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4. エネルギー特区

5.2 燃料電池自動車の実用化に向けた動向

5.2.1 燃料電池自動車メーカーの動向

スムーズに動き始められる長所がある。他には、電解質が薄い膜のようなもので、出 来ているため電気抵抗が小さく、発生した電気のロスが少なくて済む。そのため、同 じ大きさの電気を作るのに、ほかのタイプの燃料電池よりセル・スタックを小さく軽 くすることができる。また、保温材や補機(昇圧用コンプレッサー等)も小さく軽く できるという長所もある。

以下に固体高分子形を含む代表的な燃料電池を表に示す。

表5.1 燃料電池の種類

出典:社団法人日本ガス協会

JHFCのプロジェクトには8つの自動車メーカーが参加している。そのうち日系メ ーカーは 6 つで、2001 年に開発されたマツダのメタノール改質型「プレマシー

FC-EV」とトヨタのガソリン改質型「FCHV-5」を除いて高圧水素型である。国土交

通大臣認定を取得した燃料電池車は、既に8台ある。

出典:JHFC

図5.5 燃料電池自動車の開発経緯

現在は、「燃料電池自動車1台当たりの価格は1億円を超える41」と言われる中、2003 年 11 月、東京モーターショーで燃料電池車を発表した日系自動車会社の中で、数社の 説明員に販売希望価格および燃料電池自動車を普及させるための意見を尋ねた。

41 2004年度北陸先端科学技術大学院大学第6回知識科学セミナー「燃料電池自動車用CO2ゼロ

エミッション水素製造と貯蔵」 東京工業大学大学院 大塚潔教授より

表5.2 各自動車会社の希望販売価格 自動車会社 希望販売価格

A社 3,000,000~4,000,000円 B社 2,000,000~5,000,000円 C社 ガソリン車+500,000円 D社 ガソリン車と同価格 E社 2,000,000~3,000,000円 F社 ガソリン車と同価格 G社 ガソリン車と同価格

A 社は「官民一体で推し進めなければ尻すぼみになる可能性がある」と指摘する。

その方法について、B社は「税金面、インフラの設置へのサポートが必要で、そのた めには自治体・企業・個人の車のいずれから採用するのかを十分に検討した上で、官 民が協力してそれに適したインフラの設置を進めるべきである」との意見であった。

こうした中で自治体からの採用を望む意見があり、C社は「公用車、タクシー、バ スなどの公共交通機関に使用してほしい。そのためには、補助金も必要がある」と要 望していた。補助金を利用して自治体および公共交通機関が購入すれば、生産量増加 によるコストダウンが期待できる。さらに、B社からは「学校教育の場でも燃料電池 車のしくみとメリットをカリキュラムに取組んでも良いと思う」という意見もあり、

水素エネルギーや燃料電池車のメリットおよび安全対策を理解できる場を設ける必 要性を訴えている。