チーム:A=M+H 天本涼太
3. プロジェクトの背景
▲目次に戻る 5
▲目次に戻る 6
3.2. 獣害防止策の現状と課題
【現状】
鈴鹿市では、平成25年度の取り組みとして、国の交付金を含めた予算200万円~を計上し、
以下のような取り組みを行っています。
① 猟友会との連携による野生動物の個体数調整
② 電波発信機を用いた猿の位置情報確認・生息分布域調査
③ 地域住民の獣害対策に関する意識の啓発を行う講習会などの開催
【課題】
野生動物からの獣害を減らすためには、町ぐるみの野生動物追い払いや、野生動物の捕獲・
監視による個体数の調整が有効です。しかし、これらの対策を実施するためには野生動物 の居場所をリアルタイム、かつ、正確に知る必要があります。そのためには上記②の「電 波発信機を用いた猿の位置情報確認」が有効ですが、電波発信機はいくつかの課題を抱え ています。この課題について、類似のシステムである「猿人善快 - 猿の接近警戒システム」
の特許から課題を引用します。
これらの課題を解決することができれば、野生動物の生息分布域の調査が容易に進み、既 存の電気柵といった獣害対策を効果的に導入することができるようになります。また、人 里に近付いてくる野生動物を自動的に追い払う、といった新しい解決方法も導入が可能に なります。
従来の鳥獣被害対策は駆除中心に行われていたが、その被害は年々増加し、一方では自然保 護、種の保存という観点で保護対象とされる鳥獣類も多く、決定的な被害対策が見いだせず にいた。一部に、テレメトリ発信器を使用して、その発信電波を利用することで、その接近 を知ろうとする受信機の利用もあったが、その受信機の利用については、ある程度の熟練、
すなわち運用技術を必要とし、また常に受信状態を気にしていないとテレメトリ信号の受信 に気づかないと言う問題があり、誰でもが有効に発信電波が利用できる状況ではなかった。
テレメトリ発信器の電波受信に際しては、雑音などの影響も大きく、また住民が日頃の生活 空間のなかで、接近を予知して対応できるほどの受信感度(感知距離)が得られていなかっ た。そして、接近を知ったときの対応も、行政窓口への連絡で終わってしまう場合がほとん どで、その場での対応がとられていない、すなわち野生動物の接近に対して即効的な対処が できていなかった。
課題①
課題②
課題③
A. 要件定義書
▲目次に戻る 7
3.3. システム化の目的
これまでの情報を踏まえて、私たちは「電波発信機を用いた猿の位置情報確認」を発展さ せたシステムを開発します。具体的には、システムに事前登録を行った誰もが猿の位置を リアルタイムに、かつ正確に確認でき、猿が農地に接近していることを関係者に連絡する ことで即時的な行動を促すシステム(観測箱システム+WEBサービス)を開発します。ま たこのシステムは、猿の位置情報を継続的に監視することで、猿の行動履歴を閲覧するこ ともできます。
以下に、本プロジェクトによるシステム化の目的を示します。
① 農家が、自分の農地を自分で守ることができるようにするため。「自分の所有する農 地に近付いた」猿の位置をリアルタイム、かつ、自動的に知ることで、農作物被害を 未然に防ぐことができるようになります。
② 猿による獣害を減らし、農産業の発展を促すため。観測箱近辺に出没した猿の行動記 録を確認することで、既存の獣害対策をより効果的に実施することができるようにな ります。
A. 要件定義書
▲目次に戻る 8