.3

実験方法

3.3.1 目視分類

伊勢型紙を目視で、レイヤー1について10段階評価する。また、同様にレイヤー2につ いても10段階評価する。ここでは、10段階評価は次のように行う。なお、評価は5人で 行った。

1)試料全体100サンプルを概観して、10段階のそれぞれを代表するようなものを限 度見本として10サンプル抽出する。

2)限度見本を基準に、試料を評価してそれぞれのレベルに分類していく。評価が難 しいものがある場合は、無理に分類しない。

3)分類してできた伊勢型紙の数のヒストグラムを見て、ヒストグラムが一様分布に近づ くように、10段階のレベルを統合・分離して、再度試料を評価・分類する。

3.3.2

画像処理による特徴量計算

画像処理によって、面積統計量などの特徴量を求める。画像処理には、伊勢型紙を

200dpiの解像度で読み込み、ノイズを取り除いて2倍化した画像を用いる。画像の解像度 は、予備的な実験から200dpi程度で行うことが、処理面積の大きさ、物体の形状の表現 を考慮して適当であると判断した。

面積統計量、ランレングス行列は512*512ピクセルの画像を処理して求める。また、同 じ伊勢型紙から3カ所を任意に選んで画像処理を行い、その結果の平均値を特徴量とす

る。

フラクタル次元はボックスフル法を用いて求める。ただし、図形を均等に分割する必要が あるために、約数の多い504*504ピクセルの画像を用いて処理する。

3.3.3 目視評価と画像処理評価の相関関係

目視評価を目的変数、画像処理で求めた量を説明変数として重回帰分析を行う。本研

究において、この重回帰分析では、目視評価で求めたレイヤーのレベルの値をy、画像 処理で求めた特徴量をろとするとき、

γ=α。+α1ズ1十α2ズ2十…十α,̀ろf (3.17)

という関係を求める。式(3.17)を求めた後は、コンピュータで画像処理を行えば、伊勢型 紙の自動分類が可能となる。面積統計、ランレングス行列、フラクタル次元から算出され る量は、次元や絶対値が相当に違う。このため、重回帰分析を行う前に、それら得られ た値を標準化しておく。また、重回帰分析は変数増減法で行い、相関の高い説明変数を 振り落とすようにする。目視で評価した紋様と、重回帰の結果を比べて、解析結果が妥当 であるかどうかを検証する。

3.3.4 検索実験

レイヤー1,2に関して、伊勢型紙の類似検索は、レイヤーのレベルを指定し、そのレ ベルに近いものを持ってくることで行う。式(3.17)で伊勢型紙を、図3.1のレイヤーの数直 線上に配置する。この数直線上で近い位置に配置された伊勢型紙同士は印象が似ている ものと考えられる。レイヤー1、2に「ついてレベル4.0と8.0を指定して検索を行い、印象 が似たものが検索できるかどうかを検証する。

3.4

結果と考察

3.4.1目視分類の結果

目視検査は、伊勢型紙を大きな机の上に並べ、レイヤー1の場合は、明るいものから暗 いものへと並べ、それを10個のカテゴリーに分類した。レイヤー2についても同様に行っ た。目視検査で分類した伊勢型紙のヒストグラムを図3.5および図3.6に示す。図に示す ように、一様分布に近い形に分類できた。また、レイヤー2については、判断を保留する ようなものも数点あった。

3.4.2 画像処理による分類結果

面積統計、フラクタル次元、ランレングス行列を求めた結果の例を図3.7に示す。

図に示すように、一つの画像について色々な特徴量が得られた。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

レイヤー1 レベル

図3.5 目視検査によるレイヤー1のヒストグラム

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

レイヤー2 レベル

図3.6 目視検査によるレイヤー2のヒストグラム

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