倉」作活動
(9
書 きたい ものを選んで詩 を書 く。 自 由スケ ッチ法 詩 を書 く。
詩 を見直す。
交流す る。
目標設定では,「明確 な 目標」を意識 して
,一
日で活動内容がわかるよ うに,短
いセ ンテ ンスで分か りやす く,提
示 した。また,曜
日時 のフィー ドバ ック」として,創
作上押 さえて お きたい詩 の技法が使 えているか,各
自確認す る欄 をワー クシー トに設 けるとともに,で
きあがつた詩 について感想 を伝 え合 うために
,友
だ ち との詩の交流 を設定 した。 図 14は,自己確認欄 を設 けた ワー クシー トである。創作活動全てで使用 した。
日標
,活
動 内容等,フ
ロー に導けるよ うに計画 しなければな らないが,フ
ローの生起条 件 の一つ 日に,「自分の能力に適 した活動に挑戦 しているとい う感覚が必要」とある (第二 章参照)。 指導 を検討す る視点にあつた,①
達成できる見通 しのある活動の ことである。児 童 自身が創作活動 を 自己の能力 に調整 できるよ うに,創作活動全てにおいて,詩 の長 さ(文量
)を
設定せず,児
童に委ねて創作 させた。以上のよ うに
,活
動 の水準, 日標,フ
ィー ドバ ックを考慮 した内容で,詩
創 作活 動 を進 めた。詳 しい活動内容は,巻
末資料 と して添付す る。図14 実践 2の 詩創作で使用した
,自己確認欄のあるワークシー ト② (坂本
,2016) ワー クシー トの左下に確認項 目を記 し
,創
作 中,ま
たは詩 に創作後に 自分 で創作 した詩 を読みなお し,誤
字脱字 を含 め
,詩
の技法の どれが使 えていたかを確認す るよ うに した。楽しんで詩を書こう
/
︹
第
2項
実践2の
分析・考察詩創作指導にフロー理論を用いることで
,創
作能力の 自己成長を促 し,楽
しさを求めて書こうとす る態度を育むことができる。上の仮説 を分析す るにあた り
,分
析す る視′点を定 める。一つ 日は,フ
ロー理論 の前提で ある,活
動 に 「楽 しさ」があるか どうかである。二つ 日は,創
作能力,中
で も,本
研究では認識力 を伸 ばす ことに着 日しているため
,認
識力 の 自己成長が見 られたか,と
い う点で ある。三つ 目は, 3回
の創作活動を終 えた後 も,詩
創作 を しよ うと思 つているか ど うかで ある。 これ ら三つの分析視点について,ワ
ー クシー ト,創
作 した詩,児
童 の発言,単
元終わ りの振 り返 り感想
,事
後 アンケー トの内容 か ら分析 を行 う。再度,実
践2で
の分析視′点 を以下にまとめる。分析視′点④
各活動に
,楽
しさを感 じている力、分析視′点⑤
認識力の成長が見られた力、
分析視′点⑥
今後も詩創作を続けたいと思つている力、
視J点④ の分析か ら始 める。創作活動 (1),(2)で は
,時
間終わ りに活動 の振 り返 りを書か せた。内容 を集計す ると,創
作活動(1),(2)共 に,半
数以上の児童 が,創
作活動 に楽 しさを感 じていた。その理 由として
,創
作活動(1)では,「
書 けたのが楽 しい」,「
お祭 りを思い 出 して,楽
しかつた」 との答 えがほ とん どであった。創作活動(2)では,「な りきつて書 く ことが楽 しい」,「書いた詩 を交流す るのが楽 しい」との理 由が多かつた。中には,「いろい ろな言葉 を使 うのが楽 しい」 と答 えた児童 もいた。図15,図 16は
,創
作活 動 (1),(2)に お ける児童 の振 り返 りをもとに,創
作活 動が 「楽 しい」 と感 じた児童の数 を,グ
ラフに示 した ものである。図 15の 示す とお り
,創
作活動(1)では,学
級全体の70%の
児童 が,創
作活動 を楽 しい と 感 じていた。 その要因 として挙げ られ るのは,設
定 した題材 「お祭 り」にあると考えられる。児童の振 り返 りに,「お祭 りを思い出 して…」との内容が多かつた ことで も読み取れ る。
楽 しいお祭 りを題材 に した上に
,地
域 の大 きなお祭 りを終 えて,余
韻が残 る中での創作活 動だつた ことか ら,よ
リー層楽 しい思い出が よみがえつていた と考 え られ る。図 16を 見 る と
,創
作活動(2)において楽 しい と感 じた児童は,学
級全体 の55%に
な り,創作活動(1)よ り少 なかった ものの
,学
級 の半数以上が 「楽 しい」と感 じていた。創作活動 (2)での楽 しさの決め手は,何
かにな りきつて題材である「りんご」を提 えさせた ことだ と 考 える。前項 で述べた よ うに,カ
イ ヨフが楽 しさを分類 した中に,「
模倣」 を挙げている。いつ もの 自分 と違 うものにな りきつて
,別
の世界 を体験す るよ うな感覚が,楽
しさを生んだのであろ う。 さらに
,も
う一つ要因が考 え られ る。創作活動(2)では,児
童一人一人に りん ごを一つずつ持たせて
,ス
ケ ッチ法,創
作 に取 り組 ませ た。 手元か ら匂 うりん ごの香 り や,手触 り,想像で きるおい しさな どが,創 作意欲 を駆 り立てたのではないか と思われ る。加 えて
,手
元 に用意 した りん ごの大 きさも影響 してい る と考 え られ る。 あま り見 ることの ない,片
手で握れて しま うほ どの小 さな りん ごを用意 した。想像 していた りん ごの大 き さ と違 っていた ことに,感
嘆の声が上がっていた。「大 きな私 が見た,小
さな りん ご」の反対 に,「小 さな私が見た,大
きな りん ご」を想定 して,虫
や動物 にな りきつて表現す ることが で きていた。同 じ「楽 しい」ではあるが,創
作活動(1)と(2)で
は,楽
しさの質が異なっ ていた。楽 しさの質の違いか ら図15,図
16を 見 ると,経
験 した感動 を思い出す ことで,再度感動 を疑似体験 しなが ら創 作 した創作活動(1)の方が,よ り楽 しさを感 じることになつ たのではないか と推測 され る。
創作活動 (1),(2)の 「楽 しい」の共通点 として
,毎
創作活動後 の交流が挙げ られ る。友 だ ち との詩 の交流,友
だちの 自分の書いた詩 に対す る反応が楽 しさを引き起 こしていると 考 え られ る。 また,同
じ題材で も異なる表現がな されていることの発見 も,楽
しさを感 じ る要素になつていた と思われ る。事後アンケー トの中にも
,詩
創 作が楽 しいか ど うか を問 う質問がある。表8に,ア
ンケー トの質問項 目を
,一
覧に して示す。ア ンケー ト⑦
‑1に
おいて,「詩 を書 くことは楽 しいです か。」 とい う問いに,学
級33人 全員が,「はい (楽しい)」 と答 えている。そ う思 う理 由 として,⑦
‑2の記述解答 を集約す る と,大
き く 「自由に書 けるか ら」,「何かにな りきつて書 けるか ら」,「 リズムにのつて書 けるか ら」,「楽 しく書 けるか ら」,「で きあがつた らうれ しいか ら」の五つが挙げ られた。図 17は ⑦‑1の結果
,図
18は ⑦ 2の集約 内容 をグラフ化 して示 した ものである。④創作活動
(1)で
楽 しい と感 じた児童数④‑2 elJ作活動
(2)で
楽 しい と感 じた児童数図
16
創作(2)の振 り返 りを分析 した グラフ創作(1)の振 り返 りを分析 した グラフ
図
15① 詩を書 く時
,詩
の特長 (く りかえし,
リズム,短
い文,行
わけなど)を
使 うこと ができま したか。② 詩を書 く時,「ことばのスケ ッチ」は役立ちま したか。
③ 詩を書 く時
,夢
中になって書いていま したか。④ 詩を
3回
書 きま した。だんだん書 くことになれていきま したか。⑤‑1
3回
目の詩を書き終えた後,「やつたぁ!」 「できた!」 と満足 した気 もちや, う れ しい気 もちにな りましたか。⑤
‑2
それは なぜですか。⑥
l 詩を書 く時,む
ずか しく感 じた ことはあ りま したか。⊂
)‑2
それは どんなことですか。⑦‑1
詩 を書 くこ とは 楽 しいです 力、
⑦ 2 それは なぜですか。
③ また詩 を書きたい と思いますか。
⑨ 書いた詩 を友だち と読み合 い
,感
想 を伝 え合 うことはで きま したか。⑩‑1 詩 を書いた後
,読
み合 つて感想 を伝 え合 うこ とは楽 しいですか。CD‑2 それは なぜですか。
① また 詩 を読み合 つて
,感
想 を伝 え合いたい と思いますか。以 一日 且
表
7
事後ア ンケー ト項 目一覧(坂
本,2016)詩 を書 くことは楽 しいです
■はしヽ■いいえ
・ が 一
一
・
図
17
ア ンケー ト61の
回答集計 グラフ
図 18 アンケー ト⑦卜2の 回答内容別児童数
のグラフ
創作活動 (1),(2),(3)と 活動を重ねていくにつれて
,⑦
2に見 られた「自由に書ける」,「な りきつて書ける」などの理由に加え
,詩
を書きなれは じめたことによつて,児
童 自身 が 「詩は書ける」と感 じるようになつたことが,⑦
‑1の 結果になつたのではないかと推測される。
毎創作後,詩創作活動の一環 として,友 だちと書いた詩の交流を設定 していた。児童は,
この交流 も詩創作の楽 しさを感 じる要因の一つであることが
,ア
ンケー ト⑩‑1によって, 推測す ることができた。アンケー ト⑩‑1「
詩を書いた後,読
み合って感想を伝え合 うこと はたの しいですか」の回答 として,「はい」と答えた児童は,学
級全体の97%を
占めてい た。その理由として,ア
ンケー ト⑩‑2に,「
みんな違 う詩で面白いか ら」,「詩を褒めてく れ るから」,「詩を書 くときのヒン トを教えてくれ るから」などの回答が見 られた。詩創作 直後の友だちか らのフィー ドバ ックによつて, うれ しく思つた り,楽
しく感 じた りしいる ことが分かつた。図 19は,ア
ンケー ト⑩‑1の回答をグラフに したものであ り,図
20は,⑩‑1の回答に対する理由の回答である⑩‑2を内容を分類 し,児童数を添えてグラフに表 し たものである。
⑩‑1詩を書 いた後、読み合 って 感想 を伝え合 うことは楽 しいです か。
■ は い
■ い い え
図
19
ア ンケー ト01の
回答集計 グ ラフ延)‑2 ぜ ?
16 14 12 10 8 6 4
2
0
詩 の交流 を楽 しい と思 うのはな
図 20 アンケー ト⑩卜
2の回答内容別児童数 のグラフ
﹁
︱
︱
︱
︱
が
̲■
5人
次は
,分
析視点⑤ 「認識力の成長が見 られた力、」での分析である。 ここでは,A児 ,U
児
,M児
に着 日して,詩
の内容を分析 し,認
識 の変化について考察を行 う。作 品
5,作
品6は , 2編
共 にA児
による詩である。作品5は
創作活動(2)において,共
通題 材 「りん ご」で倉1作した詩であ り
,作
品6は
創 作活動(3)において,自由選題ではあつ たが 「りん ご」 を題材 に選んで創作 した詩である。A児
の詩の中で,注
目したい ところに 色 を付 けてい る。作品5,作
品6共
に,
りん ごの鮮やかな赤色に着 日して創作 している。作 品
5で
は,「赤色だ」との表現だけである。 しか し作品6で
は,最
初 に「なんて赤いんだ ろ う」と表現 し,詩
の終わ りになつて,墨の黒 と比較 して「くろとくらべて とて も明るい」と
,赤
色 を表 してい る。赤 を赤 と表現せず,「明 るい」 と表現 してい るのは,墨
の黒色 との比較があってのことだ と考えられ る。ただ色 をそのまま書 き表すのではな く
,色
の捉 え方を通 して
,表
現がな されている。西郷の認識方法の指導系統 (表4)を
用いてA児
を捉 え る と,作
品5か
ら作品6へ
,「比較す る」とい う認識方法が取 り入れ られて,表
現 にいか さ れている と言 えよ う。作品
5
創作活動(2)でのA児
の詩 作品6
創作活動(3)でのA児
の詩次は
,U児
の創作活動(1)と (2)での詩 を見てい く。作品7はU児
が創作活動② におい て,お
ばあ さんにな りきって,「 りん ご」 を捉 えてい る詩であ り,作
品8は
創作活動 (3)において
,あ
りになって 「ぶ どう」を提 えている詩である。A児
の詩 と同様 に,網
かけの 笛所 に注 目したい。 どちらも,対
象物 の大 きさを提 えた言葉である。作品7で
は大 きさを そのまま 「小 さい りん ご」 と表現 している。 いつ も見ている りん ごと,日
の前にある りん ごを対比 させ,大
きさの違 いか ら 「小 さい」 と表現 した と思われ る。一方,作
品8で
は,ぶ ど うをただ大 きい と表現す るのではなく,「大 きな山」,「大 きい山」と
,2度
にわたつて,大 きさを山にた とえた比喩表現を使 つている。 あ りか ら見たぶ どうの大きさと
,山
の大 きさを
,同
じ大 きいもの として類別 し,比
喩表 現に至 っている と考えられ る。大きさの捉 え きれ いな 赤 で小 さ な り んご き
れ いな 赤 だ か る いし たか そ う だ よ し ょ ぱつ そう だ あ ま い のも あ る かな
﹃し きや し や き ぐ り﹄ な ん の音 だ い い音 だ お いし いな で もす こし かた いよ あ ま ず っぱ い お い さし
黒 いす み と赤 りい ん ご な
ん て赤 いん だ ろう 自 分 と く ら べ てと ても 赤 い つる つる し て て かた そう だ あ ま いに お いが す る よ あ ま く てあ ま く てす っぱ い うよ だ し や り し や り い い音 く ろ と く ら べ てと ても 明 る い い いな り ん ご てつ