0 100 200 300 400 500 600
時間
平均値±標準偏差
血清中濃度
図.週
1
回8
週反復投与時の血清中濃度(n=15
)0 50 100 150 (day)
(μg/mL)
- 26 -
通常、リツキシマブ(遺伝子組換え)として
1
回量375mg/m
2を1
週間間隔で点滴静注する。最大 投与回数は8
回とする。<ヴェゲナ肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎に用いる場合>
通常成人には、リツキシマブ(遺伝子組換え)として
1
回量375mg/m
2を1
週間間隔で4
回点滴静注 する。<インジウム(111
In
)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液及びイットリウム(90Y
) イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液投与の前投与に用いる場合>通常成人には、リツキシマブ(遺伝子組換え)として
250 mg/m
2 を1
回、点滴静注する。表.リツキサン単回投与時の血中動態パラメータ 投与量
(mg/m
2) C
max( µ g/mL) T
1/2(hrs)
平均滞留時間
(hrs) AUC
( µ g
・hr/mL) 100 44.6
±11.9 76.6
±49.2 110.5
±70.9 5,439
±1,087 250 176.9
±36.7 126.8
±111.2 183.0
±160.3 36,363
±23,803 500 351.9
±75.1 173.9
±144.6 251.0
±208.6 85,521
±45,246
Mean
±SD
(各投与量ともn=3
)(4)
中毒域 該当資料なし(5)
食事・併用薬の影響 該当資料なし(6)
母集団(ポピュレーション)解析により判明した薬物体内動態変動要因 該当資料なし2.
薬物速度論的パラメータ(1)
コンパートメントモデルCD20
陽性のB
細胞性非ホジキンリンパ腫患者15
症例に本剤375 mg/m
2を1
週間間隔で8
回点滴静注 し、各投与の直前及び投与直後、8
回投与終了の2
日後、1
週間後、1
カ月後、4
カ月後における血中濃 度測定データにつき、1
コンパートメントモデルを仮定し、WinNonlin
プログラム(Scientific Consulting, Inc.
)を用いて解析した。(2)
吸収速度定数 該当しない(3)
バイオアベイラビリティ 該当しない(4)
消失速度定数 該当資料なし(5)
クリアランス「
VII
-1
-(3)
臨床試験で確認された血中濃度」の項(25
ページ)参照。- 27 - (6)
分布容積「
VII
-1
-(3)
臨床試験で確認された血中濃度」の項(25
ページ)参照。(7)
血漿蛋白結合率 該当資料なし3.
吸収 該当しない4.
分布(1)
血液-脳関門通過性 僅かに通過する。「
VII
-4
-(4)
髄液への移行性」の項(27
ページ)参照。(2)
血液-胎盤関門通過性 該当資料なしヒト免疫グロブリン(
IgG
)は胎盤を通過する。特に妊娠末期には通過性が高まることが報告されて いる。本剤は本質的にヒト免疫グロブリン(IgG
)製剤であるため、本剤も胎盤を通過すること、妊 娠週数の増加に伴い本剤の胎児への移行率が増加すると推定される。(3)
乳汁への移行性 該当資料なしヒト免疫グロブリン
IgG
は乳汁中に移行する。本剤は本質的にヒト免疫グロブリン(IgG
)製剤であ るため、本剤も乳汁中へ移行すると推定される。(4)
髄液への移行性 僅かに移行する(外国人における成績)10)
中枢神経系
B
細胞性リンパ腫患者へのリツキシマブ375 mg/m
2週1
回4
回点滴静注時の脳脊髄液中濃度 は、投与回数と共に増加したが0. 55 µg/mL
以下であった(血中濃度は400 µg/mL
まで上昇)。(5)
その他の組織への移行性〈腫瘍への移行性(外国人における成績)〉
再発再燃
B
細胞性非ホジキンリンパ腫患者7
例に、本剤100 mg/m
(21
例)、250 mg/m
(23
例)、500 mg/m
2(
3
例)を単回点滴静注した時、投与2
週間後の腫瘍へのリツキシマブ移行性(リツキシマブ結合腫瘍細 胞数をフローサイトメトリーで測定し、全腫瘍細胞数に対する割合を算出)は以下の図のとおりであった。なお、半減期の極めて短かった(
T
1/2:21.2 hrs
)症例3
(250 mg/m
2投与)で腫瘍へのリツキシマブ移 行がほとんど認められなかったのは、腫瘍が多くかつ脾腫を併発していたため、本剤の脾臓への移行量が 増すと同時に腫瘍に本剤が広く分布されたため、各病巣部への移行量が著しく減少した結果と推察された。注)本剤の承認された用法・用量:
<
CD20
陽性のB
細胞性非ホジキンリンパ腫に用いる場合>通常成人には、リツキシマブ(遺伝子組換え)として
1
回量375mg/m
2を1
週間間隔で点滴静注する。最大投与回数は
8
回とする。<免疫抑制状態下の
CD20
陽性のB
細胞性リンパ増殖性疾患に用いる場合>通常、リツキシマブ(遺伝子組換え)として
1
回量375mg/m
2 を1
週間間隔で点滴静注する。最大 投与回数は8
回とする。- 28 -
<ヴェゲナ肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎に用いる場合>
通常成人には、リツキシマブ(遺伝子組換え)として
1
回量375mg/m
2を1
週間間隔で4
回点滴静注 する。<インジウム(111
In
)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液及びイットリウム(90Y
) イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液投与の前投与に用いる場合>通常成人には、リツキシマブ(遺伝子組換え)として
250mg/m
2 を1
回、点滴静注する。〈参考〉
111
In
-IDEC-2B8
の臓器・組織内移行11)再発再燃又は治療抵抗性
B
細胞性低悪性度非ホジキンリンパ腫患者56
例に、111In
-IDEC-2B8
(リツ キシマブと同一のCD20
抗原認識部位(可変部領域)を有するマウス型抗CD20
モノクローナル抗体、111
In
で標識)185 MBq ( 5 mCi )
を静脈内投与した後、ガンマカメラによる臓器スキャニングを行うと共に血液中の放射活性を測定し、111
In
-IDEC-2B8
の各種臓器における概算吸収線量を求めた。その結 果、脾臓の吸収線量が最も高く、肝、肺、胆嚢壁、副腎、膵の順に高い値を示した。なお、
IDEC-2B8
はマウス型モノクローナル抗体であるため、定常部領域がヒト由来である本剤よりもヒトに対する異物性が高く、網内系細胞に取り込まれ易いと考えられる。従って、脾臓や肝などの網内 系の発達した臓器への分布が本剤の実際の分布よりも高い可能性がある。
図.腫瘍組織中のリツキシマブ結合腫瘍細胞の割合
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
1 2 3 4 5 6 7
症 例
結合細胞の割合
投与量 100 mg/m2 250 mg/m2 500 mg/m2
(%)
図.111
In-IDEC-2B8
の臓器・組織内分布(6日間の吸収線量中央値)0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 0.10 0.12 0.14 0.16
脾 肝 肺 胆嚢壁 副腎 膵 膀胱壁 骨 心筋 腎 胃 骨髄 乳房 筋肉 卵巣 小腸 精巣 胸腺 甲状腺 全身 脳 皮膚
111In-IDEC-2B8投与量:185MBq (5mCi) 測定例数:脾49例、その他56例
(脾臓の例数が少ないのは脾摘等による)
吸収線量
(Gy)
- 29 - 5.
代謝(1)
代謝部位及び代謝経路 該当資料なし本剤は、
B
リンパ球表面のCD20
抗原に結合してB
リンパ球を傷害した後、傷害されたB
リンパ球と 共に網内系細胞により貪食され、貪食した網内系細胞が有するリソゾーム酵素による消化を受け、低分 子となり血液中に放出されると推定される。また、本剤が体内に過剰に存在する(CD20
抗原と結合して いない)場合は、生体内の免疫グロブリンと同様の代謝経路で処理されると推定される。(2)
代謝に関与する酵素(CYP450
等)の分子種 該当しない(3)
初回通過効果の有無及びその割合 該当しない(4)
代謝物の活性の有無及び比率 該当しない(5)
活性代謝物の速度論的パラメータ 該当しない6.
排泄(1)
排泄部位及び経路 該当資料なし生体内タンパク質の主な排泄部位は尿中排泄であり、タンパク質製剤及び高分子ペプチド製剤の代 謝・排泄試験において大部分が尿中に排泄されることが報告されていることから、本剤も代謝を受け た後、主として尿中に排泄されると推定される。
(2)
排泄率 該当資料なし(3)
排泄速度 該当資料なし7.
透析等による除去率 該当資料なし30 -1.
警告内容とその理由1.本剤は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器腫瘍及び自己免疫疾患の治療に対して、
十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例のみに行うこと。また、
治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開 始すること。
<解 説>
重篤な副作用による死亡例が報告されていることから、これらの副作用に適切な対応を取るため、本剤の 投与は副作用発現による緊急時に十分な措置ができる医療施設において、造血器腫瘍(
CD20
陽性のB
細 胞性非ホジキンリンパ腫ならびにB
細胞性リンパ増殖性疾患)及び自己免疫疾患(ヴェゲナ肉芽腫症、顕 微鏡的多発血管炎)の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例 についてのみ投与されることが安全対策上必要であることから設定した。さらに、本剤の投与にあたっては患者、家族に対して本剤の治療による副作用等の危険性と期待される効 果の双方について十分に説明し、同意を得る必要がある。
2.本剤の投与開始後 30
分~2時間よりあらわれるinfusion reaction
のうちアナフィラキシー様症状、肺障害、心障害等の重篤な副作用(低酸素血症、肺浸潤、急性呼吸促迫症候群、心筋梗塞、心室細動、心 原性ショック等)により、死亡に至った例が報告されている。これらの死亡例の多くは初回投与後
24
時間以内にみられている。また、本剤を再投与した時の初回投与後にも、これらの副作用があらわれ るおそれがある。本剤投与中はバイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数等)のモニタリングや自他覚症 状の観察を行うとともに、投与後も患者の状態を十分観察すること。特に以下の患者については発現 頻度が高く、かつ重篤化しやすいので注意すること(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参 照)。(1) 血液中に大量の腫瘍細胞がある(25,000 /µL
以上)など腫瘍量の多い患者(2) 脾腫を伴う患者
(3) 心機能、肺機能障害を有する患者
<解 説>
infusion reaction
の定義infusion reaction
は、本剤投与に関連して、投与中から投与開始24
時間以内に多くあらわれる副作用であり、通常、過敏症やアレルギー症状等と類似した発熱、悪寒、悪心、頭痛、疼痛、そう痒、発疹、咳、
虚脱感、血管浮腫等の症状であるが、アナフィラキシー様症状、肺障害、心障害等の重篤な副作用(低 酸素血症、肺浸潤、急性呼吸促迫症候群、心筋梗塞、心室細動、心原性ショック等)が発現することも ある。一般の点滴静注に伴う過敏症、ショック等とは異なる特有の発現状況がみられることから、一般 的な過敏症状と区別するため日本語に訳さず
infusion reaction
という英文表記を用いている。infusion
reaction
の発現機序は不明である。†軽微~中等度の
infusion reaction
については「VIII
-6.
重要な基本的注意とその理由及び処置方法」の 項(42
ページ)参照。重篤な
infusion reaction
発現時期・頻度通常、初回点滴静注開始後
30
分~2
時間後よりあらわれる。重篤な
infusion reaction
の約80%
が初回投与時に発現している(米国添付文書より)ことから、特に初回投与後は患者の状態を十分に観察すること。なお、本剤の再投与時にも重篤な