「海外展開力」の4つの力にスポットライトを当てています。
IV. 海外展開力
ソフトバンクグループの事業ドメインはインターネット。そこに国境はありません。
日本を世界一のブロードバンド大国に主導した実績と経験を生かして、海外、特に中国を中心とするアジアを 基盤に、有力企業とのWin-Win連携戦略の下、積極的な展開を行っています。
■ 基本姿勢はWin-Win関係の構築
ソフトバンクグループの海外展開は、自力で事業免許 を取得したり、莫大な先行投資を行ったりして勢力を広げ る形ではなく、それぞれの国・地域におけるインターネッ ト関連事業を推進する、数多くの成長ポテンシャルの大 きな優良企業との提携を軸に行っています。ソフトバン クグループが日本において築き上げた実績や経験、技術、
そして時には資本までをこれらの企業に提供することで、
自ら単独で事業を展開するよりもはるかに安全かつ早い 収益への貢献を期待でき、また、その国・地域のユーザー のメリットにもつながっています。このようなWin-Win関 係の構築を基本として、ソフトバンクグループは次に代表 される展開を行っています。
アリババグループとの連携
ソフト バ ン ク の 関 連 会 社 で あ るAlibaba Group Holding Limited(以下「アリババグループ」)は、中国最大 のeコマース事業を展開しています。その傘下にはB2B eコマースで市場をリードする「アリババ・ドット・コム」、 C2CオークションでNo.1の「タオバオ」、さらにはオンラ イン決済サービスNo.1の「アリペイ」などがあります。
2008年3月末現在、アリババグループに対するソフトバン クの議決権所有割合は32.1%となっています。
アリババグループの子会社で「アリババ・ドット・コム」を 運営するAlibaba.com Limitedは、2007年11月に香港証 券取引所に新規上場しました。この上場に伴いソフトバン クは2007年度に572億円の持分法による投資利益を計上 しています。また2008年5月、ソフトバンクとAlibaba.com Limitedは「アリババ株式会社」を合弁会社化し(ソフトバン クの出資比率65%)、アリババブランドのもと、日本に おけるB2B eコマース事業のさらなる拡大を共同で図る ことで合意しました。
オーク・パシフィック・インタラクティブとの連携 2008年4月 、ソ フト バ ン ク は 中 国 のOak Pacific Interactive社(以下「OPI」)への資本参加を決定しました。
OPIは中国において、登録ユーザー数2,500万(2008年 4月末現在)に達する圧倒的No.1のSNS「Xiaonei.com」
(シャオネイ)を運営しています。アクティブユーザー数に おいても約1,900万(同)を有しており、今後さらなる成長 が期待されます。
1,000 2,000
1,500 2,500
500
0
(万人)
Xiaonei.com 登録ユーザー数
06 07 08
(年)
9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 特集:ソフトバンクの「4つの力」
出典:iResearch China Online Shopping Research Report 2007-2008
出典:アリババ・ドット・コムの売上高を、アリババ・
ドット・コムおよびGlobal Source(online service division)、Netsun、HC360(search
■歴史の長いアリババとソフトバンクの関係
アリババグループとソフトバンクグループとの緊密な 関係は、2000年までさかのぼります。以来ソフトバンク グループは、アリババグループにとって、アジア地域にお ける重要なビジネスパートナーであり続けています。例 えばアリババグループがC2C eコマースサービス「タオ バオ」を開始した際には、ソフトバンクグループは共同 パ ート ナ ー として 財 務 面 を は じ め と す る 経 営 資 源 で
「タオバオ」の事業開始および成長期に貢献しました。
2008年、アリババグループでB2B eコマース事業を展開 するAlibaba.com Limitedとソフトバンクは、「アリババ株 式会社」を合弁会社化しました。今後は中国で培ったB2B eコマースのビジネスモデルを日本においても生かして いきたいと考えています。
■大きな成長ポテンシャルを抱える中国
中国ではインターネットユーザーが2007年末で2億 1,000万人に達し、前年末から53.3%の成長を遂げてい
ます1。インターネットの人口普及率は、経済先進国では 60-70%なのに対し中国はいまだに16%であり、中国の インターネット市場が今後も大きく成長し続けることを 期待しています。このような環境にあってアリババグ ループは、「アリババ・ドット・コム」「タオバオ」のみなら ず、オンライン決済サービス「アリペイ」やオンラインソ フトウエアサービス「アリソフト」を含めたeコマース事 業を通じて、成長市場において磐石な基盤を築いています。
1 出典:CNNIC
■今後の戦略と方向性
ソフトバンクグループとアリババグループには、お互い にそれぞれの国を代表するインターネットカンパニーと して学ぶべき点が多くあります。ソフトバンクグループは アリババグループの重要なビジネスパートナーであり、
私は今後もこの特別な関係を維持しながら、ソフトバン クグループの世界展開において緊密に連携していきたい と思います。
ソフトバンク株式会社 取締役
ユン・マー
Alibaba Group Holding Limited
Director, Chairman of the Board and CEO
Toward “No.1 Internet Group in Asia”
「アジア No.1インターネットグループ」を目指して
300
(億円)
Alibaba.comの売上高推移
200
100
(億円)
Taobao.comの取扱高推移
2,000 4,000 6,000 8,000