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調査の目的と方法

ドキュメント内 専 門 職 学 位 論 文 (ページ 56-59)

第四章 まとめ 台湾活用型対中投資の構造とベネフィット

第 1 節 日台アライアンスの永続性に関する実証研究

1.1 調査の目的と方法

(1) 調査の目的

中国乃至中華圏でビジネスを行う、もしくは華人とビジネスを行う際にこれら華人側の 秩序と認識枠組を理解し対忚する事は重要である。第3章で華人経営の特徴の1つとして 短期的な投資回収を挙げた一方で、台湾企業の代表格である統一企業のケースを通じ典型 的華人企業とは“似て非なる”側面を台湾企業が持ち合わせていて、それが日本企業への ベネフィットにつながる可能性がある、と筆者は考えた。これが経営の永続性についての

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概念である。長谷川(2002)は、日本企業にとっての海外での事業展開は欧米企業に比べ 歴史はまだ浅く、1980年代半ば以降急速に海外展開を行い、企業の資源不足が深刻化し 90年代に入ってからそれら国際化戦略を大幅に見直し多額の損失を計上した海外事業を 整理した、としている。そしてこれは、1980年代後半の企業の海外進出が、十分な能力も ないまま安易に進められてきた状況証拠で、90年代初頭の日本の対外直接投資の激減は、

企業が国際化の実態を自らの背の丈に引き戻す、国際化の実態と能力のギャップを埋めよ うとする企業行動であった。しかしながら、国際化に必要な経営資源を他社から補完する ことができれば、経営資源の補完を通じて国際化の能力レベルアップをはかることで、国 際化の実態との間のギャップを積極的に埋めてゆくことが出来る、としている。そして、

このような状況下に身を置くことで自社の経営資源を他社が持つ資源と組み合わせること で、1)開発のスピードアップ、2)コストとリスクの削減、3)不可欠なインプットの 獲得、4)ユーザーの獲得、5)異質な組み合わせによる相乗効果が期待されそれによっ て社内の資源蓄積だけで独自にイノベーションを行う状況に比べ到底得られるはずのない 成果を持ち帰る可能性が出てくる、としている。これら“ユニークな優位性”を獲得する には相忚の学習期間が必要であり、日台アライアンスが他の選択枠に比べ日本企業にとっ てこれら学習時間を得やすい環境にある、ということを実証する。

(2) 調査の方法

① データ1.在中国日系企業の消滅事例データ

本調査では、東洋経済新報社が発行する『海外進出企業総覧(国別編)』に掲載されて いるデータをもとに行った。同誌は、進出国別に日本企業が出資している海外現地法人

(2009年版では2万1,548社)を収録し、世界各国・地域に展開する日系現地法人の把 握・分析や海外投資戦略の全容を探るために、またマーケティング調査などに幅広く活用 されている。同書「国別にみた現地法人数(進出年次別)(1)全産業」(2009年度版pp1840) によると、2008年末現在での中国における日系企業現地法人社数は5,015社で、これは日 本企業による出資比率(現地法人経由も含む)の合計が10%以上の現地法人を対象に集計 しやものである。筆者は同書の過去10年間、2009年度版~2000年度版、すなわち、1999 年1月以降2008年12月までに撤退または被合併により消滅した在中国日系現地法人全件 を抽出し、①業種、②出資形態、③存続期間で分類を行い、図表4-1形態の管理シートを

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作成した。出資形態については下記図表4-1のとおり、独資5通り、合弁5通りの計10 パターンに識別、この中で4.日本企業の台湾子会社卖独出資9.日台合弁型(台湾企業 には日系企業の台湾子会社も含む。また、台湾企業がケイマン諸島や英領バージン諸島等 いわゆるタックス・ヘイブンに開設した企業も含む)による中国現地法人を「台湾活用型」

と認識している。本調査では「台湾活用型」に対比させるカテゴリーとして、図表4-1の 2.(日本企業の在中国子会社100%出資により設立された中国現地法人)7.(日本企 業と中国企業and/or 在中国日本企業の子会社の合弁により設立された中国現地法人)を

「中国活用型」と呼称する。

図表 4-1 撤退企業管理シート

合計 平均寿命(単位:ヶ月)

1 日本 2 中国 3 香港 4 台湾 5 その他

合計 平均寿命(単位:ヶ月)

6 日本 7 中国 8 香港 9 台湾 10 その他

日・台活用型(4+9)合計 日・中活用型(2+7)合計

*独資の定義は日本企業もしくは日本企業が100%出資して設立した(海外)子会社

*合弁の定義は日本企業と各該当地に当期された企業(日系・非日系を問わず)との合弁会社

*合弁相手が複数かつ他国籍にまたがる場合の仕分けルール

1)台湾籍企業が出資比率10%以上入っていれば「台湾」に分類(在中国企業の出資割合も確認する)

2) 合弁相手の内、最大出資比率企業の国

3)日本企業との関係性がより深いと判断される(地元国で既に合弁・提携関係にある等)企業の国 4)上記1~3が不明な場合は原則「中国」

独資

合弁 撤退年度:

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② データ2.在台湾日系企業消滅事例データ

次にデータ①と比較する為に、東洋経済新報社が発行する『海外進出企業総覧』に掲載 されているデータをもとに撤退または被合併により消滅した在台湾日系現地法人の抽出を 行い、1.日本企業の卖独出資による台湾現地法人、2.日本企業と台湾企業の合弁によ る現地法人の2通りに分類した。その際、進出時期の時間差を勘案すべくデータの採取期 間を現存する最も古いデータにさかのぼり、1997年1月から2006年12月までの10年間 とした。

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