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複素比誘電率の妥当性

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第2章 ピラミッド型電波吸収体の複素比誘電率 (1)

2.1 電波吸収体の材料定数について

2.1.3 複素比誘電率の妥当性

前項で求めた複素比誘電率の妥当性を検証するために,試作した電波暗箱を 用いて電界強度特性を測定して,上記の複素比誘電率を適用した電磁界解析シ ミュレーション値との比較実験を行った。解析には,有限要素法(アンソフト 社製 HFSS Ver.11)を用い,シミュレーション時間の短縮のため,影像法を適 用した。また,試作した電波暗箱も影像法を適用した構造となっている。

スマートフォンクラスのサイズを評価することを想定して,市販の電波暗箱

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サイズを参考に,影像法を適用した解析寸法を図2-6に示す。実際にシミュ レーションおよび試作した電波暗箱は,金属で構成した箱の中に,寸法75 mm ×

75 mm × 200 mmのピラミッド型電波吸収体(図2-7)を配置した構造となっ

ている。図2-8に λ/4 モノポールアンテナ(λ:波長)を配置した解析モデ ルを示す。先に求めたピラミッド型電波吸収体の複素比誘電率を適用して,図 2-8の電波暗箱の電界強度特性を電磁界解析シミュレーションから求めた。

図2-6.影像法を適用した解析寸法

図2-7.ピラミッド型電波吸収体の外形寸法

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-次に試作した電波暗箱を用いた測定について述べる。試作した電波暗箱の内 部写真を図2-9に示す。また,実験は,図2-10に示す構成で測定を行っ た。シグナルジェネレータ(アンリツ社製 MG3700A)とスペクトラムアナライ ザ(ヒューレットパッカード社製 8563E)で構成される。実験に用いた Tx(送 信)アンテナは,シミュレーションモデルと同様に,λ/4 モノポールアンテナ である。Tx アンテナは固定し,プローブアンテナ(長さ:10 mm)を y=300 mm を中心に,x=350 mmの位置から x=900 mmまで可動させて,電界強度を測定し

(2),(6),(7)。測定結果とシミュレーション結果を比較したグラフを図2-11に

示す。 このグラフは,700 MHz, 1.5 GHzそして3.0 GHzの各周波数で,それぞ れ任意の位置の値で正規化した相対電界強度を,x軸上の各位置で示している。

図2-8.ピラミッド型電波吸収体を適用した解析モデル(Internal View)

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図2-9.試作した電波暗箱の内部写真(Internal View)

図2-10.実験系構成図

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-図2-11.測定結果とシミュレーション結果の比較

これらの結果から全体的に良好な両者の一致を確認できる。 700 MHz の結果 に関して,傾き等,若干の差異がある。これは,本実験では長さ 10 mm のプロ ーブアンテナを使用しているが,周波数が低いほど感度が低下し,1.5 dB 程度 以内であるが誤差が波源から離れるほど顕著になったためである。

この検証結果から図2-5の複素比誘電率が妥当であり,更に,本論で述べ るこの複素比誘電率を用いた電波暗箱内の電界分布特性は,妥当な結果と言え る。

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