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東京国体対策特別委員会の活動

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足や不注意による「うっかりドーピング」を 防ぐこと,これはスポーツファーマシストの みならず私達個々の薬剤師の役目です。支部 ごとに研修会を開催するなどして,隅々まで 情報を行き渡らせることに努めますので,是 非皆様には使命感をもって対応していただき たいとお願い致します。

国体の競技会場の運営は,その競技会場の ある市区町村に任されます。そのため,市区 町村単位で実行委員会が組織されます。競技 会場に設置される救護所に配備する医薬品の 中に,ドーピング違反となる成分を含むもの を入れないよう,各支部が地元の行政と連携 する必要が出てきます。正式種目の競技会場 がないという支部もありますが,選手が宿泊 場所や練習会場に選ぶ可能性はあります。ま た,地元に東京代表の選手がいる可能性も考 えられ,決して無関係ではないことをご理解 ください。

■これからの活動

公認スポーツファーマシスト特別認定プロ グラムの実施を計画中です。スポーツファー マシストの認定を受けるには,日本アンチ・

ドーピング機構(JADA)の実施する基礎講 習会と実務講習会を受講し,さらに知識到達 度確認試験にパスする必要があります。しか し,この認定プログラムは人気があり,全国 からの応募があるのに,受講できる人数には

限りがあります。東京国体の前年となる平成 24年に,東京におけるスポーツファーマシス トの人数を増やせるよう,正規プログラムの 講習会とは別に,東京に限定した独自の基礎 講習会が開催できるよう,JADA に働きかけ て準備を進めて参ります。

さらにこの度,東京国体対策特別委員会の 中に 3 つのワーキンググループを設置致しま した。①使用可能薬データベースの構築やガ イドブック等,ドーピング防止に関わるシス テムについて検討するグループ。②各薬局に 配布するポスター,ステッカー,安心カード 等のグッズや,相談可能薬局リスト等の広報

について検討するグループ。③各支部におい て実施する研修会を始め,各種関係団体に向 けての啓発活動について検討するグループ。

以上の 3 つです。 平成25年ともなれば, ス マートフォンの普及が今よりももっともっと 進むことを考慮に入れた検討ができればと考 えております。

委員会の活動は, まだ始まったばかりで す。 東京国体を来年に控えたこの平成24年 は,さらに実践的な検討を重ね,皆様に情報 発信していきたいと考えております。どうぞ 宜しくお願い致します。

 東京都薬剤師会では,薬剤師の薬学的知識を通して都民に「消毒」に関する正しい知識の 普及・啓発を図ることを目的に,冊子「消毒に関するQ&A」を

作成しました。

 「消毒」の基本的な考え方や必要性,「消毒」を必要とする場面 を想定した消毒薬の正しい使い方などについて,Q&A方式で分 かりやすく解説しています。

 また,クイズ形式で「消毒」に関する知識の確認ができるよ う,付録に工夫が凝らしてあります。

 本誌 3 月号に同封しましたので,「薬と健康の週間」などで開 催されるイベントの資材として,また薬局を訪れた患者さん・介 護者・医療関係者への適切なアドバイスや支援をするための参考 資料として,ご活用ください。

消毒に関するQ&A

図1 ボタンの花

東京薬科大学名誉教授

さ し   だ

田 豊

ゆたか

東京薬科大学名誉教授

さ し   だ

田 豊

ゆたか

●東京の冬のボタン

1 月の東京は花の少ない季節です。そんな 中,東京のいくつかの公園や庭園でボタンの 展示をします。真冬に,藁で作られた藁囲い の下で咲くボタンの花は風情があります。そ のためにどの展示場も大勢の見物客で賑わい ます。

私も冬ボタンで有名な上野東照宮をはじ め,後楽園,神代植物公園などを訪ねてみま した。そこで見たものは 冬ボタン でした。

これは,本来は春に咲くボタンを秋に低温で 保管した後に温室に入れてボタンに春が来た と錯覚させて咲かせるものです。私が見たか った自然状態で冬に花が咲く 寒ボタン は なかったようです。東京にはまだいくつか冬 のボタンの名所がありますが,インターネッ トで調べる限りどれも 冬ボタン でした。

最近は同じような処理をして 1 月から花が 見られるアイスチューリップというのがあり ます。冬枯れの花壇の中で綺麗な花

が咲きますが,私の育て方が下手な のか春になったら力尽きて枯れてし まいました。われわれの目を楽しま せてくれる 冬ボタン たちも苛酷 な条件の中で花を付けていると思う と風情を感じる前に同情をしてしま います。

●ボタン(図1)

ボタン

Paeonia  suffruticosa

 

An-drews(

P.  moutan

  Sims)はボタン科 Paeo-niaceae, ボタン属

Paeonia

に属する落葉低 木で,中国の陝西,甘粛,四川省に自生し,

唐代から薬用,観賞用として栽培されるよう になりました(図 2)。

高さは 1 〜1.8m,枝は太く,葉は大きく,

二回三出複葉で小葉は長さ 4 〜10cm の卵形

〜卵状披針形で先端が 2 〜 3 裂します。葉の 裏面はやや白味を帯びます。根は多数枝分か れして長大です。

花は今年出た枝の先に付き, 5 月に開花し ます。花の径は13〜20cm,萼片は 5 枚で緑 色, 花弁は 5 枚から多数あり, 白, 淡紅,

紅,紫,黄色などです。雄しべは多数,雌し べは 2 〜 5 本で,密に褐色の毛が生えていま す。雌しべを囲んで環状の花盤があります。

果実は袋果で中に仮種皮に包まれた種子があ ります(図 3)。

日本には最初は薬用として導入された様で

図 3  ボタンの果実 毛の生えた袋果が放射状についています。

図 2   呉 其濬の「植物名実図考」

(1848)のボタンの図

くすり 漢方薬に使われる植物

すが,やがて華麗な花を楽しむ園芸植物にな り,江戸時代には園芸品種が約300ありまし た。現在は,種類は減りましたが,同属の他 種との雑種も含めて多くの品種があり,重要 な園芸植物です。

●ボタン科

本シリーズの 8 回目のシャクヤクの項(都 薬雑誌 Vol.27  No.6) で書きましたように,

ボタン科はボタン属しかなく,約35種がアジ ア,ヨーロッパの温帯に分布しています。シ ャクヤクのような多年草と,ボタンのような 低木があります。

シャクヤクは開花期がボタンより 1 月遅い ので,近くに植えておいても普通は両種の雑 種はできませんが,ボタンの花粉を冷蔵庫に 保管しておいて,シャクヤクが咲いたらその 柱頭に着けると雑種が出来ます。雑種は木に なるものと草になるものが出来るそうです。

かつては,ボタン属は外見からキンポウゲ 科に入れられていました。しかし,これは他 人の空似で, 花盤があることや維管束の配 列,胚発生の仕方,染色体基本数の違い(ボ タン科は 5 ,キンポウゲ科は 6 , 7 , 8 )な どから全く違うグループであることが分か り,ボタン科として独立しました。

●名前について

和名のボタンは中国語の牡丹の音読みで す。牡はおす牛のことですが発音が木と同じ なので木の代わりにこの字をあて,丹は赤と いう意味で,根にやや赤みがあることから,

牡丹になったとするのが陶弘景の説ですが,

李時珍は根からもしばしば芽を出すのがオス の様なのでオス牛を表わす牡の字があてら れ,赤色が尊ばれたので牡丹になったと書い ています。

牡丹にはこのほか中国で木芍薬,花王(あ らゆる花の中で一番の意)などの名があり,

日本でも古来,ふかみぐさ,はつかぐさなど 種々の名前があります。前者は中国の東北部 にあった渤海(ふかみ)から渡来したからと いう説と林の茂みに生えるからという説(倭 名類聚抄)があります。後者は藤原忠通の歌 に花が咲いてから散るまで見ていたら20日も かかったというのがあるためです。しかし,

実際の花の寿命は 5 日くらいです。

学名の

Paeonia

はギリシャ神話でこの仲間 の植物を薬に用いた医師,Paeon に由来し,

suff ruticosa

は亜低木の意味です。

moutan

は ボタンの中国の発音に由来します。

●日本への渡来と文献への登場

日本への渡来は奈良時代(710〜794)か平 安時代(794〜1192) と考えられています。

文献への初出は「出雲風土記」(733)で,意

郡,秋

あい

鹿

郡の山野にある草木としてふかみ ぐさの名前で出てきます。しかし,「出雲風 土記」には当時はなかったと思われる人参や 黄芩まで山野にあると書いてありますので本 当にボタンだったのかは疑問です。

文学作品では「枕草子」が初出です。146 段にぼうたんの名で,ある人が見て来た庭に ついて 露台の前に植えられたりける牡丹の 唐めきをかしき(風情がある)こと と説明 しています。また157段の 名おそろしきも の に鬼蕨,枳殻などと一緒に牡丹が出てき ます。これは実際の植物を言ったものではな く,赤いオス牛という漢字のイメージを言っ ています。

● ボタンの接ぎ木…生涯日蔭者のシャクヤク

品種改良した園芸植物は種子を播いても同 じ植物になりません。株分け,挿し木,接ぎ 木などで育てる必要があります。ボタンの場 合もかつてはボタンの実生苗の根に改良した ボタンの枝を接ぎ木していました。明治30年 頃,農学者の福羽逸人がシャクヤクの根に接

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