第 5 章 システムの評価
5.3 結果
前述の評価実験の結果を述べる。実験で行う距離の計測は、付近の目安となる建物や地形 を目視で確認することとスマートフォンの
GPS
を使用して行った。1.
基本動作実験では、本プロジェクトで使用するすべての機器が正常に動作することが確認できた。
また、筆者が受信器のスピーカーを用いて信号音の確認を行った際の最大受信距離を図
5.1
に示す。発信器からの電波を受信器で受信し、筆者の耳で信号音を確認する。受信 器から音が聞こえなくなった地点の発信器と受信器の位置を記録し、[27]
でその距離を計算した。その結果は図
5.1
示すように、直線距離で約600m
となった。図
5.1:
受信器の最大受信距離2.
検知性能実験では、開発した観測箱の受信可能距離と検知精度について計測した。また、比較の ために、筆者が受信器を運用した場合の受信可能距離と検知精度も計測を行った。その 結果を図
5.2
に示す。図5.2
より、筆者による受信器の運用では、発信器の位置が受信 器から半径550m
以内であれば、100%
の精度で電波の検知を行えていることがわかる。また、筆者が受信器を運用した場合と比べ、開発した観測箱は受信可能距離と検知の精 度が低いことがわかる。
図
5.2:
観測箱の受信距離と精度(学内実験)3.
予行実験実験では、筑波大学近辺の
4
地点で受信可能距離と見地の精度を計測した。図5.3
に4
地点で行った実験の結果を示す。図5.3
より、見通しのよい直線道路と耕作地はほぼ同 じ結果となり、続いて、雑木林、建物がある場所の順で受信可能距離と検知の精度が低 下することがわかった。また、
1
回の実験は約2
時間であり、それに加え、準備と撤収作業で約30
分がさらに 必要ということもわかった。そのため、現地実験の協力者の方々へ連絡を行う際にこの 情報を含めた。さらに、実験に必要な物品も確認できたため、そのリストを作成した。リストは付録に添付する。
図
5.3:
観測箱の受信距離と精度(予行実験)4.
現地実験実験では、開発した観測箱の受信可能距離と検知の精度について実際に運用が想定され る場所で計測を行った。開発した観測箱の距離と検知の精度の性能を示したグラフを図
5.4
に示す。図5.4
より、観測箱から発信器が約300m
以上離れると検知精度が低くなる という結果になった。図
5.4:
観測箱の受信距離と精度(現地実験)
ドキュメント内
情報通信技術を利活用した農作物向け獣害防止システムの開発
(ページ 45-49)