• 検索結果がありません。

医療等の状況

◇ 精神科を標榜する医療機関は、病院数が 37(うち精神病床を有する病院数が 25)、

となっています。

なお、精神病床を有するいわゆる総合病院(以下「総合病院」という。)数は 6 で、

この5年間でその病院数と病床数は減少しています。

人口 10 万人に対する精神科を標榜する病院数及び精神病床を有する病院数は、全国 平均を上回っています。

表1 精神科を標榜する病院・診療所・精神科病院

病院数(精神科病院

・一般病院)

精神病床を有する病院数 精神科病院

37 25 16

人口 10万対 3.663 2.5 1.6

人口 10万対 2.194 1.3 0.8

出典:厚生労働省「医療施設調査」(平成 28 年)

※調査における「精神科病院」の定義:精神病床のみを有する病院

◇ 精神病床数は 4,040 床であり、人口1万人に対する病床数は 40.0 床となっています。

二次医療圏別では、全県平均を上回っている圏域がある一方、平均を大きく下回ってい る圏域もあり、地域的な偏在がみられます。

表2 圏域別の精神病床を有する病院数・精神病床数(平成29年3月末現在)

二次医療圏

人口(千人)

H28.10.1

※1

精神障害者数(人)

※2

病院数

精神病床数 人口万対 鹿 110 2,214 3 327 29.8

35 772 2 184 52.7

81 1,510 2 270 33.3 397 11,154 10 1,870 47.0 由利本荘・にかほ 104 2,632 2 402 38.7 129 4,015 4 495 38.5

91 2,762 1 322 35.4

63 1,945 1 170 26.9 1,010 27,004 25 4,040 40.0 出典:県障害福祉課調べ

※1 秋田県の人口と世帯(平成 28年国勢調査基準)による。 ※2「保健所実績報告」

◇ 本県の「医師不足・偏在改善計画」によると、平成 28 年 10 月時点で、病院における 精神科の医師の充足状況は、目標医師数153人に対して128人

で25人の不足となっ ており地域的な偏在もみられます。(※常勤医師及び非常勤医師の合計値)

◇ 平成 29 年3月末現在、県内の精神科病院(精神科を標榜する一般病院を含む。以下 同じ。)入院患者数は 3,725 人であり、その内訳は、措置入院 6 人(0.2%)、医療保護 入院1,826人(49.0%)、任意入院1,893人(50.8%)となっています(県障害福祉課 調べ)。

◇ 精神疾患受療率は、入院は全国平均を上回り、外来は下回っています。

表4 精神疾患の受療率(人口 10 万対)

区 分

入 院 外 来

総数 精神障害 総数 精神障害

秋 田 県 1,267 283 22.3% 5,396 158 2.9%

全国平均 1,038 209 20.1% 5,696 203 3.6%

出典:厚生労働省「患者調査」(平成26 年) ※ %は総数に占める割合

◇ 退院患者平均在院日数は全国平均を上回っています。また、1年未満入院者平均退院 率は全国を下回っており、人口 10 万人に対する 65 歳以上かつ入院1年以上の退院患者 数は全国平均を上回っています。

表5 退院に関連する指標

1)退院患者 平均在院日数

2)1年未満入院者 平均退院率 (%)

3) 65 歳以上、入院1年以上の退院患者

(平成 27 年 6 月末)(人口 10 万対)

合計

65 歳以上 75 歳未満

75歳以上 秋 田 県 320.3 67.7 3.0 1.0 2.0 全国平均 295.1 71.7 2.1 0.8 1.3

出典:1) 厚生労働省「患者調査」(平成 26年)、2) 3)厚生労働省「精神保健福祉資料」(j平成 27年度)

◇ 精神病床に入院している難治性精神疾患患者は、退院が困難となり入院が長期化しや すいのですが、表6によると、精神病床における入院後3か月、6か月、12 か月時点の 退院率は、いずれも全国と比べ低い数値となっています。

表6 入院後3か月、6か月、12か月の退院率 (単位:%)

指標③ 全国 秋田県

精神病床における入院後 3 か月時点の退院率 66 64 精神病床における入院後 6 か月時点の退院率 82 79 精神病床における入院後 12 か月時点の退院率 90 88

出典:「レセプト情報・特定健診等情報データベース(以下、NDB)」(平成 26年度)

(2)課題

◇ 医療計画と障害福祉計画が連動するように、平成 32 年度末の精神病床長期入院患者 の地域移行のための基盤整備を推進する必要があります。

○ 目 標 ・ 目 指 す べ き 方 向 ○

(1)多様な精神疾患等に対応できる医療連携体制の構築

◆ 早期発見・早期受診に向けた体制の整備

◆ 専門職の養成や専門医療機関の明確化による医療提供体制の整備 ◆ 専門的治療や精神科以外の医療機関との連携の充実

◆ 充実した精神科救急医療体制の整備 ◆ 災害拠点精神科病院の整備

◆ 医療観察法における専門的医療体制の整備

(2)関係機関の連携による地域生活支援体制の整備

◆ 精神科医療機関、保健所、市町村及び地域包括支援センター、訪問看護ステーション、

障害者サービス事業所、その他の医療機関、事業者、地域住民などとの重層的な連携に よる支援体制の構築

○ 主 要 な 施 策 ○

( 1 ) 正 し い 知 識 の 普 及 啓 発

◆ 保健所・精神保健福祉センター等により精神疾患に対する正しい知識の普及啓発を図 ります。

◆ 地域ボランティア等の活動支援により地域支援者の拡大を図ります。

(2)障害者の地域生活への移行に向けた関係機関の体制整備

◆ 多様な精神疾患に対応できる医療連携体制を構築します。

◆ 精神障害者地域移行・地域定着推進協議会により地域課題を検討し、各圏域における 精神障害者の地域移行支援を促進します。

(3)障害者グループホーム整備の促進

◆ 長期入院精神障害者の地域移行を進めるため、国庫補助事業の活用により精神障害者 グループホームの整備を促進します。

【多様な精神疾患等ごとの医療提供体制】