6.4.1 水吸収線量校正定数
図6.3に60Co γ線に対するRGDの素子毎の水吸収線量校正定数
0
RGD D,w,Q
N を示す。エラーバーは 5回の表示値の標準偏差である。同一ロットの素子の
0
RGD D,w,Q
N の変動係数は1.5 %であったが、
不確かさの減少を目的に素子毎に
0
RGD D,w,Q
N を与えることで0.6 %に抑えることができた。
1.05 10-6 1.10 10-6 1.15 10-6 1.20 10-6 1.25 10-6
0 5 10 15 20
Lot 1 Lot 2 Lot 3
Lot 4 Lot 5 Lot 6
Lot 7
Calibration coefficient in terms of D w
Element number 図6.3 素子毎の水吸収線量校正定数
85 6.4.1 線量応答直線性補正係数
図6.4に電子線によるRGDの線量応答直線性補正係数klin,QRGDを示す。klin,QRGDは校正時の線量で
ある100 cGyで正規化してあり、50 cGyから200 cGyの範囲では増加傾向を示し、およそ0.98か
ら1.02まで変化を示した。200 cGyより大きい線量では減少傾向を示した。6 MeVから18 MeV
のklin,QRGDはエラーバーの範囲内で一致し、エネルギーによる違いはみられなかった。
図6.4 吸収線量による直線性補正係数klin,QRGDの変化
0.90 0.95 1.00 1.05 1.10
0 50 100 150 200 250 300 350
6 MeV 9 MeV 12 MeV 15 MeV 18 MeV
k lin
RGD
Absorbed dose [cGy]
86
6.4.2 モンテカルロシミュレーションによる線質変換係数
図6.5に60Co γ線を基準とした電子線によるRGDのkQを示す。各エネルギーともに0.5 cm深
から50 %線量深までの結果を示した。6 MeVでは0.5 cm深から3.0 cm深の範囲でkQはおよそ
1.03から1.23までの変化し、20 %の増加を示した。電子線エネルギーが増加するほどkQの変化 は小さくなり、18 MeVでは0.5 cm深から8.0 cm深の範囲でkQは5 %の増加を示した。また、全 てのエネルギーで校正深付近ではエネルギーによるkQの変化は小さく、深部になるほど増加 する傾向を示した。この傾向は公称エネルギーが小さいほど顕著であり、6 MeVでの変化量 が最大であった。
図6.5 深さによる線質変換係数kQの変化
1.00 1.05 1.10 1.15 1.20 1.25
0 2 4 6 8 10
6 MeV 9 MeV 12 MeV 15 MeV 18 MeV
k Q
Depth in water (cm)
87 6.4.3 中心軸の深部線量の比較
図6.6に電離箱およびRGDによる電子線の中心軸の深部線量を示す。実線が電離箱による測 定値であり、プロットがRGDによる測定値である。校正深における電離箱とRGDのDwの相対
差は6 MeVおよび9 MeVではRGDはDwを過小評価し、一方、12 MeVから18 MeVの範囲では
RGDはDwを過大評価した。全てのエネルギーにおいてDwは3.5 %以内で一致した。
図6.6の線量からPDDを算出し、電離箱のR50と比較した結果を表6.1に示す。全てのエネル ギーでRGDによるR50は深部へ変位した。この傾向はエネルギーが高いほど大きくなり、6 MeVでのR50の差は0.07 cmであるのに対して18 MeVでは0.22 cmであった。
図6.6 電離箱およびRGDの中心軸深部線量の比較
表6.1 電離箱によるR50とRGDとの比較
0 50 100 150 200
0 2 4 6 8 10
6 MeV 9 MeV 12 MeV 15 MeV 18 MeV
Absorbed dose (cGy)
Depth in water (cm)
電子線エネルギー
(MeV) 6 9 12 15 18
R50 (電離箱) (cm) 2.30 3.50 5.00 6.20 7.40
R50 (RGD) (cm) 2.37 3.68 5.12 6.39 7.62
Difference (cm) 0.07 0.18 0.12 0.19 0.22
88