• 検索結果がありません。

実験方法

ドキュメント内 DR論文(近藤) (ページ 41-44)

第 2 章 内圧を受ける金属平型ガスケット付き管フランジ締結体の応力解析と密

2.2. 密封特性試験

2.2.1. 実験方法

図2-1は,密封特性試験に用いた試験装置の概略図を示す。プラテンの寸法等

はJIS B2490(53)に従っており,材質はSKD11 (JIS)である。作動流体はヘリウム

ガス,負荷内圧は7MPa,漏えい量の測定には石けん膜流量計(島津ジーエルシ ー製(25cc,1cc)測定範囲:1×100~1×10-5 Pa・m3/s)を用いる。材料試験機(島 津製作所製,オートグラフAG-I(250kN))を用いてプラテン試験装置に圧縮荷 重を作用させる。さらに,材料試験機を用いて事前にガスケットの圧縮特性(応 力-ひずみ関係)を測定する。

次に,密封特性試験手順は,まず,ガスケット材料の降伏応力の 50%となる ようにガスケットを挟んだプラテン試験装置機に圧縮荷重を作用させ,同時に ヘリウムボンベより内圧を負荷する。逐次漏えい量の測定を行いながら,圧縮 荷重を増大させる。測定中の圧縮荷重は一定に保持している。その後,石けん 膜流量計では検出が困難な1×10-5 Pa・m3/s以下の微少漏えいとなる圧縮荷重時で 密封特性試験を終了する。

Fig. 2-1 密封特性試験用漏えい量計測装置

φ120

プラテン

プラテン

Heボンベ ガスケット

金属平型ガスケットの密封特性試験において,以下に述べる(1)金属平型ガ スケット材質,(2)接触幅,(3)表面粗さ,(4)再利用性 の 4 つの影響因子 を調べる。

(1)金属平型ガスケットの材質について

金属間接触によるガスケットの密封特性および金属ガスケットの材質が金属 間接触によるガスケットの密封特性に及ぼす影響を明らかにするために,材質 が異なる金属平型ガスケットを用いて密封特性試験を行う。使用した金属平型 ガスケットの寸法は,外径d2=30mm,内径d1=20mm,厚さt=3mmの中空円形と する。ガスケットの表面粗さは,算術平均粗さRa=1.6μm程度となるようにサン ドペーパーを用いて表面を研磨することにより調整している。金属平型ガスケ ットの材質は実際によく用いられているクロムモリブデン鋼 (SFVA F5A, ASTM),銅 (C1020, JIS)およびアルミニウム (A1050, JIS)の3種類である。図2-2

は,SFVA F5Aの金属平型ガスケットの圧縮応力とひずみの測定結果の一例を示

す。縦軸が圧縮応力,横軸が材料試験のストローク変位を示す。赤色太実線は 圧縮試験より得られた結果を示し,青色細破線は降伏応力近傍を2直線近似し た線図を示し,この 2 直線の交点を降伏応力 σyieldとする。測定したクロムモリ ブデン鋼(SFVA F5A),銅 (C1020)およびアルミニウム(A1050)の応力-ひ ずみ線図から降伏応力σyieldは,それぞれ340, 305, および140MPaが得られた。

Fig. 2-2 金属平型ガスケットの圧縮応力とひずみの測定結果の一例

(SFVA F5A)

0 0.5 1

0 200 400 600

Displacement [mm]

Compression stress [MPa]Compressive stress[MPa]

Displacement [mm]

σ

yield=340[MPa]

(2)金属平型ガスケットの接触幅について

用いた金属平型ガスケットの材質はアルミニウム(A1050),寸法は内径を

d1=20mm と固定し,外径をd2=40, 30, 25mmの3通りに変化させている。すなわ

ち金属平型ガスケットの幅ww=10mm,5mmおよび2.5mmとしている。金属 平型ガスケットの表面粗さは(1)の場合と同様である。

(3)金属平型ガスケットの表面粗さについて

用いた金属平型ガスケットの材質はアルミニウム(A1050),ガスケット寸法 は上記(2)と同様で,外径d2=30mm,および内径d1=20mm,厚さt=3mm とす る。金属平型ガスケットの表面粗さは算術平均粗さRa = 0.8, 1.6, 6.3, 25.0μm程 度の 4 通りとする。各ガスケットの表面粗さは,目の粗さが異なるサンドペー パーを用いて表面を研磨することにより所定の表面粗さになるようにそれぞれ 調節している。

(4)金属平型ガスケットの再利用について

金属平型ガスケットの再利用が金属間接触によるガスケットの密封特性に及 ぼす影響を明らかにするために,同じ金属平型ガスケットを用いて密封特性試 験を繰り返し行う。金属平型ガスケットを一度使用すると,接触面において局 所的な塑性変形が生じると考えられる。そのため,ここで述べる再利用とは,

金属平型ガスケットの降伏応力以上の圧縮応力が作用する金属平型ガスケット 接触面に対して,もう一度金属平型ガスケット接触面に降伏応力以上の圧縮応 力を加えること,と定義する。金属平型ガスケットの材質はリングジョイント ガスケットによく用いられるクロムモリブデン鋼(SFVA F5A)とする。金属平 型ガスケットの外径 d2=30mm,内径 d1=20mm および厚さ t=3mm とし,金属平 型ガスケットの表面粗さは算術平均粗さRa = 1.6μm程度とする。

試験手順は,まず,(1)と同様に密封特性試験を行う。その後ガスケットの 降伏応力の140%の圧縮応力になるまで圧縮荷重を負荷する。次に一度試験片を 取り出し,同じガスケットをもう一度設置し図2-1に示す装置を用いて再度同様 に圧縮荷重を作用させ,密封特性試験を行う。

ドキュメント内 DR論文(近藤) (ページ 41-44)