1 基本的な考え方
岩国飛行場の航空保安業務は米軍が行っていることから、米海軍基準及び米国連邦航空 局(FAA)基準に従って整備されるものと考えられるが、民間航空機の運航に当たって必 要となる施設について、以下のとおり国土交通省航空局の設置基準等に準拠して検討した。
今後、米軍、防衛施設庁、航空局等と調整を図った上で、設置を必要とする施設を選定 することになる。
2 必要な航空保安施設について
(1)航空保安無線施設 ア 設置基準及び種類
<航空法施行規則第97条に定められた航空保安無線施設の種類>
・NDB(無指向性無線標識施設)
・レンジ *1
・Zマーカー *1
・VOR(超短波全方向式無線標識施設)
・タカン(極超短波全方向方位距離測定装置)
・ILS(計器着陸用施設)
・DME(距離測定装置)
・ロランA *1
*1;現在国際標準から外されており我が国でも使用されなくなっている。
イ 必要性の検討
アのうちILS、VORは新設し、タカンは既存施設を活用し、それ以外については設 置の必要はない(計器飛行の方式設定に影響しないため)と判断。
(2)航空灯火
ア 設置基準及び種類
<航空法施行規則第117条、陸上飛行場の場合は第1〜2表が該当。>
(ア) 設置を必要とする灯火
・飛行場灯台(ABN)
・誘導路灯(TWYL)
・風向灯(WDIL)
・進入灯(PALS)
・進入角指示灯(PAPI)
・滑走路灯(REDL)
・滑走路末端灯(RTHL)
(イ)当該飛行場の立地条件等の観点から航空機の離陸又は着陸の安全を確保するた め必要と認められる場合に設置する灯火
・誘導路中心線灯(TWCL/TCLL)
・停止線灯(STBL)
・滑走路警戒灯(RGL)
・中間待機位置灯(IHPL)
・誘導案内灯(TXGS)
・着陸方向指示灯(LDI)
・旋回灯(CGL)
・進入灯台(ALB)
・進入路指示灯(AGL /RLLS)
・滑走路末端補助灯(WBAR)
・滑走路末端識別灯(RWYTIL)
・滑走路中心線灯(RCLL/RWCL)
・接地帯灯(RTZL)
・滑走路距離灯(RDML/DML)
・過走帯灯(ORL/STWL)
・離陸目標灯(AMI)
◇ 補助飛行場灯台・転回灯・指向信号灯・禁止区域灯・非常用滑走路灯;ターニング パッド部・エプロン・タワーや工事中に要する灯火であり、検討の対象外とした。
◇ 駐機位置指示灯;地上誘導員等の運用形態により別途設置の必要性を判断する。
イ 必要性の検討
(ア) 上記アの(ア)について
全て設置が必要な飛行場灯火と判断する。これらの灯火のうち、風向灯以外は既 存施設を活用する。
(イ) 上記アの(イ)について
【設置基準により設置が必要と判断される灯火】
誘導路中心線灯、誘導案内灯、滑走路末端補助灯、滑走路中心線灯、接地帯灯、
滑走路距離灯、過走帯灯
しかし、滑走路中心線灯は他の共用飛行場で設置されていない例もあり、
滑走路距離灯で代替可能であることから、検討の対象外とした。なお、これ らの灯火の内、既存施設を活用する誘導案内灯、滑走路末端補助灯、滑走路 距離灯及び過走帯灯以外は新設するものとした。
【状況により設置が望ましい灯火】
旋回灯
【設置の必要性が低いと判断される灯火】
停止線灯 RVR550m未満となる最低気象状態頻度が少ないと
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滑走路警戒灯 想定できるため
中間待機位置灯 該当する誘導路交差点がないため 着陸方向指示灯
29 進入灯台
進入路指示灯 他の航空灯火の設置により必要ないため 滑走路末端識別灯
離陸目標灯
なお、民航専用新設部分(エプロン・誘導路)には、誘導路灯、誘導路中心線灯、誘 導案内灯を設置するとともに、エプロン照明灯を設置。
(3)飛行場標識施設
<航空法施行規則第79条第1項第9号に定められた飛行場標識施設>
・飛行場名標識
・(滑走路)指示標識
・滑走路中心線標識
・滑走路末端標識
・滑走路中央標識
・接地点標識
・接地帯標識
・滑走路縁標識
・過走帯標識
・誘導路中心線標識
・(誘導路)停止位置標識
・(誘導路)停止位置案内標識
・誘導路縁標識
・風向指示器
◇積雪離着陸区域標識;積雪時において滑走路の境界が明確でない場合に限るため、検 討の対象外とした。
飛行場名標識と滑走路中央標識以外は全て設置が必要と判断。(飛行場名標識:運航安全 上設置されなくても支障がないこと、又、他の共用飛行場で設置されていない場合もある。滑走路中 央標識:滑走路距離灯が設置されていると考えられるため、設置する必要がない)
これらの飛行場標識のうち、 接地点標識は新設する。また、停止位置案内標識につ いては、誘導案内灯が設置できない場合には設置が望ましいため、誘導案内灯の設置状 況に応じて調整が必要となるが、それ以外は既存施設を活用する。
中間待機位置標識は航空法施行規則に規定はないが、誘導路の停止位置標識とは別に、
その必要性と設置位置について運航関係者と協議し、決定する。
民航専用新設部分(エプロン・誘導路)には、エプロン標識、誘導路中心線標識、(誘導 路)停止位置標識、誘導路縁標識を設置する。
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3 航空保安施設の追加設置施設のまとめ
民航機の運航のために新たに設置が必要な航空保安施設は下表のとおり。
民航機運航のために新たに設置する航空保安施設
LLZ(ローカライザー)
GS (グライドスロープ)
ILS
T-DME(ターミナル用距離測定装置)(注)ILS 施設の構成要素
RVR(滑走路視距離観測装置)(注)気象施設であるが、ILS の運用に必要な施設
〔無線施設〕
VOR(超短波全方向式無線標識施設)*VORTAC(ボルタック)として運用 風向灯
誘導路中心線灯 接地帯灯
〔航空灯火〕
旋回灯 接地点標識
〔飛行場標識〕
停止位置案内標識
(注)・ 上記以外の必要最低限の民航用航空保安施設は、既存施設として追加の設置が必要なしと判断している。
・ 民航専用新設部分(エプロン・誘導路)のエプロン照明灯及び標識等は、同等の空港で通常設置されている程度の 施設を整備する。