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モデル

ドキュメント内 けるシナプス可塑性の役割 (ページ 63-66)

第 5 章 電気定位の物体情報の抽出におけるシナプスダイナミクス 49

5.3 モデル

本章において、弱電気魚が受けるEOD変調は、頭部から尾部に移動する物体に より生じるとする。このときの物体の移動速度は5cm/secとした。弱電気魚は頭部 から尾部へ移動する物体により生じたEOD変調を処理すると想定する。

Bastianらが解明した解剖学的な弱電気魚の電気感覚システムの経路[3]に基づ

いて、図 5.1のようなニューラルネットワークモデルを構築した。このモデルは 電気感覚受容器層、ELL、小脳の一部(NP, EGP)により構築される。電気感覚受容

器と、ELLを構成する錐体細胞は2次元格子状に配置している。電気受容器層は 44×19個の受容器で構成され、ELLは35×10個の錐体細胞で構成される。受容 器、錐体細胞の細胞の間が表現する体表面の位置の差は1mmである。ELLは受容 器層に対し中心興奮周辺抑制的な受容野を有する。ELLの出力はNPへ送られる。

EGPはNPからの出力を受け取る。NPとEGPはELLに興奮性、および抑制性の フィードバックをかえす。NPとELLの接続とEGPとELLの接続は時定数が異な るシナプスを有する。電気受容器はEODの振幅をPSPとしてELLに送る。

図5.1: 電気感覚システムのモデル。モデルは電気感覚受容器層、ELL、NP、EGP で構築される。

5.3.1 錐体細胞のモデル

を構成するbp neuronの細胞体と樹状突起の膜電位Vi jSVi jD以下のように表される。

CmdVi jS

dt =−INaIKIleakgc(Vi jSVi jD)/p+IFF,Ei j +IFF,Ii j (5.1) Cm

dVi jD

dt =−INapIKSIleakgc(Vi jDVi jS)/(1−p)+IFBi j ,NP+IFBi j ,EGP (5.2)

表5.1: bp neuronのモデルで用いられる記号 Vi jS 細胞体の膜電位

INa 細胞体のナトリウムチャンネルの電流 IK 細胞体のカリウムチャンネルの電流 Ileak 細胞体の漏れ電流

gc 樹状突起との接続のコンダクタンス IFFi j,E 興奮性フィードフォワード入力

IFFi j,I 抑制性フィードフォワード入力 Vi jD 樹状突起の膜電位

INap 樹状突起のナトリウムチャンネルの電流 IKS 樹状突起のカリウムチャンネルの電流 IFBi j,NP NPからのフィードバック IFBi j ,EGP EGPからのフィードバック

5.3.2 NP 、 EGP のモデル

NP、EGPはELLへ興奮性と抑制性のフィードバック信号を返す。NPはすべて

のELLの錐体細胞から入力を受け取り短期の興奮、抑制シナプスを介しすべての ELLの錐体細胞の樹状突起にフィードバック信号を返す。また、EGPはNPの出 力を受け取りELLの錐体細胞へ長期の興奮、抑制シナプスを介しフィードバック 信号を返す。NP、EGPの膜電位VZ(Z=NP, EGP)の変化は次のように示される。

τZ

dVZ

dt =−VZZSZ, (5.3)

SZ = 1

1+exp{−(IZ−θZ)/εZ}, (5.4)

表5.2: NP、EGPのモデルで用いられる記号 λZ Z(Z=NP, EGP)神経細胞のシナプス加重

τZ 時定数

SZはZ神経細胞の入力である。Z=NPのIZはELLの神経細胞からの出力である。

Z=EGPのときのIZはNPからの出力である。

NP、EGPのELLの神経細胞i, jに対するシナプスの可塑性は次の式で表される。

τLT,Y

dwLT,Yi j,EGP

dt =−wLTi j,EGP,YLT,YSEGP(t−tLT,Y)Vi jD, (5.5) τST,Y

dwSTi j,NP,Y

dt = −wSTi j,NP,YST,YSNP(t−tST,Y), (5.6) Y=Iのときは抑制性のシナプス、Y=Eのときは興奮性のシナプスを表す。LTは長 期、STは短期シナプスを表す。τは時定数、λは学習率である。

ELLへの出力は次の式で表される。

IFB,NPi j =wSTi j,NP,ESNP(t−tST,E)−wSTi j,NP,ISNP(t−tST,I) (5.7) IFB,EGPi j = wLTi j,EGP,E SEGP(t−tLT,E)−wLTi j,EGP,I SEGP(t−tLT,I) (5.8)

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