第99話
日本で最初の薬剤師は長崎出島のドイツ人
ルガーは書記となって随行し た。シーボルトは旅行中にさ まざまな分野の調査・採集・
研究をするつもりで,ビュル ガーに手伝わせた。
一行は 3 人のオランダ人の ほかは幕府の役人57人,それ にシーボルトの鳴滝塾の門弟 の高こう 良りょうさい斎・二宮敬作・川原 慶
けい
賀がらが従った。
ビュルガーは薬剤師では あっても,薬草・植物学につ いてはシーボルトがくわし かったので,もっぱら鉱物標 本の採集,地質の調査,温泉
の化学分析,緯度・経度の測定を担当してい る。鉱物学と化学ではシーボルトをしのぐ知 見をもっていたようである。ビュルガーが採 集した鉱物の標本はオランダ・ライデンの王 立自然史博物館に現在も保管されている。
■高野長英らに伝授された化学分析法 ところでシーボルトはふだん出島のオラン ダ商館で執務する一方で,日本人の病人の診 療にあたり,さらに日本人医師に医学と博物 学を教えた。これは時の長崎奉行高橋重
しげ
賢
かた
が 特別に黙認したのである。
この恩沢は拡大されて1824年,長崎郊外の 鳴滝に〈鳴滝塾〉とよばれる病院を兼ねた医 学塾が開かれた。
これまで鳴滝塾は出島のすぐ近くにあるの かと思っていたが,北東へ約 3 キロ,市の中 心部を横切って,クルマは入り組んだ細いゆ るやかな坂を登る。
この医学塾では高野長ちょうえい英・二宮敬作・伊東 玄
げん
朴
ぼく
・戸塚静せい海かい・小関三英・高 良斎・本間 棗
そう
軒
けん
ら,のちに日本の医学・医療を革新した 蘭学者が学んだ。蘭学史に名をとどめる人だ けで50人を越える。
ビュルガーもシーボルトの助手として鳴滝 塾で薬学を教えた。なかでも得意だった化学 分析法は多くの蘭学生を瞠どう目
もく
させた。
ビュルガーは長崎から近い雲うん仙ぜんや嬉うれしの野・武たけ 生ふの温泉水の分析を行なっている。その方法 は試薬を順次加えて,温泉水に含まれる化学 物質を特定していくやり方で,近代的な分析 法だった。高野長英は感動し,化学に開眼し た。これまでの日本になかった薬物研究の道 が開かれた。
シーボルトは帰国に際して国禁の「日本地 図」ほかを持ち出したとして,いわゆるシー ボルト事件で1829年に国外追放となった。し かしビュルガーはその後も長崎にあってシー ボルトの遺志をついだ。彼が長崎を去ったの はいつかははっきりしないが,やがてオラン ダ領東インドに帰ると,薬剤師・研究者の道 を離れ,貿易商に転進して成功している。
────────────────────
◆『読めなければ恥ずかしい! 小学校漢字 1006字』(学研・売価500円)を書きました。
小 1 の「山車」「百足」や小 2 の「時鳥」な どが読めますか。難読の小学漢字を楽しみな がら博雑学を!
長崎の鳴滝塾跡。奥に赤レンガのシーボルト記念館 があり,シーボルトの貴重な関係資料を展示。
会員 都薬の活動状況
都薬の活動状況
1月会務
◇日薬誌「告知欄」掲載の諸通知について◇
厚生労働省等から発せられる通知等は日薬誌にそ の都度掲載されています。 都薬では, 重複して
「都薬雑誌」に掲載致しませんので,日薬誌「告 知欄」をよくお目通しください。
5日 「正副会長常務理事打合せ会」
6日 「東京国体対策特別委員会」
8・9日「平成23年度第15回関東 地区調整機構主催認定実務実 習指導薬剤師養成ワークショ ップ」(於:東京薬科大学)
11日 「出版委員会」
12日 「理事会」→下記参照 「管理センター特別委員会」
13日 「公衆衛生委員会」
「第104回通常代議員会選挙管理委員会」
16日 「薬制調査委員会」
19日 「正副会長常務理事打合せ会」
「支部長会」「平成24年賀詞交歓会」
(於:京王プラザホテル)
20日 「薬局委員会」
26日 「理事会」→下記参照
「平成23年度管理薬剤師研修会(1)」
(於:フォーラムミカサ エコ)
28日 「都薬選出日薬代議員打合せ会」
29日 「平成23年度災害時医療救護従事 者全体講習会」
(於:日本教育会館一ツ橋ホール)
30日 「実務実習受入特別委員会」
31日 「学校保健委員会」
◇定例理事会 12日(於:都薬会館)
出席役員:桑原会長,粟野,上村,岸,齊藤 各 副会長 安部,石垣,大木,坂口,手塚,永田,
原,山本 各常務理事 阿部,一瀬,上野,亀崎,
高橋,松本,森田 各理事 入野,宮澤 両監事
【協議事項】
下記事項について協議し,了承した。
1 .東京都薬剤師会第104回通常代議員会・
第80回臨時総会日程案
2 .平成24年度都薬 6 月臨時代議員会・通常 総会開催日の変更( 6 月30日開催)
3 .平成24・25年度東京都薬剤師会支部別代 議員数の決定報告及び選任依頼
4 . 東京都国民健康保険団体連合会との契 約・覚書の改正
5 .都薬衛生試験所「平成24年度分包機の清 掃効果検証試験」の実施
6 .在宅訪問薬剤管理実施可能薬局リスト等 の作成・配布状況の調査依頼
7 .2011年度公認スポーツファーマシスト実 務講習会の開催
8 .「公認スポーツファーマシスト認定制度 東京基礎講習会(7/22)」の開催
9 .「平成24年度実務実習受入薬局」 伝達講 習会(3/4)の開催
10.都介護福祉士会より 「平成23年度薬の知 識と口腔ケア研修」 への講師派遣依頼 11.関東信越厚生局管内10都県薬剤師社会保
険担当者連絡協議会への出席者派遣依頼 12. 東京都指定自立支援医療機関(育成医
療・更生医療)の指定
13.向精神薬過量服薬患者の早期発見と専門 医への受診勧奨運動実施要領案
14.地区薬剤師研修会開催日程及び出動役員 の決定
15.その他
【報告事項】
下記事項について報告があり,了解した。
1 .災害時の優先電話(携帯)の整備(追加 登録)
2 .社会保険診療報酬支払基金より突合点検 及び縦覧点検の実施
3 . 日 本 薬 剤 師 会 生 涯 学 習 支 援 シ ス テ ム
「JPALS」
4 .平成23年12月末日現在会員数:7,136名 5 .その他
◇定例理事会 26日(於:都薬会館)
出席役員:桑原会長,粟野,上村,岸,齊藤 各 副会長 石垣,大木,坂口,手塚,原,山本 各常 務理事 明石,阿部,伊集院,一瀬,上野,亀崎,
高橋,内藤,松本,森田 各理事 入野,宮澤 両 監事
【協議事項】
下記事項について協議し,了承した。
1 .掲示用ポスター 「一般用医薬品の販売制 度について」 の送付
2 .日薬代議員選挙における選挙告示及び開 票管理人・開票立会人の決定
3 .都福祉保健局より今後の災害医療体制の あり方検討部会委員の委嘱依頼
4 .地区薬剤師研修会開催日程及び出動役員 の決定
5 .その他
【報告事項】
下記事項について報告があり,了解した。
1 .薬剤師法施行規則等の一部を改正する省 令案(無菌室の共同利用)に関する都薬と しての意見
2 .都福祉保健局より自立支援医療における 経過的特例の平成24年4月以降の取扱い 3 .その他
【今月の新斡旋図書】
「薬価・点数早見表 平成24年 4 月改訂版」
中和印刷㈱ 2,250円(送料別)
「健保請求事務の効能・用法 薬価表2012年 4 月版(薬効別薬価表付)」
中和印刷㈱ 5,460円(送料別)