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各無電解めっき処理プロセス後の表面物質組成評価

ドキュメント内 博士論文 (ページ 42-45)

第 2 章 磁性制御可能な金属膜により被覆された液体内包型高分子樹脂マイクロカ

3. 結果と考察

3.2. 各無電解めっき処理プロセス後の表面物質組成評価

Figure 2.2 に各調製段階における, 未処理のMFC, Sensitizing - Activating 法による 触媒付与後の MFC, めっきにより得られた金属被覆マイクロカプセルのそれぞれに ついて,その表面に存在する元素の組成を XPS によって評価した結果を示す。

ま ず, 未 処 理 の MFC に つ て得 ら れ たス ペ ク トル を 確 認 す ると, melamine - formaldehyde 架橋樹脂に含まれる窒素(Scheme 2.3)のピーク(N-1s at 398 eV)が 顕著に検出された(Figure 2.2-c)。これに対し, 塩化スズ水溶液, 塩化パラジウム水 溶液への MFC の浸漬・攪拌により, Pd コロイド触媒を担持したカプセル表面から は, 未処理の MFC から検出された架橋樹脂由来のピークに加え, スズとパラジウム Scheme 2.4 Schematic illustration of mechanism of phase separation at oil -water interface in encapsulation of MFC. Pre-polymers in bulk aqueous phase can adsorb on interface as pre-polymer, growing particles (like gel), and grown particles (like solid particles). Adsorption of well-grown solid particles can not form highly smooth surface which is constructed by the adsorption of small pre-polymer molecules and soft growing particles.

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のピーク(Sn-4d at 25 eV, Sn-3d at 485 eV, Sn-3p at 715, 757 eV and Pd-3d at 335 eV)

が検出され, 触媒担持が確認できた(Figure 2.2-b)。さらに, 無電解 Ni-P めっきによ りその表面に Ni-P 合金膜を導入した金属被覆マイクロカプセル表面は, Figure 2.2-a のようなニッケル由来のピーク(3p at 67 eV, LMM at 712, 772, 778 eV and

Ni-2s at 853 eV)を有し, ニッケルからなる金属薄膜の形成を示すスペクトルを有した。

これに対して, ニッケルと同様に金属薄膜を構成すると考えられるリン成分につい ては, そのピーク(P-2p at 130 eV)を見出すことできなかった。これは, 単純にニッ ケルや酸素などの共存元素に対してリンのピーク強度が小さいことが主な原因であ ると考えられる。金属被覆カプセルが有するスペクトル中では, 触媒付与後のカプ セルまでは確認されていた melamine-formaldehyde 樹脂に含まれる窒素, 触媒担持プ ロセスにより付与されたスズ, パラジウムのピークが, 消失またはその強度を大幅に 減少させている様子が確認された。これにより, 無電解 Ni-P めっきにより形成され た金属薄膜は一定以上の厚みを有し, かつ基材となる MFC 全体を被覆していること が示唆された。また, Figure 2.2 中にまとめられたスペクトル中のピーク強度の高さ は, 測定環境に常に同一量含まれると考えられるオイルミスト由来の C-1sのピーク

(at 285 eV)を基準に揃えられているが, a, b, c のそれぞれのスペクトルについて O-1s (at 531 eV)のに注目すると, 無電解めっきによる金属膜形成後に大幅にその強 度を増大させていることがわかる。これは, 金属膜形成後に最表面に露出したニッ ケル成分が, 水中や大気中に存在する酸素と結合したためであると考えられ, 得られ た金属被覆カプセルは最外殻として薄い酸化ニッケルの皮膜を有することが示唆さ れた。

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Figure 2.2 XPS spectra obtained for the (a) metal-coated, (b) activated, and (c) as- synthesized MFC. Scale of the intensity (Y-axis) is fixed by using the height of C-1s peaks in each spectrum (at 285 eV). XPS measurements were conducted with AlKα X-ray source and the position of the peaks for detected elements are summarized below. (Sn-4d: 25, Ni-3p: 67, C-1s:285, Pd-3d:

335, N-1s:398, Sn-3d: 485, 1s:531, Sn -3p: 715, 757, Ni-LMM:712, 772, 778, Ni-2s: 853, O-KLL:978 eV for AlKα X-ray)

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