今後の効率的な公営住宅の供給のため、民間事業者と連携を図り、住宅市場における適切な役 割分担のもと、以下のような多様な手法の導入を検討します。
■公営住宅供給に関する各制度の概要と比較
制 度 特 徴 等 メリット デメリット
直接建設
・地方公共団体が直接住宅 を建設し、公営住宅とし て供給するもの
・建設費の約 45%の社会資 本整備総合交付金が入る
・長期的に公営住宅の需要 が拡大する予測がある場 合に有効
・地域間の需用への対応が 難しい
・将来にわたって管理が必 要となる
・起債が必要となる
買取り制度
・民間事業者や土地所有者 が、国や地方公共団体の 補助を利用して賃貸住宅 を建設し、地方公共団体 が買取り、公営住宅とし て供給するもの
・直接建設と同様に建設費 の 45%の社会資本整備総 合交付金が入る
・直接建設と同様に、長期 的に公営住宅の需要が拡 大する予測がある場合に 有効
・中心市街地活性化、公営 住宅と福祉施設等との一 体的な整備など、多様な 公営住宅の整備が可能
・将来にわたって管理が必 要となる
・起債が必要となる
・買取する事業者や所有者 を決定するに当たり、プ ロポーザルやコンペ等に よる透明性の高い技術審 査など手続きが必要とな る
借上げ制度
・民間事業者が建設した一 定の基準(公営住宅等整 備基準)を満たす共同住 宅を町が借り上げて、公 営住宅として活用する制 度
・建設費のうち共用部分に ついて国(1/3)と地方公 共団体(1/3)が補助する
・借上げ期間トータルの借 上げ費が、不動産事業と しての土地・建物の収益 利回りより低い設定の場 合、民間事業者の参入が 見込めない
・民間資金活用で、大規模 な初期投資が抑えられる
・中心市街地活性化、公営 住宅と福祉施設等との一 体的な整備など、多様な 公営住宅の整備が可能
・民間事業者は、20 年間一 括の借上げにより、安定 した経営ができる(借上 費が妥当な場合)
・民間事業者は、入居者募 集や管理を市が行うため 管理・修繕の手間がかか らない
・民間に対する共用部分の 建設費補助が負担となる
・借上げ費を市場家賃で設 定した場合、借上げ費に 対する自治体の負担が大 きい
・借上げ費を近傍同種家賃 で設定した場合、地価の 低い地域では民間事業者 の参入が見込めない
・借上げ期間(20年間)終 了後について、入居者の 移転先確保が制度上確立 していない
PFI
・ PFI(Private Finance Initiative)とは、民間事 業者が主導で行う公共事 業・公共サービス手法で あり、民間事業者が資金 や技術等のノウハウを提 供し、公共施設の設計・
建設・資金調達・管理運 営等、事業のライフサイ クルを一貫して行うもの
・民間資金活用で大規模な 初期投資が抑えられる
・本事業に対する支払いは、
PFI事業期間を通じて 平準化して支払われるた め、財政負担の平準化を 図ることができる
・補助金の交付額の変動等 に関するリスク分担が課 題
資料:国土交通省
公営住宅法において事業主体である地方公共団体が行うこととされている事務 行政判断が不要な機械的事務、事実行為〈例示〉
入居に関する事務 ○入居者の募集(22条1項)
○特定入居(22条1項)
○単身入居が認められない要件の該当性判断のための調査、市町村への意見の徴求(令6条2項・
3項)
○入居者の決定、借上げ公営の入居者に対する通知(25条1・2項)
○募集行為、申込みの受付
○入居決定等の通知行為 維持管理に関する
事務
○修繕(21条)
○他の用途との併用の承認(27条3項)
○模様替え、増築の承認(27条4項)
○修繕行為
○申請の受付、承認の通知行為
○申請の受付、承認の通知行為 同居者の居住に関
する事務 ○中途同居者の承認(27条5項)
○入居者の死亡・退去時における同居者の入居承継の承認(27条6項)
○申請の受付、承認の通知行為
○申請の受付、承認の通知行為 明渡しに関する事
務 ①高額所得者に対する明渡しの請求(29条1項)
②高額所得者の明渡期限の延長(29条7項)
③収入超過者に対する他の住宅のあっせん(30条1項)
④不正入居者等に対する明渡しの請求(32条1項)
⑤借上期間満了に伴う明渡請求の事前通知(32条5項)
⑥借上契約終了の場合の借地借家法34条1項に基づく通知(32条6項)
⑦上記①又は③における収入状況の報告の請求等(34条)
○請求の通知行為
○申し出の受付、延長の通知行為
○あっせん行為
○請求の通知行為
○通知行為
○通知行為
家賃に関する事務 ①家賃の決定(16条1項)
②近傍同種家賃の決定(16条2項)
③家賃の減免(16条4項)
④敷金の徴収(18条1項)
⑤敷金の減免(18条2項)
⑥家賃又は敷金の徴収猶予(19条)
⑦収入超過者の家賃の決定(28条2項)
⑧収入超過者の家賃の減免、徴収猶予(28条3項)
⑨明け渡さない高額所得者に対する金銭徴収(29条6項)
⑩高額所得者の家賃・金銭の減免、徴収猶予(29条8項)
⑪明渡請求を受けた不正入居者に対する金銭の徴収(32条3項)
⑫家賃滞納者等に対する損害賠償の請求(32条4項)
⑬上記①、③、⑤、⑥、⑦、⑧又は⑩における収入状況の報告の請求 等(34条)
○収入の申告の受付
○決定家賃の通知行為
○家賃の徴収行為
○敷金の徴収行為
○収入の申告の受付
○決定家賃の通知行為
○家賃の徴収行為
○決定金額の通知行為
○金銭の徴収行為
○決定金額の通知行為
○金銭の徴収行為
公社に対してしか委託できない範囲
民間委託不可能な範囲
民間委託可能な範囲
資料:国土交通省