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無形遺産の理解と保護

ドキュメント内 世界遺産の文化的景観 (ページ 116-121)

 2003年の無形文化遺産の保護に関する条約(1.5.1 文化 遺産に関する条約と勧告参照)の採択とともに、世界遺産の 自然遺産および文化遺産と関連する無形遺産の理解とその保 護について新たな機会がもたらされた。伝統知を強化するた めの合同トレーニングコースは、現在も生きている、関連す る文化的景観を特に想定している。

 自然の聖地に対するガイドラインは2008年に策定、刊行 され、保護地域と無形遺産に関する異なる国際的プログラム、

条約、組織間の連携を強化するために、文化的景観と聖なる 場に関する主要な会議が2005年に開催された。

ウルル - カタ・ジュタ国立公園(オーストラリア):

国立公園内でのアナングコミュニティの社会的支援  ムティジュル村の400人のアナングの住民の健康と福利は 公園のなかにある世界遺産の文化的価値の維持に中心的役割 を果たしている。住民は伝統的なコミュニティよりも大きな コミュニティで生活する苦難や外部から押し付けられた苦難 に直面する。それだけではなく、彼らはオーストラリアで象 徴的に特定された景観のなかにも置かれている。これは、社 会問題と文化に関する問題の複雑な組み合わせを押し付け る。ムティジュルコミュニティ株式会社は公園の貸借期間と 矛盾しない手法やコミュニティの啓発、国や親族の世話に関 する伝統文化法であるジュクルパ原則を通じて地元政府やコ ミュニティ管理、協働管理機能を実施する。 

 焼畑や「国土の手入れをすること」を含めた作業/管理活 動に対する契約金を通じて収入は増加し、コミュニティサー ビスやインフラとメンテナンス、アナングの欲求を補完する アルコールの入手を制限すること、環境的に持続可能な家を 建設すること、故郷の運動を支援すること(伝統的な土地に おける小さなコミュニティの牧羊所)のための予算管理を通 じた財政的責任はすべてポジティブな開発である。2000年 代半ばまで、公園スタッフの60%は順次契約に基づくものと なり、文化的な責務を履行できるように柔軟な労働形態を有 していたアナングであったが、彼らはモニタリングと教育に 関する2種類のプログラムに参加した。そして、雇用におけ る性別のバランスがとれた状態になり、ピチャンチャチャラ 語と英語の両方でのコースとコミュニティの中高生に対する 仕事体験をともなったトレーニングプログラムがおこなわれ ている。

 現在の目標は、文化的景観を管理し続けるための古くから の所有者の能力を向上し、現代世界を扱うための一時的な パートナーシップの構築である。

Jane Lennon ウルル - カタ・ジュタ(オーストラリア) © Emmanuel Pivard

文化的景観管理に共通する課題

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ウルル - カタ・ジュタ国立公園(オーストラリア):

景観管理への伝統知の利用

 オーストラリアのウルル-カタ・ジュタ国立公園では、乾 燥地帯の生態学研究がおこなわれている。アナング人は植物 相、動物相、習慣、季節変化、景観、公園や歴史に関して極 めて詳しい知識をもっている。近年までこの知識はほとんど 記録されておらず、あまり多くの痕跡は残されていない。ア ナングは景観のなかに、異なる生育年の植生モザイクを生み 出すため、伝統的に火を使ってきたが、ヨーロッパ集落の時 代にそれが置き換わり、こうした伝統的制度を喪失し、結果 として居住の多様性の損失をまねいた。このことは中央オー ストラリアの哺乳類の40%以上の損失をまねいた主たる要因 のひとつになったと科学者は考えている。

対応

 1976年に、公園のおよそ75%を焼失する大火災が発生し た。そのことは、アナングが火災予防管理戦略を決定するう ウルル - カタ・ジュタ(オーストラリア) 

© Uluru-Kata Tjuta National Park ウルル - カタ・ジュタ(オーストラリア) 

© Uluru-Kata Tjuta National Park

えで重要な役割を果たした。その戦略は、再生しているアカ シア・アネウラや樹齢を重ねたスピニフィックス、さらには のちに希少種とされた低木のユーカリを火災から守るもので あるが、同時に焼畑戦略によって景観や動物相の多様性の積 極的な促進が可能となる。この戦略はネズミクイやオオトカ ゲのような特に脆弱な種を記録したウルルの動物相の調査結 果を取り込んだものとなる。戦略の統合では、火災の歴史地 図を作成し、管理と自然火災と将来の焼畑計画の記録のため に、衛星データと地理情報システム(GIS)を使用した。

参考文献

luru - Kata Tjuta Board of Management and Parks Australia, 2000. Uluru - Kata Tjuta National Park Plan of Management, Commonwealth of Australia, 202 pp.

結 語

マトボの丘群(ジンバブエ)© UNESCO / Richard Veillon

結 語 4

ドキュメント内 世界遺産の文化的景観 (ページ 116-121)