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森林病害虫防除事業の概要

ドキュメント内 東京の森林-表紙2018.pwd (ページ 138-142)

昭61

⑴ 森林病害虫防除事業の概要

東京都における主な森林病害虫は、松くい虫、ハスオビエダシャク、トビモンオ オエダシャク、ゴマダラカミキリ及び松毛虫等であるが、防除事業として実施した ものは別表に掲げたとおりである。

① 松くい虫

松くい虫被害は、昭和20年代頃全国的に発生した。都では、伊豆諸島の新島、

神津島等の地域で被害を受けたが、数年にわたる防除事業を実施した結果、一応 終息をみた。その後、昭和40年代の後半には東大和市の村山山口貯水池周辺の松 林で、昭和55年以降は青梅市、瑞穂町、伊豆諸島の新島、神津島の松林で、再び 被害が発生した。現在は、微害で推移している。

都の松林は、保健休養、防風・防潮などの公益的機能を有し、また島しょでは 観光資源としても重要な役割を果たしている。都及び市町村ではこれらの重要な 松林の被害を早期に終息させるため、森林病害虫等防除法(昭和25年法律第53号)

等に基づき計画的に防除(伐倒駆除、地上散布、樹幹注入等)を実施している。

② ハスオビエダシャク

ハスオビエダシャクは、利島村で昭和47年に発生、ツバキの葉を食害し、村の 主要産業である椿油の生産に大きな影響を及ぼした。このため、昭和47年度から 空中散布と地上散布による防除を実施した結果、昭和54年には被害も減少し、ツ バキの種子生産量も徐々に回復してきた。しかし、平成3年に再び被害が発生し たため空中散布を再開し平成12年まで実施した。現在は微害で推移しており、適 宜地上散布を実施している。また、新島村では昭和59年に発生し、昭和63年度ま で防除を実施した結果終息したが、利島村と同様平成3年に再び発生したため地 上散布を実施している。

③ トビモンオオエダシャク

平成9年に八丈島で大発生、10年度ではさらに被害拡大し、スダジイ等が被害 を受けたため、緊急に薬剤散布等の防除を実施した。また、平成26年には、利島 村において大発生したため、薬剤散布による防除を実施した。さらに、平成27年 に被害が拡大したため、平成28年は、薬剤散布面積を拡大するとともに、「東京 都エダシャク類防除対策会議」による有効な防除対策の検討等を行った。

④ ゴマダラカミキリ

昭和62年に青ケ島村で発生、シイタケの原木であり、島の防風林でもあるオオ バヤシャブシに大きな被害を与えた。このため、昭和63年度から平成11年度まで 薬剤散布による防除を実施した。

⑤ チャドクガ

平成19年度に大島町で発生、ツバキを食害したため、平成21年度から薬剤散布 による防除事業を実施している。

⑥ カシノナガキクイムシ

平成22年夏、三宅島・御蔵島・八丈島でスダジイの葉が紅葉したかのように赤 くなり異常落葉する被害が発生した。調べたところ、3島とも被害木からカシノ ナガキクイムシが発見された。そこで「東京都カシノナガキクイムシ被害対策会

5 林野保護【環境局】

⑴ 森林病害虫防除事業の概要

東京都における主な森林病害虫は、松くい虫、ハスオビエダシャク、トビモンオ オエダシャク、ゴマダラカミキリ及び松毛虫等であるが、防除事業として実施した ものは別表に掲げたとおりである。

① 松くい虫

松くい虫被害は、昭和20年代頃全国的に発生した。都では、伊豆諸島の新島、

神津島等の地域で被害を受けたが、数年にわたる防除事業を実施した結果、一応 終息をみた。その後、昭和40年代の後半には東大和市の村山山口貯水池周辺の松 林で、昭和55年以降は青梅市、瑞穂町、伊豆諸島の新島、神津島の松林で、再び 被害が発生した。現在は、微害で推移している。

都の松林は、保健休養、防風・防潮などの公益的機能を有し、また島しょでは 観光資源としても重要な役割を果たしている。都及び市町村ではこれらの重要な 松林の被害を早期に終息させるため、森林病害虫等防除法(昭和25年法律第53号)

等に基づき計画的に防除(伐倒駆除、地上散布、樹幹注入等)を実施している。

② ハスオビエダシャク

ハスオビエダシャクは、利島村で昭和47年に発生、ツバキの葉を食害し、村の 主要産業である椿油の生産に大きな影響を及ぼした。このため、昭和47年度から 空中散布と地上散布による防除を実施した結果、昭和54年には被害も減少し、ツ バキの種子生産量も徐々に回復してきた。しかし、平成3年に再び被害が発生し たため空中散布を再開し平成12年まで実施した。現在は微害で推移しており、適 宜地上散布を実施している。また、新島村では昭和59年に発生し、昭和63年度ま で防除を実施した結果終息したが、利島村と同様平成3年に再び発生したため地 上散布を実施している。

③ トビモンオオエダシャク

平成9年に八丈島で大発生、10年度ではさらに被害拡大し、スダジイ等が被害 を受けたため、緊急に薬剤散布等の防除を実施した。また、平成26年には、利島 村において大発生したため、薬剤散布による防除を実施した。さらに、平成27年 に被害が拡大したため、平成28年は、薬剤散布面積を拡大するとともに、「東京 都エダシャク類防除対策会議」による有効な防除対策の検討等を行った。

④ ゴマダラカミキリ

昭和62年に青ケ島村で発生、シイタケの原木であり、島の防風林でもあるオオ バヤシャブシに大きな被害を与えた。このため、昭和63年度から平成11年度まで 薬剤散布による防除を実施した。

⑤ チャドクガ

平成19年度に大島町で発生、ツバキを食害したため、平成21年度から薬剤散布 による防除事業を実施している。

⑥ カシノナガキクイムシ

平成22年夏、三宅島・御蔵島・八丈島でスダジイの葉が紅葉したかのように赤 くなり異常落葉する被害が発生した。調べたところ、3島とも被害木からカシノ ナガキクイムシが発見された。そこで「東京都カシノナガキクイムシ被害対策会

議」を設置するとともに、被害状況などの調査を実施した。ナラ類で使用されて いる農薬がスダジイでも認可されたため、平成27年度は樹幹注入による防除を実 施した。

⑵-① 松くい虫防除事業実績(森林病害虫等防除事業(公))⑵-② 松くい虫防除事業実績(森林病害虫等防除事業(都単) 伐倒駆除地上散布樹幹注入伐倒駆除地上散布樹幹注入伐倒駆除地上散布樹幹注入伐倒駆除樹幹注入伐倒駆除樹幹注入伐倒駆除樹幹注入 青梅市000000000000青梅市340007,685840007,6421339807,532 瑞穂町000000000000奥多摩町010002,020010002,100010002,110 奥多摩町000000000000大島町09802,945010502,992010301,020 大島町020270020285020285新島村016005,832316006,704016006,418 新島村0809720801,1070801,128神津島村016006,358016006,614016006,591 神津島村020270020285020282三宅村000000000000 三宅村000000000000御蔵島村0100945010802870010002,598 01201,51201201,67701201,695八丈町2502613510289020114 5933026,046141,084029,211131,023026,383 ⑶ 松くい虫以外の森林病害虫等防除事業実績 空中散布地上散布空中散布地上散布樹幹注入空中散布地上散布樹幹注入 新島村0201,14502001,28302001,356 利島村0106260906150000 三宅村00000000000 スダジ八丈町0164000001034 キ等大島町00000000000 利島村00006401,207011708,562 新島村000000003202,360 スダジ八丈町000010660000 オオバ シャブシ青ヶ島村00000000000 大島町0101101010011620000 利島村0355970506210000 カシノナ ガキクイ ムシ オオバ シャブシ御蔵島村000008302542008002127 0763,53301098307,496017080014,439

樹種転換事業費 オビ エダ

病害虫 名及び 被害樹

市町村名

平成27年度 事業費

平成26年度 樹種転換樹種転換 平成26年度

病害虫 名及び 被害樹

市町村名

平成26年度 事業費 平成28年度 防除方法

平成28年度 防除方法防除方法 事業費

平成27年度 事業費

防除方法防除方法 事業費

病害虫名被害樹種

市町村名 モン オオエ ダシ

事業費:千円 ※青梅市及び奥多摩町は松枯れ予防重点地域対策事業を実施※島しょ地区では、5年度から7年度まで松くい虫被害対策事業、8年度より島しょ地区松林保護緊急整備事業を実施※伐倒駆除:立方㍍、樹幹注入:立方㍍、樹種転換:㌶

防除方法 チャ

事業費

防除方法

平成28年度 事業費

事業費:千円

事業費:千円 ※伐倒駆除:立方㍍、地上散布:㌶、樹幹注入:本 防除方法

平成27年度 防除方法 事業費

6 森林保険(旧・森林国営保険)

(1) 森林国営保険の移管について

 森林保険(旧・森林国営保険)は、人工林を保険の目的として加入し、この森林 が火災、気象災(雪害、風害、水害、干害、凍害、潮害)及び噴火災によって被害 を受けた場合は、損害をてん補し、森林の早期復旧を図る制度である。

 この事務の一部は、国から都道府県知事に法定受託され、森林所有者と知事が保 険契約を結んでいたが、「森林国営保険法等の一部を改正する法律」が平成27年4 月に施行され、それまで国が実施してきた森林国営保険は平成27年4月1日より「森 林保険」に改称され、国立研究開発法人森林総合研究所森林保険センターに移管さ れた。このため、平成27年度からは原則、都道府県は保険事務への直接的な関与は しないことになった。

 なお、移管時点で有効な森林国営保険の契約については、補償内容の変更はな

く、自動的に森林総研に引き継がれている。

ドキュメント内 東京の森林-表紙2018.pwd (ページ 138-142)