一阜新炭田の海州露天鉱炭層分布図
矢印は試料採取地点を示す
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3 石炭特性の調査法
3. 1 分析方法
本研究で実施した石炭の分析は、 工業分析、 元素分析、 発熱量測 定、 ビトリナイト反射率測定、 スポリナイト蛍光性測定、 バイオ
マーカ分析、 石炭組織分析である。
3. 1. 1 工業分析
工業分析は、 石炭の基本的な構成要 素である水分、 灰分、 揮発分、
固定炭素を求めるための分析で、 分析方法は]IS M8812(1984)に よって定義されている。 今回の研究では、 ]ISに準じて分析をおこ なった。 水分測定は、 恒湿試料を10 7 ocで1時間乾燥させた場合 の重量の減量を測定する。 灰分は、 8 1 5 ocで1時間で灰化した時 の灰の重量を測定する。 揮発分は、 9 0 0 OCで7分間急速乾留した 時の重量の減量で示される。 実際に測定されるのは水分、 灰分、 揮 発分で、 固定炭素はこれらの残りの部分となる。 測定値は重量パー セント(wt覧)で示される。
3. 1. 2 元素分析
元素分析は、 石炭の主要な構成元素である炭素、 水素、 酸素、 窒 素 、 硫 黄 の 重量比を 求 め る 分 析 で あ る 。 分 析 方法は 、 ]IS M8813(1984)で定義されている。 今回の研究では、 分析は]ISに準 じておこなった。 測定時に直接定量されるのは炭素、 水素、 窒素、
硫黄の値で、 これらの合計と灰分値を引し1た残りの値が、 酸素とな る。 これは、 酸素の直接 の定量が困難であるためである。 ただし、
元素分析で必要とされる硫黄の値は、 燃焼性硫黄値である。 直接定 量される硫黄の値は全硫黄値で、 石炭灰中の無機質の硫黄を定量し、
全硫黄から無機質の硫黄値を引し、た値が、 燃焼性硫黄となる。 測定 値は、 無水ベースの重量パーセント(wt免)で示される。
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3. 1. 3 発熱量測定
石炭の発熱量の測定は、 JIS M8814(1984)によって定義されてお り、 本研究でもこれに準じて測定を行った。 熱量計を用いて酸素雰
囲気下で燃焼させたときの水温の上昇を定量する事によって発熱量 求める。 発熱量の単位はわが国ではKcal/Kgまたはcal/gを一般的に 用いている。 アメリカや欧州では熱量の単位として B.T. U./lhが 比較的よく用いられている。 また、 最近の文献ではMJ/Kgを用いて いる場合もある。
石炭を利用する場合、 たとえば火力発電所等では実用上、 水分、
灰分を含んだ状態、 つまり実演IJ値での発熱量が、 商品管理上最も重 要視される。 しかし燃焼時に熱を発生しない水分と灰分の含有量が 多くなれば、 発熱量の実測値は低下する。 今回の研究では、 石炭そ のものの性質、 つまり無水、 無灰の状態が問題とされるわけで、 無 水無灰ベース(da f)すなわち純炭での発熱量によって 、 炭質特性を 明らかにしなければならない。 実際、 石炭の炭質ランクを決定する 場合も、 無水無灰ベースの発熱量で行なう場合が多い
無水無灰ベースの発熱量は、 水分、 灰分および発熱量の値を用い て簡単に計算によって求められる。 ここで問題となるのは、 灰分を 構成する鉱物の中に、 灰分測定時に熱により分解してしまう鉱物が あることである。 灰分の真の値を求めるためには、 灰分の実測値に 対する補正係数を定めなければならない。 正確な補正係数は、 灰分 が異なる同一地点の多数の石炭試料を分析して求める。 本研究にお いては、 これま での日本炭での平均値である1. 08の係数を用いて、
無水無灰ベースの発熱量に換算する。
熱分解する鉱物のなかで大きな問題となるのは炭酸カノレシウム (CaC03)で、 炭酸カルシウムは堆積環境によって灰分中に占める割 合が大きく変化する。 石炭層の周辺に石灰岩層が存在する場合、 灰 分中の炭酸カルシウムの量は多くなる場合が多い。 炭層のすぐ上に 珊瑚礁性石灰岩が存在するインドネシア ・ スラウェシ島の古第三紀
炭田で、 灰分の補正係数を求めたところ1. 15の値が得られた。 しか し今回の研究の対象とした炭田は、 いずれも石灰岩が存在せず灰分 中の炭酸カ ルシウムは割合は低いと考えられる。 このことから、 日
本炭の灰分補正値の平均値である1.08を用いることは妥当であると 判断される。
3. 1. 4 ピトリナイト反射率測定
ビトリナイト反射率測定は, カール ・ ツアイス社製石炭反射顕微鏡 を主に用いたが、 測定の都合上ライツ社のMPVコンパクトを併用 した。 カール ・ ツアイス社製石炭反射顕微鏡には, ビトリナイト反射 率測定および落射蛍光波長測定のための種々の装置及び画像解析装
置を付属している。 第3. 1図に使用したシステムの概略を示す。
ビトリナイト反射率の測定は次のようにして行われる。 安定した 光を得 るための安定化電源装置によっ て, 電気が供給されている。
ハロゲンタングステンランプ光源から得られた光は, 次のような経 路をたどる。 光は, 照射絞りにより狭いビーム光となり, 対物レン ズを通り試料に照射される。 ビトリナイトからの反射光は, 546nm のフィルターを通り, 単色光となる。 測光絞りにより, 光を測定し たい試料からの光だけに限定する。 照射絞りおよび測定絞りの大き さは, 測定中 は固定しておく。 光の強度は, 光電子倍増管(フォト マルチプライヤー)によって電気の強度に変換され, データ処理用 パーソナルコンビューターに送られる。 パーソナルコンピューター 上で, 反射率が既知である標準試料を用いて求められている電気強 度と反射率との変換式を用い、 試料から得られた電気強度を反射率 に換算する。 今回の研究では, 測定用の標準試料として, 反射率0.9 および1. 7の人工ガーネットおよび標準ガラスを用いた。
測定用の試料は、 以下の手順で調整した。 分析用の石炭試料は、
ある程度の大きさに粉砕した後、 2 0グラム程度にまで縮分し、 さ らにそれを2 0メッシュ以下の粒度に粉砕する。 粉砕した石炭試料 から 1 グラムの石炭試料を取り分け、 ピトリナイト反射率測定用の
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A : 顕微鏡測定装置部 B:画像解析装置部
a:タYグステンうンア用安定電源装置, b:高圧水銀ランプょう安定電源装置
c:タングステンうンア d:高圧水銀ランプ e:光路切替えミラー f:照射絞
り g:励起フィルター h:反射ミラー i:測定試料 j :対物レンズ(油 浸用) k:ダイクロイックミう- 1:阪収フィルタ- m:546nmフィルター n:測光絞 り 0:態眼レンズ p:画像入力用TVカメラ a:連続干渉フィ
ルター r:光電子倍煙管 s:データ処理用コンビュータ t :画像解析
用ワークステーション u:画像解析コントローラ