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第 4 章

4.3 結果

4.3.3 各個体に同定されたFLA-DRBアレル

計16種類のFLA-DRBアレルに対して、個体毎にマッピング解析を行

った。この結果、少ない個体で2種類、多い個体で6種類のFLA-DRBアレル が同定された(Table 3)。例えば、Family 1の個体番号01 において、FLA-DRB1系統のFLA-DRB*n05、FLA-DRB3系統のFLA-DRB*0203、DRB*n06およ

びDRB_001およびFLA-DRB4系統のFLA-DRB*0107が同定された。このよう

に個体番号01は、これら計5種類のFLA-DRBアレルが同定された。他の個体 も同様に、FLA-DRBアレルが同定された。

4.3.4 FLA-DRBハプロタイプの推定

各個体に同定されたFLA-DRBアレルの組み合わせと、個体の血縁関係 に基づいて、全20個体のハプロタイプ推定を行った(Table 4)。Family 1の 個体番号05と、05の父と母である01と02に同定されたアレルを例にして説 明する。まず、子である05には、5種類のアレル(DRB*n05, DRB*n06,

DRB*0107, DRB_004およびDRB_001)が同定された。これら5種類のうち、3

種類(DRB*n05, DRB*n06およびDRB*0107)は父である01に認められ、残る 2種類(DRB_004およびDRB_001)は母である02に同定された。同一染色体 上のアレルの組み合わせであるハプロタイプは、父および母から子へ1セット

4.3.5 推定されたFLA-DRBハプロタイプの比較

推定された計8種類のハプロタイプを比較すると、ハプロタイプ毎に構

成されるFLA-DRBアレルの数が異なっていた(Figure 4)。具体的には、Hp-0.1

は、FLA-DRB1系統の FLA-DRB*n05、FLA-DRB3 系統のDRB*n06および

FLA-DRB4 系統の DRB*0107 の計 3 種類のアレルから構成されていたハプロタイプ

であった。同様に、Hp-0.2〜0.4は2種類、Hp-0.5〜0.8は3種類のアレルから構 成されていた。また、推定されたFLA-DRBハプロタイプは、ハプロタイプ特異 的なアレルの欠失やハプロタイプ毎のアレル数の違いが認められた。これらの ことから、FLA-DRBハプロタイプ毎のアレル数の違い、つまり、コピー数多型 が認められた。

また、Hp-0.1とHp-0.8は、どちらも3つのアレルが含まれていたが、そ

のうちDRB1およびDRB4系統の2種類のアレル(DRB*n05およびDRB*0107) は、どちらのハプロタイプにおいても認められた。しかし、DRB3系統は異なっ ており、Hp-0.1はDRB*n06が、とHp-0.8はDRB_006が含まれていた。

4.3.6 FLAクラスⅠ領域からFLA-DRB領域までのハプロタイプ構造

第 3 章と本章にて同一の 2 家系 20 個体を実験に用いたことから、FLA クラスⅠからFLA-DRB領域まで(FLA領域全体)のハプロタイプが推定された

(Figure 5)。本研究に用いた20個体から、計8種類の FLAクラスⅠ - DRBハ プロタイプ(Hp-1.1, Hp-2.2, Hp-3.3, Hp-3.8, Hp-4.4, Hp-5.5, Hp-6.6およびHp-7.7)

が推定された。このハプロタイプのうちHp-3.3は、個体番号11にて、ホモ接合 体と推定された。また、計8種類のFLAクラスⅠ - DRBハプロタイプのうち Hp-3.3とHp-3.8は、同一のFLAクラスⅠハプロタイプ(Hp-3.0)を共有していた。

その一方で、これら2つのハプロタイプは、異なるFLA-DRBハプロタイプ(

Hp-0.3またはHp-0.8)から構成されていた。

4.3.7 FLA-DRB系統毎の平均リード数の比較

推定されたハプロタイプ、系統分類およびリード数に基づいて、 FLA-DRB系統の平均リード数を算出した。この結果、FLA-DRB系統のリード数を比 較すると、系統による転写産物量の違いが明らかとなった(Table 5)。例えば、

FLA-DRB1系統には、3種類のアレルが分類された。これら3種類のアレルが全

20個体のハプロタイプ(2n=40)に認められた回数(アレルの出現回数)は、少 ないアレルで2 回、多いアレルで 13回であり、合計すると 19 回であった。こ の計 19 回のリード数を平均すると、25,228 リードであった。このようにして、

すべての系統のリード数を算出したところ、FLA-DRB3 系統は 14,701 リード、

FLA-DRB4系統は 14,340リード、FLA-DRB5系統は41,605リードであった。こ の平均リード数を系統間で比較したところ、大まかにDRB5 > DRB1 > DRB3 = DRB4の関係性であることが考えられた。このうち、FLA-DRB遺伝子毎の平均 リード数が最も少ない FLA-DRB4 は、最も多い FLA-DRB5 のおよそ 1/3 であっ た。

ドキュメント内 ネコ MHC 遺伝子の多型性に関する研究 (ページ 85-89)

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