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災害の誘因となる地震、津波の特徴

ドキュメント内 ◎本編_final.xbd (ページ 70-74)

第 3 章 津波による人的被害の要因の検証

1 災害の誘因となる地震、津波の特徴

本市では、東日本大震災発生以前から、本市に防災上重大な被害を及ぼす地震として防 災行政上の想定地震(宮城県沖連動地震)を設定し、各種の災害対策を進めていた。

しかし、東日本大震災の誘因である東北地方太平洋沖地震は、想定地震(宮城県沖連動 地震)とは大きく異なる特徴を持つ地震であった。

本節では、東日本大震災の誘因である東北地方太平洋沖地震の特徴を、文献資料をもと に整理するとともに、想定地震(宮城県沖連動地震)との比較を行う。

(1) 東北地方太平洋沖地震

東北地方太平洋沖地震の震源域(図 3.1(1)[P66])は、岩手県沖から茨城県沖に及ぶ 太平洋プレートと陸のプレートの境界の西北西から東南東方向の逆断層型であり、断 層の長さ約 380km、幅約 130km、最大すべり量約 25m で、地震の規模はマグニチュード 9.0 に及ぶ巨大地震であった。

この広大な震源域は、巨大な 3 つの破壊が連続しており、初めに太平洋プレートと 陸のプレートの境界で発生し、続いて岩手県から宮城県にかけて、さらに栃木県、茨 城県まで破壊が続いた。

破壊継続時間は約 170 秒間と極めて長く、かつ広範囲に強い揺れをもたらし、津波 も広範囲の沿岸及び主要な河川に沿って遡上するほどの威力となった。

なお、地震の規模を示す単位であるマグニチュードは、1 増えるごとに地震の規模と

三陸地震と比べても東北地方太平洋沖地震は、その規模が 5.6 から 22 倍に及び、極め て大きい地震であったことがわかる。

図 3.1(1) 破壊開始点とすべり量の分布 参考文献:気象庁・気象研究所作成資料

表 3.1(1) 既往及び想定地震と地震エネルギーの比較

地震 M(マグニチュード) エネルギーの 増分 比較

東北地方太平洋沖地震 M 9.0 - - 明治三陸地震 M 8.5 0.5 増 約 5.6 倍 昭和三陸地震 M 8.1 0.9 増 約 22 倍 想定宮城県沖連動地震 M 8.0 1.0 増 約 32 倍

表 3.1(2) 地震の規模と地震エネルギーの倍率(参考)

マグニチュード増分 地震エネルギー倍率

+0.1 1.4 倍

+0.2 2.0 倍

+0.3 2.8 倍

+0.4 4.0 倍

+0.5 5.6 倍

+0.6 7.9 倍

+0.7 11.2 倍

+0.8 15.9 倍

+0.9 22.4 倍

+1.0 31.6 倍

(2) 岩手県における防災上の想定地震

岩手県では、平成 16 年に「岩手県地震・津波シミュレーション及び被害想定調査」

を行い、同調査をもとに、想定宮城県沖連動地震(M8.0)、明治三陸地震(M8.5)及び 昭和三陸地震(M8.1)を設定し、震度の想定、津波の浸水想定を行った。

想定宮城県沖連動地震は、牡鹿半島の東方沖を震源とする 3 つの震源断層が連動し て起こす地震としている。図 3.1(2)[P68]に想定宮城県沖連動地震の想定震源域及び地 盤変動量の分布を示す。

岩手県では、防災上の想定地震として、上記の想定宮城県沖連動地震を設定し、各 種地震対策を進めるとともに、津波に関しては想定宮城県沖連動地震に加え、明治三 陸地震、昭和三陸地震を加えて各種津波対策を進めていた。

本市においても、岩手県と同様に、防災上の想定地震として想定宮城県沖連動地震 を対象地震として各種地震対策を進め、津波に関しては、岩手県の津波浸水想定区域

(上記平成 16 年調査による)をもととし、想定宮城県沖連動地震、明治三陸地震、昭 和三陸地震を対象地震として各種津波対策を進めていた。

しかし、東北地方太平洋沖地震は、その地震規模において想定宮城県沖連動地震

(M8.0)を大きく上回る地震(約 32 倍 表 3.1(1)[P66])であり、震源域も牡鹿半島 沖を大きく上回る岩手県沖から茨城県沖に至る広域に及んだ。

結果として、実際の東北地方太平洋沖地震は、平成 16 年時点において想定し得た防 災上の想定地震としての想定宮城県沖連動地震をはるかに上回る地震となった。

(青:隆起域、赤:沈降域)

図 3.1(2) 震源断層の位置と津波の地盤変動量の分布 参考文献:岩手県地震・津波シミュレーション及び被害想定調査に関する報告書(概要版)

__陸前高田市

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