2.5 臨床に関する概括評価
2.5.5 安全性の概括評価
2.5.5.2 有害事象
であった。重症度は、すべて軽度であった。また、本事象の発現による中止は1例のみであ り、点眼開始1日後に発現し、点眼中止3日後に回復が確認された。
(4) 睫毛の成長
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験の
DE-111点眼液における本事象の有害事象発現頻度は8.7%(33/379例)であり、すべて副作
用であった。重症度は、すべて軽度であり、本事象の発現による中止は認められなかった。
(5) 眼瞼色素沈着
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験の
DE-111点眼液における本事象の有害事象発現頻度は2.4%(9/379例)であり、すべて副作用
であった。重症度は、すべて軽度であり、本事象の発現による中止は認められなかった。
(6) 角膜炎
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験の
DE-111点眼液における本事象の有害事象発現頻度は1.6%(6/379例)、副作用の発現頻度は
0.3%(1/379例)であった。重症度は、すべて軽度であり、本事象の発現による中止は認め
られなかった。
(7) 鼻咽頭炎
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験の
DE-111点眼液における本事象の有害事象発現頻度は7.1%(27/379例)であり、すべて治験
薬との因果関係は否定された。重症度は、すべて軽度であり、本事象の発現による中止は認 められなかった。
(8) アレルギー性結膜炎
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験にお
けるDE-111点眼液の有害事象発現頻度は1.8%(7/379例)であり、副作用の発現頻度は0.5%
(2/379例)であった。重症度は、すべて軽度であり、本事象の発現による中止は認められ
なかった。
(9) 結膜出血
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験にお
けるDE-111点眼液の有害事象発現頻度は1.6%(6/379例)であり、副作用の発現頻度は0.5%
(2/379例)であった。重症度は、すべて軽度であり、本事象の発現による中止は認められ
なかった。
(10) 眼乾燥
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験にお
けるDE-111点眼液の有害事象発現頻度は1.6%(6/379例)であり、副作用の発現頻度は1.1%
(4/379例)であった。重症度は、すべて軽度であり、本事象の発現による中止は認められ なかった。
(11) 高血圧
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験にお
けるDE-111点眼液の有害事象発現頻度は1.1%(4/379例)であり、すべて治験薬との因果
関係は否定された。重症度は、すべて軽度であり、本事象の発現による中止は認められなか った。
(12) 頭痛
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験にお
けるDE-111点眼液の有害事象発現頻度は1.1%(4/379例)であり、副作用の発現頻度は0.3%
(1/379例)であった。重症度は、すべて軽度であった。また、本事象の発現による中止は1 例のみであり、点眼開始56日後に発現し、点眼中止7日後に回復が確認された。
以上より、開放隅角緑内障、高眼圧症におけるDE-111点眼液の主な副作用は「結膜充血」、
「眼充血」、「点状角膜炎」、「睫毛の成長」、「眼瞼色素沈着」、及び「眼刺激」と考え られた。これらはDE-111有効成分単剤で報告されている事象であり予測可能な事象であっ た。また、発現頻度は有効成分単剤より上回るものではなかったことから、配合による安全 性に特段の懸念はないと考えられた。
表 2.5.5.2-1. 有害事象及び副作用の発現頻度:01111004試験、01111005試験、
01111006試験(安全性解析対象集団)
DE-111 (Tafluprost run-in)
DE-111 (Timolol run-in)
DE-111 (Tafluprost
+ Timolol run-in) DE-111 (All)
例数 209 127 43 379
導入期有害事象 29 (13.9) 8 (6.3) 5 (11.6) 42 (11.1) 導入期副作用 15 (7.2) 1 (0.8) 3 (7.0) 19 (5.0) 治療期有害事象 68 (32.5) 53 (41.7) 36 (83.7) 157 (41.4) 治療期副作用 40 (19.1) 34 (26.8) 19 (44.2) 93 (24.5) 例数 (%)
表 2.5.5.2-2.有害事象(発現率1%以上):01111004試験、01111005試験、01111006 試験(安全性解析対象集団)
DE-111 (All) 発現率: 157/379 (41.4)
合計 軽度 中等度 高度
感染症および寄生虫症 鼻咽頭炎 27 (7.1) 27 (7.1) -
-血管障害 高血圧 4 (1.1) 4 (1.1) -
-神経系障害 頭痛 4 (1.1) 4 (1.1) -
-眼障害 眼瞼色素沈着 9 (2.4) 9 (2.4) -
-結膜出血 6 (1.6) 6 (1.6) -
-アレルギー性結膜炎 7 (1.8) 7 (1.8) -
-眼乾燥 6 (1.6) 6 (1.6) -
-眼刺激 8 (2.1) 8 (2.1) -
-角膜炎 6 (1.6) 6 (1.6) -
-眼充血 9 (2.4) 9 (2.4) -
-点状角膜炎 25 (6.6) 25 (6.6) - -睫毛の成長 33 (8.7) 33 (8.7) -
-結膜充血 28 (7.4) 28 (7.4) -
-例数 (%) MedDRA ver.14.1
表 2.5.5.2-3. 有害事象(発現率1%以上)(性別・年齢別):01111004試験、01111005 試験、01111006試験(安全性解析対象集団)
DE-111 (All)
合計 性別 年齢
発現率:
157/379 (41.4)
男 発現率:
73/178 (41.0)
女 発現率:
84/201 (41.8)
65歳未満 発現率:
84/200 (42.0)
65歳以上 発現率:
73/179 (40.8) 感染症および寄
生虫症
鼻咽頭炎 27 (7.1) 13 (7.3) 14 (7.0) 12 (6.0) 15 (8.4)
血管障害 高血圧 4 (1.1) 1 (0.6) 3 (1.5) 4 (2.0)
-神経系障害 頭痛 4 (1.1) 2 (1.1) 2 (1.0) 1 (0.5) 3 (1.7) 眼障害 眼瞼色素沈着 9 (2.4) 3 (1.7) 6 (3.0) 4 (2.0) 5 (2.8)
結膜出血 6 (1.6) 2 (1.1) 4 (2.0) 1 (0.5) 5 (2.8)
アレルギー性結
膜炎 7 (1.8) 4 (2.2) 3 (1.5) 5 (2.5) 2 (1.1)
眼乾燥 6 (1.6) 1 (0.6) 5 (2.5) 4 (2.0) 2 (1.1)
眼刺激 8 (2.1) 5 (2.8) 3 (1.5) 4 (2.0) 4 (2.2)
角膜炎 6 (1.6) 2 (1.1) 4 (2.0) 2 (1.0) 4 (2.2)
眼充血 9 (2.4) 3 (1.7) 6 (3.0) 8 (4.0) 1 (0.6)
点状角膜炎 25 (6.6) 11 (6.2) 14 (7.0) 11 (5.5) 14 (7.8) 睫毛の成長 33 (8.7) 17 (9.6) 16 (8.0) 17 (8.5) 16 (8.9)
結膜充血 28 (7.4) 16 (9.0) 12 (6.0) 17 (8.5) 11 (6.1)
例数 (%) MedDRA ver.14.1
2.5.5.2.2 各有効成分単剤及び併用との比較
01111004試験において、DE-111点眼液、タフルプロスト点眼液0.0015%、及びタフルプロ
スト点眼液0.0015%とチモロール点眼液0.5%の併用の有害事象の発現頻度は、それぞれ
23.0%(37/161例)、19.5%(32/164例)及び12.3%(20/163例)と有意差が認められたもの
の (P=0.035) 、副作用の発現頻度はDE-111点眼液で10.6%(17/161例)、タフルプロスト
点眼液0.0015%で7.9%(13/164例)、タフルプロスト点眼液0.0015%とチモロール点眼液0.5%
の併用で8.6%(14/163例)であり有意差は認められなかった。いずれの点眼液でも副作用は 眼障害のみであり、すべて軽度であった。いずれの点眼液でも発現頻度5%以上の副作用は 認められず、DE-111点眼液で発現頻度1%以上の副作用は、「点状角膜炎」3.7%(6/161例)、
「結膜充血」3.1%(5/161例)、「眼充血」1.2%(2/161例)、「眼刺激」1.2%(2/161例)
であった。これらの事象は、タフルプロスト点眼液0.0015%又はタフルプロスト点眼液
0.0015%とチモロール点眼液0.5%の併用でも認められた。
01111005試験において、DE-111点眼液及びチモロール点眼液0.5%の有害事象の発現頻度 は、それぞれ25.6%(21/82例)及び14.3%(12/84例)であり有意差は認められなかった。
副作用の発現頻度はDE-111点眼液で19.5%(16/82例)、チモロール点眼液0.5%で3.6%(3/84
例)とDE-111点眼液における発現頻度は有意に高かった (P=0.001) 。いずれの点眼液でも
副作用は眼障害のみであり、DE-111点眼液で発現した「虹彩炎」1例の重症度が中等度であ ることを除き、すべて軽度であった。なお、「虹彩炎」は投与中止後、早期に回復した。DE-111 点眼液で発現頻度の高かった副作用(発現頻度5%以上)は、「眼充血」7.3%(6/82例)及 び「結膜充血」6.1%(5/82例)であり、これらのチモロール点眼液0.5%における発現頻度は、
「眼充血」1.2%(1/84例)であった。DE-111点眼液の有効成分であるタフルプロストでは 承認時の主な副作用として結膜充血151件(31.3%)が認められていることから、DE-111点眼 液で副作用の発現頻度が高くなった主な理由はタフルプロストによる結膜充血と考えられた。
以上より、DE-111点眼液の有害事象の発現頻度はタフルプロスト点眼液0.0015%、チモロ ール点眼液0.5%、及びタフルプロスト点眼液0.0015%とチモロール点眼液0.5%の併用よりも 多かったが、副作用の発現頻度は、タフルプロスト点眼液0.0015%及びタフルプロスト点眼
液0.0015%とチモロール点眼液0.5%の併用と同程度であった。また、すべての副作用は、タ
フルプロスト点眼液0.0015%及びチモロール点眼液0.5%の副作用(25)(26)として既知の事象で あり、予測可能な副作用であることから、配合による安全性に特段の懸念はないと考えられ た。
表 2.5.5.2-4. 有害事象及び副作用の発現頻度:01111004試験(安全性解析対象集
団)
DE-111 Tafluprost Tafluprost +
Timolol 検定
例数 161 164 163
-有害事象 37 (23.0) 32 (19.5) 20 (12.3) P=0.035 1]
副作用 17 (10.6) 13 (7.9) 14 (8.6) P=0.707 1]
死亡・その他の重篤な有害事象 0 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0) -有害事象による中止 1 (0.6) 0 (0.0) 0 (0.0) P=0.330 1]
例数 (%) 1]: Fisherの直接法
表 2.5.5.2-5. 有害事象及び副作用の発現頻度:01111005試験(安全性解析対象集 団)
DE-111 Timolol 検定
例数 82 84
-有害事象 21 (25.6) 12 (14.3) P=0.081 1]
副作用 16 (19.5) 3 (3.6) P=0.001 1]
死亡・その他の重篤な有害事象 0 ( 0.0 ) 0 ( 0.0 ) -有害事象による中止 5 (6.1) 0 (0.0) P=0.028 1]
例数 (%) 1]: Fisherの直接法
2.5.5.2.3 各有効成分単剤及び併用からの切り替え後の長期点眼における有害事象
各有効成分単剤又は併用からの切り替えにおける安全性について、タフルプロスト点眼液
0.0015%、チモロール点眼液0. 5%、又はタフルプロスト点眼液0.0015%とチモロール点眼液
0. 5%の併用のいずれかを4週間点眼する導入期を設けた01111006試験で評価した。
01111006試験において、導入期にタフルプロスト点眼液0.0015%、チモロール点眼液0.5%、
又はタフルプロスト点眼液0.0015%とチモロール点眼液0.5%の併用を4週間点眼後、DE-111 点眼液に切り替えた時の有害事象の発現頻度は、それぞれ64.6%(31/48例)、71.1%(32/45
例)及び83.7%(36/43例)であった。そのうち、副作用の発現頻度は、それぞれ47.9%(23/48
例)、40.0%(18/45例)及び44.2%(19/43例)であった。また、発現頻度5%以上の副作用 について、導入期点眼液別での発現頻度はタフルプロスト点眼液0.0015%、チモロール点眼
液0.5%、及びタフルプロスト点眼液0.0015%とチモロール点眼液0.5%の併用において、それ
ぞれ「睫毛の成長」が31.3%(15/48例)、20.0%(9/45例)、20.9%(9/43例)、「眼瞼色 素沈着」が6.3%(3/48例)、11.1%(5/45例)、2.3%(1/43例)、「結膜充血」が10.4%(5/48 例)、11.1%(5/45例)、7.0%(3/43例)、「点状角膜炎」が6.3%(3/48例)、6.7%(3/45
例)、11.6%(5/43例)であった。発現頻度1%以上の副作用である「眼刺激」、「眼乾燥」、
「眼の異物感」、「結膜出血」、「アレルギー性結膜炎」、「睫毛乱生」、「多毛症」も含 め、これらはすべて軽度であり、いずれも各有効成分単剤で報告(25)(26)されている副作用であ った。
以上より、タフルプロスト点眼液0.0015%、チモロール点眼液0.5%、又はタフルプロスト
点眼液0.0015%とチモロール点眼液0.5%の併用からDE-111点眼液への切り替えによる安全
性に特段の懸念はないと考えられた。
表 2.5.5.2-6. 有害事象及び副作用の発現頻度:01111006試験(安全性解析対象集 団)
DE-111 (Tafluprost run-in)
DE-111 (Timolol run-in)
DE-111 (Tafluprost
+ Timolol run-in) DE-111 (All)
例数 48 45 43 136
導入期有害事象 5 (10.4) 4 (8.9) 5 (11.6) 14 (10.3) 導入期副作用 3 (6.3) 1 (2.2) 3 (7.0) 7 (5.1) 治療期有害事象 31 (64.6) 32 (71.1) 36 (83.7) 99 (72.8) 治療期副作用 23 (47.9) 18 (40.0) 19 (44.2) 60 (44.1) 例数 (%)
2.5.5.2.4 高齢者
緑内障又は高眼圧症を対象とした01111004試験、01111005試験、及び01111006試験につ いて、非高齢者(65歳未満)と高齢者(65歳以上)別の有害事象及び副作用の発現頻度を検 討した。
有害事象の発現頻度は、非高齢者42.0%(84/200例)、高齢者40.8%(73/179例)であっ た。そのうち、副作用は非高齢者25.5%(51/200例)、高齢者23.5%(42/179例)であった。
DE-111点眼液の高齢者での発現頻度は「眼充血」において非高齢者よりも低かったが、概
ね非高齢者と高齢者との間に差異は認められなかった。DE-111点眼液の有効成分であるタフ ルプロスト(販売名:タプロス®点眼液0.0015%)の承認時副作用(25)として「結膜充血」が
31.3%であり、DE-111点眼液はこれを上回ることはなく、高齢者への投与においてリスクが
高まることはないと考えられた。
表 2.5.5.2-7. 有害事象及び副作用の発現頻度(高齢者・非高齢者):01111004試
験、01111005試験、01111006試験(安全性解析対象集団)
DE-111 (All)
65歳未満 65歳以上 合計
例数 200 179 379
治療期有害事象 84 (42.0) 73 (40.8) 157 (41.4) 治療期副作用 51 (25.5) 42 (23.5) 93 (24.5) 例数 (%)
2.5.5.2.5 長期投与における安全性
01111006試験において有害事象の発現は0~29日で35件29例、30~59日、60~89日及
び90~119日でそれぞれ23件16例、23件11例及び25件12例であった。それ以降の299