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1  総則

(1)  材料の基準

配水管布設工事に使用する資材又は設備(以下「資機材等」という。)の材質は,次の要件 を備えることを基準とする。

ア  使用される場所の状況(使用場所及びその使用条件)に応じた必要な強度,耐久性,耐磨 耗性,耐食性及び水密性を有すること。

イ  水の汚染のおそれがないこと。衛生上有害な影響を及ぼすもの及び水質に悪影響を与え るものであってはならない。

ウ  浄水に接する資機材等(ポンプ,消火栓その他の水と接触する面積が著しく小さいもの を除く。)の材質は,厚生労働大臣が定める「資機材等の材質に関する試験(平成12年2月 23日告示第45号)」により供試品について浸出させたとき,その浸出液は,「水道施設の 技術的基準を定める省令(平成12年2月23日厚生省令第15号)」に規定する基準に適合する こと。

エ  維持管理が確実かつ容易に行えること。

オ  環境への影響が少ないこと。

(2)  材料の規格

配水管布設工事に使用する「管類,接合部品,付属設備(弁栓類),付属用具,弁栓鉄蓋・

BOX類」(以下「水道用資機材」という。)以外の資機材等については「岡山市土木工事共通 仕様書」及び「岡山県改良土等マニュアル(案)」によるものとする。

配水管布設工事に使用する主な水道用資機材については,日本水道協会規格(JWWA)に適 合した製品,又は日本工業規格(JIS)に定める規格品で,かつ,日本水道協会の検査に合格 した製品とする。(以下「規格品」という。)

配水管布設工事に使用する電気設備は,電気学会・電気規格調査会標準規格(JEC),日本 電気工業会標準規格(JEM),電気設備に関連する日本工業規格(JIS)に適合した製品とする。

配水管布設工事に使用する機械設備は,機械設備に関連する日本工業規格(JIS)に適合し た製品とする。

配水管布設工事に使用する給水装置の構造及び材質は「給水装置工事施行基準」によるも のとする。

(3)  材料の承認

塗料等は衛生的に安全で,水道水と接触して,有害物質を浸出したり,異臭味その他水質 に悪影響を及ぼさない材料を慎重に選定しなければならない。

岡山市水道局水道工事諸基準審査委員会による審査を経て,岡山市水道事業管理者の承認に より使用するものとする。また,規格外製品については,日本水道協会の検査に合格したも の,又は岡山市水道事業管理者が指定する岡山市水道局職員立会いのもと検査合格したもの を使用するものとする。

2  管類 (1)  鋳鉄管

ア  ダクタイル鋳鉄管及びダクタイル鋳鉄異形管 (ア)  使用条件

a  φ100mm以上の配水管に標準として使用する。

b  露出部及び添架等についてはφ75㎜の鋳鉄管を使用することができる。

(イ)  適用範囲

a  ダクタイル鋳鉄管及びダクタイル鋳鉄異形管の種類は,表6―1のとおりとする。

b JIS G 5526及びJIS G 5527の規定による場合は,JWWA G 113,JWWA G 114附属書2(規定)(浸出性及び浸出試験方法)に規定する浸出試験を実施すること。

c  管の種類について,土被りが深い場合及び軟弱地盤で特に管厚を必要とする場合は,

管厚計算を行ったうえで変更すること。

区 分

呼び径

管種・継手(接合形式)

規    格 内面塗装 外面塗装 ダクタイル

鋳鉄管

ダクタイル 鋳鉄異形管 φ 75 〜

φ250

GX形1種 GX形

GX形 ダクタイル鋳鉄管

JDPA G 1049

水道用 ダクタイル鋳鉄管 内面エポキシ樹脂

粉体塗装 JWWA G 112

GX形 ダクタイル鋳鉄管

外面耐食塗装 JDPA G 1049 GX形S種 GX形

T形3種 T形 水道用

ダクタイル鋳鉄管 JWWA G 113

JIS G 5526 (改良S形) (JWWA G 113)

(JIS G 5526) (準拠)

水道用 ダクタイル鋳鉄管 モルタルライニング

JWWA A 113 水道用 ダクタイル鋳鉄管 内面エポキシ樹脂

粉体塗装 JWWA G 112

水道用 ダクタイル鋳鉄管

合成樹脂塗料 JWWA K 139

K形3種 K形

NS形1種 NS形 NS形3種 NS形

フランジ形

区 分

呼び径

管種・継手(接合形式)

規    格 内面塗装 外面塗装 ダクタイル

鋳鉄管

ダクタイル 鋳鉄異形管 φ300〜

φ350

K形3種 K形 水道用

ダクタイル鋳鉄 異形管 JWWA G 114

JIS G 5527 (改良S形) (JWWA G 114)

(JIS G 5527) (準拠)

PN形 JDPA G 1046 (日本ダクタイル鉄

管協会規格)

水道用 ダクタイル鋳鉄管 モルタルライニング

JWWA A 113 水道用 ダクタイル鋳鉄管 内面エポキシ樹脂

粉体塗装 JWWA G 112

水道用 ダクタイル鋳鉄管

合成樹脂塗料 JWWA K 139 NS形1種 NS形

NS形3種 NS形 KF形 KF形 SⅡ形1種 SⅡ形 PN形1種 PN形 PⅡ形1種 PⅡ形

フランジ形 φ400 K形2種 K形

NS形1種 NS形 NS形3種 NS形

KF形 KF形

SⅡ形1種 SⅡ形

《切用管》

S形2種

PN形2種 PN形 PⅡ形2種 PⅡ形

フランジ形 φ500〜

φ600

K形2種 K形

NS形S種 NS形

KF形 KF形

S形1種 S形

《切用管》

S形2種

改良S形1種 改良S形

《切用管》

改良S形2種

PN形2種 PN形 PⅡ形2種 PⅡ形

フランジ形

区 分

呼び径

管種・継手(接合形式)

規    格 内面塗装 外面塗装 ダクタイル

鋳鉄管

ダクタイル 鋳鉄異形管 φ700〜

φ900

K形2種 K形 水道用

ダクタイル鋳鉄 異形管 JWWA G 114

JIS G 5527 (改良S形) (JWWA G 114)

(JIS G 5527) (準拠)

PN形 JDPA G 1046 (日本ダクタイル鉄

管協会規格)

水道用 ダクタイル鋳鉄管 モルタルライニング

JWWA A 113 水道用 ダクタイル鋳鉄管 内面エポキシ樹脂

粉体塗装 JWWA G 112

水道用 ダクタイル鋳鉄管

合成樹脂塗料 JWWA K 139 NS形S種 NS形

U形2種 U形

KF形 KF形

UF形 UF形

S形1種 S形

《切用管》

S形2種

改良S形1種 改良S形

《切用管》

改良S形2種

US形2種 US形 PN形2種 PN形 PⅡ形2種 PⅡ形

フランジ形 φ1000 NS形S種 NS形 φ1000〜

φ1350

K形2種 K形

U形2種 U形

UF形 UF形

S形1種 S形

《切用管》

S形2種

改良S形1種 改良S形

《切用管》

改良S形2種

US形2種 US形 PN形2種 PN形 PⅡ形2種 PⅡ形

フランジ形

注1  ダクタイル鋳鉄管の内面塗装はエポキシ樹脂粉体塗装(JWWA G 112)とする。

注2  φ450mm管は使用しないこと。

注4  ダクタイル鋳鉄異形管三受十字管は使用しないこと。(施工性の問題,及び水の流れを乱 さないため。)

注5  ダクタイル鋳鉄異形管うず巻式フランジ付丁字管は管末消火栓,及び排水設備の用を消 火栓に依存する場合に使用する。

注6 PN形,PⅡ形ダクタイル鋳鉄異形管は最大呼び径φ1100mmであるので注意すること。

注7  浅層埋設形フランジ付きT字管の使用については,受口突部管天とBOX底版との離隔を 十分考慮すること。

注8  共同溝内配管は,外面塗装を別途考慮すること。

d  ダクタイル鋳鉄管及びダクタイル鋳鉄異形管の寸法は日本ダクタイル鉄管協会の

「便覧」を参照すること。

イ  接合部品 (ア)  適用範囲

使用する接合部品はJWWA G 113(水道用ダクタイル鋳鉄管)及びJWWA G 114(水道用ダクタイル鋳鉄異形管)又は,JIS G 5526(ダクタイル鋳鉄管)及びJIS G 5527(ダクタイル鋳鉄異形管)による。GX形の接合部品については日本ダクタイル 鉄管協会の資料 JDPA G 1049の附属書A(規定)による。 PN形については日本ダク タイル鉄管協会の技術資料 JDPA G 1046の附属書A(規定)による。

(2)  推進工法用ダクタイル鋳鉄管 (ア)  使用条件

配水管の推進工法に使用する。

(イ)  適用範囲

a  JDPA G 1029に規定する推進工法用ダクタイル鋳鉄管を使用する。

b  管の種類については,その都度管厚計算を行って決定すること。

C JWWA G 113,JWWA G 114附属書2(規定)(浸出性及び浸出試験方法)に規定 する浸出試験に準拠した試験を実施すること。

(3)  鋼管

ア  硬質塩化ビニルライニング鋼管及び継手 (ア)  使用条件

a  橋梁添架など死荷重の軽減が必要な箇所,及び鋳鉄管では布設困難な箇所に使用す る。

b  使用圧力1.0MPa以下の配水管に使用することができる。

(イ)  適用範囲

a  JWWA K 116に規定する水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管(SGP―VB),及 びJWWA K 150に規定する水道用ライニング鋼管用管端防食形継手を使用する。

b  管端防食形継手は,径違いエルボ,径違いニップル,ユニオンは,使用しないこと。

c JIS G 3442(水配管用亜鉛めっき鋼管)は,ライニングなしでは配水管として使 用してはならない。

イ  亜鉛めっき鋼管及び継手 (ア)  使用条件

亜鉛めっき鋼管は,鞘管用に使用する。

(イ)  適用範囲

a  JIS G 3452に規定する配管用炭素鋼鋼管(SGP)の白管,及びJIS B 2301に規 定するねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手(表面の状態による種類は,めっきとする。)を使 用する。

b  この規格の管は,配水管として使用してはならない。

c  ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手は,ソケットのみの使用とする。

ウ  溶接用鋼管 (ア)  使用条件

a  水管橋,橋梁添架など死荷重の軽減が必要な箇所に使用する。

b  鋳鉄管では布設困難な箇所に使用する。

(イ)  適用範囲

a  JWWA G 117に規定する水道用塗覆装鋼管,及びJWWA G 118に規定する 水道用塗覆装鋼管の異形管を使用する。

b  JIS G 3443に規定する水輸送用塗覆装鋼管,及びJIS G 3469に規定するポ リエチレン被覆鋼管による場合は,JWWA G 117,JWWA G 118附属書1(規 定)(浸出性及び浸出試験方法)に規定する浸出試験を実施すること。

c  管厚の選定にあたっては,使用水圧及び布設条件などを考慮して,管厚計算式によ り必要とされる管厚を決定すること。

d  溶接用鋼管の内外面の塗装,被覆等は,布設場所の状況により異なる。しかも,い ったん布設されると,再塗装は困難なため,当初の塗覆装の安全性(施工性,耐食性,

耐久性,水質に対する安全性等)にすぐれたものでなければならない。したがって,

内外面の塗装,被覆等は,布設する場所の状況に応じて決定し,使用するものとする。

e  溶接用鋼管は,承認図を局に提出し承認を得たうえで使用すること。

f  溶接用鋼管は,日本水道協会の検査合格品又は同等以上の製品とする。

エ  ステンレス鋼管 (ア)  使用条件

c  再塗装が困難な箇所に使用する。

d  JIS G 3448に規定する一般配管用ステンレス鋼管の場合は,最高使用圧力 1.0MPa以下の配水管に使用する。

(イ)  適用範囲

a  JIS G 3448に規定する一般配管用ステンレス鋼管(SUS316TPD),JIS G 3459に規定する配管用ステンレス鋼管(SUS316TP),及びJIS G 3468に規定する 配管用溶接大径ステンレス鋼管(SUS316)を使用する。JIS G 3468に規定する配管 用溶接大径ステンレス鋼管(SUS316)の機械的性質は,SUS316TPYとする。

b  JWWA Z 108に規定する「水道用資機材―浸出試験方法」及びJWWA Z 110 に規定する「水道用資機材―浸出液の分析方法」による浸出試験を実施すること。

c  管厚の選定にあたっては,使用水圧及び布設条件などを考慮して,管厚計算式によ り必要とされる管厚を決定すること。

d  ステンレス鋼管は,承認図を局に提出し承認を得たうえで使用すること。

e  ステンレス鋼管は,日本水道協会の検査合格品又は同等以上の製品とする。

f  管の長さは,布設場所の状況により決定するものとするが,管の取扱い,運搬等を 十分考慮すること。

g  管の両端は,プレンエンド又はベベルエンドとする。ただし,これ以外の管端形状 を必要とする場合は,受渡し当事者間の協議による。

オ  その他管端特殊加工鋼管(メカニカル継手用挿口鋼管等) (ア)  使用条件

a  水管橋,橋梁添架など死荷重の軽減が必要な箇所に使用する。

b  鋳鉄管では布設困難な箇所に使用する。

(イ)  適用範囲

a  管の製作は,JWWA G 117に規定する水道用塗覆装鋼管,JWWA G 118に 規定する水道用塗覆装鋼管の異形管,JIS G 3443に規定する水輸送用塗覆装鋼管,

JIS G 3452に規定する配管用炭素鋼鋼管(SGP),JIS G 3454に規定する圧力配 管用炭素鋼鋼管(STGP370,STGP410)及びJIS G 3457に規定する配管用アーク 溶接炭素鋼鋼管(STPY400)によるものとする。

b  JIS G 3443,JIS G 3452,JIS G 3454及びJIS G 3457による場合は,

JWWA G 117,JWWA G 118附属書1(規定)(浸出性及び浸出試験方法)に規定す る浸出試験を実施すること。

c  管厚の選定にあたっては,使用水圧及び布設条件などを考慮して,管厚計算式によ り必要とされる管厚を決定すること。

d  管は,承認図を局に提出し承認を得たうえで使用すること。

e  管は,日本水道協会の検査合格品又は同等以上の製品とする。

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