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目標作業時間が可変の場合の最適配置法則

ドキュメント内 目 次 (ページ 37-52)

J(n;Z,冗(ipい)) ・目標作業時間

z

で,配置冗(ii,i2,i3)で特殊作業者が配置 されている場合に,第 1工程から第n工程までの全n

工程で発生した遊休と遅れによる期待費用.(以下,

期待費用と略す.)

これらの記号を用いると,総期待費用は,

Ez[TC(n;Z,1r(i1,i2,t,))]= nC,1ら

[ z] +  

E2[J(n; Z,1r(ii,i2,i3))]  (4.1)  となる.このとき,最適配置問題は,

尾[rc(n;Z

ぷ ) ] = 亙

<92攣,#92#93島[rc(n;Z,叫,い))] (4.2)  を満たす配置冗.を求める問題として表される.本論文では,配置がを最適配置と 呼ぶただし, (4.2)式を,

J(n;Z

ぷ ) ] =

min  E7[J(n;Z(i19い))] 43) 

,992<93<99,9,#92#93 と書き直すことができる.

最適配置法則を提案する前に,定理で用いる確率順序の定義と関係(図 4.1.1) を述べる[13].

(I)  Usual Stochastic Order  XYを確率変数とし,

P{X>x}P{Y> x} for all 

X E ( ‑ o c , , o c , )  

が成り立つなら, UsualStochastic OrderにおいてXがYより小さいと呼ぶ.そし て, X名 Yと書く.

(2)  Hazard Rate Order 

Xが確率変数であること,かつFはXの連続確率分布関数ならば, XのHazard Rateは

  叫

t< X :',  t + L‑.tlX > 

  ‑ l r

JV) 

r t = lim  = =‑, t 

( ‑ の 心 )

0

t  F ( t )  

となる.ただし, F=I‑Fとする.

XとYが非負の確率変数とし, r(t)とq(t)はXとYのHazardRateである.

r(t)2 q(t), t 

E  ( ‑ 0 0 , 0 0 )  

成り立つなら, HazardRate Orderにおいて X Yより小さいと呼ぶそして,

X~1,,.Y と書く.

(3)  Mean Residual Life Order 

Xが確率変数とし,

F

Xsurviva]関数であること,かつXの平均余寿命関 m(t)

m(t)={E[x‑t│X>t}  jbrt<t*;  0,  otherwise, 

となる.ただし,「= sup~ :戸(t)> 0 }

となる.

XYを確率変数とし, m(t)l(t)XYMe ResidualLife (mrl) function すると,

m(t)sl(t) forallt 

が成り立つなら, Me ResidualLife functionにおいてXYより小さいと呼ぶ.

そして, Xs,,,,.,Yと書く.

無条件 無条件

rem 2.A.1,p.83)  (Theorem l.BJ,p.18) 

喜 ,nrl

Y ̀

1 ) = ニニコ X Y 二 二 二 @ x Y

4.1.1 確率順序の関係図

確率順序の関係の証明 付 録5に示す.

4.1.2  作業者Aに関する最適配置法則

作業者Aを最初の工程に配置することが,作業者Aが作業者Cより前工程に配 置されるという範囲内で最適となる法則を解析的に示し,最適配置法則を提案す

本項では,特殊作業者の位置を示すii'i2'ちを,便宜上,それぞれiA'ic,'ic,

と表す.また, 1<ii2 <もと仮定しているので,り<i(,<i(,となることに注意する.

定理41

叫 がKに対して非減少で, TBShr乃を満たすとき,枷VA,ic,,icJltsiA<ic, ‑1)  の中で最も期待費用が低い配置は冗(1,ic,,ic,)である.

ただし, TB名 乃 は 作 業 者Bの作業時間乃がHazardRate Orderにおいて作業 者Aの作業時間乃より小さいことと表す.

定理41の証明

定理41の条件TB名乃から, 確率順序の相関関係について,

T 8  s . "   T A   T B  s , 9 I r /   T A  

が成立する.

まず, TB名乃について,確率順序の定義から,ツに対して,

Pr

{ 乃 >

Z

} 名

Pr

{ 九 > z }

が成立する.

したがって,

Q B ( Z )

三仏

( z )

が成立する.

TB 三9999•IT;,について,確率順序の定義から, vz に対して,

が成立する.

したがって,

が成立する.

E [ T A  ‑ Z I T A   >Z]=~ 「 ( x z ) f , , x V x T L , 1 ( z )  

叫T A >z }  

= 

Q , , ( z )   E [ T B

Z I T R > Z ] =   』 ( x Z に ( x ) d x n u ( z )  

叫 T B > Z }

= 

QAZ) 

T

( z ) T L A ( z )   Q 8 ( Z )  ‑Q

, , ( z )  

(4.4)式と(4.5)式が成立するから,定理 31の証明より,ビと巧に対して,

(4.4) 

(4.5) 

E[Tc(n;Z,冗(1)〗Z=z]~E[Tc(n;Z,冗⑲Z=z]

(4.6) 

が成立する.(4.4)式と(4.5)式は第3章で目標作業時間が一定の場合の定理の条件 と同じである.だから,(4.6)式が成立する.

したがって,

z

が連続の場合

g ( z )

を目標作業時間

z

の確率密度関数とする

と,

が成立する.

E l T C ( n ;  Z ,  1 t ( I ,  i , , 人 ) ) l

=  E [ E [ r c ( n ; Z ,  1 t ( I , i c , , i c , ) ) ] z   l 

=f。~ E [ r c ( n ; Z ,  1 t ( I , i c , ' i c , ) ) z  =  z ] .  g ( z ) d z  

寸 E [ r c ( n ; Z 叫 , i c , , i c , ) ) z=    g ・ ] z ( z ) d z  

=  E [ E [ r c ( n ; Z ,  1 t ぃ ( i c , ,i c , ) ) ] z ]  

=  E [ r c ( n ; Z ,  1 t V A , i c , , i c , ) ) ]  

z

が離散の場合では,

E [ T C ( n ; Z

(l

i ( , , i ( 2 ) ) l

=  E [ E [ r c ( n ; Z

,冗(

,i 1 c , ,  i c , ) ) ] z ]  

=  t ( r c ( n ; Z 吋 , 1 , i c , , i c , ) ) ・ P ,  { z  =  z } )   :

;

;

  t ( r c ( n ; Z 叫 , i c , ,i c , ) ) ・  

P, 

{ z  =  z } )  

=  E [ E [ r c ( n ; Z 叫 , i c , , i c , ) ) ] z ]

= E [ T C ( n ; Z m ( i A , i (

i ( 2 )

 ])

(4.7) 

(4.8) 

が成立するただし,

P , { z

z }

は確率変数

Z

が実現値

z

となる確率質量関数を表 す.

叫 ( i

9 , i ( ' 2 )

が局所最適配置であることが証明される.

よって,定理4‑]が証明される.

4.1.3  作業者Cに関する最適配置法則

(定理4‑]の証明終了)

一人目の作業者 C]を最初の工程に配置することが,作業者 C]が作業者 A また は作業者

C 2

より前工程に配置されるという範囲内で最適配置となる法則を解析

的に示し,最適配置法則として提案する.

本節の定理42では,特殊作業者の位置を示す ii' i2  i3を,便宜上,それぞれ i¢,  iA,  i(2と表す.また, ,i<も<i3と仮定しているので,

に注意する.定理43では,特殊作業者の位置を示すi,,

i(,くり<いとなること i2,  i,を,便宜上,それ ぞれic,, iぃ り と 表 す

ことに注意する.

また  1i<も<もと仮定しているので, i(',<ir, <りとなる

定理42

心 が Kに対して非減少で, T戸弘刀を満たすとき,

の中で最も期待費用が低い配置は冗(1,iA,iC,)である.

訊,,iA,icJ11 

:;;ic, 印—1}

ただし, TBhr乃は作業者Bの作業時間乃がHazardRate Orderにおいて作業者 Cの作業時間刀より小さいことと表す.

定理43

Cいが Kに対して非減少で, TBhr刀を満たすとき,

の中で最も期待費用が低い配置は吋l,ic,'り)である.

{ 哄 ,

l

' 1 ; l ) │ 

l

豆く

lら ―

} 1

ただし, T戸弘刀は作業者Bの作業時間乃が HazardRate Orderにおいて作業者 Cの作業時間乃より小さいことと表す.

付録6に示す.

定理42の証明

定理43の証明 定理42の証明と同じ方法を使うため,省略する.

目標作業時間が一定の場合の定理と比べると, 目標作業時間が可変な定理で は, 3グループの作業者所有する作業時間が確率順序における大小関係さえ分か れば,最適配置が決まる.定理42と定理43から,確率順序の定理を応用すれ ば, 目標作業時間が可変の場合でも目標作業時間が一定の場合と同じ方法で最適 配置を算出することが可能であることを示した.

本節では, 目標作業時間が可変の場合,作業者A1人,作業者C2人,作 業者 Bn‑3人の場合, 一番遅い作業者が第一工程に配置されることが局所最 適配置であることは示したが,全範囲の最適配置は示されていない.そこで, 4.2

節において数値実験の範囲内ではあるが,全範囲の最適配置についても考察を記 す.

4.2  数値考察

本節では, 4.1節で提案した一部の最適配置法則以外の初心者に関する最適配 置法則を,各作業者の作業時間が指数分布に従うと仮定した数値実験を通じて考 察する.また,熟練者に関する最適配置法則が提案できていないため数値的な考 察を行う.

本実験では,目標作業時間が離散と連続分布に従う場合に分けて,実験を行う.

目標作業時間が離散の場合では,

Jz(z)= 

P , . { z  

z}=j 

0.1,  z=I  0.2,  z=2  0.3,  z=3  0.4, 

が従うと仮定する.ここで,工程数nの生産ラインにおける期待費用 TCTC=nC

[z]+Ez[.r(n;Z,冗(iA,i/Jic))]

=n·C, ・匹 •P, { z  

z})+言(J(n;ZiA,

))•P,

{ z  

z}) 

と表される.

目標作業時間が連続の場合では,

f2(z)= μze

― μ , ,  

が従うと仮定する. μzは指数分布の係数である.ここで,工程数nの生産ライン における期待費用 TC

TC=nC

[z]+紀[J(n;Z,冗(iA,i砂))] l    99" 9

=nC, —+ここ

c

い ー , 

C!kl))μz(c

州 +

C.I

μz  2K  2μ99(J

互 門

1+μz] +乳凡,(μ,,+μz) 

+ac、一~l

と表されるまた,各作業者の作業時間が指数分布に従うと仮定する.具体的に は,第 3章の 3.2節を参考されたい.

4.2.1項では,初心者が 1人,熟練者が 2人,一般者がn‑3人の場合における数 値的な考察を記す. 4.2.2項では,初心者が 2人,熟練者が 1人,一般者がn‑3人 の場合における数値的な考察を記す.

4.2.1  初心者Aが 1人,熟練者 Cが2人,一般者Bが11‑3人の場合における数 値的考察

本場合では,定理4‑1を提案した最適配置法則の範囲以外の初心者Aまたは,

熟練者Cに関する最適配置法則を,数値実験を通じて考察する.

目標作業時間が離散分布に従うと仮定する時,初心者A1人,熟練者C2 人,一般者Bがn‑3人居る場合において,工程数が 9及び 10工程のシステムを対 象に作業者の加工率を変えながら,初心者Aと熟練者Cに着目して以下の数値実 験を行う(表4.2.1,表4.2.2及び表4.2.3).具体的に,以下の三つの場合にそれぞ れ各作業者の加工率が変動させる.

表4.2.1に,初心者Aの加工率μ,1を0.1として固定,熟練者 Cの加工率μ(.を 1.0として固定,一般者 Bの加工率μHを0.2から 0.9までの間で変動させた場合 の数値実験の結果を示す.表 4.2.2に, μAを0.1として固定, μBを0.2として固 定,μ(を 0.3から 1.0までの間で変動させた場合の数値実験の結果を示す.そし て,表4.2.3に, μBを0.9として固定,μ(を 1.0として固定, μAを0.1から 0.8ま での間で変動させた場合の数値実験の結果を示す.

表4.2.1, 表4.2.2及び表4.2.3から,定理4‑1で提案した最適配置法則,初心者 Aの最適配置は第l工程であることが確認できた.

表4.2.1から,一般者 Bの加工率が大きくなっているが,配置される工程はほ とんど変わっていないことが分かる.一般者の加工率が大きくなっていくと,ニ 人の熟練者Cの配置は中央工程のままである.連続遅れが防ぐために,期待費用 を抑えるためであると考えられる.

表4.2.2から,熟練者Cの加工率が大きくなにつれ,熟練者Cの配置は最後の 工程から中央工程へと移る.初心者,一般者ともに加工率が小さく,熟練者Cの 加工率が大きくなっていくと,熟練者を中央工程に配置することにより,連続遅 れが防ぐために,期待費用を抑えるためであると考えられる.

表4.2.3から,初心者Aの加工率が大きくなっているが,配置される工程はほ とんど変わっていないことが分かる.表4.2.1で述べた結果と同様である.それを まとめて,初心者,一般者と熟練者の加工率が近い時に,加工率が大きな熟練者 を中央工程に配置することにより,連続遅れを防ぎ,期待費用を低く抑えるため であると考えられる.

表4.2.1 初心者 (1人)及び熟練者 (2人)の加工率を固定し,一般者 (11‑3 人)の加工率を変動させた場合における数値実験による最適配置 (Z離散)

μA  μB  μ(.  9工程 10工程 0.1  0.2  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCBCBBB  0.1  0.3  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCBCBBB  0.1  0.4  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCBCBBB  0.1  0.5  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCBCBBB  0.1  0.6  1.0  ABBCBCBBB  ABBBCCBBBB  0.1  0.7  1.0  ABBCBCBBB  ABBBCCBBBB  0.1  0.8  1.0  ABBCCBBBB  ABBBCCBBBB  0.1  0.9  1.0  ABBCCBBBB  ABBBCCBBBB 

表4.2.2 初心者 (1人)及び一般者 (11‑3人)の加工率を固定し,熟練者 (2 人)の加工率を変動させた場合における数値実験による最適配置 (Z離散)

μA  μB 

ぐ μ

9工程 10工程

0.1  0.2  0.3  ABBBBBBCC  ABBBBBBBCC  0.1  0.2  0.4  ABBBBBBCC  ABBBBBBBCC  0.1  0.2  0.5  ABBBBBBCC  ABBBBBBBCC  0.1  0.2  0.6  ABBBBCCBB  ABBBBBCCBB  0.1  0.2  0.7  ABBBBCCBB  ABBBBCCBBB  0.1  0.2  0.8  ABBBCCBBB  ABBBBCCBBB  0.1  0.2  0.9  ABBBCCBBB  ABBBBCCBBB  0.1  0.2  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCBCBBB 

4.2.3 一般者 (n3人)及び熟練者 (2人)の加工率を固定し,初心者 (1 人)の加工率を変動させた場合における数値実験による最適配置 (Z離散)

μA  μII 

・ ( μ

9工程 10工程

0.1  0.9  1.0  ABBCCBBBB  ABBBCCBBBB  0.2  0.9  1.0  ABBCCBBBB  ABBBCCBBBB  0.3  0.9  1.0  ABBCCBBBB  ABBBCCBBBB  0.4  0.9  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCCBBBB  0.5  0.9  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCCBBBB  0.6  0.9  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCCBBBB  0.7  0.9  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCCBBBB  0.8  0.9  1.0  ABBBCCBBB  ABBBCCBBBB  目標作業時間が連続分布に従うと仮定する時,工程数が 8工程のシステムを対 象に作業者の加工率と μzを変えながら,初心者Aと熟練者 Cに着目して以下の 数値実験を行う(表 4.2.4,4.2.5及び表 4.2.6).表 4.2.4,4.2.5及び表 4.2.6

に,作業者の加工率が表4.2.1,4.2.2及び表4.2.3と同じ変動させ, μz0.1か ら1.0までの間で変動させた場合の数値実験の結果を示す.

4.2.4,4.2.5及び表4.2.6から,定理41で提案した最適配置法則,初心者 Aの最適配置は第 1工程であることが確認できた.

4.2.4から,一般者Bの加工率と μzが小さいときは,初心者及び一般者によ って生じた連続した工程の遅れを防ぎ,期待費用を低く抑えるため,加工率が大 きな熟練者をバランス良く配置するが,一般者 Bの加工率とμzが大きくなって いくと,熟練者がバランスをとる必要がなくなるため,最適配置が変わってない.

4.2.5から,熟練者 Cの加工率が大きくなにつれ,初心者,一般者ともに加 工率及びμzが小さいときは,連続遅れが防ぐために,一人目の熟練者Cの配置は 最後の工程から中央工程へと移る. μzが大きくなっていっても,最適配置が変わ

ってない.

4.2.6から,熟練者Cの加工率とμzが大きくなるにつれ,最適配置が変わっ てない.

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