また、⑨に対 しては、今、そのよ うに思つている理由についても合わせ て問い、 自 由記述による学生の思いを聞 くことに した。
34
第
2節
本 調 査 第1項
問題 と目的予備調査か ら、調査 の時期 と質 問項 目を作成す るこ とがで きた。 これ を、新入生 に 実施す る。学業不振 に陥 らない、つ ま り安 定 した学業成績 のために必要 と考 えた心理 的要因であ る自己効力感 、学習 に対す る動機 づ け、学生が持つ職業意識 が どの よ うに 示 され 、学業成績 と関連す るのだ ろ うか。 また、
2年
生 との比較 も行 うこ ととす る。2 年生の、1年
半の学校生活及 び臨床 実習 の経験 によ り影響 を受 けた心理的要因 を基準 に、1年
生 と比較 し、 どの よ うな点 に違 いがあるのか見出 したい。 さらに、 リア リテ ィシ ョックの観 点 も含 めて評価す るため、追跡調査 を行 うこ ととす る。第
2項
調査の概要1.調
査協 力者2012年
度本学院 に入学 が決 まった新入生88名 と、2年
生の学生68名
に対 して、調査 を実施 した。 ただ し、第
1回
調査が入学前 である3月 中に実施 出来 た新入生 は84名
(男性65名
,女性 19名,平均年齢23.67歳■4.81)で
あつた。1年
生は第 1 回か ら第4回
の調査 を実施す る。2年
生の学生 に対 しては68名
(男性55名
,女性 13名,平均年齢25.56歳±4.26)で
あつた。2年
生は第4回
調査のみ実施す る。2̲調
査時期新入生 に対 しては、第
1回
調査 は入学前 の2012年
3月 中に実施。質 問紙 が、入学式
1週
間前 までに到着す るよ う郵送 を行い、入学式3日前 に行 われ た入学者 オ リエ ンテー シ ョンも しくは、入学式 までに提 出を求 めた。第2回
調査 は、5月 下旬。第3回
調査 は、前期講義 の直後 。前期試験前であ る7月 下旬。第4回
調査 は、後期 開始後 の 10月 中旬 に実施 した。第2回
調査以降は、授業 中に実施 した。第
3項
質問紙の構成1.フ
ェイス シー ト個人の縦断的変化 を追 うこ とも 目的 とす るため、氏名 、性別 、年齢 、回答 日を記入 す るよ う求 めた。
2.理
学療法士 を 目指す ことにな つた志望動機 を間 う項 目「あなたは どの よ うに して理学療法士にな ることを決 めま したか。自分 の意志 なのか、
周 りの勧 めなのか」、その割合 を求 めた。
100%の
うち、 自分 の意志が何%で
、他者 の 勧 めが何%で
あるのか、それ ぞれ に数字 で答 えて もらうよ う求 めた。「実際に理学療法士の働 く現場 を見たことがあ りますか。」 とい う質問に対 して、「な い」 あるいは、「あ る」の どち らか に選択す るよ う求 めた。
「ある」 と答 えた場合 にのみ、「実際に理学療法を受 けた ことがあ りますか。」それ と も 「見学 した こ とが あ りますか。」「両方 あ ります 力Ъ」 と尋ね、
3つ
の うち、いずれ か を選択す るよ う求 めた。「あなたは どの よ うな理学療法士にな りたい と思います力、」と問い、自由記述 を求 め た。
「あなたの今 の気持 ちについて」 と以下の
2つ
の問いを行 つた。①理学療法士にな りたい気持 ちが、「4。 とて もある、3。 まあまああ る、
2.あ
ま りな い、1.全
くない」 の4件
法で回答 を求 めた。②学校 の勉強 を頑 張 ろ うとい う気持 ちが、「4。 とて もある、
3.ま
あまあある、2.あ
ま りない、
1.全
くない」の4件
法 で回答 を求 めた。3̲理
学療法士イ メー ジ尺度職 業イ メー ジにつ いては、細 見 ら
(1992)が
看護 婦 イ メー ジ測 定尺度 を、平元 ら(1999)が
入学動機別看護 に対す るイ メー ジ尺度 を、中野 ら(2008)が
言語聴 覚士イ メー ジ尺度 を、それ ぞれが職業イ メー ジ尺度 を作成 してい る。本研 究では、学生が職業イ メー ジが どの よ うに変化す るのか検討す るため、中野 ら
(2008)に
よる言語聴 覚士イ メー ジ尺度 (10項目)と
、平元 ら(1999)が
作成 した 看護 師 に対す るイ メー ジ尺度 (10項 目)と
、独 自に作成 した項 目を追カロし、合計 29 項 目を用い るこ ととした。 この項 目の選択 のために、まず 、中野 ら・ 平元 らの尺度 からは、医療職 として共通 に見 られ る項 目を挙 げた。次に、理学療法士 に持 たれがちな イ メー ジの項 目を独 自で検討 し付 け加 えることで、 よ り理学療法士イ メー ジを具体化 した。この結果得 られ た尺度 を「理学療法士イ メー ジ尺度」とした。非常 に"を 7と 1、
36
かな り"を 6と 2、 どち らか とい うと"を 5と 3、 どち らともいえない"を 4と、
SD
法 による
7件
法 で回答 を求めた。4.学
業己効 力感「学院生活 を送 つてい く中で、あなたは次の よ うな項 目に対 し、 どれ くらいで きる と思います か。」と尋 ね、予備調査 で挙げた
10項
目に対 し、5件
法 で回答 を求 めた。「5。とて も強 くそ う思 う、
4.強
くそ う思 う、3.ど
ち らともい えない、2。 そ う思わない、1.全
くそ う思わない」の5件
法である。 また、質問項 目 10「 学院生活 を うま くや っ てい くことがで きる」 に対 し、今 、そ う思 つてい る理 由を答 えて くだ さい とい う質 問 で、 自由記述 を求 めた。5.実
習 自己効 力感「学校生活には臨床実習があ りますが、あなたは次のよ うな項 目に対 して どれ くら いできると思いますか。」 と尋ね、予備調査で挙げた
9項
目に対 し、し件法で回答 を求 めた。「5.と
て も強 くそ う思 う、4.強
くそ う思 う、3.ど
ち らともいえない、2。 そ う思わない、1.全
くそ う思わない」の5件
法である。また質問項 目9「臨床実習 をき ちん とや り遂げることができる」 に対 し、今、そ う思つている理 由を答 えて くだ さい とい う質問で、 自由記述を求めた。6̲学
習に対する動機 づけ尺度 (第4回
調査のみ実施 した)岡田・中谷
(2006)に
よつて、大学生用に作成 された34項
目を使用す る。これは、①内発的動機づけ、②取 り入れ的動機づけ、③外発的動機づけ、④同一的動機づけの
4因
子 よ り構成 されている。教示は 「あなたが理学療法士になるための学習・勉強な どの活動をどのよ うな理由で行 つていますか」とし、「5。 あてはまる、4。 だいたい当 てはまる、3.ど
ちらでもない、2。 あま りはてはまらない、1.全
くあてはま らない」の
5件
法で回答 を求 めた。7.「
理学療法を行 う上で大切なことに、 どのようなものがあるか と考えますか。思いつ くままに 自由に書いてみて くだ さい。」 と尋ね、 自由記述を求 めた。 なお、2 年生に対 しては、すべての項 目に対 して尋ねた。
1年
生に対 しては、2.の (1)(2)
の項 目を、第1回
及び第4回
調査で尋ねた。37
第
4項
学 業成績1年
生の前期 の学業成績 は、 中間試験 と前期試験 の結果 を もとに決定す る。 中間試 験 は、第2回
調査時期 の後 に実施 してお り、前期試験 は、第3回
調査時期 の直後 に実 施 した。 しか し、 中間試験 を実施 しない科 日もあるため、本研 究では中間試 験 。前期 試験 ともに実施 した 「医学英語」 の結果 を使用 した。 この医学英語 とい う科 目は、専門科 目であるた め、理学療法 に必要 な知識 の習得 には重要 な科 日である。
38
第
3章
結 果 と考 察第
1節
学 業 自 己効 力 感 と学 業 成 績 との 関 連 性先行す る学業 自己効力感 と試 験 の結果 との関連性 について、以下の仮説 を検討 した。
仮説
1:先
行す る学業 自己効力感 が高 けれ ば試験 の結果 は良い。仮説
2:試
験 の結果 が良ければその後 の学業 自己効力感 は高い。第
1項
自己効 力感尺度の因子分析1.学
業 自己効 力感尺度の因子分析学業 自己効力感 の尺度 (全
10項
目)に
ついて、主因子法 、プ ロマ シクス回転 に よる 因子分析 を、第1回
、第2回
、第3回
、第4回
のそれ ぞれ に対 して行 つた。 スク リー プ ロ ッ トの結果 、いずれ の調査 ともに、因子 間の固有値 の差 を算 出 した ところ、1因
子 の抽 出 とな つた。 次 に、学業 自己効力感 尺度 の内容 の検討 を行 つた。 そ の結果 、8 番 目の項 目、「大学 に行 く友人 と遊ぶ事が出来 る」は、明 らかに因子負荷量 が低 かつた こと、
9番
目の項 目、「国家試 験 に向けた勉 強が出来 る」はt負
荷量は低 くはなか つた が、1年
生 に とつては2年
後 の内容 とな ることか ら、省 くこ とに した。以下、8項
目の 内的整合性 につ いて検討す るた め α係数 を算 出 した ところ、第1回
は、Q=.843、 第2 回は、Q=.810、 第3回
は、Q=.855、 第4回
は、Q=.833で
あ り、 この学業 自己効力 感 の尺度が高い内的整合性 を有 してい る ことが認 め られた。2.実
習 自己効 力感尺度の園子分析実習 自己効力感 の尺度 (全
9項
目)に
ついて、主因子法、プ ロマ ックス回転 に よる 因子分析 を、第1回
、第2回
、第3回
、第4回
のそれ ぞれ に対 して行 つた。 スク リー プ ロッ トの結果、いずれ の調査 ともに、因子 間の固有値 の差 を算 出 した ところ、1因
子の抽 出 となつた。 以下、
9項
目の内的整合性 について検討す るためQ係
数 を算 出 し た ところ、第1回
は、Q=.891、 第2回
は、Q=.865、 第3回
は、Q=.895、 第4回
は、α
=.873で
あ り、 この実習 自己効力感 の尺度 が高い内的整合性 を有 してい るこ とが認 め られ た。第
2項
時期 ごとの 自己効 力感の変化学業 自己効力感 と実習 自己効力感 は、調査時期 ご とによつて変化 が生 じるか ど うか を検討す るため、 自己効力感 の得 点 を従属変数、 自己効力感 の種類及び時期 を独 立変 数 とす る
2要
因分散分析 を行 つた (Figllre4)。Figure4
時期 ごとの各 自己効 力感の平均値その結果、交互作用(F(3,220=6.44,p<.01)が 有意であつたため、それぞれの変数に ついて単純主効果の検定を行い、 自己効力感の種類 を従属変数、時期 を独立変数 とす る
1要
因の分散分析 (調査協力者間)を
行つた。時期の単純主効果の結果、学業 自己 効力感 は、有意であつた0(3,220=4.79,p<̲OD。 第3回
調査 と4回
調査の学業 自己効 力感の方が第2回
調査 より高い結果を示 した。 また、実習 自己効力感 も、有意であつ た(F(3,220=4.05,p<.05)。 第4回
調査の方が第3回
調査 よ り低い 自己効力感 を示 した。時期の単純主効果は、第 1回調査及び第
2回
調査では、有意差が認 め られなかつたが、第
3回
調査では、F(1,83)=8.63●<.01)、 第4調
査では、F(1,70=31.35●<.001)と 、 有意な差が認 め られた。前期の終 りの時期が、入学前の時期 よ りも、学業 自己効力感が高 くなっていた。 こ の理 由 としては、学校生活に もだいぶ慣れ、実際に学校生活 を送つてい く中で 「自分 はできる
Jと
い う遂行可能感が上昇 した結果であると考える。また、入学前の第1回
調査 と第2回
調査の比較では、有意な差が認 め られなかった。 この時期ではまだ学校lE彗
― 学 難 勘 媒
― 鋼 自動 嫌