② 6か月分2期にわたる販売予算(前年度実績および前6ヶ月実績を含む)
③ 6か月分2期にわたる生産予算(前年度実績および前6ヶ月実績を含む)
④ 6か月分2期にわたる損益予算(前年度実績および前6ヶ月実績を含む)
⑤ 6か月分2期にわたる貸借対照表予算(前年度実績および前6ヶ月実績を 含む)
⑥ 6か月分2期にわたるキャッシュフロー予算(前年度実績および前6ヶ月 実績を含む)
⑦ 6か月分2期にわたる研究開発予算(前年度実績および前6ヶ月実績を含 む)
⑧ 6か月分2期にわたる設備投資予算(前年度実績および前6ヶ月実績を含 む)
⑨ 当6ヶ月期の各課車間目標(3〜5項目で具体的に)
⑩ 6か月分2期にわたるその他予算(前年度実績および前6ヶ月実績を含む)
(2)運用方法
① 6ヶ月毎の期初に幹部会議を開催し、予算書を配布し、各課車間が説明 し、審議し、決定し、達成を確認しあう。
② 幹部会議において、前期 6 ヶ月の実績および前年度の実績について予算 の達成度を上記10項目にわたって審議し、評価する。
③ 6ヶ月予算の期初から期末までは、日常の経営活動(販売・生産計画を 含む)を常に予算に照らしながらフォローし、必要な対策を打つ。
④ 予算書取りまとめ責任部門を一本化し財務科とする。
3)販売生産会議 (1) 会議の名称
販売あっての生産であるので、また会社の日常経営活動を左右するほど重要であ るので、毎月開催される「生産会議」を「販売生産会議」と改編する。
(2) 販売生産会議に提出される販売生産会議資料は下記の点を網羅する。
① 生産計画と対照できる形で販売計画を冒頭に添付する。
② 前年度実績、前6ヶ月実績、できるだけ多くの過去 3‐6ヶ月毎の実績、
当年度予算、当6ヶ月予算を、両計画とも対照できるようにする。
③ 生産計画には直近月末の在庫量を含む。
④ 両計画とも先3か月分の毎月の計画量を含む。
⑤ 生産計画には現在含まれている品質目標なども含む。
(3) 運用方法
① 各車間主任、販売科長出席のもとに審議し、社長が決定する。決定した 計画は財務科に送付される。
② 生産計画の審議は常に販売計画および直近月末在庫と照らして行われる。
4)二つのフォーマット
二つのフォーマットは、従来の記述型「総合計画」に対し、常に予算と照らしながら 経営状況を説明し、経営活動を導くことにより予算の達成をはかり、かつ目に見える 管理また表による管理を目指すものである。
9−2−2 その他の短期近代化計画
1)電算化の推進
2)国際的標準フォーマットの準備 3)製造補助部門費用の原価算入 4)不良資産の処理
5)福利部門の外注化
6)プロダクトミックスを取り入れた経営
9−3 中期近代化計画
9−3−1 原価計算制度
1)現状
① 当社の原価計算制度は標準工数に基づく個別原価計算制度である。
② 当社だけの問題ではないが、管理費中に製造原価に含まれていない製造間接費 が多額に存在する。
③ 従い製品毎の原価が正確に把握されていない。これは会社も認めている。
2)近代化計画
新制度(予算個別原価計算制度)の内容は財務科に2日間に渡り資料(日文)を用意し説 明し、提案した。主な内容は下記の通り。
(1) 予算工数に基づく個別原価計算制度に移行する。
(2) 前提として、製造原価に含まれていない製造間接費を把握するため、部門別費目別 原価および費用の集計を行う。
(3) 製品別に下記を計算して予算原価を計算する。
① 工数
② 剰率(賃率+間接費率)
③ 直接材料費
④ 直接経費
(4) 6ヶ月経過した時点ですべての製造部門につき費用の予実算を行う。
(5) 6ヶ月経過した時点で(4)をベースに、下記を計算して主要製品についての実績原価
を計算する。
① 実績工数
② 実績直接材料費
③ 実績直接経費
(6) 主要製品につき予算原価と実績原価を比較し下記を計算する。
①直接材料費差異
②労務費差異
③間接費差異
(7) 以上により主要製品につき、予算原価を目標原価とした実績原価の管理が可能と なる。
9−3−2 予算個別原価計算制度の準備
2002年度が目の前に迫っていること、電算化等が必要であることなどから、下記のごと く2002年度から準備を進めることにする。
① 新しい伝票の用意
② 全費用部門のコード作成
③ 販売費・管理費中に含まれる製造間接費の把握および原価への算入
第 10 章 設備の近代化計画
10‐1 近代化設備計画
10‐1‐1 短期近代化設備計画
当該公司の機械加工職場は、プレス職場、機械加工職場、研削職場に分かれており、典 型的な Job Shop 型の生産方式である。本案は工程の清流化を図るため、流れ生産・ライ ン型の設備配置へのレイアウト変更を提案する。
1)機械加工職場のレイアウト変更
2)プレス職場のレイアウト変更
3)メッキ職場のレイアウト変更
10‐1‐2 中長期近代化設備計画
本計画では、当該公司の成長に伴い生産能力の増強を図るため、フレキシブルな多品種 少量生産ラインを提案する。
1)設備計画の前提条件 (1) 設備生産能力の計画値
当該公司と協議の結果、設備生産能力を表 10‐1‐1 の通りに決め、設備計画を行う こととした。
表 10‐1‐1 設備生産能力の計画値
計画年度 半割りメタル つば付整円メタル 備 考 2001 年 580 万(片/年) 90 万(個/年)
2003 年 740 万 115 万 2006 年 1000 万 150 万
(2) 生産サイクルタイムの計算
稼働日数:25/月、 稼働時間:960 分/日・2 直、 設備稼働率:85%、
不良率:1% を前提にしてサイクルタイムを計算する サイクルタイムの算定式
:年間稼働日数×1 日当たり稼働時間×稼働率×(1−不良率)/生産数量 生産サイクルタイムを表 10‐1‐2 に示す
表 10‐1‐2 生産サイクルタイム
2003 年度 2006 年度
半割りメタル 2.0 秒 1.5 秒 つば付整円メタル 12.6 9.7
(3) 生産ライン編成計画
表 10‐1‐3 に生産ラインの編成計画を示す
表 10‐1‐3 生産ライン編成計画
計画年度 半割りメタル つば付整円メタル 2001 (現状ラインの改善) (現状ラインの改善)
2003 2 ライン新設(サイクルタイム:4 秒) 1 ライン新設(サイクルタイム:9.7 秒) 2006 1 ライン追加(サイクルタイム:2 秒)
2)工程の概要
(1) 半割りメタルの工程:図 10‐1‐1 に示す
材料切断・糸面取り→品番刻印・曲げ・切断→油溝加工・爪出し→油穴加工
→面削り→高さ検査→バリ取り→メッキ→内径仕上げ
図 10‐1‐1 半割りメタルの工程
(2) つば付整円メタルの工程:図 10‐1‐2 に示す
ロール曲げ加工→フランジ加工→接合部溶接→外周部旋削→内周部旋削→
→油穴・回り止め加工→バリ取り→刻印→メッキ→内径仕上げ
図 10‐1‐2 つば付整円メタルの工程
3)試験研究の事前実施
提案の工程設計で、諸条件が開示されていないものについては、当該公司で事前に試 験研究を行い、技術的条件を確認するものとする。
4) 工程設計書:本文参照
5) 設備レイアウト:本文参照
10−1−3 主要設備の仕様と概略構造
下記の主要設備について仕様と概略構想を示している。
1) 半割メタル用設備 (1) 材料切断専用機 (2) 曲げ加工専用機 2) 整円メタル用設備
(1) ロール曲げ専用機 (2) フランジ加工専用機 (3) 接合部熔接専用機 (4) 3 軸ドリル専用機
10−2 設備近代化に要する経費
設備の近代化に要する経費を、表 10−2−1 設備投資金額一覧表 に示した。本表の 見積条件は次の通りである。
(1) 投資金額欄の金額は、日本で調達または実施した場合の見積金額である。設備本 体と必要な付帯設備・機器を含む。したがい実施に際しては当該公司で中国ベー スに見積り直す必要がある。
(2) 次の項目は、見積金額の中に含まない。
・設備の梱包費・運送費、関税等法令関連費
・当該公司での据付費、試運転費、指導員派遣費用
・電源、床面、建屋等の改造費用
・対象部品(各1点)以外の治工具・金型費
・既存設備を使用する場合の設備費
表 10−2−1 設備投資金額一覧表 (金額単位:万円)
No 項目 主仕様 数量 単価 金額
[短期近代化計画]
1 レイアウト変更 10−1−1項参照 1 式 1,008
・ プレス職場
・ 機械加工職場
・ メッキ職場
2 工程小改善費 10−1−1項参照 1 式 1,447
(1+2)の小計 2,455
[中期近代化計画]
3 半割りメタルの製造ライン (2 式)
・ 材料切断専用機 10‑1‑3 項参照 1×2 3,500 7,000
・ 曲げ加工専用機 10‑1‑3 項参照 1×2 2,400 4,800
・ クランクプレス 金型(プレス本体は既存品を使用) 1×2 150 300
・ 卓上ボール盤 取付具(本体は既存品を使用) 1×2 23 46
・ 面削り盤 (既存設備を使用) 1×2 (見積外)
・ 小型マシンニングセンタ テーブル 300×300、取付具付 2×2 1,250 5,000
・ メッキ装置 (既存設備を使用) 1 (見積外)
・ 工程整備費 作業具、コンベア、台車等 1 式 1,500
・ 試験研究費 1 式 750
(3)の小計 2 式 9,689 19,396
4 整円メタルの製造ライン 1式
・ ロール曲げ専用機 10‑1‑3 項参照 1 290 290
・ フランジ加工機 10‑1‑3 項参照 1 1,120 1,120
・ 接合部熔接専用機 10‑1‑3 項参照 1 956 956
・ 小型 NC 旋盤 搬送ローダ付(3 工程に使用) 1×6 1,900 11,400
・ 3 軸ドリル専用機 10‑1‑3 項参照 1 906 906
・ 刻印専用機 10‑1‑3 項参照 1 430 430
・ メッキ装置 (既存設備を使用) 1 (見積外)
・ 工程整備費 1 式 1,500
・ 試験研究費 1 式 500
(4)の小計 17,102
(3+4)の小計 36,498
[長期近代化計画] 数量 単価 金額
5 半割りメタルの 製造ライン増設
上記3項の設備内容と同じ 1 式 9,698 9,698
(1+2+3+4+5)の総計 48,651
10−3 設備の近代化スケジュール
設備の近代化スケジュールを表 10−3−1に示す。短期計画は 1 年、中期計画は 3 年、
長期計画は 5 年を目途に実施するよう提案する。
表 10−3−1 設備の近代化スケジュール
短期計画 中期計画 長期計画 1.設備のレイアウト変更
・プレス職場
・機械加工職場
3.半割りメタルの 製造ライン設置
(2 ライン)
5.半割りメタルの 製造ライン増設
(1 ライン)
・メッキ職場 2.作業改善
4.整円メタルの
製造ライン設置
(1 ライン)
(投資金額:2,455 万円) (投資金額:36,498 万円) (投資金額:9,698 万円)
10−4 総合効果
近代化計画の実施により、以下の生産性の向上が期待できる。
1) 人員の削減・抑制
設備の近代化により人員の削減・抑制効果が見込まれる。表 10−4−1に必要人員と 人員の削減・抑制の試算結果を示す。
表 10−4−1 生産必要人員と削減・抑制の試算 生産必要人員
製品 年度 生産量
①現状方式 ②近代化ライン
人員の抑制効果
①−② 2001 580 万片 96 人
2003 740 万片 122 人 24人×2 ライン=48人 74 人 半割りメタル
2006 1,000 万片 165 人 24人×3 ライン=72人 93 人 2001 90 万個 50 人 2003 115 万個 64 人 18 人 46 人 整円メタル
2006 150 万個 83 人 24 人 59 人