第1項 自然的条件 1 位置及び面積
玉野市は,東経133度57分,北緯34度29分,岡山県の南端に位置し,南 は瀬戸内海を隔てて香川県高松市と相対し,北は児島湾の干拓地や児島湖,東は国 立公園金甲山,貝殻山から岡山市,西もまた国立公園王子が岳をもって倉敷市に連 なっている。東西16.2キロメートル,南北14.3キロメートル,東瀬戸内海 に位置する気候温暖,風光明媚な都市で面積は103.63平方キロメートルであ る。
2 地勢
(1)地形,地質
地形,地質の特性を見ると,市土は中央部を標高130mから200mの丘陵 地帯が北東から南西に連なり,地質は南部の花崗岩地帯と北部の秩父古成層及び 干拓地の沖積層に大別され,市域の約60%が山地で平野部は約40%と少なく,
南部の海岸部の平地は埋め立て造成地を中心に集落を形成している。
(2)水系
市域は,二級河川水系の鴨川水系,宗津川水系,宇藤木川水系,長谷川水系,
庄田川水系等からなっている。
3 気象
(1)気温
気温は年平均15.9度である。ただし,夏の日中は暑く,冬の朝は寒い。特 に,夏は真夏日が多く,しかも「瀬戸の夕凪」「備前の夕凪」として知られる無 風状態により,ただでさえ暑い夏の夕方を一層過ごしにくくしている。また,冬 の朝は厳しく冷え込むが,日最高気温と日照時間の長さが冬の暖かさの要因とな っている。
(2)降水量
年間降水量は概ね1,500mm程度であり,季節的に見ると梅雨季と台風季 に多く冬は全国的にも特色ある小雨地域となっている。
(3)風
中国山地と四国山脈の山地に囲まれているため,強い風はほとんど吹かない。
最大風速10m/s以上の風日数は年間を通して2.3日と少なく,しかも台風 季と冬季に集中している。その卓越風向は西寄りであり,1~3月が最も多い。
第2項 社会的条件 1 人口
昭和15年8月3日に宇野町と日比町が合併して玉野市が発足した。市制施行時 の人口は35,467人,8,169世帯であった。その後,児島郡山田村,荘内 村,八浜町と合併し,昭和49年3月20日の東児町との合併をもって今日の市域 を構成している。平成22年国勢調査では25,449世帯,64,558人とな った。
2 土地利用
市土の土地利用は,田・畑の農地が12.17%,宅地が10.98%,山林・
原野・雑種地等が19.94%,その他が60.54%となっている。
3 都市化
臨海型工業都市として発展してきた過程において山地,丘陵地の開発や海面埋め 立てによる開発が進み,新たな市街地を拡大している。また,隣接する岡山市,倉 敷市などと形成する岡山県南広域都市圏にあって多様な都市機能の整備に伴い,な お一層の都市化が進み,地域の共同体意識の希薄化等により,自主防災意識の育成 と強化が,ますます重要になってきている。
4 防災上の問題点
急速な宅地化や基盤整備の対応の困難性,高層建築物の出現,中小河川の氾濫,
異常潮位による低地帯への浸水現象,安全地帯や緊急避難地の減少,各種危険物の 増加並びに大規模化,交通混雑による交通災害の危険性,心理的不安要件の増大等 生活環境による生命,財産に対する危険性の増大,ライフスタイルの変化並びに隣 保共助意識の低下等,問題は多様である。
このような都市化の進行と隣保共助意識の低下傾向により,災害時の初期活動に 欠かすことのできない,自主防災組織の育成と強化がますます重要である。
しかも,今後とも本市における都市化の進展,産業構造の変化,情報化,高齢化 等が進み,社会経済的条件が成熟するに伴い,特に都市防災の見地からの構造改善,
防災施設の充実,排水対策の強化,危険物の安全強化,交通安全対策の確立,道路
及び街区の整備,建築規制対策,公害対策,食糧の安全保管の強化,救急医療対策 の強化,宅地造成及び用排水の確保等人為的社会的災害に対する都市の防災構造化 対策が緊急を要する重要な課題となってくるものとみられる。