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ドキュメント内 琉球列島の植生学的研究 (ページ 61-68)

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      Fig.16 リュウキュウアオキースダジイ群団分布団

VerbreitungskartedesPsychotrio−Castanopsion sieboldii

アマミヒイラギモチーミヤマシロバイ群集

       11exdimorphophylla.Symplocosconfusa.Ass.

アマミテンナンショウースダジイ群集

         Arisaemoheterocephalae−Castanopsietumsieboldii

ケハダルリミノキースダジイ群集

      Lasiantho.Castanopsietumsieboldii

アオバナハイノキースダジイ群集       、

      Symplocoliukiuensis−Castanopsietumsieboldii オキナワシキミースダジイ群集11icioaInisati−Castanopsietumsiebeldii オキナワテイショウソウーマテバシイ群集Ainsliookieawaensis−Pasanietum

ケナガエサカキースダジイ群集

         Arundinarioyaeyamensis.Castanopsietumsieboldii

ヤマビワソウーホソバタブ群集       ,

      Rhynchotechodiscoloris.Machiletumjaponicae オキナワウラジロガシ群集Quercetummlyag11

 西表島はヤブツバキクラス域のほぼ南限にあたり,

全体的に樹高が低い。しかし,相対的にオキナワヴラ ジロガシ群集,ヤマビワソウーホソバタブ群集の群落 高が高く,群落構造も多層であり,オヒルギーメヒル ギ群落,サキシマツツジーリュウキュウマツ群集など 汽水性の低湿地,乾生立地など極端な立地ほど限られ た群落高,少層の群落構造の植生の成立をみている。

サキシマツツジーリュウキュウマツ群集(尾根)から ヤンバルァワブキーエゴノキ群集(河辺)への配分は,

      / 本州から九州にかけてのヤブツバキクラス域の植生配 分〔Ex.アカマツ林(尾根,ヤマツッジーアカマツ群 集他)一常緑広葉樹の高木林(シラカシ群集)一 夏緑広葉樹の亜高木林(河辺,アカメヤナギ群集他)〕

に対応している。一方,サガリバナ群集一一オヒルギー メヒルギ群落にいたる植生配分は,亜熱帯一熱帯に広

くみられる植生配分(RIcHARDs 1957他)であり,

琉球列島では,南端に位置する八重山群島に発達をみ せている。

臨海 Strand

内]//.N

Innere

サキシマ スオウ群集 Her.itieretum littorahs

ヒリュゥシダ ーモリヘゴ 群集 Blechno・

Cyatheturn lepiferae

オキナワシキミースダジイ群集 11ici anisatum−Castanopsietum sieboldii

オキナワウラジロガシ 下位単位

Untereinheit von Quercus mlyagユ1

オキナワウラジロガシ  群 集

Quercetum miyagii

典型下位単位 Typishe Untereinheit

アカテツーハマビワ

 群 集

Pianchonello−

Litseetum japonicae

オキナワテイショウ ソウー一マテバシイ

 群 集,

Ainsliookinawansis

−Pasanietum

         湿      (立地条件)      乾          nass       Standort      trocken

      Fig.17 沖縄本島北部のヤブツバキクラス林(常緑広葉樹林)の植生配分模式

Verteilungsschema der C a m e 1 1 i e t e a j a p o n i c a e−Walder auf den n6rdlichen Teilen der Okinawa lnsel.

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      Fig.18 西表島クイラ川中流域植生配分模式

     Verteilungsschema der Gesellschaften an dem FluB Kuira(Iriomote−lnse1)

開放水域Offenes Wasser

オヒルギ_メヒルギ群落Bruguera gymnorrhiza. Kandelia candel−Gesellschaft

サガリバナ群集Barringtonietumracemosae

サキシマスオウ群集HeritietumlittoraIis

オキナワウラジPガシ群集Quercetum皿iy agii   ㌃ ケナガエサカキースダジイ群集        ・

       Arundinarioyaeyamensis−Castanopsietumsieb ol dii サキシマツツジーリュウキュウマツ群集

       Rhododendroamalloi−Pinetumlutchuensis

中心に広がっており,沖縄本島嘉津宇岳(451m)の山 頂から海岸線(隆起サンゴ礁)にかけての植生配分が に示されるにとどまる1(MIYAwAKI u・K・SuzuKI 1976Fig.2参照。

 (ii)海岸植生

 海岸植生は,内陸にむかって海岸線と平行に,立地 条件に応じた配分で生育域をもっている。琉球列島の 海岸植生は,海岸砂丘上,海岸隆起サンゴ礁上,砂岩 などを基盤とする海岸断崖地に大別される。

 海岸断崖の植生は,本州〜九州のトベラーウバメガ シ群集,マサキートベラ群集に対応した常緑広葉樹の 風衝低木林としてアカテツーハマビワ群集の成立,そ の前線には前項で具体的群落の配分が示されているボ タンボウフウ群団,海岸断崖風衝草原の成立がある。

 琉球列島が分布のほぼ北限にあたる海岸隆起サンゴ 礁上の植生配分と,それに対応した生育をみせている 海岸砂丘上の植生配分は,筆者ら1976が報告を行って いる。(MIYAwAKI u. K SuzuKI 1976 a Fig・18−20)

 3.島喚的要因

 琉球列島は,沖縄本島(面積1500km)を最大とし 北東〜南西に約800kmに散在する島々からなる。琉 球列島の植生は,その島峡性に応じた生育と特性をも

っている。琉球列島の植生にかかわる島峡性とその特 性について以下に考察される。

 (i)島峡的要因は,フロラ上で,分布域の限定され た種の分化,成立を生み,同時に,奄美群島湯湾岳の アマミヒイラギモチースダジイ群集に代表される地域 的,島填的群集の成立をみる。

 (ii)オキナワウラジロガシ群集など分布域の広い植 生は,各群島,各島毎に構i成種の変動がみられ,細か な立地条件の差異に応じた島峡的下位単位が区分され

る。

 圃 与那国島のスダジイ林,奄美大島のオキナワウ ラジロガシ林など,限られた面積しか生育域をもたな い植生は,種組成的,群落構造的に不完全な植生にとど

まる。同時に,台風,強風など自然環境要因からであっ ても,人為的要因からであっても,植生の荒廃,破壊に 対する復元力は低い。種組成的の貧化を生じやすい。

 ㈹限られた面積であったり,一定の立地の欠如は 植生の分布域の不連続,分布の欠如を生じさせている。

 (v)琉球列島のスダジイ林は,Fig・17,18に示され る各群集および群落に細かく区分され,島興的に明確 な差異が種組成的に成立している。海岸断崖草本植生 においても,奄美群島と沖縄群島において対応した群 落の生育が認められる,

 ㈲ 代償植生は,小面積の島々からなる島嘆のた

ホシダーススキ群集,ギョクシンカースダジイ群集

(スダジイの二次林)など,群集レベルでの(潜在)

自然植生域よりはるかに広い分布域をもつ。

C,植生と人為的要因

 琉球列島に人々が移り住んだ歴史は古く,さまざま な形で人間活動が営まれてきている。したがって,琉 球列島に生育する植生は,大部分が人為的干渉の質と 量に応じ,立地条件(潜在自然植生)に大きく限定さ れた代償植生で占められている。琉球列島の現存植生 とかかわる人為的要因について考察を行なうと,1.非 石灰岩地域の遷移系列,2.石灰岩地域の遷移系列に 区分される。

 1.非石灰岩地域の遷移系列

 琉球列島の奄美大島,沖縄本島北部,西表島に代表 される地域は,非石灰岩質の砂岩,頁岩,粘板岩,花 嵩岩などを基盤とする地域であり,潜在自然植生とし てオキナワシキミースダジイ群集,ケナガエサカキー スダジイ群集,オキナワウラジPガシ群集などが広い 面積を占めているため,リュウキュウアオキースダジ イ群団域ともいわれる(MIYAWAKI, K・SuzUKエ&

K.FuJIwARA 1976)。       ノ  リュウキュウアオキースダジイ群団域の自然植生 は,リュウキュウアオキースダジイ群団にまとめられ る常緑広葉樹の高木林であり,二次林はギョクシンカ ースダジイ群集など常緑広葉樹の亜高木林,低木林で ある。その他,非石灰岩地域の植生と人為的干渉との 相互関係,および非石灰岩地域の植生の遷移系列が図 Fig.19,20に示される。

 非石灰岩地域の植生の特徴とし,生育域の広さに対 応し,多彩な人為的影響に応じた植生の多様性があげ

られる。

 2. 石灰岩地域の遷移系列

 沖縄本島南部,宮古島,与論島などで代表される地 域は,琉球石灰岩,隆起サンゴ礁を基盤とする石灰岩 地域であり,クロヨナーガジュマル群集,オオバギー アカギ群集などナガミボチョウジークスノハカエデ群 団が潜在自然植生として広い面積を占める。琉球列島 の石灰岩地域は,大部分が低地,海岸段丘面であり,

サトウキビ,稲作を中心とする耕作地,住宅地として 利用されてきている。台風の影響を高い頻度で受ける 島峡であるため,放置しても,自然度の高い植生への 復元まで多くの時間を要する。したがって,残存する ナガミボチョウジークスノハカエデ群団の常緑広葉樹 林も,段丘斜面「御願所」などに限定されてみられる

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  植生区分

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群 落 名

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     高V      hoch

  常緑高木林 hmmergrびner H6chwald

ケハタツレリミノキースダジイ群集 kasiantho−Castanopsietum sieboldii

常緑亜高木・低木林 hmmergr6ner Mittel−

翌≠撃п@u. Niederwald

ギョクシンカースダジイ群集 sarenno−Castanopsietum sieboldii

  IV

@ III

@ II

夏緑低木林 rmmergrUner miederwald

,  ハドノキーウラジロエノキ群集 

@ Clerpdendro yakushimense−

@ Tremietum orientalis 多年生草本植生

oerenniere Kraut.

№?唐?撃撃唐モ?≠?

ホシダーススキ群集

shelyptero−Miscanthetum sinensis

 低

獅奄?р窒奄〟D  7

一、二年生草本植生 din. bis zweij江hrige jrautgesellschaft

ハマクワガタールリハコベ群集 ueronica javanica−Anagallis

≠窒魔?獅唐奄刀@fo. coerulea−Ass.

Fig.19 植生と遷移との相互関係模式(奄美大島,非石灰岩地域)

Schematische Darstellung der m6glichen Vegetations−Entwicklung im Verlauf der Sukzession(lnsel Amami−Oshima).

)乞:ヒ.、 1:tUl a)二次{木Sekundarer、Vald(Trockener Standort)

サキシマツツジーリユウキユウマツ群集 Rhododendro amanio・Pinetum lutchuensis

コバノニシキソウーフタシペt・ズシオ群集 Euphorbio chamaesyce・

Sporoboiotum diandi

10〜20向三1こ一戊∫£ク)

伐採 alle 10−20 Jahre kahlgeschlagen

踏 圧 Getretten

.リュウキュウマツ植林,

Aufforstungen PinUS lutcuensis Aletri S spicata

二次林 Sektindtire Wtilder ギョクシンカースグジイ群集 Tarenno・Castanopsietum siebo]dii u.a.

10−15.fドに一度の 伐採 alle 10−15 Jahre kahlgeschlagen

自然植生Nattirliche Vegetation ケパグルリミノキースグジイ群集 Lasiantho・Castanopsietum sieboldii

1直莱琵と一ド.草刈]り Gepflanzt und UnterWUChS gemtiht

竹 林 Bambusbestand

放 置 Ausgespart

      ホシグーススキ群集       T}〕el芝pter(!・Miscanthetum

2−4年毎の火入れまたは刈取り alle 2−4 Jahre gebrannt oder gem江ht

火入れ Brand

ホウライチク林、マダケ林 Bαmbusa glaucescens−Gesellschaft phylt⇔stαcltys bambusoides−Gesellschaft

ausgespart チガヤ借落

∬MpfelCtia cytitt(〜rica var. ma元or−Gesellsch.

排作ii1」L Brachliegen

ハマクワガタールリハコベ群集 Veronica javanica−Anagallis arvensis f. coerulea−Ass.

      Fig.20奄美大島における植生と人為的影響との相互関係       

Schematische Darstellung der verschiedenen Ersatzgesellschaften, die durch menschlichen

EinfluBausdemLasiantho−Castanopsietumsieboldiientstandellsind

(Insel Amami.Oshima).

にとどまる。ナガミボチョウジークスノハカエデ群団 の植生は,林内の撹乱,二次林となるとヤブニッケイ の増加,ソテツ,グミモドキ,シマグワが特徴的混生 をみせる(MIYAwAKI et K. SuzuKI 1976)。

 石灰岩地域の植生と人為的影響との相互関係が,沖 縄本島南部を例としてFig.21で示される。

摘 要

 我が国の南端に位置し,奄美,沖縄,宮古,八重山 の4群島に大別される100余の島娯からなる琉球列島 は,関東地方以西の本州,四国,九州から続く常緑広 葉樹林帯  ヤブツバキクラス域Camellietea japonicae−Gebiet のほぼ南端にあたる。同 時に,熱帯〜亜熱帯に広く分布しているマングP一ブ

ドキュメント内 琉球列島の植生学的研究 (ページ 61-68)

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