(3) a= 3e5fとおく.条件から1<=e, f <= 5である.
3a= 3e+15f =b3, 5a= 3e5f+1=c2
これからe+ 1, fは3の倍数,e, f+ 1は2の倍数である.1<=e, f <= 5の範囲でこれを満 たすのはe= 2, f = 3.したがってa= 32·53= 1125.
解答 10 問題10
(1) 5以上の素数pは奇数でありかつ3の倍数ではない.従って6で割った余りは1か5である.
pは5以上なので,ある自然数nを用いて6n+ 1または6n−1の形で表される.
(2) Nが自然数なので6N−1>= 5である.6N −1は3の倍数でないのでその因数分解に3は 表れない.従ってすべての素因数は6n+ 1または6n−1の形で表される.すべての素因数 が6n+ 1型のものばかりと仮定し,それらを6n1+ 1, · · ·, 6nl+ 1とする.
一般に6で割って1余る二数6u+ 1, 6v+ 1の積は
(6u+ 1)(6v+ 1) = 6(6uv+u+v) + 1
より再び6で割って1余る.これを繰りかえし用いることにより,6n1+ 1, · · ·, 6nl+ 1の べきの積
(6n1+ 1)e1· · ·(6nl+ 1)el · · ·⃝1 も6で割って1余る数であることが分かる.
これは6N−1が6で割って−1つまり5余る数であることと矛盾する.
よって6N−1は,6n−1 (nは自然数)の形で表される素数を約数にもつ.
(3) 6n−1 (nは自然数)の形で表される素数の個数が有限でk個であるとする.それらをp1, · · ·, pk
とする.
L= 6p1· · ·pk−1
とおく.Lはp1, · · ·, pkのいずれでも割っても−1余り,割り切れない.一方Lは6N−1 型なので(2)から6n−1型の素因数をもつ.その素数はp1, · · ·, pkのいずれとも異なる.
これは6n−1 (nは自然数)の形で表される素数の個数が有限でk個であるという仮定と矛 盾する.ゆえに有限個ではありえない.
(2) (イ)が成り立っているとする.Sの要素で正で最小のものをdとする.
Sのdと異なる正の任意の要素aをとる.
qd <=a <(q+ 1)d
となる自然数qをとる.r=a−qdとおく.r >0とする.a−d∈Sであり,自然数1<=j < q に対してa−jd∈Sならa−jd−d=a−(j+ 1)d∈Sなので,数学的帰納法でr=a−dq∈S である.dがSの要素で正で最小のものであるという仮定に反する.よってr= 0である.S のすべての要素はdの倍数である.
Sに属する最大の要素をmdとおく,1 < j <= mの整数に対してjd ∈ S ならjd−d = (j−1)d∈Sなので
md, (m−1)d, · · ·, d
はすべてSに属する.要素の個数は,0がSにあるかどうかを考えm=nかm=n−1で あり
S={nd, (n−1)d, · · ·, d}, {(n−1)d, (n−2)d, · · ·, d, 0}
のいずれかである.a1, a2, · · ·, an の順序を適当に変えれば初項がdまたは0,公差dの等 差数列になる.
(ロ)の場合,すべての要素の絶対値をとって考えれば同様である.
※ 大小の順で並べ替えて示してもよい.
解答 12 問題12
自然数jに対してjd∈Gならd+jd= (j+ 1)d∈Gなので,数学的帰納法によって {kd|kは自然数} ⊂G
Gの任意の要素aをとり,aをdで割り商がq,余りがrとする.
a=dq+r
dq ∈Gなのでr=a−dq∈Sである.ここでr >0とするとdがGに属する正で最小の整数とい う仮定に反する.よってr= 0である.Gのすべての要素はdの倍数である.
G⊂ {kd|kは自然数} が示され,題意が証明された.
解答 13 問題13
(1) x >=y としてよい.C(nx) =C(ny)よりnx−nyは1000の倍数である.
nx−ny=n(x−y)
で,nと1000が互いに素なので,x−y が1000の倍数である.
よってC(x) =C(y)である.
(2) (1)より,C(0), C(n), C(2n),· · ·, C(999n)はすべて異なる.
つまり,集合{C(0), C(n), C(2n),· · ·, C(999n)}は1000個の要素からなる.この集合は,集 合{0,1,· · ·,999} に含まれ,ともに1000個の要素からなる.
∴ {C(0), C(n), C(2n),· · ·, C(999n)}={0,1,· · ·,999}
つまり,要素C(0), · · ·, C(999n)のどれかは1に一致する.すなわちC(nx) = 1となる0 以上の整数xが存在する.
(3) 379x= 1 + 1000yとなる整数解(x, y)を一組求める.
1 = 397x−1000y= 397x−(397·2 + 206)y
= 397(x−2y)−206y= (206 + 191)(x−2y)−206y
= 206(x−3y) + 191(x−2y) = (191 + 15)(x−3y) + 191(x−2y)
= 191(2x−5y) + 15(x−3y) = (15·12 + 11)(2x−5y) + 15(x−3y)
= 15(25x−63y) + 11(2x−5y) 15·3 + 11·(−4) = 1なので {
25x−63y= 3 2x−5y=−4 とおき,これを解く.x=−267, y=−106である.つまり
397(−267)−1000(−106) = 1
任意の解(m, n),つまり397m−1000n= 1を満たす整数の組に対し,
397(m+ 267)−1000(n+ 106) = 0 が成り立つ.
397と1000は互いに素なのでm+ 267は1000の倍数,これをm+ 267 = 1000tとおくと,
n+ 106 = 397tとなる.つまりすべての整数解(x, y)は,整数tを用いて (x, y) = (−267 + 1000t, −106 + 397t)
と表される.正で最小のxはt= 1のとき.したがってC(397x) = 1となる0以上の整数x で最小のものはx= 1000−267 = 733である.
[検算]
C(733·397) =C(291001) = 1
注意 4 受験数学でよく用いられる「引き出し論法」が(2)である.あわせてユークリッドの互 助法によって解を構成する方法も(3)で行うのでよく学んでおいてほしい.
解答 14 問題14
(1) 4m+ 6n= 7においてどのような整数m, nに対しても左辺は2で割り切れる.一方右辺は つねに2で割ると1余る.ゆえにこの等式を満たす整数m, nは存在しない.
(2) 3m+ 5n= 2を満たすひと組の(m, n)として (−1, 1)がとれる.
任意の解(m, n)に対して
3m+ 5n= 2 3(−1) + 5(1) = 2 で辺々引くと,
3(m+ 1) + 5(n−1) = 0
3と5は互いに素なので,m+ 1が5の倍数.これをm+ 1 = 5tとおく.
このときn−1 =−3tとなる.つまり
(m, n) = (−1 + 5t, 1−3t)
と表される.逆にこの形をしたものがもとの方程式を満たすことは明らか.ゆえにすべての 解は
(m, n) = (−1 + 5t, 1−3t) (tは任意の整数) (3) 背理法で示す.
r(k) =r(l) ⇐⇒ ak−alがbの倍数 (aとbは互いに素なので) ⇐⇒ k−lがbの倍数
ところが1<=k, l <=b−1より −(b−2)<=k−l <=b−2
∴ k−l= 0 ゆえに対偶が示されたので,
k̸=l ならば r(k)̸=r(l) である.
(4) 二つの集合
A={1, 2, · · ·, b−1}
B ={r(k)|k= 1, 2, · · ·, b−1}
このkに対してr(k) = 0ならakがb の倍数.aとb は互いに素なのでkがbの倍数とな るが,k= 1, 2, · · ·, b−1 よりあり得ない.したがってr(k)はbで割った余りでしかも0 でないので
B⊂A 一方(3)より
k̸=l ならば r(k)̸=r(l)
なので,k= 1, 2, · · ·, b−1に対してr(k)はすべて異なる.つまり集合B の個数はb−1 で,集合Aの個数と等しい.
∴ A=B したがってB の元のなかに
r(k) = 1
となるものがある.このとき
ak−1がbの倍数 つまりak−1 =blとなる (k, l)が存在した.
(m, n) = (k, l)という解が存在した.
解答 15 問題15 (1)
a(−ak) + (a2+ 1)k=k · · ·⃝1 であるから,格子点(−ak, k)はL上にある.
(2) (m, n)をL上の任意の格子点とする.つまり
am+ (a2+ 1)n=k · · ·⃝2 である.⃝ −2 ⃝1 をとる.
a(m+ak) + (a2+ 1)(n−k) = 0 · · ·⃝3
aの約数はa2の約数であり,a2+ 1の約数ではありえないのでaとa2+ 1は互いに素である.
したがって⃝3 よりm+akはa2+ 1の倍数である.整数tを用いてm+ak= (a2+ 1)tと おける.このときn−k=−atとなる.
つまりL上の格子点は整数tによって,
{
m=−ak+ (a2+ 1)t n=k−at
と表される.逆にこのように表されるものがL上にあることは明らかである.
題意をみたす格子点が存在するのは,
{
m=−ak+ (a2+ 1)t >0 n=k−at >0
をみたすt が存在することと同値である.つまり k
a > t > ak
a2+ 1 · · ·⃝4 ここでk=a(a2+ 1)のとき⃝4 は
a2+ 1> t > a2
となる.よって条件をみたす整数t が存在せず,題意をみたすL上の格子点も存在しない.
(3) k > a(a2+ 1)のとき⃝4 の左辺から右辺を引くと,
k a− ak
a2+ 1 = k
a(a2+ 1) >1
したがって条件をみたすtがつねに存在し,題意をみたす L上の格子点も存在する.
解答 16 問題16
(1) kを整数とし 3x+ 2y = kとおく.これを満たす 0 以上の整数解(x, y)の個数を k = 0, 1, · · ·, 2008のkについて加えればよい.
まず,3x+ 2y=kを満たすすべての整数の組を求める.
3k+ 2(−k) =k より任意の整数解(x, y)に対して
3(x−k) + 2(y+k) = 0
2と3は互いに素なので,x−kは2の,y+kは3の倍数である.よって整数解(x, y)は整 数tを用いて
x=k−2t, y=−k+ 3t と表せ,この形をしたものはすべて整数解である.
x >= 0, y >= 0という条件は
k 3 <=t <=
k 2
と同値である.よってkに対しこの範囲にある整数tの個数が,3x+ 2y=kとなる0以上 の整数の組(x, y)の個数である.負でない整数mを用いてkを場合に分け,個数を求める.
tの範囲 tの個数
k= 6mのとき 2m <=t <= 3m m+ 1個 k= 6m+ 1のとき 2m+13 <=t <= 3m+12 m個 k= 6m+ 2のとき 2m+23 <=t <= 3m+ 1 m+ 1個 k= 6m+ 3のとき 2m+ 1<=t <= 3m+32 m+ 1個 k= 6m+ 4のとき 2m+43 <=t <= 3m+ 2 m+ 1個 k= 6m+ 5のとき 2m+53 <=t <= 3m+52 m+ 1個
一つのmに対し個数は6m+ 5個ある.2008 = 6·334 + 4なのでm= 0, 1, · · ·, 334につ いて6m+ 5を加え,2009のときの個数335 個を除けばよい.
∴
∑334
m=0
(6m+ 5)−335 = 6·167·335 + 5·335−335
= (1002 + 4)·335 = 337010 (個)
(2) 不等式は3x+ 2y+z <= 60と同値である.3x+ 2y =kとなる一組の(x, y)に対し,zは 0<=z <= 60−kの範囲に60−k+ 1個とれる.組(x, y)の個数にzの個数を乗じたものが,
3x+ 2y=kかつ3x+ 2y+z <= 60となる整数の組(x, y, z)の個数である.
k= 6mのとき (m+ 1)(60−6m+ 1)個 k= 6m+ 1のとき m(60−6m)個
k= 6m+ 2のとき (m+ 1)(60−6m−1)個 k= 6m+ 3のとき (m+ 1)(60−6m−2)個 k= 6m+ 4のとき (m+ 1)(60−6m−3)個 k= 6m+ 5のとき (m+ 1)(60−6m−4)個
これを加える.
(m+ 1)(300−30m−9) +m(60−6m) =−36m2+ 321m+ 291
m= 0, · · ·, 9についてこれを加え,3x+ 2y= 60とき(このときzは0のみ)の11個を加 える.
∴
∑9
m=0
(−36m2+ 321m+ 291) + 11 = −6·9·10·19 + 321·45 + 2910 + 11
= −10260 + 14445 + 2921 = 7106 (個) 解答 17 問題17 (1) f(m, n) =k,つまり
m2−mn+n2−k= 0
はmの2次方程式である.mが実数となることが必要なので,mの2次式としての判別式をDと するとnは
D=n2−4(n2−k) =−3n2+ 4k >= 0 を満たさなければならない.これから0<=n2<=
4k
3 となり,nは有限個である.整数nに対して 整数mは多くても2個しかないのでX(k)は有限集合である.
k= 1のとき,0<=n2<= 4
3 よりn= 0, ±1.それぞれmを求めることにより次のようになる.
X(1) ={(1, 0), (−1, 0), (0, 1), (0, −1), (1, 1), (−1, −1)} (2)
f(m, n) =m2−mn+n2=k
においてkが偶数とする.mとnがともに奇数ならf(m, n)は奇数,mとnの一方が奇数,一方 が偶数ならf(m, n)は奇数となるので,整数解があればそれはともに偶数である.
k= 2のとき0<=n2<= 8
3.この範囲の偶数はn= 0のみで,このときm2= 2より解なし.X(2) の個数は0である.
k= 4のとき.mもnも偶数なのでm= 2p,n= 2qとおくと m2−mn+n2= 4p2−4pq+ 4q2= 4
つまりp2−pq+q2= 1.(1)からこれを満たす整数の組(p, q)は6組あり,それに対する(2p, 2q) のみがf(m, n) = 4の解なので,X(4)の個数は6である.
(3) (2)からf(m, n) = 2r (r自然数)の解はともに偶数である.m= 2p,n= 2qとおくと f(m, n) =m2−mn+n2= 2r
⇐⇒ f(2p, 2q) = 4p2−4pq+ 4q2= 2r
⇐⇒ f(p, q) =p2−pq+q2= 2r−2
である.これより,集合X(2r)の要素の個数と集合X(2r−2)の要素の個数は等しい,(2)から集合 X(2)の要素の個数は0,集合X(22)の要素の個数は6個なので,X(2r)の要素の個数はrが奇数
なら0,偶数なら6である.
注意1 rが奇数のときX(2r)の要素の個数が0であることは次のように直接示せる.
整数nに対してmが整数になるために,判別式Dが平方数であることが必要である.k= 2rの とき,
D=n2−4(n2−k) =−3n2+ 2r+2=N2 · · ·⃝1 とおく.⃝1 の両辺を3で割った余りを考える.
右辺N2を3で割ると,Nが3の倍数なら余りは0,N= 3s±1と表せるとき余りは1である.
一方,2のべきは,偶数べきなら22l= (3 + 1)lより二項定理から3で割った余りは1である.こ れから奇数べきなら余りは2である.よってrが奇数なら⃝1 となるn,Nは存在しない.
注意2 方程式x2−xy+y2= 22lで定まる曲線は図のような 楕円である.これは曲線を π 4 回転することによってわかる.
そしてそのうえにある格子 点は6個あり,それは図のよ う配置されている.
O y
x x2−xy+y2= 22l
2l 2l
−2l
−2l