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第 3 章 本論文の目的と方法

2. 本論文の構成と目的

本論文においては,親―青年関係の中でも,母との関係に焦点を当て,母―青年関係の コミュニケーションがどのようになされているかを明らかにすること,また母―青年関係 が心理社会的適応とどのように関係するのかを明らかにすることを主な目的とする。本論 文は以下の4部から構成されている。

第Ⅰ部 親―青年関係研究についての研究展望 第Ⅱ部 青年期の母子間のコミュニケーション 第Ⅲ部 母―青年関係と青年の心理的側面との関係 第Ⅳ部 総括的討論

(1) 第Ⅰ部 親―青年関係研究についての研究展望 第Ⅰ部は,序章,第1章~第3章から成っている。

序章では,親子関係研究の歴史について概観し,親子関係が,その時代のイデオロギー や社会的,経済的,文化的な状況によって変化する側面が大きいことについて論じた。

第1章では,まず1960年代以降の研究に焦点を当て,「子どもに対する親の態度・行動

(親→子)に関する視点」と「親に対する子どもの態度・行動(親→子)に関する視点」

の二つの視点から青年期の親子関係について概観した。次に,SEM や動的因子分析など を用いた最近の親子関係研究について概観した。

第2章では,親子関係とアイデンティティ,自尊心,パーソナリティ等との関係につい て概観し,親子関係が青年の心理的な側面と関係していることについて論じた。

第3章では,本論文の構成と目的と方法について論じている。

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(2) 第Ⅱ部 青年期の母子間のコミュニケーション

第Ⅱ部は,第4章~第6章から成っている。親―青年関係について検討する。

第4章 「青年の母に対する態度・行動についての構造分析」 では,大学生を対象に,

青年の母に対する態度・行動についての構造を明らかにすることを目的する。これまで,

小高 (1998, 2010) は因子分析により,その構造を検討していたが,本章では,この分野 での新しい試みとして,SEM を適用し,男女の 2 集団の同時分析により,大学生におけ る青年の母に対する態度・行動の構造について検討する。

第5章 「青年の母―青年関係の相関分析的研究」では,大学生の母子関係に焦点を当 て,青年の認知する「母の子に対する態度・行動」と「子の母に対する態度・行動」の構 造分析を行う。またSEMを適用し,男女の 2集団の同時分析により,両者の関連を明ら かにする。

第6章 「母娘関係の日々の相互作用の一分析 ―動的因子分析を適用して―」では,

中学1年生の一組の母娘関係に焦点を当て,動的因子分析(DFA)により分析を行い,日々 の影響過程を明らかにする。

(3) 第Ⅲ部 母―青年関係と青年の心理的側面との関係

第Ⅲ部は,第7章と第8章から成っている。第Ⅲ部においては,母―青年関係と心理的 側面との関連性について明らかにすることを目的とする。

第7章 「母―青年関係と個人志向性・社会志向性の関連性について」では,大学生を 対象に,青年の母への態度・行動が心理社会的適応への影響過程について明らかにする。

第8章 「母娘関係と情動性の関連性について」においては,中学生の母娘のペアを対 象に,中学生の日々の心理的な変化から,変数に潜在する因子を探索し,母娘関係と母娘 の情動性についての構造と関連性を明らかにする。

(4) 第Ⅳ部 総括的討論

最終章の第9章「全体考察」では,本論文における研究結果を総合的に考察する。

本論文の概念図はFigure 3-1に示す通りである。

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Figure 3-1 本論文の構成

Ⅲ部

母―青年関係と青年の心理的側面との関係

Ⅰ部 親-青年関係研究についての研究展望 序章 親子関係研究の歴史

第3章 本論文の目的と方法

Ⅱ部

青年期の母子間のコミュニケーション

第4章

青年の母に対する態度・行動に ついての構造分析

第5章

青年の母―青年関係の 相関分析的研究

第6章

母娘関係の日々の相互作用の一分析

-動的因子分析を適用して-

第7章 母―青年関係と 個人志向性・社会志向性

の関連性について

第8章

母娘関係と情動性の関連性について

Ⅳ部 総括的討論 第9章 全体考察

第1章 親子関係研究の概観1-方法論から見た親子関係研究-

第2章 親子関係研究の概観2-親子関係と青年の心理的側面との関連-

大学生を対象にした研究

中学生を対象にした研究

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