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2.5 臨床に関する概括評価

2.5.5 安全性の概括評価

2.5.5.1 医薬品への曝露

2.5.5.1.1 安全性を評価した試験

DE-111点眼液は有効成分としてタフルプロストを0.0015%、チモロール0.5%相当量のチ

モロールマレイン酸塩を含有する配合点眼液である。各有効成分単剤の効能・効果及び

DE-111点眼液の承認申請における効能・効果は「緑内障・高眼圧症」である。第Ⅰ相試験

(01111002試験)では健康成人男性志願者を、第Ⅲ相試験(01111004試験及び01111005試

験)では原発開放隅角緑内障及び高眼圧症を、また、第Ⅲ相長期投与試験(01111006試験)

では、正常眼圧緑内障が多い日本での実態をふまえ、開放隅角緑内障(正常眼圧緑内障を含 めた広義の原発開放隅角緑内障、色素緑内障、落屑緑内障)及び高眼圧症を対象とした。

DE-111点眼液の用法用量は1回1滴、1日1回とし、投与期間はそれぞれの試験の目的に

応じ、表 2.5.5.1-1のとおり設定した。また、DE-111点眼液は、タフルプロスト点眼液0.0015%

とチモロール点眼液0.5%の各単剤で効果不十分、あるいはタフルプロスト点眼液0.0015%と チモロール点眼液0.5%の併用でアドヒアランス及びQOLの向上が望まれる患者への使用が 想定される。このため、タフルプロスト点眼液0.0015%及びタフルプロスト点眼液0.0015%

とチモロール点眼液0.5%(1日2回点眼)の併用を対照とした01111004試験では、タフル プロスト点眼液0.0015%を点眼する導入期を設定した。チモロール点眼液0.5%(1日2回点 眼)を対照とした01111005試験では、チモロール点眼液0.5%を点眼する導入期を設定した。

また、01111006試験では、各単剤のみならず併用からの切り替えにおける有効性及び安全性

を同一試験内で比較検討するため、タフルプロスト点眼液0.0015%、チモロール点眼液0.5%、 又はタフルプロスト点眼液0.0015%とチモロール点眼液0.5%(1日2回点眼)の併用のいず れかを点眼する導入期を設定し、無作為割付け後、非盲検で実施した。

導入期間は、前治療薬の影響を消失させ、導入期用点眼液の有効性が一定となる期間とし て、4週間と設定した。

DE-111点眼液の安全性解析対象となった例数は、全試験で395例であった。また、患者を

対象とした01111004試験、01111005試験及び01111006試験で379例であり、これらについ て併合解析を実施した。

安全性を評価した臨床試験の一覧を表 2.5.5.1-1に示した。

2.5.5.1-1. 安全性を評価した臨床試験の一覧

試験

(相)

デザイ

対象

導入期用点眼液

(安全性解析対象 例数)

投与 期間

被験薬・対照薬

(安全性解析対象 例数)

投与 期間

01111002試験 (第Ⅰ相)

無 作 為 化 ク ロ ス オ ー バ ー 評 価 者 盲 検試験

健康成人男性志願者 -

-DE-111

(16例)

点眼期 第Ⅰ期 7日間、

点眼期 第Ⅱ期 7日間 タフルプロスト

(16例)

チモロール

(16例)

タフルプロスト+

チモロール併用

(16例)

01111004試験 (第Ⅲ相)

無 作 為 化 二 重 盲 検 群 間 比 較 試験

原発開放隅角緑内障 高眼圧症

タフルプロスト

(488例) 4週間

DE-111

(161例)

4週間 タフルプロスト

(164例)

タフルプロスト+

チモロール併用

(163例)

01111005試験 (第Ⅲ相)

無 作 為 化 二 重 盲 検 群 間 比 較 試験

原発開放隅角緑内障 高眼圧症

チモロール

(166例) 4週間

DE-111

(82例)

4週間 チモロール

(84例)

01111006試験 (第Ⅲ相)

オ ー プ ン試験

原発開放隅角緑内障 高眼圧症

正常眼圧緑内障 色素緑内障 落屑緑内障

タフルプロスト

(48例)

4週間 DE-111

(136例) 52週間 チモロール

(45例)

タフルプロスト+ チモロール併用

(43例)

2.5.5.1.2 安全性の評価方法

DE-111点眼液は有効成分として、タフルプロストを0.0015%と0.5%相当量のチモロール

マレイン酸塩を含有する配合点眼液である。タフルプロストは薬理学上PGF2α誘導体に分類 される。タフルプロスト(販売名:タプロス®点眼液0.0015%)の添付文書(25)では、承認時の 副作用(臨床検査値異常変動を含む)は総症例483例中326例 (65.7%) に認められた。主な 副作用は、結膜充血151件 (31.3%) 、睫毛の異常93件 (19.3%) 、そう痒感85件 (17.6%) 、

眼刺激感65件 (13.5%) 、虹彩色素沈着39件 (8.1%) 等であった。また、特定使用成績調査

(第5回安全性定期報告時)の副作用は総症例3,260例中396例 (12.1%) であった。主な副 作用は、眼瞼色素沈着93件 (2.9%) 、結膜充血74件 (2.3%) 、角膜びらん等の角膜上皮障害

58件 (1.8%) 、眼瞼の多毛症40件 (1.2%) 、睫毛の異常39件 (1.2%) 等であった。重大な副

作用として虹彩色素沈着が8.1%発現した。一方、チモロールマレイン酸塩(販売名:チモプ

トール®点眼液0.25%、チモプトール®点眼液0.5%)の添付文書(26)では、臨床試験における副

作用は総症例818例中148例(18.09%)であった。主な副作用は、眼局所では眼刺激症状81件

(9.90%)、角膜炎・角膜びらん等の角膜障害36件 (4.40%) 、霧視・視力低下等の視力障害22

件 (2.69%) であり、全身では徐脈等の不整脈8件 (0.98%) 、頭痛6件 (0.73%) であった。

使用成績調査(再審査終了時)における副作用は総症例5,617例中266例 (4.74%) であった。

主な副作用は眼局所では角膜炎・角膜びらん等の角膜障害80件 (1.42%) 、眼刺激症状53件

(0.94%)、霧視・視力低下等の視力障害21件 (0.37%) であり、全身では徐脈等の不整脈23

件 (0.41%) 、頭痛13件 (0.23%) であった。以上のとおり、両成分ともに全身よりも眼局所

性事象の発現頻度が高かった。これらを踏まえ、01111004試験及び01111005試験において、

有害事象、臨床検査、血圧・脈拍数及び眼科的検査(細隙灯顕微鏡検査、視力検査)を、01111006 試験において、有害事象、臨床検査、血圧・脈拍数及び眼科的検査(細隙灯顕微鏡検査、視 力検査、視野検査)を安全性の評価項目とした。また、タフルプロスト点眼液0.0015%で特 徴的に認められた眼瞼色素沈着、眼瞼の多毛症、睫毛の異常等については臨床試験において 点眼期間が4週間の試験では認められず長期試験でのみ認められ、3ヵ月後頃から6ヵ月後 頃に発現率が高かった(27)ことから、01111006試験においてはDE-111点眼液点眼開始時に写 真撮影を行い、虹彩及び眼瞼の色調、並びに睫毛について変化の有無を確認し、有害事象の 精査に努めた。

治験薬点眼開始から最終日検査又は治験中止時までに観察されたすべての症状の発現・悪 化及び治験責任医師・治験分担医師が医学的に有害と判断した自覚症状以外の所見の発現・

悪化を有害事象(あらゆる医療上の好ましくない、あるいは意図しない疾病または徴候:被 験者にとって有害・不快な症状・所見)とし、治験薬との因果関係の有無は問わなかった。

なお、治験薬との因果関係が明確に否定できないものを副作用とした。

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