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結果

ドキュメント内 様々な身体部位における (ページ 34-55)

【棒 の 長 さ 知 覚課題】 参加者 の 知 覚 し た 棒 の 長 さ ( 図 9)

三要 因反復測定分散分析 の 結果, 錘位置, お よ び棒 の 長 さ 要 因 に お け る 主効果が 有 意 で あ っ た [錘位置 : F( ] , 1 1 ) = 92.9 1 , p < .00 1 ; 棒 の 長 さ : F( l , 1 1 ) = 80.97, p

< .00 1 ] 。 錘位置 の 要 因 に つ い て は , 50%条件 に 比べ て , 75%条件 の ほ う が棒 を 長 く 知 覚 し た 。 ま た , 棒 の 長 さ 要 因 に つ い て は , 50cm 条件 に 比 べ て , 65cm 条件 の ほ う が 棒 を 長 く 知 覚 し た 。 一方で, 身 体部位間 の 棒調整位置 に 有 意 な 違 い は 認 め ら れ な か っ た [F < 1 .00, p = .70] 。 ま た , 身 体部位 と 棒 の 長 さ と の 間 に 有意 な 交互作用 が 認 め ら れ た [F( l , 1 1 ) = 8.00, p = .02] 。 し か し な が ら , 単純主効果 の 検定 を 行 っ た 結果,

有 意 な 差 が 認 め ら れ た の は 棒 の 長 さ 条件 の 間 の み で あ り , 身体部位 の 要 因 で は 有意 な 差 は 認 め ら れ な か っ た [50 cm に お け る 身体条件間 の 比較 : F( l , 1 1 ) = 2.25, p

= . 1 6 ; 65 cm に お け る 身体条件間 の 比較 : F( l , 1 1 ) < 1 .00, p = .67] 。 そ の 他 の 要 因 間 の 交互作用 に つ い て は , い ず れ も 有 意 で な か っ た 。

(cm) 1 00

手条件 頭条件

回答し

た棒 の長

80 60 40

20

一緑瓢

50% 75%

50cm

50% 75%

65cm

1 00 80 60 40 20

50% 75%

50cm

50% 75%

6Sclll

棒の種類 棒の種類

図 9 【棒 の 長 さ 知 覚課題】 参加者 の 知 覚 し た 棒 の 長 さ 各棒 の 条件 に お け る 参加者 の 知 覚 し た 棒 の 長 さ の 平均値 (左 : 手条 件, 右 : 頭部条件) 。 棒 グ ラ フ は 各棒 の 条件 に お け る 平均値,

バ ー は SD (不偏標準偏差) を 表 す 。 錘位罹 が遠 い 条件 で は ,

エ ラ

錘位置

が 近 い 条件 に 比べ て 棒 を 長 く 回答 し た 。 ま た , 棒が長 い条件で は , 短 い 条件 に 比べ て 棒 を 長 く 回 答 し た 。 身 体条件間 に は 有意 な 主効果 は 認 め ら れず, 手条件 と 頭部条件 の 間 の 回 答値 は お よ そ 同程度 で あ っ た 。

【静止立位 で の 棒先端致課題】 棒先端 と 空間軸 の 距離 ( 図 I 0)

三 要 因反復測定分散分析 の 結果, 全て の 要 因 に 有意 な 主効果 が 認 め ら れ た [錘位 置 : F( l , 1 1 ) = 1 1 1 .76, p < .00 1 ; 棒 の 長 さ : F( l , 1 1 ) = 6.53 , p = .027 ; 身 体条件 : F( I ,

1 1 ) = 7.23 , p = .02 1 ] 。 錘位置要 因 に つ い て は , 50%条件 に 比 べ て , 75%条件 に お い て

棒先端が左側 を 通過 し た 。 ま た , 棒 の 長 さ 要 因 に つ い て は , 50cm 条件 に 比 べ て ,

65cm 条件 に お い て 棒先端が右側 を 通過 し た 。 身体部位 の 要 因 に つ い て は , 手条件 に 比 べ て , 頭部条件 で は 棒先端が左側 を 通過 し た 。 各要 因 間 の 交互作用 に つ い て は ,

い ずれ の 項 目 で も 有意 で な か っ た 。 な お, 錘位置, 棒 の 長 さ , 身体部位 の 三要 因 間

の 交互作用 は , 有意傾 向 で あ っ た (p = .06)。

50cm 50%

75%

65cm 50%

75%

手条件 頭条件

左方向 右方向 左方向 右方向

� �

-30 -20 - 1 0 0 1 0 20 30 -30 -20 - 1 0 0 1 0 20 30 棒先端 と 空間軸の距離 (cm) 棒先端 と空間軸の距離 (cm)

図10 【 静止立位での棒先端致 課題】 棒先端と空間軸の距離 各水平棒の条件における棒先端と空間 軸の距離の平均値 (左 : 手条 件, 右: 頭部条件) 。 棒グ ラ フ は 各水平棒における平均値,

は SD を表す。 0cm は , 空間軸の位置 とした。 空間軸に対して, 棒 先端が右側 を通過 した場合は , 符号 では 十 , 左 側を通過 した場合は , 符号 ではとした。 錘位置が把持部から遠い 条件( 75% ) では , 錘位 置 が把持部に近い 条件( 50% ) に比べて棒先端が左 側を通過 した。 ま た, 棒が長い 条件(65cm) では, 短 い 条件( 50 cm) に比べて棒先端 が右 側を通過 した。 また, 身体条件間にも有意な主効果があり, 頭部 条件では, 手条件に比べて棒先端が左側 を通過 した。

【 歩行中の棒先端致 課題】 棒先端と空間軸の距離 (図 I I )

静止立位での棒先端致 課題と同 様に, 全 ての要因 に有意な主効果があった [ 錘 位置 :F( l ,11)= 67. 78 ,p < . 0 01; 棒の長さ : F( l ,11) = 34.73, p < . 0 01 ; 身体条件 :F( I , 11) = 6. 72 , p = . 025] 。 錘位置 要因 については, 50% 条件に比べて, 75% 条件において

棒先端が左側を通過 した。 棒の長さ要因 につい ては, 50cm条件 に比べて, 65cm条 件において棒先端が右側を通過 した。 身体部位要因 については, 手条件 に比べて,

頭部条件では棒先端が左側を通過 した。 また, 棒の長さと身体部位間の交互 作用が 有意であった [F( l ,11) = 7.46 , p = . 020] 。 単純主効果の検定をおこなったところ , 棒 の長さ要 因 ( 50cm条件と 65cm条件 ) の間で身体部位要因 の影響 が異なった。 50cm 条件では, 手条件に比べて, 頭部条件 では有意に棒先端が左側を通過 した。 方で 65cm条件では, 頭部条件 と手条件 の間での棒先端の調整位置 に有意な違いは認めら

れなかった [ 50 cmにおける身体条件 間比較 :F( l ,11) = 11.0 0 , p = . 0 0 7 ; 65 cmにお ける身体条件 間比較 :F( l ,11) = 3.14, p = .104] 。

手条件 頭条件

左方向 右方向 左方向 右方向

50cm 50%

75%

65cm 50%

75%

-30 -20 - l O

10 20 30 -30 -20 - I O

l O 20 30

棒先端 と空間軸の距離 (cm) 棒先端 と空間軸の距離(cm)

図11 【 歩行中の棒先端致 課題】 棒先端と空間 軸の距離 各水平棒の条件におけ る棒先端と空間軸の距離の平均値 (左 : 手条 件, 右: 頭部条件) 。 棒グ ラ フ は各水平棒におけ る平均値,

ー はSD (不 偏標準 偏差 ) を表す。 0cmは, 空間 軸の位 置を示 す。 空 間軸に対して, 棒先端が右側を通過 した場合は符号 では十 , 左 側を通 過 した場合は, 符号 ではとなる。 錘位 置が把持部から遠い条件

( 75% ) では, 錘位 置が把持部に近 い条件( 50% ) に比べて棒先 端が 左側を通過 した。 また, 棒が長 い条件(65cm) では, 短 い条件( 50 cm) に比べて棒先端が右側を通過 した。 また, 頭部条件では特に棒 の長 さ 50 cmの条件において, 手条件に 比べて有意に棒先端が左側を 通過 した。

第 4 節 考察

第 l 実験 を 行 っ た と こ ろ , 2 つ の 主 た る 結果が得 ら れ た 。 第 l に , 3 つ の 課題 に 共 通 し て , 棒 と 身 体 と の 間 の 抵抗 (慣性モメ ン ト ) に 応 じ て , 棒 の 長 さ の 回 答値,

な ら び に 棒先端 の 調整位置 が変化 す る こ と が わ か っ た 。 こ の こ と か ら , 静的 な 状況 下 と 同様 に , 歩行調整 時 に お い て も ダ イナ ミ ッ ク タ ッ チ で得 ら れ た 情報 に 基 づ い て 歩行調整が行 わ れ る こ と が示 唆 さ れ た 。

第 2 に , 身体部位間 の 比較 に つ い て , 3 つ の 課題間 で 異 な る 結果 が 生 じ た 。 棒 の 長 さ 知 覚課題で は 先行研究 と 同様, 手 で も 頭部 で も 同程度 の 長 さ を 回答 し た 。 そ れ に 対 し , 静止立位 ・ 歩行 中 の 棒先端致課題で は , 頭部 に お い て 手 に 比べ て 棒先端が よ り 左側 ( 空 間軸 ・ ド ア か ら 遠 ざ か る 方 向 ) を 通過 し た 。 こ の こ と か ら , 水平棒 を 伴 う 中 で の 行動 時 の 特性 は , 頭部 と 手 で異 な る 可能性 が 示 唆 さ れた 。

第 1 に つ い て ま ず, 歩行 中 の 棒先端致課題 に お け る ダ イ ナ ミ ッ ク タ ッ チ の 関与 に 関 し て , 予想 と致す る 結果が得 ら れ た 。 振 っ た 棒 の 錘 が把持部 か ら 遠 い 条件

(75%) で は , 近 い 位置 の 条件 (50%) に 比べ て 棒先端が左側 を 通過 し た (棒 を よ り 長 く 知 覚 し た 場合 に 生 じ る 棒先端 の 調整位置) 。 ま た , 静止立位 で の 棒先端致課題 に つ い て も , 歩行 中 の 棒先端致課題 と 同 様 に 錘位置が把持部 か ら 遠 い 時 に 棒 の 調 整位置 は 左側 に 調整 さ れ た 。 こ の こ と か ら , 静的 な 状況 ・ 歩行 中 ど ち ら に お い て

も , 棒 の 抵 抗 の 変化 に 基づ い て 棒先端位置 の 調 整 が 行 わ れ た と 考 え ら れ る 。 さ ら

に , 棒 の 長 さ 知 覚課題 に お い て も , 錘位置 が遠 ざ か る と 水平棒 を 長 く 回 答 し た 。 こ の 結果 は , 従来の ダ イ ナ ミ ッ ク タ ッ チ の 研究 と 同 様 で あ る (Wagman et al, 20 I 7 ※本 論文 pl 5- 1 7, 図 2 参照) 。 こ の こ と か ら , 本実験課題 で も ダ イ ナ ミ ッ ク タ ッ チ に よ る 物体知 覚 が行 わ れて い る こ と を 確認 し た 。 2 つ の 知 覚課題 (静止立位で の 棒先端致 課題 ・ 棒 の 長 さ 知覚課題) の 結果 を ふ ま え る と , 少 な く と も 静的 な 状況下 で の 物体 知 覚 は , と も に ダ イ ナ ミ ッ ク タ ッ チ で得 ら れ た 情報 に 基づ き 行 わ れて い た と 考 え ら

れ る。 さらに, 静止立位での棒先端致 課題, ならびに歩行中の棒先端致 課題の 結果が類 似 していることをふ まえると, 歩行中においても, 錘位置が身体から遠い 場合には棒先端を遠くに知覚し , それ に応 じて歩行を調整 していたと考えられ る。

以上のことから, 静止立位で棒の特性を知覚するのと同様に, 歩行調整においても ダイナミックタッチで得た情報は利用され ていたと考えられ る。

なお, 静止立位での棒先端致 課題, 歩行中の棒先端致 課題の両課題におい て, 棒が長い条件では短 い条件に比べて棒先端が有意に右側を通過 した。 棒先端が 空間軸に対して右側を通過 することは, 参加 者が水平棒を実際よりも棒を短 く知覚 したことを意味 する。 この解釈については, 先行研究でも棒が長くなるほど, 実際 との回答値の誤差 は大 きくなり, さらに棒を短 く回答するようになることが報告 さ れ ている(Carello,Thuot, A nderson , & Turvey, 1999; Solomon & Turvey, 1988)。 このこと から, 水平棒が長い条件(65cm) では, 短 い条件 ( 50 cm) に比べて実際 の位置よ りも短 い長さを予測 し, その位置に 基づ いて調整 を行ったために棒先端が右側を通 過 したと考えられ る。

第2の点 について, 身体部位間 の比較 では予想と異なる結果となった。 歩行中の 棒先端致 課題 ・ 静止立位での棒先端致 課題の両課題にでは, 頭部条件のほうが 手条件に比べて棒先端が左側 (空間軸 ・ ドア から遠ざかる方向) を通過 した。 方, 棒の長さ知覚課題では, 先行研究と同様に, 手でも頭でも同程度に水平棒の長 さを知覚した。 この結果をふ まえると, 身体部位間での結果の違いは, 物体の特性 を知覚する時ではなく, “水平棒を空間軸に致 させるという行動 を伴うことによ って生じた影響がある。 この結果に対しては, 2つの解釈が成り立つ。 1つ目 は, 物 体を伴う経 験が少ない頭部では, 手と同じように物体の情報を知覚していたとして も, 棒先端の調整動 作には十 分反映 できていなかったために, 異なる位置へ と棒先 端の調整が行われ た可能性である。 2つ目 は, ダイナミックタッチ自体は頭部も同様 に利用するが, 頭部において他 部位より障害 物 (空間軸を設置していたドア ) との

接触 が も た ら す リ ス ク が大 き い た め に , ド ア か ら 遠 ざ か る よ う に 調 整 を 行 っ た 可能 性 で あ る 。 そ こ で第 2 実験 で は , こ の 2 つ の 可能性 の ど ち ら が妥 当 で あ る の か に つ

い て , 体幹部 を 加 え て 比較検討 を 行 う こ と と し た 。

第 5 章 第 2 実験 : 身体部位間 で の 行動特性 の 相 違 に 関 す る 検討

体幹部条件 と の 比較検証

第 1 節 目 的

第 2 実験 で は , 第 l 実験で得 ら れ た 身体部位間 で異 な る 歩行調整が行 わ れ る 結果 に 基づ き , 考 察 で示 し た 2 つ の 解釈の ど ち ら が 妥 当 で あ る か を 検証す る た め の 実験 を 行 っ た 。 第 2 実験で は , 第 1 実験で用 い た 手条件 と 頭部条件 の ほ か に , 水平棒 を 体幹 に 取 り 付 け る 条件 (体幹部条件) を 加 え た 。 体幹部 は 頭部 と 同様 に , 手 に 比べ て 物体 を 伴 い 行動 中 そ れ ら の 情報 を 利用 す る 経験が 少 な い 部位 で あ る と 考 え ら れ

る 。 そ の た め , も し 解釈 l が正 し い 場合 に は , 手条件 の み が頭部条件 ・ 体幹部条件 と 異 な る 位罹 に 棒先端 の 調整 を お こ な う こ と が 予想 さ れ る 。 ま た , も し 解釈 2 が正 し い 場合 に は , 頭部条件 の み が手条件 ・ 体幹部条件 と は 異 な る 位置 に 棒先端 の 調整 を 行 う と 予想 さ れ る 。

な お, 実験 2 で は棒 の 長 さ 知 覚課題 に お い て も , 頭部条件 に お い て 手条件 に 比 べ て 棒 を 長 く 知 覚 す る 傾 向 が見 ら れ た (第 1 実験 と は 異 な る 結果) 。 こ の 要 因 が 生 じ た 理 由 と し て , 頭部条件 に お い て , 毎 回 の 棒先端の 調整位置, な ら び に 棒 の 長 さ の 回 答値 に 大 き な 変動 が あ っ た か を 明 ら か に す る た め , 参加者 内 で の 毎試行 の 回 答値 の 変動 に つ い て も 比較検討 を 行 っ た 。

ドキュメント内 様々な身体部位における (ページ 34-55)

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