調査項目のうち、主な調査・分析結果は『別紙資料2 経済産業省CGS研究会(第2期)第3回 事務局資料「CGSガイドラインのフォローアップについて」』を参照のこと
(http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sansei/cgs_kenkyukai/pdf/2_003_03_00.pdf)。
合わせて、全項目の調査結果、および上場市場別(東証一部~二部)の分析結果については『別紙 資料3 コーポレートガバナンスに関するアンケート調査結果 2018年版』を参照のこと。この他の クロス集計(機関設計別、業種別、親会社の有無、売上規模別、JPX日経インデックス400構成銘 柄、時価総額別)については、経済産業省の公式サイトより後日公開予定のExcel資料を参照 のこと。
●主な設問に対する回答結果(抜粋)
1)取締役会における社外取締役の選任の拡大(問9)
社外取締役の選任が各属性について進展している。なお、他社の経営陣幹部経験者を社外取締役として 選任している企業は約8割(昨年度の76%から約5%増加)に至っており、他社において経営陣・幹部を経 験した人材を積極的に社外取締役として取り入れる取組みが進んでいると考えられる。
問9. 取締役の構成についてご教示ください。
(平成29年度 n=940社、平成28年度 n=874社)
2)社外取締役に対する期待値の高まり(問27)
全体的な傾向として、社外取締役は期待する役割を果たしているという評価が多い。他方、昨年度と比較 すると、「十分に果たしている」がやや減少している。コーポレートガバナンス・コードは社外取締役に対して 高い期待を示しており、回答企業においても、これまで以上に社外取締役に対する期待値が高まっている ことを反映していることが考えられる。
問27. 社外取締役は期待する役割を果たせていると思いますか、お考えをご教示ください。
(平成29年度 n=930社、平成28年度 n=874社)
48%
100%
87%
85%
81%
44%
34%
20%
33%
48%
99%
85%
82%
76%
38%
28%
16%
30%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
社内(会長・副会長)
社内(社長・CEO・副社長)
社内(事業部門の責任者)
社内(上記以外:財務・経営企画・法務担当等)
社外(他社の経営陣幹部経験者)
社外(法律専門家)
社外(会計・税務専門家)
社外(行政経験者)
社外(その他)
平成29年度 平成28年度
48%
49%
2%
0%
1%
0%
54%
43%
1%
0%
2%
1%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
十分に果たしている 概ね果たしている あまり果たしていない 果たしていない わからない その他
平成29年度 平成28年度
3)取締役会の実効性評価の取組み拡大(問59)
取締役会の実効性評価を行う企業が全体的に増加しており、「実施していない」企業の割合も昨年度から 半減している。取組み内容としては、特に取締役や監査役へのアンケートを行う企業が大きく増加してい る。また、「その他」として、社外取締役・社外監査役による討議の実施、討議結果の報告、取締役会議長 による面談(全取締役、全監査役を対象)、取締役会のあるべき姿に関する討議、また、合宿の実施等があ った。
問59 取締役会の実効性分析・評価の手法をご教示ください。
(平成29年度 n=939社、平成28年度 n=874社)
注記:昨年度調査で選択肢を設けていない箇所は平成28年度のデータがない
4)業績連動性のインセンティブ報酬導入の遅れ(問51)
報酬全体に占める「中長期的インセンティブ報酬」の割合は1割に満たない水準にとどまる。また、社外 取締役に目を向けると、CGSガイドラインにおいて「業績によって付与数が変動しない自社株報酬など」
の付与について触れたが、実際に社外取締役に対してインセンティブ報酬を付与している企業は少数に とどまる。
問51. 経営陣幹部の報酬に関して、以下の役職の固定報酬、短期インセンティブ報酬(年次賞与)、
中長期インセンティブ報酬の比率について、これまでの実績を基に、大まかな比率でご教示ください。
74%
49%
14%
10%
8%
8%
15%
1%
11%
52%
36%
12%
9%
6%
30%
4%
12%
0% 20% 40% 60%
取締役へのアンケート 監査役へのアンケート 取締役への個別インタビュー 社外役員による集団討議 監査役への個別インタビュー 外部の第三者による評価 実施していない わからない その他
平成29年度 平成28年度
76%
77%
78%
96%
17%
16%
17%
3%
7%
7%
5%
1%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
社長・CEO 社長・CEO以外の社内取締役 執行役員 社外取締役
固定報酬 短期インセンティブ報酬(年次賞与) 中長期インセンティブ報酬
5)指名委員会や報酬委員会(任意を含む)の実効性評価の遅れ(問61)
任意を含む指名委員会および報酬委員会の実効性評価は、コーポレートガバナンス・コードで原則とされ ていないこともあり、ほとんどの企業で実施されていない。既述の取締役会の実効性評価の実施状況と比 べると、指名委員会・報酬委員会の実効性を評価する取組みは不足している。
問61.指名委員会と報酬委員会(任意の委員会を含む)の実効性分析・評価の手法をご教示ください。
(※ 指名委員会(法定・任意)、または報酬委員会(法定・任意)のどちらか片方でも設置している場合のみ回答)
(指名委員会 n=356社、報酬委員会 n=393社)
6)コーポレートガバナンス・コードに対する形式的なコンプライ(問76)
コーポレートガバナンス・コードへの対応については、「可能な限り、コンプライする方向で検討する」という 企業が約半数、また、「コンプライしているものの、形式的な対応にとどまっている」とする企業も約3割存在 している。「エクスプレインも含めて検討する」という企業も約4割あるものの、全体としてエクスプレインよりも コンプライを重視している企業も多い状況が見られる。なお、コンプライすることへの内外からのプレッシャ ーや、コンプライが当然という風潮があるという回答は限定的である。
問76. 貴社におけるコーポレートガバナンス・コードへの対応について状況をご教示ください。
(n=931社)
12%
5%
3%
2%
79%
3%
4%
11%
5%
3%
2%
78%
4%
4%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%
委員会の委員へのアンケート 委員会の委員への個別インタビュー 社外の委員による集団討議 外部の第三者による評価 実施していない わからない
その他 指名委員会 報酬委員会
50%
40%
28%
16%
12%
10%
8%
7%
4%
3%
2%
2%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 可能な限り、エクスプレインではなく、
コンプライする方向で検討している コンプライにはこだわらず、エクスプレイン することも含めて検討している コンプライしているものの、形式的な対応にとどまり、
実質的な取組にまで至っていないものがある 他社の取組水準と遜色ない水準の 取組を行う方向で検討している 企業業績や企業価値の向上に繋がるという実感が持てない コンプライすることが当然だという風潮に
なっていると感じ、強く意識している 対応するための十分な体制が社内に整っていない エクスプレインする場合、理由の説明を
検討することが負担と感じている 社内の理解や協力が得られにくい 特に問題や課題意識は感じていない コンプライするよう、社内からのプレッシャーがある コンプライするよう、社外からのプレッシャーがある
調査(3)グループ企業のガバナンス等に関する実態調査
1. 調査の目的
先述のとおり、平成26年の会社法改正、平成27年のコーポレートガバナンス・コードの適用、お よび平成29年の経済産業CGSガイドライン公表まで、直近の数年間において、コーポレートガバナ ンスに関連する制度が急速に整った。これらのコーポレートガバナンスに関する外部環境の変化に伴 い、国内外の子会社・孫会社等を持つ企業としては、単体企業の観点のみならず、グループ経営という 観点からも、それぞれコーポレートガバナンスに関する独自の取組を進めてきた。また、昨年度のCG S研究会(第1期)において、今後の論点として、「グループガバナンスの在り方」について、企業側 の実務を踏まえて議論を行うべきことが問題提起されていたところである。
このような背景から、調査(3)グループ企業のガバナンス等に関する実態調査においては、企業に ついて、海外子会社を含むグループ企業のガバナンス(グループガバナンス)に関する実態、直面する 課題・問題点、それらに対する取組に関する知見・情報等を、企業の経営陣、実務担当者・責任者への 対面によるヒアリングを実施した。
2. 調査方法
上記の目的のため、日本のグループ企業による取組みの実態を調査すべく、主に以下の観点から、ヒ アリング対象企業を選定した。対象企業の選定にあたり、特定の属性に偏りがでないようにバランスを 考慮した。母集団として主に東京証券取引所市場第一部(平成29年12月時点)を対象とする他、上 場企業と非上場企業の取組を比較するために非上場企業、また、国内企業と外国企業の取組を比較する ために外国企業(外国企業を親会社とする日本企業)に対しても打診を行った。打診の結果、本委託事 業期間内で計21社から承諾を得ることができた。これら企業に対して、平成30年2~3月にかけ て、対面でヒアリングを実施した。
ヒアリング先企業の選定における考慮事項(スクリーニング事項)
① 企業の種類(上場企業、非上場企業、外国企業)
② 時価総額
③ 売上高(連結)
④ 機関設計(監査役設置会社、監査等委員会設置会社、指名委員会等設置会社)
⑤ 業種
⑥ 持株会社(純粋持株会社)
⑦ 海外売上比率
⑧ 連単倍率(親会社単体売上に対する連結売上の倍率)
⑨ 連結子会社数
⑩ 親子上場
⑪ その他定性情報(社史、創業者・オーナーの存在、グループ構造の成り立ち) 等