認知症とは、正常に働いていた脳の機能が低下し、記憶や思考への影響がみられる病気 です。認知症の中でいちばん多いアルツハイマー型認知症は、男性より女性に多くみられ、
脳の機能の一部が低下していきます。血管性認知症は比較的男性に多くみられ、全体的な 記憶障害ではなく、一部の記憶は保たれている「まだら認知症」が特徴です。
○ 現 状 と 課 題 ○
(1)現状
◇ 本県の認知症の人は、平成 29 年7月1日現在で約5万3千人と推計され、正常と認 知症との中間の状態である軽度認知障害の人の約4万6千人と合わせると、65 歳以上高 齢者の約4人に1人が、認知症又はその予備群と言われています。
◇ 高齢化の進展に伴い、認知症の人は今後さらに増加が見込まれており、また、その割 合も平成 37 年には現在の7人に1人から約5人に1人に上昇する見込となっています。
◇ このため、認知症の専門的医療の提供体制強化に向け、「認知症疾患医療センター」を、
平成 28 年度末までに県内6ヶ所に設置し、平成 29 年度中には、全ての二次医療圏域に 設置される見込です。
◇ 認知症は、早期診断・早期対応が重要であることから、専門医療機関や地域包括支援セ ンター等との連携の推進役となる「認知症サポート医」を養成するとともに、地域に身近 なかかりつけ医、歯科医師、薬剤師に対して認知症対応力向上研修等を実施しています。
◇ また、速やかに適切な医療・介護等が受けられる初期の対応体制を構築するため、医 師や保健師等の専門職が支援を行う「認知症初期集中支援チーム」及び医療・介護の連 携体制の構築等を推進する「認知症地域支援推進員」を、平成 30 年4月までに、全て の市町村で設置することとしています。
◇ 相談体制については、「認知症コールセンター」を設置し、認知症の人やその家族等か らの悩みや相談に対応しているほか、秋田県立リハビリテーション・精神医療センター に「若年性認知症支援コーディネーター」を配置し、若年性認知症の人とその家族への 相談、支援を行っています。
◇ 認知症の人やその家族を地域で支えていくため、認知症を正しく理解してもらう取組 として、「認知症サポーター養成講座」を実施し、平成 29 年9月末までに約8万4千人 の「認知症サポーター」を養成しています。
(2)課題
◇ 高齢化率全国一の本県においては、認知症施策に重点的に取り組む必要があり、早期 診断・対応を軸に、医療・介護等の有機的連携により、認知症の容態に応じて最もふさ わしい場所で医療・介護等が提供される循環型の支援体制を整備するとともに、認知症 を正しく理解するための知識の普及・啓発を積極的に推進する必要があります。
○ 主 要 な 施 策 ○
( 1 ) 早 期 診 断 ・ 早 期 対 応 で き る 体 制 の 整 備
◆ 「認知症疾患医療センター」等を中心とした専門的医療提供体制の連携・強化を図りま す。
◆ 「認知症サポート医」の養成を継続するとともに、地域に身近なかかりつけ医、歯科医 師、薬剤師に対する認知症対応力向上研修等を実施し、早期診断・早期対応できる体制 の強化を図ります。
(2)速やかに適切な医療・介護等が受けられる体制の整備
◆ 「認知症初期集中支援チーム」へ支援を行い、速やかに適切な医療・介護等が受けら れる体制の充実を図ります。
◆ 「認知症地域支援推進員」へ支援を行い、有機的な連携が円滑に行える体制の充実を 図ります。
(3)普及・啓発を通じた認知症への正しい理解の促進
◆ 認知症になっても安心、安全に暮らせる地域づくりを推進するため、「街頭キャンペー ン」や「認知症サポーター」の更なる養成により普及・啓発を進めます。
◆「認知症サポーター」のステップアップ講座を実施することにより、活動範囲を拡大す るなど、地域で支える体制の強化を図ります。
能代厚生医療センター
菅医院
横手興生病院 菅原病院
秋田県立リハ ビリテーション・
精神医療センター 大館市立総合病院
たか の す今村クリニック
市立秋田総合病院 秋田緑ヶ丘病院
●早期発見、 早期対応でき る体制整備のイメ ージ
診断・
指導 訪問
( 観察・ 評価)
● 認 知症初期集中支援チ ーム
・複数の専門職による個別の訪問支援
(受診勧奨や本人・家族へのサポート等)
● 認 知症地域支援推進員
・地域の実情に応じた認知症施策を推進
(医療と介護の連携体制の構築、
専門相談等)
● か かりつけ医・歯科医・薬剤師
・早期段階で の発見、気づき
・専門医療機関への受診勧奨
・本人の診察、相談、家族の相談
● 認 知症サポート医
・かかりつけ医の相談役
・地域連携の推進役
・正しい知識の普及・啓発
● 認 知症疾患医療センター
・ 専門的な鑑別診断
・ 専門的な鑑別診断定期的なアセ スメント
・ 行動・ 心理症状外来対応
・ 地域における関係機関との連携 認知症サポート医である専門医
医療系、介護系職員
保健師、看護師等
紹介
診断・指導 派遣
診療・相談 連携
指導 助言
相談 情報提供
連携
相談
情報提供・相談
指導・助言 日常診療・ 相談
相談 研修・助言
紹介 本 人 ・家族
●認知症疾患医療センターの位置図