ということで、血栓溶解療法が中心とはいえないと思います。
昨年まで呼吸器内科の試験は問題予告ありの記述問題でしたが、今年からは問題予 告なしの選択問題になりました。どうやら問題は須田先生がすべて作成されたようで、
また須田先生は他の先生の授業プリントはほとんど見ていないようでしたので、対策と して授業プリントはほとんど見直さず病みえを読んで CBT を解いたりしました。試験では CBT より難しいけど病みえをしっかり読んでおけば解けそうだなぁという印象を感じまし たが解けませんでした。
参考文献: 病気が見える vol.4 呼吸器、病気が見える vol.5 血液
学籍番号: A09302 氏名: T_T
2012 (平成 24 年)11 月12 日実施 09 年次試験
試験科目: 呼吸器内科
No. 29
肺血栓塞栓症について正しいものはどれか。2 つ選べ。
a. 胸部X線が正常であれば否定的である。
b. 肺血栓塞栓症の診断において、FDP-Dダイマー特異度が高い。
c. 肺血流シンチグラフィーでは、病変部は欠損像として観察される。
d. 下肢深部静脈血栓との関連が強い e. 治療は、血栓溶解療法が中心である。
解答: cd
解 説:
a.×非特異的であるため検査としては有効ではない。正常であることも少なくはない。
*肺血栓症の特定には造影CTが使われることが多い
b.×FDP-D ダイマーは上昇する(血栓症時のみ)が特異度は高くはないが、除外診断時
(感度は高い)には有効である。
c.○なお換気シンチグラフィでは血流欠損がないため。血流シンチと換気シンチのミスマ ッチがあることも覚えておくとよい
d.○肺血栓塞栓症の 90%近くは下肢深部静脈あるいは骨盤内静脈由来である。
e.×抗凝固療法(ヘパリン)が first choice である。血栓溶解療法も適応とはなるが、中心 ではない。
参考文献:
学籍番号: 氏名:
201 (平成 年) 月 日実施 0 年次試験
試験科目: 呼吸器内科
No. 30
アスペルギルスの肺感染症について誤ってるものを2つ選びなさい。
a. アスペルギローマは、白血病などの重度の免疫不全の患者にみられる。
b. アスペルギローマでは、しばしばアスペルギルスに対する血清沈降抗体が陽性とな る。
c. アスペルギローマの最も有効な治療は、外科的切除である。
d. 侵襲性アスペルギルス症では、血清β―Dグルカンが上昇する。
e. 侵襲性アスペルギルス症においては、抗真菌剤の投与が有効であり、予後は比較的良 好である。
解答: a,b
解 説:
a. アスペルギローマは、肺あるいは気管支に器質的な空洞病変が存在している場合 に、アスペルギルスが侵入し、真菌球を形成するものである。白血病でおきるのは、
侵襲性アスペルギルス症である。
b. よくわかりませんでした。病みえでは、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症で、
血清沈降抗体陽性なら確定診断と載っていました。血清沈降抗体は、IgG のことであ るので、発生機序から考えると、不正解であると思います。しばしばと書いてあるの で、もしかしたらあるかもしれないので、10 の生んだスーパースター池田慎也君に詳 しくは聞いてください。
c. 正しいです。
d. 正しいです。β―D グルカンは、アスペルギルスやカンジタなどがあるとき増えます。
e. 正しいです。
参考文献:
学籍番号: 氏名: 最近ノリにノってる慎也
2012 (平成 24 年) 11 月 12 日実施 4 年次試験
試験科目: 呼吸器 内 科
No. 31
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌性肺炎の治療薬として有名なものはどれか。1つ選べ。
a. 広域ペニシリン薬 b. 第3世代セフェム薬 c. テトラサイクリン系抗菌薬 d. マクロライド系抗菌薬 e. バンコマイシン
解答: e
解 説:
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、メチシリンをはじめとした多剤耐性菌であ り、院内感染の主な病原体である。医療機関で分離される黄色ブドウ球菌のうち、半数以 上が MRSA である。
MRSA に有効な抗菌薬: バンコマイシン、アルベカシン など
無効な抗菌薬: ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系、マクロライド系 など
※バンコマイシンの使用により、もともと体内に存在する腸球菌がバンコマイシンに対する耐性を獲得 し、
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)となることがある。
参考文献:
病気がみえる vol.4 呼吸器学籍番号: A09061 氏名: 田村
2012 (平成24年) 11月12日実施 4年次試験
試験科目: 呼吸器内科
No. 32
気胸の合併と関係のある疾患を3つ選べ a. COPD
b. 肺ランゲルハンス細胞組織球症 c. 肺リンパ脈管筋腫症
d. 肺胞蛋白症 e. 肺動静脈瘻
解答: a ,b ,c
解 説:
○気胸の原因
自然気胸-原発性気胸-ブラ・ブレブの破裂
-続発性気胸-基礎疾患に伴う気胸(COPD、肺癌、肺結核、宮崎肺吸虫 症、膠原病、
子宮内膜症、肺リンパ脈管筋腫症)
外傷性気胸-交通事故や鈍的外傷
医原性気胸-医療行為に伴う偶発的アクシデント
肺ランゲルハンス細胞組織球症
様々な組織に散在する抗原提示細胞であるランゲルハンス細胞が異常増 殖をきたした
炎症性疾患。
症状:1/3 は無症状。1/3 に発熱、全身倦怠感体重減少などの非特異的症 状。
合併症:嚢胞破裂による気胸、脳下垂体浸潤による尿崩症、骨病変、悪性 腫瘍
参考文献: 病気が見える
学籍番号: A09063 氏名:
2012 (平成 24 年) 11 月 12 日実施 09 年次試験
試験科目: 呼吸器内科
No. 33
以下の病原体のうち、尿中抗原測定が有用であるものを 2 つ選べ。
a. 肺炎球菌 b. マイコプラズマ c. レジオネラ菌 d. クラミジア
e. コクシエラ(Q熱)
解答:
解説:
参考文献:
学籍番号: 氏名:
2012 (平成24 年) 11月 12日実施 09年次試験
試験科目: 呼吸器内科
No. 34
肺気腫について正しいものはどれか。2 つ選べ。
a、胸部 X 線上、線条網状影やした肺の縮小が認められる。
b、肺機能検査では拡散能の低下がある。
c、肺コンプライアンスは増加する。
d、原因として有機塵埃の吸入が最も多い。
e、治療薬としては吸入ステロイド薬が第一選択である。
解答: b と c
解 説:
a,肺気腫は肺の中に空気が多くあるので縮小ではなく拡大。
b,肺胞が壊れるので拡散能は低下します。
c,肺コンプライアンスとは、肺の柔らかさのことです。低下する=硬いです。気腫ではコン プライアンスは増加します。一方減少するものとしては肺線維症があります。
d,肺気腫の原因は不明です。
e,それは気管支喘息の時です。根本的治療はないようです。
参考文献: 病気が見える 呼吸器 COPD のページ
学籍番号: A09068 氏名: 中村 将登
201 (平成 年) 月 日実施 0 年次試験
試験科目: 呼吸器内科
No. 35
サルコイドーシスについて正しいものはどれか?2つえらべ。
A 原因不明の全身性肉芽腫性疾患である。
B我が国では、欧米に比べ心疾患の頻度が高い。
C組織学的には、乾酪性類上皮性肉芽腫が特徴的である。
D気管支肺胞洗浄液中のリンパ球のCD4/CD8比が低下する。
E肺病変に対しては無症状でも積極的に治療介入する。
解答: a とb
解説:
a→サルコイドーシスでは全身に肉芽腫が形成され、それによって圧迫、瘢痕、炎症による臓器の構造破壊、機能障害が引き起こされるので正解である。
b→サルコイドーシスにおける心病変の頻度は,欧米では20~27%,日本では58%と報告され ている。よって正解。
c→非
乾酪性類上皮性肉芽腫が特徴的であるので不正解。
d→CD4T細胞が増加するためCD4/CD8比が増加する。ので不正解。
e→無症状で発見されることが多く、自然寛解するのがほとんどである。日常生活に支障がでる 場合や心疾患や腎病変や失明の恐れやがある場合には、ステロイドの投与を行う。よって不正 解。
参考文献: 病気がみえる ネット
学籍番号: 氏名: じえんてすとおちすぎワ
ロタ。
なつめでした。
わらわら
201 (平成 年) 月 日実施 0 年次試験
試験科目: 呼吸器内科
No. 36
過敏性肺炎について正しいものはどれか。2つ選べ。
a. わが国で最も多い過敏性肺炎は鳥飼病である。
b. 症状としては、血痰や発熱が多い。
c. 気管支肺胞洗浄液検査(BAL)ではリンパ球比率が上昇する。
d. 組織学的には、類上皮細胞肉芽腫がみとめられる。
e. 治療の第一選択はステロイド薬の投与である。
解答・解説:
a. 最も多いのは夏型過敏性肺炎(約 75%)。次いで、農夫肺(約 8%)、鳥飼肺(約 4%)、加湿器肺(約 4%)、薬剤性である。→×
b. 乾性咳嗽、呼吸困難、発熱が三大症状。→×
c. 気管支肺胞洗浄液でT細胞数が著明に増加。→○
d. 真菌などの反復吸入により経気道的に感作され、Ⅲ型およびⅣ型アレルギーに基 づいて発症するびまん性肉芽腫性間質性肺炎。→○ かな?
e. 治療の原則は、抗原への曝露をさけること。重症例ではステロイド適応(著効)。→
×
参考文献: 病気がみえる
学籍番号: A09071 氏名: 二階堂 有加
201 (平成 年) 月 日実施 0 年次試験
試験科目: 呼吸器内科
No. 37
ウェゲナー肉芽腫症について正しいものはどれか a.上気道(鼻)、肺、肝臓に病変を認めることが多い。
b.胸部 X 線上、空洞を形成することは稀である。
c.組織学的には、壊死性肉芽腫性血管炎を認める。
d.MPO―ANCA が高率に陽性となる。
e.標準的な治療は、ステロイド薬と免疫抑制剤の併用である。
解答: c,e
解 説:
ウェゲナー肉芽腫は全身性の血管炎で、中~小型動脈を傷害する疾患。鼻やのどの傷 害からはじまるので最初は風邪のようでもあるが、急速に間質性肺炎、急速進行性糸球 体腎炎をきたす。したがって症状は、咳、呼吸困難、浮腫などである。軽度の発熱もおこ る。鼻に関しても内部構造が破壊され、つぶれて鞍鼻を呈することがある。眼球突出、ぶ どう膜炎、角膜潰瘍など眼科的疾患も起こることがある。そのほか皮膚(有痛性紅斑)、神 経、脳をおかしうる。 血液検査では c-ANCA(PR3-ANCA)が特異的に上昇する。ステロ イド剤などの治療をもってしても 90%以上が死亡するきわめて重篤な疾患であったが、免 疫抑制剤であるシクロフォスファミドが治療応用されて以来、比較的予後はよくなってきて いる。
30 代から 50 代にかけて男性と 50 代から 60 代の女性に多い傾向があるが、発症例は 5 歳から 80 歳までと広範囲にわたる。
臨床症状 発熱 関節痛
副鼻腔炎 (鼻出血や膿性鼻汁) 蛋白尿
肺結節病変 (時に空洞を伴う) 病理学的所見