• 検索結果がありません。

(1)山之内靖・成田龍一・Koschmann,J.V.1995 『総力戦と現代化』 「方法的序論」(p.36)

(2)佐藤学・栗原彬1996 「教育の脱構築」(p.63)『現代思想』24−7より佐藤の発言。

(3)長浜功編1994 『史料 国家と教育』(p.212)

(4)同上書(p.182−3)・

(5)同上書(p.184−5)

(6)同上書(p.18g−91)

(7)同上書(p.189)

(8)同上書(p.185−9)以下の引用も同じ。

(9)同上書(p.188−9)

(IO)明星大学戦後教育史研究センター編1gg3 『戦後教育改革通史』(p.62−3)

(11)長浜前掲書(p.202−4)

(12)明星大学戦後教育部研究センター編前掲書(p,237−g)

(13)長浜前掲書(p。208.g)

(14)明星大学戦後教育史研究センター出前仏書(p.94−6)

(15)村井実話1979 『アメリカ教育使節団報告書』(p.1g)以下の引用も同じ。

(16)同上書(P.20)

(17)同上書(p.23)

(18)同上書(p.27)

(1g)同一1 9(p.30)

(20)同上書(p,33)

(21)同上書(p.34−52)

(22)無駄のない美しい日本語を書くといわれた志賀直哉だっただけに、「国語問題」の与えた衝撃は大 きかった。

(23)明星大学戦後教育史研究センター編前掲書(p286−7)

(24)同上書(p.288−g6)

(25)同上書(p.299)

(26)官僚制組織における強権的善意については、畠山弘文1989 『官僚制支配の日常構造』参照。

(27)村井訳前掲書(p.60)

(28)同上書(p.62)

(29)同上書(p.62)

(30)同上書(p.63−5)

(31)同上書(p.75)

(32)同上書(p,g5.6)

(33)明星大学戦後教育史研究センター編前掲書(p.71−2)

(34)長浜編前掲書(p.595)

(35)明星大学戦後教育史研究センター編前掲書(p.101)

(36)同上書(P.114)

(37)長浜編前掲書(p.215)

(38)同上書(p.216)

(3g)明星大学戦後教育史研究センター編前掲書(p.109−12)

(40)吉沢夏子1986「不可逆性のメタファー」『ソシオロゴス』10(p.144−57)参照。また、ルーマンの時 間概念については、三上剛史1993 『ポスト近代の社会学』、村中知子1996 「ルーマン理論の可能性」

も参考にされたい。

第2節 近代学校の回帰と変容

1教育委員会制度の日本的変容一戦後教育は何をしてきたのか(1)

 アメリカ軍による占領下での教育改革が産出した制度に、六・三・三・四年制の単 線型学校制度と教育委員会制度がある。どちらも学校の民主化を目的として産出され た制度である。単線型教育制度は日本における中等教育の特権性を廃し、教育の機会 均等を押し進めたものであり、教育委員会制は文部省に一括管理された学校行政の地 方分権をねらったものであった。いずれも、日本の教育システムが、外部環境として のCIEの管理や使節団の報告に対して、選択を行った結果である。アメリカの民主主 義の理想が日本的風土にいかに調和していったかの過程が、こうした制度の定着を通

じて眺望することができる。

 教育委員会というアイディアはアメリカからもたらされたものである。国家総動員 体制のもとでは、教育制度もまた確固たる官僚制によって一元的に管理されていた。

それは、文部省を頂点とし、視学官、校長、教員、生徒というヒエラルキーを形成し ていた。使節団報告では、学校を直接支配していた視学官と文部省については容赦な く批判し、教員についてはむしろ自由を奪われた弱者としてあつかっている。そうし た抑圧された教員を解放することが、民主主義的教育の始まりだととらえた使節団は、

教員を指導する立場のものに、教育上の専門性を求めたのである。

 視学官は、文部官僚にとっては出発点として通り過ぎる地方官職にすぎなかったが、

学校にとってはそれを迎えるに戦々就々とするほどの、権力的存在であった。彼らの 多くは帝国大学出身のエリートであり、行政能力に長けてはいても、教育についての 専門的知識を持つ機会は得られなかった。彼らは判断するに充分な専門性が欠如して いるためマニュアル通りの成果を学校に期待し、学校は教育上の配慮や計画よりも提 出可能な結果を優先せざるをえなくなっていた。教員の自由な発想や教育活動は、つ み取られることはあっても生かされることは少なかった。

 教育使節団は「教授、教育の監督、ないしは教育行政に関して学校と交渉を持つ職 員は、教育者としての資格を充分に備えていなくてはならない」と指摘し、その任命 は、文部省ではなく、「教育機構の一部として配置された人物または機関が、その付 与された権限において」なされなければならないものだと提言した(1)。こうした職員 が指導主事であり、機関にあたるのが教育委員会である。

 教育委員会の設置については、使節団報告書の初等、中等教育に関連して、具体的 に記載されている。報告書では、視学官制度の廃止を勧告したあと、地方教育単位と して都道府県レベルと市町村レベルとにわけて書かれている。公立初等・中等教育の 行政責任は、府県レベルで持つべきものであり、政治的に独立した一般投票による選 挙で選ばれた教育委員会か機関が設置されるべきことが勧告されている。そうした委 員会・機関の職務として次のようなものがあげられている(2)。

①その都道府県の公立学校に関する最低基準の制定および維持

②客観的基準に基づく教員資格の検定

③地方の学校当局が推薦する教科書の認可(教科書の選定にあたっては、教師がおお かたの責任を持たされるべきである)

④教師の現職訓練の準備、および、教授技術改善のための専門的集会の開催

⑤文部省が制定した基準に従って、初等ならびに中等レベルの学校ないしその他の教 育機関を認定あるいは認可すること

 都道府県レベルの委員会・機関はその都道府県内の教育指導者を任命すべきであり、

教育分野における訓練と経験をつんでいることを任命条件とした。

 学校行政に直接あたる教育者は、より上位の学校関係官吏による管理や支配ではな く、地域住民に対する責任を負わなければならない。そのため、地区住民によって選 ばれ、その地区の公立初等・中等学校を管理するような教育機関が設立されるべきで あり、この機関は専門的資格を持つ教育者を都道府県下部行政区画の教育組織の長と して任命することとした。こうした教育組織の長の職務として報告書があげているの は次のようなものである(3)。

①一般人によって構成される教育機関において、行政官としての機能を果たすこと

②法律に従い、地方教育機関によって採択された一般政策に基づいて、その町の教育 計画を管理すること。

③彼の監督下の学校に教師が任命される際には、その教師を地方教育機関に推薦する

こと

④学校での教授を監督し、教科課程の改善や教材の選定に関して、学校長や教師に援 助を与えること

⑤その地域における教育要求の調査。校舎建設にあたり適当な場所を決定したり、そ の建築状況を監督したりすること

⑥子どもたちの福祉を増進し、教育計画を改善するために、親と教師の団体を助成す ること

 具体的な名前は与えられていないが、教育委員会と教育長を示していることに間違 いはない。ただ、注意しておくべきことはアメリカの教育委員会制度は州によって異 なるということである。地方分権の原則からいっても当然のことであるが、州という のはある程度独立した国家としてとらえるべきものであって、日本の都道府県と同一 視することはできない。そのため、州の教育長は文部大臣ととらえるべきであって、

州における権限と指導力は絶大であった。それをそのまま日本に適応することには無 理があったため、教育刷新委員会の審議を経て、日本の教育風土に合致したシステム が創りだされた。その法的表出となるのが「教育委員会法」である。

 四章六八条からなるこの法律は、国民支配の具であった学校教育への反省から、次

のように目的を規定する。

 この法律は、教育が不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行わ れるべきであるという自覚のもとに、公正な民意により、地方の実状に即した教育行政を行う ために、教育委員会を設け、教育本来の目的を達成することを目的とする(4)。

 達成されるべき教育本来の目的とは、もちろん教育基本法に盛り込まれた、「個人 の人格の完成」である。教育委員会はその目的実現のため、 「地方の実状」と「公正 な民意」を把握しておかなければならない。それが、地方分権の基本的考え方であり、

教育委員会の公選制の理由でもある。

 教育委員会は都道府県と市町村(組合)に設置され、それぞれ都道府県委員、地方 委員とよぶ。委員数は、都道府県委員が七人、地方委員が五人であり、任期は両者と

も四年である。委員の中一人は議会で選出された議員でなければならない。被選挙権 はそれぞれの議会の選挙権と重なるが、国家公務員及び地方公共団体の有給職員は教 育委員を兼ねることはできない。任期一年の委員長は互選で選ばれるが、事務局の長 である教育長は、教育職員免許を有するもののうちから教育委員会が任命する。任期 は四年、全ての教育事務をつかさどる。

 事務局内には、指導主事がおかれる。彼らは他の事務局職員と同様、教育長の推薦 によって、教育委員が任命する。こうした教育委員会事務局職員の任命形態は、教育 行政を一般行政から独立したものとして、自律性を与えるものであった。指導主事は、

教員に助言と指導を与えるが、命令及び監督をしてはならないとされた。指導主事に 関しては、戦前の視学官に代わるものであるが、大きな違いは、「命令及び監督をし てはならない」 (四六条)と明記されたことだろう。助言と指導は法律上対等の関係 においてなりたつものであり、命令、監督には上下関係が想定される。指導主事が教 員に与える影響力は、上下関係による命令ではなく、専門家としての知識、技能でな ければならない。

 教育委員会の事務として主要なものは、次の通りである(5)。

・学校その他の教育機関の設置及び廃止、運営、管理。

・教育関係予算案の作成と予算請求

・教育に関する条例案作成

・教科用図書採択

・教員、校長の人事

・教育職員の研修

・教育調査及び統計など

 また、都道府県委員会は上記の他に、以下のような事務を行う。

・教育職員の免許状発行

・地方委員への助言、指導

関連したドキュメント