第3章 電線路
第2節 架空電線路の通則
【電波障害の防止】(省令第42条第1項)
第51条 架空電線路は、無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を及ぼす電波を発生するおそれがある場合には、
これを防止するように施設すること。
2 前項の場合において、低圧又は高圧の架空電線路から発生する電波の許容限度は、次の各号により測定したとき、
各回の測定値の最大値の平均値が、526.5kHzから1,606.5kHzまでの周波数帯において準せん頭値で36.5dB以下で あること。
一 測定は、架空電線の直下から架空電線路と直角の方向に10m離れた地点において行うこと。
二 妨害波測定器のわく型空中線の中心を地表上1mに保ち、かつ、雑音電波の電界強度が最大となる方向に空中 線を調整して測定すること。
三 測定回数は、数時間の間隔をおいて2回以上とすること。
四 1回の測定は、連続して10分間以上行うこと。
【架空弱電流電線路への誘導作用による通信障害の防止】(省令第42条第2項)
第52条 低圧又は高圧の架空電線路(き電線路(第201条第五号に規定するものをいう。)を除く。)と架空弱電流 電線路とが並行する場合は、誘導作用により通信上の障害を及ぼさないように、次の各号により施設すること。
一 架空電線と架空弱電流電線との離隔距離は、2m以上とすること。
二 第一号の規定により施設してもなお架空弱電流電線路に対して誘導作用により通信上の障害を及ぼすおそれ があるときは、更に次に掲げるものその他の対策のうち1つ以上を施すこと。
イ 架空電線と架空弱電流電線との離隔距離を増加すること。
ロ 架空電線路が交流架空電線路である場合は、架空電線を適当な距離でねん架すること。
ハ 架空電線と架空弱電流電線との間に、引張強さ5.26kN以上の金属線又は直径4mm以上の硬銅線を2条以上施 設し、これにD種接地工事を施すこと。
ニ 架空電線路が中性点接地式高圧架空電線路である場合は、地絡電流を制限するか、又は2以上の接地箇所が ある場合において、その接地箇所を変更する等の方法を講じること。
2 次の各号のいずれかに該当する場合は、前項の規定によらないことができる。
一 低圧又は高圧の架空電線が、ケーブルである場合 二 架空弱電流電線が、通信用ケーブルである場合 三 架空弱電流電線路の管理者の承諾を得た場合
3 中性点接地式高圧架空電線路は、架空弱電流電線路と並行しない場合においても、大地に流れる電流の電磁誘導 作用により通信上の障害を及ぼすおそれがあるときは、第1項第二号イからニまでに掲げるものその他の対策のう ち1つ以上を施すこと。
4 特別高圧架空電線路は、弱電流電線路に対して電磁誘導作用により通信上の障害を及ぼすおそれがないように施 設すること。
5 特別高圧架空電線路は、次の各号によるとともに、架空電話線路に対して、通常の使用状態において、静電誘導 作用により通信上の障害を及ぼさないように施設すること。ただし、架空電話線が通信用ケーブルである場合、
又は架空電話線路の管理者の承諾を得た場合は、この限りでない。
一 使用電圧が60,000V以下の場合は、電話線路のこう長12kmごとに、第三号の規定により計算した誘導電流が2 μAを超えないようにすること。
二 使用電圧が60,000Vを超える場合は、電話線路のこう長40kmごとに、第三号の規定により計算した誘導電流が 3μAを超えないようにすること。
三 誘導電流の計算方法は、次によること。
イ 特別高圧架空電線路の使用電圧が15,000V以下の場合は、次の計算式により計算すること。
i
T =V
k×10-3×
2 1
1 1
18 18
2 . 1 log 76 . 2 5 . 2
m m m
m m m
m m
m m m m
b l b
b l b
l b
b b l b
n
+ + ++ -
交差点前後 非並行部分 並行部分 非並行部分 並行部分
電線路と電話線路との間の離 電線路と電話線路との間の離隔 隔距離が15m以下の部分(※) 距離が15mを超え60m以下の部分
i
T は、受話器に通じる誘導電流(単位:μA)V
k は、電線路の使用電圧(単位:kV)n
は、電線と電話線との交差点の数b
m、b
m+1 は、それぞれ地点m
、地点m
+1における電線と電話線との離隔距離(単位:m)l
m は、地点m
と地点m
+1との間の電話線路のこう長(単位:m)※:電線路と電話線路が交差する場合は、その交差点の前後各25mの部分を除く。
ロ 特別高圧架空電線路の使用電圧が15,000Vを超える場合は、次によること。
(イ) 誘導電流は、次の計算式により計算すること。
i
T = VkD×10
-3
m
m m
b b n l
1
26 33 . 0
交差点前後 交差点前後以外の部分(※)
i
T は、受話器に通じる誘導電流(単位:μA)V
k は、電線路の使用電圧(単位:kV)D
は、電線路の線間距離(単位:m)n
は、電線と電話線との交差点の数b
m、b
m+1 は、それぞれ地点m
、地点m
+1における電線と電話線との離隔距離(単位:m)l
m は、地点m
と地点m
+1との間の電話線路のこう長(単位:m)※:電線路と電話線路とが交差する場合は、使用電圧が60,000V以下のときは交差点の前後各50m、使用電圧 が60,000Vを超えるときは交差点の前後各100mの部分を除く。
(ロ) 52-1表の左欄に掲げる使用電圧に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる距離以上、電話線路と離れてい る電線路の部分は、(イ)の計算においては、省略すること。
52-1表
使用電圧の区分 電線路と電話線路との距離
25,000V以下 60m
25,000Vを超え35,000V以下 100m 35,000Vを超え50,000V以下 150m 50,000Vを超え60,000V以下 180m 60,000Vを超え70,000V以下 200m 70,000Vを超え80,000V以下 250m 80,000Vを超え120,000V以下 350m 120,000Vを超え160,000V以下 450m
160,000V超過 500m
【架空電線路の支持物の昇塔防止】(省令第24条)
第53条 架空電線路の支持物に取扱者が昇降に使用する足場金具等を施設する場合は、地表上1.8m以上に施設する
こと。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合はこの限りでない。
一 足場金具等が内部に格納できる構造である場合 二 支持物に昇塔防止のための装置を施設する場合
三 支持物の周囲に取扱者以外の者が立ち入らないように、さく、へい等を施設する場合 四 支持物を山地等であって人が容易に立ち入るおそれがない場所に施設する場合
【架空電線の分岐】(省令第7条)
第54条 架空電線の分岐は、電線の支持点ですること。ただし、次の各号のいずれかにより施設する場合はこの限 りでない。
一 電線にケーブルを使用する場合
二 分岐点において電線に張力が加わらないように施設する場合
【架空電線路の防護具】(省令第29条)
第55条 低圧防護具は、次の各号に適合するものであること。
一 構造は、外部から充電部分に接触するおそれがないように充電部分を覆うことができること。
二 完成品は、充電部分に接する内面と充電部分に接しない外面との間に、1,500Vの交流電圧を連続して1分間加 えたとき、これに耐える性能を有すること。
2 高圧防護具は、次の各号に適合するものであること。
一 構造は、外部から充電部分に接触するおそれがないように充電部分を覆うことができること。
二 完成品は、乾燥した状態において15,000Vの交流電圧を、また、日本工業規格 JIS C 0920(2003)「電気機 械器具の外郭による保護等級(IPコード)」に規定する「14.2.3 オシレーティングチューブ又は散水ノズル による第二特性数字3に対する試験」の試験方法により散水した直後の状態において10,000Vの交流電圧を、充 電部分に接する内面と充電部分に接しない外面との間に連続して1分間加えたとき、それぞれに耐える性能を有 すること。
3 使用電圧が35,000V以下の特別高圧電線路に使用する、特別高圧防護具は、次の各号に適合するものであること。
一 材料は、ポリエチレン混合物であって、電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈別表第一附表第十四1
(1)の図に規定するダンベル状の試料が次に適合するものであること。
イ 室温において引張強さ及び伸びの試験を行ったとき、引張強さが9.8N/mm2以上、伸びが350%以上であるこ と。
ロ 90±2℃に96時間加熱した後60時間以内において、室温に12時間放置した後にイの試験を行ったとき、引 張強さが前号の試験の際に得た値の80%以上、伸びがイの試験の際に得た値の60%以上であること。
二 構造は、厚さ2.5mm以上であって、外部から充電部分に接触するおそれがないように充電部分を覆うことがで きること。
三 完成品は、乾燥した状態において25,000Vの交流電圧を、また、日本工業規格JIS C 0920(2003)「電気機械 器具の外郭による保護等級(IPコード)」に規定する「14.2.3 オシレーティングチューブ又は散水ノズルによ る第二特性数字3に対する試験 b) 付図5に示す散水ノズル装置を使用する場合の条件」の試験方法により散水 した直後の状態において22,000Vの交流電圧を、充電部分に接する内面と充電部分に接しない外面との間に、連 続して1分間加えたとき、それぞれに耐える性能を有すること。
【鉄筋コンクリート柱の構成等】(省令第32条第1項)
第56条 電線路の支持物として使用する鉄筋コンクリート柱は、次の各号のいずれかに適合するものであること。
一 次に適合する材料で構成されたものであること。
イ 許容応力は、次によること。
(イ) コンクリートの許容曲げ圧縮応力、許容せん断応力及び形鋼、平鋼又は棒鋼に対する許容付着応力は、
56-1表に規定する値