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構造特性(SEM 観察結果)

第 3 章 Au を触媒とした化学エッチングによる Si ナノワイヤの作製と物性評価

3.4 実験結果及び考察

3.4.2 構造特性(SEM 観察結果)

H2O2濃度依存性

H2O2の濃度依存性を調べるため以下の条件でエッチングを行う。

エッチング溶液…HF(30%):H2O2(50%)=50 ml:M

(M=1~12 ml)

Auの厚さ:10 nm エッチング時間:30 min エッチング温度:30C

Fig. 3.2に作製したSiナノワイヤのSEM画像を示す。画像は試料表面と断面を観察した

もので、倍率は5000倍である。

M=~2 ml という限られた量でエッチングした試料{Fig. 3.2(b)}は、表面がエッチングさ

れてナノワイヤが出来ていることがわかる。

M < 2 ml、M≧4 mlでエッチングした試料は、表面は荒れていたがSiナノワイヤは形成さ

れていなかった。Mが増えるのに伴い、Si表面のラフネスは増えていった。また、H2O2を 混合しないで作製した試料は、エッチングされずにSiナノ構造は形成されていなかった。

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Fig. 3.2

45 Au膜厚依存性

Au膜厚依存性を調べるため以下の条件でエッチングを行う。

エッチング溶液…HF(30%):H2O2(50%)=50 ml:2 ml Auの厚さ:1~30 nm

エッチング時間:30 min エッチング温度:30C

Fig. 3.3に真空蒸着で堆積させるAuの量を変えて作製した試料のSEM画像を示す。倍率

は表面の画像が5000倍、断面の画像が3000倍である。Auの厚さを10 nmで作製した試料 できれいに整列したSiナノワイヤの形成を確認できた{Fig. 3.3(c)}。きれいに整列したSiナ ノワイヤは、Auの厚さが7~12 nmの範囲で形成されることが確認できた。

Fig. 3.3(a) に示すようにAuの厚さが1 nmほどのとても薄い場合、得られた断面のSEM

画像は陽極化成で作製したPSiのようであった。1,2しかし、きれいなナノワイヤは形成され ていなかった。また、Au膜が20 nmより厚い試料で作製した場合でも、きれいなナノワイ ヤは形成されなかった。表面はエッチングされて大きなラフネスができていた。

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Fig. 3.3

47 エッチング時間依存性

エッチング時間依存性を調べるために以下の条件で作製を行う。

エッチング溶液…HF(30%):H2O2(50%)=50 ml:2 ml Auの厚さ:10 nm

エッチング時間:10~60 min エッチング温度:30C

Fig. 3.4 にエッチング時間を変化させて作製した試料のSEM画像を示す。倍率は1000~

5000倍で観察している。10分間などのエッチング時間が短い試料では、Siナノワイヤは形 成されていなかった。エッチング時間が長くなるにつれてワイヤが形成され始め、30 分間 エッチングした試料で最もきれいで整列したSiナノワイヤを確認した。エッチング時間が 40分より長くなるとワイヤは形成されないことが分かった{Fig. 3.4(e)}。Au触媒のエッチン グのメカニズムは、Agを触媒としたエッチングのメカニズムと同じである。3-10

これらの結果より、整列したSiナノワイヤを作製する際に最も適切な条件はTable 3.1の ようになった。H2O2をエッチング溶液に入れない(0%)の場合、Si基板はアタックされな かった。一方で、H2O2の少ない試料(M < 2 ml)と反対に多い試料(M≧4 ml)では、ナノ 構造が短くナノワイヤは形成されていなかった。Au膜が厚くなると面の粗面化をもたらし、

エッチング時間が長くなると、SiNWの劣化につながることがわかった。

エッチング溶液 HF (10%):H2O2 (30%) = 50 ml:2ml

Au膜厚 7~12 nm

エッチング時間 30 min

温度 30C

Table 3.1

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Fig. 3.4

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