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″ 癬 ク

ドキュメント内 ホウ素に関する作物栄養学的研究 (ページ 34-39)

ホウ素に関する作物栄養学的研究

下に示す規準 によって判断 した。

1)培

地の

pH変

化 あるいは

Ca処

理 などによって生育 が著 しく停滞 した時

,B含

有率 が高 くなる場合があった。

しかし,こ れはBの 吸収・移動が促進 されたためとはみ なし得 ない。

2)培

地条件の変化 によって生育の著 しい停滞は起 こ らず

,葉

B含

有率が変化 した場合

,Bの

吸収 あるいは 移動のどちらか,ま たはその両方が影響 されたと考える。

3)2)が

認め られた場合

,全

吸収量 に対する葉の蓄積 量の割合を比較 して,そ の値 に変動がなければ吸収が影 響 を受け,そ れが特 に大 きくなったり

,あ

るいは小 さく

なった場合は移動が影響 を受 けたと判断する。

4)も

し葉の

B含

有率の変化の割合を

,移

動量の変化 とい うことで

,量

的に説明で きない場合は吸収 と移動の 両方が影響 されているとみなす。

以上の基準 に従 えば

,作

物 によるBの 吸収・移動は培 地pH 4〜 7.5の範囲では

,培

pHの

影響 を受けず (第 14, 15表),また,培 地

Ca濃

度が5〜1000ppmの 間では,少 な くとも

Bが

積極的吸収 を受ける低

B濃

度 においては

,Ca

濃度の影響 を受けないと判断 される(第21,22表 ,第 8図沌 なお

,ダ

イズでは高

pH(7.5)条

件で

Ca処

理濃度を種々 変化 させてもBの 吸収・移動は影響 を受けなかった。

さらに,植 物体内におけるBの 生理的活性はCaに よっ

て強 く影響 を受 けるので

,適

切 な

Ca/B比

を保 つ必要 が

あるといわれているが各種作物の

B欠

乏・正常・過剰 それぞれの段 階 にある葉の

Ca/B比

(第10図

,第

24表 よ

り作成)をみ ると

,い

ず れの作物 において も,それぞれ の栄養状 態 における

Ca/B比

には非常 に大 きな巾 があ り,

かつ 欠乏 ―正常間

,あ

るいは正常―過剰間で

Ca/B比

が 重 な り合 ってお り

,Bの

活 性 の指標 として

,Ca/B比

重要 な意味 を持つ とは考 えられない。

実際の圃場条件 において も

,B久

乏が問題 となるメ犬況 で は

,培

B濃

度 は低 く

,作

物 がBを積極的 に吸収 す る

と考 えられ るので

,B欠

乏症 の発現 が

,石

灰 質資材 の過 剰施与 によって誘発 され る主因は, さきに挙 げた作物的 要因

(P39)で

はな く

,石

灰質資材施与 に伴 う土壊 の

B

固定量 の増加 にあると考 えられる。

4種

の上壊 を供試 してアズキを栽培 し

,B吸

収 に対 す

る炭酸苦土石灰施与 の影響 を調べた結果 (第31,33〜35 表)を まとめ る(第11図 )と

,炭

酸苦土石灰施与 によ るア ズキの

B吸

収 に対す る抑制効果 に大 きな土壊 間差 があ り,

その効果 は黒 ボク≫沖積

I,沖

積 Ⅱ

>砂

丘土壊 の順 で あ った。

また

,土

壊 中の易動性Bと葉身の

B合

有率 の間 には極 めて高 い正 の相関関係 があ り(第12図),石灰 質資材施与 によ り引 きおこされ るアズキの

B吸

収抑制 は易動性

Bの

0     100

1100

〆\\\\I

う\ 対 5100

へ \ 洲

﹁ 340

0      200

ダ 0     400 2500 2600

撫 熙 照 ぺ\ \ \ 削 蛋 ・ ̲諷

0      400     800

Ca/BIヒ 38004000

6900

200         500     700

第10図

 

各種作物のホウ素欠乏―正常一過剰段階での

Ca/B比

山内益 夫

砂丘土壊

2ppmB添

力口

50ppmB添カロ

土壊 の易動性

B含

量 (mg/10g)

第12図

 

土壊 中易動性 ホ ウ素 とアズキ葉身のホ ウ素 含有率の関係

減少

,い

いかえると土壊 による

B固

定量 の増加 に起因 し ていることが うかがわれ る。

pH上昇 に伴 う土壊 の

B固

定量 の増加の原因 については,

○黒ボク

×平中不責I

△沖積 Ⅱ

炭酸苦土石灰添加量 (ton/10a)

第11図

 

炭酸苦土石灰のホウ素吸収抑制効果の上壊間差異

︿

ppm

現在定説 は得 られてはいない。 しか し

,本

実験結果 か ら も施与 された石灰 とBと が直接反応す るのではない と推 定 される。 そのため に

B固

定量 に対す る石灰 質資材施与 効果 には土壊 間差 が存在す ると思 われる。上壌 の

B固

定 の要因 として

,上

壊粒子の表面積, リン酸吸収係数

,有

機物合有率

,活

性 アル ミナ

,活

性鉄 などがあげられてい

るが

これらのうち最後の二つが特に

pHの

影響をうけ

やすいと考えられ

,両

者間の

B固

定 に対する重要 さの程 度は

,土

壊 によって異 なると考えられる。

いずれにしても本実験の範囲では

,炭

酸苦土石灰施与 による

B固

定量の増加割合(第31,33〜 35表 )は

,三

二酸 化物の含有率の高い土壊 (第30表

)ほ

ど大 きかった。従 って

,石

灰質資材施与により可給態

Bが

減少する土壊で

,石

灰質資材施与 によ り作物体の

Ca合

有率は上昇 し

B合

有率は低下 し,  その結果

, Ca/B比

が上昇する可能 性が高 く

,B欠

乏発現可能性の有無 を判定する際 に

,B

含有率 と共に

Ca/B比

も考慮することは

,全

く無意味 と

はいえない。

上壊 に施与 したホウ素の動態

実験

水不溶性ホウ素質肥料の上壊中における溶解 性

実験方法

沖積I土 壊 と黒ボク土壊(第30表)を用い,低

pH区

(石

灰,ようりん無施与)と 高

PH区

〔炭酸苦土石灰(マ中積I 4.3g/kg,黒 ボク9.78g/kg),よ うりん(マ中積12.3g/kg, 炭酸苦土石灰 (kg/10a)

○黒ボク

△沖積I

y==40,9x―‑81.9 r=0,96(p<α 001)

ホウ素 に関する作物栄養学的研究

第37表

 

施与ホウ素の土壌中における溶解の経時変化 経

 

 

 

数 21     35     49    63    77 土壊 pH B質* pH

易 動 性

B量

 (μg B/10g土)

平 均

土標準偏差

FTE

pH  BM**

ホ ウ砂

23.5   20.3   26.7   29 7 20 8   23.1   34.7   34.7 58.9   62.3   44.6   55.2

19,7   22 1   29.0 29 1   30,2   35.6 49,4   53.6   45.5

30 5   29。1   25.6=L4.3    4,7 41,7   35.1   31 7」L6.6    6.4 47 3   48.2   51.7」L6.2    4,7 沖

 積  

FTE

pH  BM**

ホ ウ砂

10.5   19 6   17.8   19.8 12 3   26.1   31 4   32.8 47.5   56.2   53 6   48,7

21.2   22 6   17.5 30 6   32.9   27.6 45.1   51.2   43 9

22 3   18 2   18.8=L3.6    6.6 31,7   27.3   28.1=L6.4    6 9 45.2   46.7   48,1± 4.2    6 6

FTE

pH BM*キ

ホ ウ砂

12.6   12 2   13.6   19 9 13.7   14 7   19 6   34.0 20,7   22.6   27.0   30.3

21.4   17 5   19,0 29.4   33.4   32.3 30 5   28.2   29 9

19.8   19,7   17 3=L3.5    4 9 32.8   28.6   36 5± 8.3    5.6 28.3   30.6   27.6=L3.6    5 0

FTE

pH  BM**

ホ ウ砂

7.2    4.3    5.5    5 2 7.8    5。7   11.3   12.6 11 7   12.8   16.0   17.8

6.6   82   9,9

10.0   19.1   20 1 14 9   15 5   18 8

11.9   11.7    7.8=と2.8    6.4 19.3   20.2   14 9=L5.7    6.7 20.2   22.1   16.6=L3.4    6.6

*B ttB巴

  **BMよ

うりん

黒ボク5.4g/kg)施与〕を設け

,共

通肥料 として燐硝安加 里(552号)2g/kgを加 え

,B処

理 としていずれも20ppm B 相当量のFTE注)(0.72g/kg),BMよ うりん潮(12.98g/kg), ホウ砂(0,182g/kg)を 施与 し,充 分に混和 し,ポ リエチレ ン製ポットに充填 した。通気用の穴をあけたビニールシ ー トでふたをし

,畑

状態の水分 を保つ ように時々蒸溜水 を加え,13〜15週間室内に放置 し

,そ

の間 1〜 2週 間毎 に試料を採取 して易動性

Bの

分析 に供 した。

実験結果

易動性

B量

は土壊別にみると(第37表平均値),い ずれ の処理でも沖積 I土 壊 が黒ボク土壊 より多かった。沖積 ェ土壊の易動性

B量

は低

pH区

で高

pH区

よりわずかに多 かった。一方,黒 ボク土壊では高

pH区

の易動性

B量

は低

pH区

より著 しく少 なかった。

易動性

B量

の経時的な変動 をみると

,沖

積 I土 壊では

FTEあ

るいはホウ砂区は碁回の変動が大 きく経時的な変 動は明瞭ではないが

,BMよ

うりん区では21日目まで経 時的に増加 した。一方,黒 ボク土壊では,低

pH区

ではい ずれの

B処

理 においても35日 目まで経時的な増加傾向を 示 し

,高

pH・

FTE区

は7日 目が14日 目よりわずかに高 い値 を示 したが,14日 日以降91日 目まで漸増を示 し

,高 pH oBMよ

うりん区は14〜21日日と49〜63日 目の間で急 激 に易動性

B量

を増加 した。高pH・ホウ砂区では35日

まで経時的な増加を示 した。

以上のように,培 地

pH,使

用 B質 月巴料 によって,細 か な相違はあるが

,水

不溶性

B質

肥料の施与 による易動性

B量

の増加は

,沖

積I土 壊の方が黒ボク土壊 よりもすみ やかで

,黒

ボク土壊では徐 々に増加す るとみなすことが で きる。また

,B質

肥料別の易動性

B量

を平均値でみる

,沖

積 Iで はホウ砂区

>BMよ

うりん区

>FTE区

の順 に大 ぎく

,黒

ボクではホウ砂区≒

BMよ

うりん区

>FTE

区の順であった。

実験

各種ホウ素質月巴料の上壌中における動態 実験方法

沖積 Ⅱ土壊 と黒ボク土壊 (第30表

)を

用い

,底

に多数 の小穴を有す る15〃容のプラスチ ックバケツの底部 に厚 さ3 cmに石英砂 を敷 きつめ

,こ

の上に第38表に示 したよ うな肥料 を混和 した土壌 を沖積 Ⅱでは 7 kg,黒 ボクでは

6 kg充填 した。この上壌層の上部 に

,上

記肥料混和土壊

に10ppmBオ ロ当量のホウ砂

,FTEあ

るいは

BMよ

うりん をそれぞれ施与混和 した土壊 または

B質

肥料無施与の対 照土壊 を沖積 Ⅱ土壊では 6 kg,黒 ボク土壊では5 kgを上 乗せ し

,計

16の処理区を設 けた。それ らを溶脱水 を捕集 す るためにa/2000ポ リエチ レン製ポ ッ トの上 に設置 し,

屋外に放置 した。 6月10日ダイコン(赤九二十 日大根)

を各 4個体づつ播種 し, 7月13日まで適宜水道水 を潅水 脚注

)FTE: 

く溶性

BMよ

うりん :

(マンガ ン

19.0%,ホ

ウ素

9.0%)

く溶性 (マンガ ン

1.0%,ホ

ウ素

0.5%, 

りん酸

20.0%,苦

±13.0%) 可溶性 ケイ酸20.0%

74 山 内益 大

して栽培 した。 その間6月29日に硫酸 カリ(K201・2g/ポ ッ ト)を

,7月

1日 には燐石肖安加里552号

(Nlg相

当量)

を追月巴した。 ダイコン収穫後は裸地の まま放置 し, 6月

10日〜■ 月20日にわたって時 々捕水用の a/2000ポ ッ トに た まった溶脱水 を採取 し

,液

量 を測定 し

,Bを

定量 した。

また

,ダ

イコン収穫後 (7月27日)と11月 20日 に上層(B 施与層)と下層(B無施与層)に 分 けて上壌 を採取 し

,風

乾細土 と した後

,常

法 によ り熱水可溶性 B° を測定 した。

第38表

 

施肥設計 (g/ポ ッ ト)

土壊

 

土壌

pH憐

硝安加里 炭酸苦土石灰

よ うりん**

・ 土壊pHを約 7に するに必要な量

**i)ン

酸吸収係数の

5%相

当量 実験結果

栽培 した ダイコンの収量(第39表)は沖積 Ⅱ・高pH・

FTE区 ,沖

積 Ⅱ・高pH・

BM区

と黒 ボ ク・低pH・ ホウ 砂区が対照区 よ り低 かった外は

,B質

巴料施与区で増加

した。Bの吸収量 は209(黒ボ ク・高pH・対照区)〜660

(沖積 Ⅱ・低pH・

BM区

g/ポ ッ トで

,最

451 μg/ポッ トの区問差 が認 め られたが,その差 は施与

B量

(沖積 Ⅱ

60mg,黒

ボ ク

50mg)の

0。

9%以

下 に過 ぎなかった。

全実験 期間は150日間であ り,その中,最初の1カ月間 は ダイコ ンが栽培 されてお り

,こ

の期 間は適宜潅水 した 外■4mmの降水 があ り, その後の降水 も加 えると全降水 量 は ■oommであった。 その間のBの溶脱量(第13図)の 処理 間差 はホ ウ砂区 を除 き

,各 B質

肥料施与区で共 通 の 傾 向 を示 し

,沖

積 Ⅱ・低

pH区 >沖

積 Ⅱ・高

pH区 >黒

ボ ク・低

pH区 >黒

ボ ク・高

pH区

の順で あった。 しか し,

ホ ウ砂区では沖積 Ⅱ・高

pH区

が沖積 Ⅱ・低

pH区

よ り溶 脱量 は多かった。 また

,B質

肥料別で は ホ ウ砂 区

>BM

よ うりん区 ≫

FTE区

の順で

,黒

ボ ク・高pH・

FTE区

は 対照区 とほぼ同量の溶脱 を示 したに過 ぎなかった。

ダイコン栽培跡土壌の

B無

施与層 (下層

)の

熱水可溶 性

B含

有率 (第40表

)は ,沖

積 Ⅱ土壊 で はいずれのB質 肥料施与区で も対照区に比べ著 しく高 くなったが

,黒

ク土壊 で はホウ砂区 を除いて,その増加割 合 は小 さかっ た。 しか し,11月20日には黒 ボ ク土壌 で もいず れの

B質

肥料施与区で も

,対

照区 に比べ高 い

B含

有率 を示すよ う になった。 また,150日間放置後の黒 ボ ク土壊 の 易動性

B合

有率 は各 区で差 力Ⅵヽさく(0.25〜0.57ppm B),移動 しやすい形の ものは少 な くなっていることが うかがわれ る。

沖 積

一R

一喬

第39表

 

ダイコンの収量 とホ ウ素吸収量

pH B質肥料 全乾物重

富/ポツト

B合有率 ppm B

B吸収量

μg/ポット 土壊 pH (H20)

27

26

37

86

照 E M 砂

F T B

ホ ウ

14.2 17.2 17.7 15 7

383 447 660 568

56 54

6.8 沖 積 Il 5.6

文↓

F B

14.8 11.0 11.6

150

28 29 43 33

414 319 499 500

7.3

73 75

7.1

T E M*

ウ 砂

文↓

F T

B ホ ウ

12.6

155

17 3

122

352 512 432 403

5,4 5.4 5,8 5.5

黒 ボ ク

Rく

T E

M・

ウ 砂

116

16.4 15,0 13 5

209 426 360 351

6.9 6.9 7.0 6.8 18

26 24 26

*BMよ

うりん

ドキュメント内 ホウ素に関する作物栄養学的研究 (ページ 34-39)

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