3. 実証調査の結果及び分析
3.4. 情報管理サーバへの登録・運用状況
3.4.2. 考察
① MAWB及びHAWBと個品タグIDの紐付け
個品タグとそれに紐づくMAWBおよびHAWBとの紐付け登録については100%の確率で 成功した。
これについては、
・ MAWBおよびHAWBのバーコードを読むことにより紐付けを実施した(手入力によるM AWBおよびHAWBの入力が無かった)
・ 個品タグ発行と同時に紐付けを実施した(個品タグを発行した後改めて紐付けを行うのでは なくICタグへのエンコードと同時に実施した)
ことから成功率が高くなったものと考えられる。
今回の調査においては、既存のMAWBおよびHAWBとの紐付けを行うことで、情報参照ア プリケーションから既存の業務で活用しているID番号をキーにしてトレーサビリティ情報およ び紐付け情報を参照する事が可能な構成とした。今回、紐付け登録が100%成功したことは、
トレーサビリティ情報を取得する上でのメリットが大きかったと考えられる。
図 3-7 MAWB紐付け情報の参照画面例(履歴情報参照アプリケーション)
MAWB単位での
トレーサビリティ情報の参照
MAWBに紐づくHAWB番号の参照
図 3-8 HAWB紐付け情報の参照画面例(履歴情報参照アプリケーション)
② 個品タグ番号とULDタグ番号の紐付け
今回の調査システムにおいては、「ビルドアップ業務時にULDタグを読んだ後情報管理サー バへの送信と共に自動的に個品タグとULDタグの紐付けを行う」事とした。そのため、調査期 間を通して、ULDタグと個品タグとの紐付けに失敗したものが2ULDあった。その理由は、
・ ULDタグに紐付けすべき個品タグについての処理を行わなかった状態で、ビルドアップ作 業を完了してしまった。(紐付けすべき個品タグがあっても一度ビルドアップをしてしまう と該当するULDタグとの紐付けは実施しできない仕様であった)
というものであった。この結果、次の図のように、本来は紐付けされるべき状況が参照できない 結果となった。
HAWB単位での
トレーサビリティ情報の参照
HAWBに紐づく個品タグ番号の参照 HAWBに紐づくMAWB番号の参照
組み付けが成功している場合 組付けが成功していない場合
図 3-9 ULDタグと個品タグの紐付け結果の参照(履歴情報参照アプリケーション)
今回の紐付け情報を登録するためのアプリケーションでは
・ 複数個品タグの処理を完了後、それに紐付けするべきULDタグの処理を行いその結果をサ ーバへ登録し自動的に紐付けする
・ 一度紐付けしたULDタグについては追加での紐付けは行えない
・ 紐付けを誤って登録した結果は修正が出来ない
という制限があったことから、今回の調査において紐付けに失敗するものが見られる結果となっ た。
今後、ULDタグと個品タグの紐付け情報の登録に際しては、
・ 一度紐付けを完了したULDタグについても、紐付けすべき個品タグ番号を追加で登録でき るようにする
・ 紐付けされたデータを解除する機能を搭載する
などの方法により、改善していく事が必要であると考えられる。
③ セキュリティタグ番号とULDタグ番号の紐付け
今回の調査システムにおいては、「セキュリティロック業務時にセキュリティタグを読んだ後 情報管理サーバへの送信と共に自動的にセキュリティタグとULDタグの紐付けを行う」事とし た。そのため、調査期間を通して、ULDタグとセキュリティタグとの紐付けに失敗したものが 1ULDあった。その理由は、
紐付けに失敗したため情報が参照 できない
・ ULDタグに紐付けすべきセキュリティタグを別のULDタグにつ紐付けて処理を行い、作 業を完了してしまった。(紐付けすべきセキュリティタグが別のULDタグと紐付けされる と、本来のULDタグとの紐付けは実施しできない仕様であった)
というものであった。この結果、次の図のように、本来は紐付けされるべき状況が参照できない 結果となった。
組み付けが成功している場合 組付けが成功していない場合
図 3-10 ULDタグと個品タグの紐付け結果の参照(履歴情報参照アプリケーション)
今回の紐付け情報を登録するためのアプリケーションでは
・ 一度紐付けしたULDタグについては追加での紐付けは行えない
・ 紐付けを誤って登録した結果は修正が出来ない
という制限があったことから、今回の調査において紐付けに失敗するものが見られる結果となっ た。
今後、ULDタグとセキュリティタグの紐付け情報の登録に際しては、
・ 一度紐付けを完了したULDタグについても、紐付けすべきセキュリティタグ番号を修正し て登録できるようにする
・ 紐付けされたデータを解除する機能を搭載する
などの方法により、改善していく事が必要であると考えられる。
④ フォワーダでの登録情報と航空会社の登録情報との連携
今回の調査に当たっては、ULDタグ番号、個品タグ番号、セキュリティタグ番号、MAWB 番号、HAWB番号を元に検索を行い、画面のリンク等から個品単位でのトレーサビリティ情報
紐付けに失敗したため情報が参照 できない
を参照できるアプリケーションを採用した。登録情報と航空会社の登録情報を一つの画面で確認 できる設計とした。
図 3-11 フォワーダと航空会社の情報連携(履歴情報参照アプリケーション)
今回の調査においては、フォワーダにおけるトレーサビリティ情報を登録するための情報管理 サーバと航空会社におけるトレーサビリティ情報を登録するための情報管理サーバをそれぞれ用 意したうえで、トレーサビリティ情報参照の際にはそれぞれの情報管理サーバの情報から必要な 情報を取得する形式とした。
本調査を通して、フォワーダおよび航空会社それぞれの情報を連携して情報参照できる事が確 認できたこと、情報連携に際して特に不具合等は発生しなかったことから、情報連携がスムーズ に出来ていたといえる。つまり、複数企業間で別々に保有されているIDに紐づくトレーサビリ ティ情報を連携させる機能が実用に耐えうるものであったといえる。