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繊維製品リサイクル及び環境に配慮した繊維製品に関する事例調査

ドキュメント内 表紙と目次.PDF (ページ 75-118)

ここでは、繊維メーカー、アパレル、業界団体等による繊維製品リサイクル及び環境に配慮し た繊維製品開発・販売に関する主な取組み事例を示す。

◆繊維製品の回収・リサイクルシステムの構築

多くの繊維メーカーは、単独、もしくはグループで消費者、アパレル、小売店などの協力のも と、繊維製品の回収・リサイクルシステムを構築している。

対象となる品目は紳士服やユニフォームなどの衣料品を中心に、比較的単一素材の製品が多い。

また、回収・リサイクルシステムの対象となる製品対象範囲は、製造時に付した独自の識別マー クを回収の条件とする場合もあるが、条件なく回収する場合など、事例によって異なる。

再生方法としては、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクル、ケミカルリサイクルなど様々 であるが、素材や、質に応じてこれらのリサイクルルートを選択する事例も多い。

回収・リサイクルにかかるコストについては、回収窓口となるアパレル等が送料、処理費用を 支払うパターン、回収を求めるアパレル・小売店等がシステム参加に際して入会・年会費用を支 払うパターン、アパレル等が対象商品販売前に回収・リサイクルシステム対象認定費用を支払う パターン、及びこれらを組み合わせたパターンが見られる。

◆使用済み繊維製品のリサイクル手法開発

現在おもに研究開発が進んでいる使用済み繊維製品のリサイクル手法開発方法は、素材に戻し てから製品を製造するケミカルリサイクルにかかるものであり、ポリエステル原料化については、

ポリエステル製繊維製品のほか、廃ペットボトルからペットボトルを製造する目的にも利用され る。

◆リサイクル素材を利用した繊維製品の製造・販売

多くの繊維製品メーカーでは、ペットボトルや落綿を初めとするリサイクル素材を利用した製 品や、易リサイクル設計、製造工程で有害物質を使用しない製品の開発など、環境に配慮した繊 維製品の開発を進めている。また、一部自治体では、では町民、行政、地場産業が一体となって、

ペットボトルを使用した繊維製品製造・販売を進めている事例もある。

また、一部アパレルにおいても、環境に配慮した繊維製品ブランドの商品開発が進んでいる。

(1)衣料品の回収 ・リサイクルシステム構築

①アーシンクリサイクルシステム チクマ

②アパレルリサイクルネットワーク (社)日本アパレル産業協会

③ウール・エコサイクル・クラブ ザ・ウールマーク・カンパニー、アオキインターナショナル

④「エコールクラブ」回収システム 東洋紡、三菱商事、三重中央開発

⑤エコサークル 帝人

⑥エコトレリサイクルシステム アシックス

⑦エコネットワーク ダイドーリミテッド、日本毛織、大東紡織など 33 社

⑧「エコログ」リサイクリングネットワークシステム 株式会社エコログ・リサイクリング・ジャパン

⑨自重堂リサイクルネットワークシステム 自重堂

⑩ダブルリサイクルシステム クラレ、セロリー、サンエス、ジーベック

⑪デュアルエコシステム ユニチカテキスタイル

⑫トライアングルリサイクルシステム(TRS) 帝人、日本毛織、日清紡績

⑬ナイロン 6 ケミカルリサイクル 東レ

⑭ペトグリーンシステム 倉敷紡績

⑮ベルリサイクルネットワークシステム カネボウ

⑯ヤギエコサイクルシステム ヤギコーポレーション

(2)家庭用繊維製品の回収・リサイクルシステム構築

①ふとんのサーマルリサイクル企画 クラレ、寝具メーカー(京都西川ほか)、販売店(ダイエーオーエムシーほか )

②古ふとん綿リサイクルシステム 木村繊維

(3)産業用繊維製品の回収・リサイクルシステム構築

①エアバック用ノンコート基布リサイクルシステム 東洋紡

②ナイロンロープリサイクルシステム ユニチカファイバー,内外製鋼

③防球ネットのサーマルリサイクル企画 クラレ、アサヒネット、イケセン、大橋産業、清立商工、ナニワ産業

(4)使用済み繊維製品のリサイクル手法開発

①カーペット廃材リサイクル実証プラント 住江織物

②タイルカーペットリサイクルシステム開発 東リ

③ポリエステル原料化工場 帝人

(5)リサイクル素材を利用した繊維製品の製造・販売

①エコブラン 忠岡町商工会

②セルフ+サービス イオン

③リサイクル糸シリーズ 良品計画

④リターンコットン 倉敷紡績

分類 (1) 衣料品の回収・リサイクルシステムの構築 ① 取組名称 アーシンクリサイクルシステム

実施企業 チクマ 概要

○開始時期:

’98.6〜稼動

○ 背景・経緯

チクマでは、’95 年より事業組織内に環境推進グループを組みこみ、また、公益的実効団体として 社団法人 環境生活文化機構(’96 年 2 月設立)の創設に関与する(現在は特別会員)など、リサ イクル事業に関する支援等の運営に携わってきた。’98 年には、従来リサイクルが不可能とされて いた難燃繊維製品(芳香族ポリアミド繊維類)やポリエステル/綿、ポリエステル/毛等のあらゆ る複合繊維製品に至るまでのマテリアルリサイクルシステム『アーシンクリサイクルシステム』を 確立、独自のシステムとして完成させた。

○ 取組内容

チクマのユニフォームを利用する契約納入業者(アパレル業者、ユーザー)に対してユニフォーム 1枚につきアーシンクマーク(素材別に識別可能)を1枚発行。契約者にてマークを縫着して販売

(もしくは使用)する。ユーザーは使用後にチクマにリサイクルを依頼し、チクマがリサイクルセ ンターに回収を指示。回収されたユニフォーム類はリサイクルセンターにて選別・仕分けを行った 後に、再生処理加工業者を経由して各種自動車内装材にマテリアルリサイクルされる。また、チク マで製造していないユニフォームについても、次回購入時にアーシンクマークを縫着することを条 件に同ルートにて回収・再生。なお、これらアーシンクリサイクルシステムをベースとした、別注 ユニフォームの回収リサイクルシステム(U‑ecos)、カタログ販売の既成制服のリサイクルシステ ム(アルアルリサイクルシステム)も完成している。

サーマル マテリアル

リサイクル手法

ケミカル

綿

ポリエステル

回収対象素材 ナイロン

販売ルート 回収・再生ルート

素材

<ユニフォーム製造>

ユニフォーム アパレル業者

<使用>

ユニフォーム

生地供給 納入業者 利用企業

客先指定業者による回収 ユニフォーム

販売

<ユニフォーム販売>

アーシンクマーク付 ユニフォーム

<ユニフォーム生地製造> 販売 チクマ

<選別・仕分け>

リサイクルセンター

<再生・加工>

再生・加工業者 自動車内装材

アーシンクマーク発行

○識別マーク等

ポリエステル100%or 綿混関係  綿100%

ウール混関係       アラミド繊維

○対象製品・素材

チクマ製アーシンクマーク付ユニフォームとアーシンクリサイクル参加時に不用となる他社製ユ ニフォーム

○ 取扱規模

アーシンクリサイクルシステム使用契約数(識別マークを付したユニフォームの販売数)

’99 30,000 点  ’00 120,000 点  ’01 650,000 点  ’02 900,000 点(計画)

U‑ecos リサイクルシステム 対象制服販売量

’01 400,000 点  ’02 800,000 点(計画)

アルアルリサイクルシステム 対象制服販売量

’01 31,000 点 (レディス 22,000 点 メンズ 9,000 点)

’02 110,000 点(計画) (レディス 65,000 点 メンズ 45,000 点)

○ 展開用途

各種自動車内装材(断熱材、吸音材、防音材)

今後の展開

・ 現状再商品化用途として自動車用各種内装材への再生利用を実施しているが、「アーシンクリサイ クルシステム」を拡充するために、新たなリサイクル用途として、セメント原料・各種紙製品原料 などへの再生利用を異業種コラボレーションにより研究、開発に向けて努力している。

コスト

・ 識別マークを付して販売する製品については、製品価格にシステム利用コストを含む。マークを付 してない製品を回収する場合には、回収時点で回収数量に応じたコストを求める。

・ リサイクルセンターまでの送料は発送元にて元払い。

出典 チクマ HP

チクマヒアリング調査結果

分類 (1) 衣料品の回収・リサイクルシステムの構築 ② 取組名称 アパレルリサイクルネットワーク

実施企業

(社)日本アパレル産業協会 概要

○開始時期:

’04 を目途に回収開始を目指す

○ 背景・経緯

日本アパレル産業協会は’00 からアパレル・リサイクル推進に取組み、’01 は「アパレルリサイクル システム開発委員会」を組織して関連業界の任意参加による「アパレル・リサイクル・ネットワー ク(ARN)」立ち上げに向けた検討を行った。3 年後までに回収業務を一部開始することを目指し、

不用アパレル製品をリサイクル・フローに載せるためのルール作りやリサイクル配慮商品設計基準 の検討、3R の新しい出口用途の可能性を討議し、特に故繊維業界ではリサイクル不能と言われて きた合繊製品のリサイクル推進にも注力したとしている。

○ 取組内容

回収物流については、不用アパレルの回収拠点をはじめ、ARN への入会方法、会費、輸送手段など 協働化を進めていくうえで協議する内容が多く、今年度は方向性を示すに留まった。リサイクル配 慮商品には「エコメイト」認定を付し、これらの回収拠点については、小売店やクリーニング業界 が回収拠点になるのではないかという提案が示されたが、動脈産業である小売店に静脈機能が加わ ることは費用的・物理的にも困難で慎重に検討するべきという意見もあった。アパレル・リサイク ル・センターは「エコメイト」に認定された不用アパレルの回収受け入れから選別、再生品化の専 門企業への発送などを主な業務とし、故繊維業界へのアウトソーシングも含まれるとしている。

〈アパレル・リサイクル・フロー図〉

サーマル マテリアル

リサイクル手法

ケミカル

綿

ポリエステル

回収対象素材 ナイロン

ドキュメント内 表紙と目次.PDF (ページ 75-118)