• 検索結果がありません。

水素ステーション 70MPa 設備見学会報告

ドキュメント内 NASA MPa 2003 NEDO MPa 3 Type4 Type3 Type4 Type3 100% CNG (ページ 53-65)

訪問日時 平成20年12月15日(月)10:30〜16:00 場 所 千住水素ステーション(10:30〜12:00)

横浜・大黒水素ステーション(14:00〜16:00)

1.JHFC プロジェクトにおける 70MPa 実証試験について

今回見学を行った千住水素ステーション,横浜・大黒水素ステーションを含め,JHFC プロジェクトでは,表ⅩⅥ-1に示す4つのステーションで今年度中に70MPa級化する 予定である。

表  XVI-1  JHFC 水素ステーションにおける 70MPa 実証試験 

名称  所在地  形式  実証試験 

開始予定  千住水素ステーション  東京都荒川区 定置式 2008 年 9 月  横浜・大黒水素ステーション  横浜市鶴見区 定置式 2008 年 12 月  船橋水素ステーション  千葉県船橋市 移動式 2009 年 1 月  横浜・旭水素ステーション  横浜市旭区  定置式 2009 年 2 月  出典)http://www.jhfc.jp/news/press/2008/007/index.html

70MPa級の水素ステーションにおいては,水素の充填圧力や充填速度など様々に変化

させた実証試験を行うとともに,高圧化に伴う安全性や耐久性に関わる実証も行い,高 圧化のメリットや,課題の明確化と部品や充填方法の標準化を進めるためのデータを取 得する予定となっている。

各ステーションにおける概略仕様を表ⅩⅥ-2 に示す。すべての項目の70MPa実証試 験が行える水素ステーションは千住ステーションであり,他の3ステーションでは限定 された試験を行うこととしている。

表  XVI-2 JHFC 水素ステーションの概略仕様 

ステーション 千住 横浜・旭 横浜・大黒 船橋(移動式)

最高充填圧力 70MPa 70MPa 70MPa 70MPa

連続充填台数 1台

(蓄圧器あり)

1台

(蓄圧器あり)

1台

(蓄圧器なし)

1台

(蓄圧器あり)

充填流量 0.1-2.0kg/分 0.1-0.85kg/分 0.1-0.3kg/分 0.1-0.85kg/分 流量・昇圧制御 5種類の制御に対

応できること

5種類の制御に対 応できること

5種類の制御に 対応できること

5種類の制御に 対応できること 制御方式

(通信・非通信) 通信充填を考慮 通信充填を考慮 通信充填を考慮 通信充填を考慮

プレクール あり あり なし あり

2.千住水素ステーション

2−1 千住水素ステーションにおける70MPa化の概要注)

東京ガス株式会社は,大陽日酸株式会社と共同で,2008年9月11日から70MPa級 水素ステーションの実証試験を開始した。

70MPaの実証試験においては,従前の35MPa実証試験で使用していた圧力スイング

吸着(PSA)方式の水素製造装置を使用する。併せて,今回増設した 80MPa の水素圧 縮機,蓄ガス設備などを運転し,70MPaの水素充填を実施する。この運転を通し,最適 充填速度,関連設備の安全性や耐久性,システム全体のエネルギー効率などの評価,燃 料電池自動車の最適水素貯蔵圧力の検討,関連設備の部品や材料の標準化などに向けた データの取得,分析を実施する予定である。

なお,この実証試験開始と同時に,これまで使用していた 2台の35MPa対応燃料電 池自動車のうち,1 台を 70MPa 水素貯蔵システム搭載の新型燃料電池自動車「トヨタ FCHV-adv」に変更した。

千住水素ステーションの外観を図ⅩⅥ-1に示す。

図  XVI-1  千住水素ステーションの外観 

注) 東京ガス株式会社殿ホームページ・平成20911日プレスリリース

(http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20080911-01.html)

本水素ステーションにおける 70MPa の水素製造から充填までの全体のシステムフ ローを図ⅩⅥ-2に示す。まず,従来の40MPa圧縮機・蓄ガス設備で圧縮・蓄圧された 水素を,新たに増設した 80MPa の圧縮機・蓄ガス器で昇圧の圧縮・蓄圧し,新設のプ レクール付きディスペンサーにより70MPaで充填を行うという流れである。

図  XVI-2  千住ステーションのシステムフロー  出典)http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20080911-01.html

2−2 各設備について

(1) 水素製造装置

従来の35MPaの実証試験で使用されていた水蒸気改質,PSA精製方式の水素製造装

置を使用している。水素製造能力は50N㎥/hである。(図ⅩⅥ-3)

図  XVI-3  水素製造装置の外観 

正面右側に改質器,正面の中側には CO変成器,脱硫器を備える。改質器はリジェネ バーナが搭載されており,作動温度は 900℃程度であるという。建物の左側にはロータ リバルブを備えたPSA装置がある。

この水素製造装置で製造された水素は,排水溝内に設置されたトレンチを介して圧縮 機へと輸送される(図ⅩⅥ-4)。

現在,水素製造装置は,ウィークリースタートストップ方式で稼働している。

図  XVI-4  トレンチ 

(2) 水素圧縮機

水素圧縮機は千住水素ステーション正面左の建物(図ⅩⅥ-5)に,蓄ガス設備ととも に設置されている。

図  XVI-5  圧縮機,畜ガス設備が格納される建物 

PPI 製 の 3段式ダイヤフラム型 40MPa 圧縮機と PDC 製の 1段式ダイヤフラム型

80MPaの水素圧縮機を備える。80MPaのものは9月からの実証試験に合わせて増設さ

れたものである。

(3) 蓄ガス設備

蓄ガス設備は従来から使用していた40MPa,300㍑のものを20本,80MPa,100㍑ のものを4本備えている(図ⅩⅥ-6)。

図  XVI-6 80MPa 畜ガス設備 

(4) ディスペンサ

ディスペンサは3基設置されている。従来から使用されていた25/35MPa,今回の実 証試験で使用する70MPa,その他別のプロジェクトで使用される35MPaのものである。

70MPa用のものはプレクーラーを有している。ディスペンサ右側に設置された銀色の

配管を通して,水素と冷媒(ブライン)を熱交換することで水素を冷却するものである。

この配管内の冷媒は真夏でも−20℃程度である。(図ⅩⅥ-7)

【外観】

【プレクールからの冷媒の配管】

【拡大図】

図  XVI-7 70MPa 水素ディスペンサ 

(5) 配置車両

2008年9月11 日に開始された70MPa実証試験に合わせて70MPa水素貯蔵システ ム搭載のトヨタ「FCHV-adv」が納入された。従来のFCVと比較するとコンプレッサの 音が静粛化されている。航続距離も改善され,例えば,千住と成田を往復し,さらに茨 城県南部まで運転することが可能になったとのことである。

図  XVI-8 70MPa 対応トヨタ FCHV-adv 

3.横浜・大黒水素ステーション

3−1 横浜・大黒水素ステーションにおける70MPa化の概要注)

コスモ石油株式会社では, JHFC からの委託で運営している横浜・大黒水素ステー

ションの70MPa化増強工事を岩谷産業株式会社の協力を得て進めてきた。そして2008

年12月1日より水素貯蔵圧力を従来の35MPaから70MPaに上げたFCVに対する実 証試験を開始している。

今後は,70MPaにおける充填ノウハウの蓄積を行うとともに,環境特性・エネルギー 効率・安全性・経済性などに関するデータを取得する予定である。実証データについて は,JHFCプロジェクトで共有し,水素ステーションに関する技術開発・ビジネス検討,

規制・基準の整備にフィードバックしていく方針である。

当ステーションの外観を図ⅩⅥ-9に示す。

図  XVI-9  横浜・大黒水素ステーションの外観 

設備概要,および 70MPa化仕様を図ⅩⅥ-10,表ⅩⅥ-3 に示す。まず,従来のNo.1 圧縮機で20MPaまで圧縮し,さらに40MPaまでNo.2圧縮機で昇圧し蓄圧する。水素 の圧力が40MPaを超えたら,新設したNo.3圧縮機で70MPaまで昇圧し,流量制御ユ ニットに送り,圧力や温度等を制御してディスペンサへ送るといった流れである。

なお,70MPa対応の蓄圧器やプレクーラーを設置することはスペースの制約上不可能

であるとのことである。

注)コスモ石油株式会社殿ホームページ・平成20121日プレスリリース

(http://www.cosmo-oil.co.jp/press/p_081201/index.html)

図  XVI-10  横浜・大黒水素ステーションの設備概要 

表  XVI-3  横浜・大黒水素ステーションにおける 70MPa 化仕様 

項目  スタンダードスペック 

最高充填圧力  70MPa 

連続充填台数  3 台 

想定車載タンク容量  max160L 

min 60L 

充填流量  (0-35MPa)従来どおり 

(35-70MPa)0.1-0.3kg/min. 

流量・昇圧制御 

圧力制御,流量制御が行えること  水素圧力,温度,流量,積算流量が 出力できること 

制御方式:非通信,通信  通信充填ができるように制御に余裕 を見込むこと 

ステーションから車両への通信用出力項目  なし  車両からの通信用出力項目 

車両から 1CH 信号を取り込めること  1)水素圧力,水素温度 

2)水素温度は規定値を超えると流量 を制御する信号  など 

プレクール能力  プレクールなし 

(ノズル出口で外気温目標) 

3−2 各設備について

(1) 圧縮機

圧縮機については,従来の20MPa,40MPaの圧縮機と,70MPa実証試験に併せて製 作した70MPa の圧縮機を有する。70MPaのものは,35MPa のダイヤフラム型圧縮機 を改修して製作している。(図ⅩⅥ-11)

【Hofer社製20MPa圧縮機】 【フルイトロン社製70MPa圧縮機】

図  XVI-11  横浜・大黒水素ステーションの圧縮機 

(2) 蓄圧器

蓄圧器については,20MPaを4本,40MPaのものを10本(図ⅩⅥ-12)備えている が,前述のとおり70MPa用の蓄圧器はスペースの制約上設置していない。なお,20MPa のものは元々9本備えていたが,70MPaの設備のスペース確保のため,4本に減らして いる。

図  XVI-12  横浜・大黒水素ステーションの 40MPa 蓄圧器 

(3) ディスペンサ

70MPaのディスペンサの外観を図ⅩⅥ-13に示す。充填速度は0.3kg/minである。前 述のとおりスペースの制約上プレクールを備えていないが,プレクーラーなしでも満充 填まで(充填準備も含めて)20〜30分程度で充填可能である。

70MPaの充填の流れは次のとおりである。最初は圧力差で充填が可能なため20MPa

まで充填を行い,20MPaを超えたら40MPaの蓄圧器で35MPaに達するまで差圧で充 填する。70MPaの蓄圧器がないため,35MPaを超えたら 70MPa圧縮機を稼働させ,

70MPaまで充填を行う。

現在,ディスペンサには通信機能は付帯されていないが,もともと通信機能を付帯で きる仕様になっている。

【70MPaディスペンサ外観】 【拡大図・上:モニタ,下:各スイッチ】

図  XVI-13  横浜・大黒水素ステーションの 70MPa ディスペンサ 

ドキュメント内 NASA MPa 2003 NEDO MPa 3 Type4 Type3 Type4 Type3 100% CNG (ページ 53-65)

関連したドキュメント