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有害事象

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2.5 臨床に関する概括評価

2.5.5 安全性の概括評価

2.5.5.4 有害事象

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~2.5.5.4.3(9)では,第Ⅱ相臨床試験(JM16651)の有害事象もMedDRA/J Ver.10.0に変換し集計 した。

治験薬との因果関係については4段階で判定を行った。また,第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)

では,注射剤及び経口剤に対してそれぞれ因果関係の判定を行い,いずれかで関連性の強い方 を代表値とした。また,「関連なし」以外の有害事象を「因果関係が否定できない有害事象」

とした。有害事象の発現例数の集計においては,同一患者で時期を違えて複数回認められた場 合は,同一事象を1件とし,発現時期は最も早い時期を,因果関係は最も関連性の強い判定を,

重症度は最も重い判定を代表値とした。

2.5.5.4.1 比較的よくみられる有害事象 2.5.5.4.1.1 有害事象

(1) プラセボとの比較

第Ⅱ相臨床試験(JM16651)において,有害事象発現率はプラセボ群81.8%(45/55例),0.5 mg群84.6%(44/52例),1 mg群82.1%(46/56例),2 mg群87.8%(43/49例)で,本剤投与群 の発現率はプラセボ群と同程度であった。

いずれかの投与群で発現率が5%以上(3例以上)の有害事象は,背部痛,関節痛,筋痛,骨 痛,限局性骨関節炎,鼻咽頭炎,胃炎,悪心,口内炎,便秘,疼痛,倦怠感,注射部位疼痛,

頭痛及び上気道の炎症であった。

プラセボ群に対し本剤群で発現率が5%以上高い有害事象は,関節痛(プラセボ群,0.5 mg 群,1 mg 群,2 mg 群:3.6%,7.7%,10.7%,12.2%,以下同様),筋痛(1.8%,9.6%,7.1%,

8.2%),骨痛(0.0%,9.6%,7.1%,8.2%),限局性骨関節炎(0.0%,3.8%,5.4%,4.1%),

疼痛(0.0%,3.8%,5.4%,6.1%),倦怠感(0.0%,7.7%,3.6%,2.0%)及び頭痛(1.8%,

5.8%,0.0%,18.4%)であった。

(2) RISとの比較

第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)において,有害事象の発現率は,0.5 mg 群98.8%(406/411例,

2665件),1 mg群97.6%(401/411例,2678件),RIS群96.8%(393/406例,2405件)であった。

いずれかの投与群で発現率が5%以上(21例以上)の有害事象は,鼻咽頭炎,膀胱炎,上気 道感染,骨関節炎,背部痛,関節痛,関節周囲炎,筋痛,四肢痛,腰部脊椎管狭窄,便秘,齲 歯,歯周炎,胃不快感,胃炎,口内炎,下痢,歯肉炎,挫傷,脊椎圧迫骨折,関節捻挫,節足 動物刺傷,湿疹,接触性皮膚炎,浮動性めまい,頭痛,白内障,結膜炎,高血圧,不眠症,回 転性めまいであった。

これらの事象のうち,本剤群でRIS群より発現率が10%以上高かった事象は認められず,5%

以上高かった事象は,膀胱炎(0.5 mg群,1 mg群,RIS群:10.2%,8.5%,5.2%),骨関節炎

(18.2%,15.3%,12.6%),背部痛(12.9%,19.5%,13.5%)及び高血圧(9.0%,7.3%,3.7%)

であった。また,RIS 群でいずれかの本剤群より発現率が5%以上高かった事象は認められな かった。

なお,注射部位に関連する有害事象として,発現率が1群2%以上の事象はなかったが,注射 部位に関する事象をまとめた発現率を集計したところ,0.5 mg 群1.2%(5例),1 mg 群4.1%

(17例)及び RIS 群1.0%(4例)であった。注射部位に関連する有害事象の発現率は最も高い 1 mg群でも5%以下であった。

(3) 用量反応

第Ⅱ相臨床試験(JM16651)において,いずれかの本剤群間で発現率が5%以上異なる有害事 象は,鼻咽頭炎(0.5 mg群,1 mg群,2 mg群:28.8%,23.2%,24.5%,以下同様),倦怠感

(7.7%,3.6%,2.0%),注射部位疼痛(0.0%,1.8%,6.1%)及び頭痛(5.8%,0.0%,18.4%)

であった。本剤1カ月1回投与の0.5 mg群と1 mg 群で用量に依存して増加した事象は認められ

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なかった。

第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)において,0.5 mg群と1 mg 群間で発現率が5%以上異なる事 象は鼻咽頭炎(0.5 mg群45.7%に対し1 mg群50.9%)及び背部痛(0.5 mg群12.9%に対し1 mg 群19.5%)であった。背部痛で重症度が高度と判断されたものはなく,中等度の発現率は両群 で同程度であった。また,1 mg群より0.5 mg群で発現率が5%以上高い事象は認められなかっ た。

2.5.5.4.1.2 因果関係が否定できない有害事象

(1) プラセボとの比較

第Ⅱ相臨床試験(JM16651)において因果関係が否定できない有害事象の発現率はプラセボ 群21.8%(12/55例),0.5 mg 群42.3%(22/52例),1 mg 群35.7%(20/56例),2 mg 群55.1%

(27/49例)で,本剤投与群の発現率はプラセボ群より高く,本剤投与群のなかでは2 mg が最 も高かった。

いずれかの投与群で5%以上(3例以上)認められた因果関係が否定できない有害事象は,骨 痛,関節痛,筋痛,背部痛,倦怠感,疼痛及び頭痛であった。

プラセボ群に対し本剤群で発現率が5%以上高い因果関係が否定できない有害事象は,骨痛

(プラセボ群,0.5 mg群,1 mg群,2 mg群:0.0%,9.6%,7.1%,8.2%,以下同様),関節痛

(1.8%,5.8%,7.1%,6.1%),筋痛(0.0%,5.8%,5.4%,6.1%),倦怠感(0.0%,7.7%,

1.8%,2.0%),疼痛(0.0%,3.8%,3.6%,6.1%)及び頭痛(0.0%,3.8%,0.0%,12.2%)で あった。

(2) RISとの比較

第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)において,因果関係が否定できない有害事象の発現率は,0.5 mg群25.1%(103/411例,152件),1 mg群25.1%(103/411例,152件),RIS群20.4%(83/406 例,122件)であった。

因果関係が否定できない有害事象の事象別集計では,発現率が5%以上(21例以上)の事象 は認められず,最も発現率が高かったのは背部痛(0.5 mg群1.9%,1 mg群2.9%,RIS群1.2%)

で,その他発現率が2%以上の事象は認められなかった。

(3) 用量反応

いずれの試験においても0.5 mg群より1 mg群で発現率が5%以上高い事象は認められなかっ た。

2.5.5.4.1.3 重症度別有害事象

第Ⅱ相臨床試験(JM16651)及び第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)において,ほとんどの有害 事象は軽度~中等度と判定された。

JM16651において,軽度の有害事象の発現率は,プラセボ群に比し本剤投与群に多く認めら れる傾向があったが,用量に伴う増加は認められなかった。また,中等度の有害事象の発現率 は,プラセボ群を含む各群で18.4~27.3%で投与群間の大きな違いはなかった。重症度が高度 と判定された有害事象は,プラセボ群7.3%(4/55例,5件:腹膜偽粘液腫,亜イレウス,胃癌 が各1例,背部痛及び骨粗鬆症性骨折が1例),0.5 mg 群1.9%(1/52例,1件:乳房の上皮内 癌),1 mg 群1.8%(1/56例,1件:背部痛),2 mg 群2.0%(1/49例,1件:心房細動)であっ た。高度の有害事象の発現率はプラセボ群で最も高かった。複数の発現が認められたのは背部 痛のみで,その他は1例ずつの発現であった。また,これら高度の有害事象は,すべて因果関 係「関連なし」と判定された。

第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)において,各群の中等度の有害事象の発現率は29.3~30.4%,

高度は5.6~6.9%であり,いずれも投与群間に発現率の違いはなかった。

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重症度が高度の有害事象のうち,ほとんどは1群に1例の発現で,1群に2例以上であったのは,

脊椎圧迫骨折(0.5 mg群,1 mg群,RIS群:3例,1例,0例,以下同様),脳梗塞(1例,2例,

2例),脳出血(0例,2例,1例),くも膜下出血(2例,1例,1例),急性心筋梗塞(0例,1 例,2例),膵癌(2例,1例,1例)及び胃癌(0例,1例,2例)で,これらの事象の発現例数 に投与群間での明らかな偏りは認められなかった。高度の有害事象のうち因果関係が否定され なかった事象の発現率は0.5 mg 群1例(0.2%)に1件(出血性十二指腸潰瘍),1 mg 群2例

(0.5%)に2件[疼痛,骨壊死(医師記載名:両側特発性大腿骨頭壊死)],RIS群4例(1.0%)

に6件(悪寒,悪心,口渇の3件が1例に,出血性十二指腸炎,若年性関節炎,胃潰瘍)であっ た。ただし,0.5 mg群の出血性十二指腸潰瘍は,経口剤に対する因果関係が否定されなかった ものであり,注射剤である本剤に対する因果関係は否定された。

中等度の有害事象のうち,いずれかの投与群で5%以上(21例以上)の被験者に発現した有 害事象は認められず,いずれかの投与群で発現率が2%以上(9例以上)の有害事象は背部痛

(0.5 mg群,1 mg群,RIS群:2.9%,1.7%,1.2%,以下同様),脊椎圧迫骨折(2.9%,3.2%,

3.0%,高度を含めた場合3.6%,3.4%,3.0%)及び挫傷(1.0%,1.0%,2.5%)で,その発現率 は投与群間で大きく異ならなかった。

2.5.5.4.1.4 発現時期別有害事象

3年間投与した第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)において,いずれかの群で発現率2%以上の有 害事象について6カ月ごとに発現率を集計した(複数回発現した有害事象については,初回発 現時のみを集計対象とした)。

初発の有害事象が少なくとも1件発現した被験者の割合はいずれの群においても最初の6カ月

(投与開始から6カ月目)が各群で71.3~73.6%と最も多く,その後6カ月ごとの期間の発現率 はいずれの群でも減少傾向があり,31カ月目以降で54.0~59.7%であった。時期別の有害事象 発現率は投与群間で大きく異ならなかった。

事象別の発現時期別発現率の集計では,鼻咽頭炎は投与開始から6カ月目で17.0~23.2%と最 も高く,以降徐々に減少し19カ月目以降6.0%以下でほぼ一定となった。投与開始から6カ月目 の背部痛の発現率は,0.5 mg群,1 mg群及びRIS群でそれぞれ4.4%,7.8%及び3.9%であった。

7カ月目以降の背部痛の発現率は,いずれの投与群も0.9~4.1%で時期的な特徴はなかった。そ の他のいずれの有害事象の発現率においても時期的な特徴はなく,本試験において,投与期間 に依存して増加する有害事象は認められなかった。

2.5.5.4.2 死亡,その他重篤な有害事象 2.5.5.4.2.1 死亡

第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)に14例及び3カ月に1回投与の第Ⅱ相臨床試験(JM15851)に1 例の死亡が認められた。以下に示すとおり,本剤との因果関係はすべて否定された(詳細は 2.7.4.2.1.2参照)。その他の試験では死亡は認められなかった。

第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JA19761)では,死亡(例数)及び死亡に至った有害事象(件数)は,

0.5 mg群で5例5件(出血性十二指腸潰瘍,急性骨髄性白血病,くも膜下出血,拘束性心筋症,

多臓器不全が各1例),1 mg群で3例6件(うっ血性心不全,急性心筋梗塞,腎不全の3件が1例,

心筋梗塞,脳出血の2件が1例,顕微鏡的多発血管炎が1例)及び RIS 群で6例6件(急性心筋梗 塞が2例及びくも膜下出血,肺の悪性新生物,膵癌,胆嚢癌が各1例)であった。これらの死亡 に至った有害事象のうち,治験薬との因果関係が否定されなかったのは,0.5 mg群の出血性十 二指腸潰瘍のみであった。しかしながら,本事象は経口剤(プラセボ)との因果関係が「可能 性あり」と判断されたものであり,注射剤である本剤との因果関係は,投与経路及び薬物動態 学的特徴から考えて本事象に関与したとは考え難く,「関連なし」と判断された。したがって,

死亡に至った有害事象で本剤及びRISとの因果関係が否定されなかった事象はなかった。

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