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 2002年3月、司法制度改革推進計画閣議決定において、司法制度の担い手である法曹の数の拡充と法 曹養成制度改革という質の視点からの見直しから、「2010年ころには司法試験の合格者数を年間3000人 程度とすることを目指す」との方針が示された。

 司法試験合格者数の変遷については、従前年間400~500人台で推移していたものが1995年までに700 人余まで順次増加され、その後法曹養成制度等改革審議会意見書(1995年11月13日付け)を踏まえた法 曹三者の協議により1999年から1000人程度に増加されていた。

 質の視点については、従来の司法試験といういわば「点」の選抜で決まる制度から、法科大学院・司 法試験・司法修習という相互に関係する包括的な「プロセス」全体において質の高い法曹を養成してい くことが提言され、それを踏まえて法科大学院を中核とする新たな法曹養成制度が構築され、司法試験 の年間合格者数は2007年に2000人を突破した。

 これにより、1990年に1万3800人だった弁護士数は、2012年には3万2088人となっている。

【注】1.数値は、各年3月31日現在。

   2.弁護士数は、正会員(会員の種類については、p.105)のみの集計値である。

■資料2-5-1-1 弁護士数の推移(1950年~2012年)■

(年)

(人)

1950 0 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000

1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2012 2012年3月31日現在

弁護士数32,088人

(内女性5,595人)

5,827

(6)

32,088

(5,595)

内女性数 弁護士数

■資料2-5-1-2 司法修習終了者の進路別人数■

■資料2-5-1-3 日本の法曹人口の推移■

【注】1.『裁判所データブック2012』によるもの。

   2. 第37期から第52期までは4月終了。第53期から第59期までは10月終了。第60期から第62期までは9月 及び12月終了、第63期以降は8月及び12月修了である。

   3.修習終了直後の数である。

【注】1.裁判官数(簡裁判事を除く)は、1950年~1990年は各年度の定員。1991年以降は各年の4月現在のもの。

   2. 検察官数(副検事を除く)は、1950年~1990年は各年度の定員。1991年以降は各年の3月31日現在の      もの。

   3. 弁護士数は正会員(会員の種類については、p.105参照)で、各年の3月31日現在のもの。

期別(終了年度) 終了者数(人) 裁判官(人) 検察官(人) 弁護士(人) その他(人)

総数 内女性数 総数 内女性数 総数 内女性数 総数 内女性数 総数 内女性数

第37期(S60) 447 44 52 7 49 2 343 34 3 1

第38期(S61) 450 44 70 8 34 4 342 32 4 0

第39期(S62) 448 52 62 10 37 6 347 36 2 0

第40期(S63) 482 45 73 8 41 4 367 32 1 1

第41期(H1) 470 57 58 10 51 6 360 40 1 1

第42期(H2) 489 63 81 16 28 3 376 44 4 0

第43期(H3) 506 58 96 20 46 4 359 34 5 0

第44期(H4) 508 70 65 16 50 8 378 45 15 1

第45期(H5) 506 72 98 20 49 8 356 44 3 0

第46期(H6) 594 84 104 18 75 11 406 55 9 0

第47期(H7) 633 123 99 34 86 16 438 70 10 3

第48期(H8) 699 142 99 26 71 12 521 102 8 2

第49期(H9) 720 155 102 26 70 16 543 113 5 0

第50期(H10) 726 144 93 21 73 11 553 110 7 2

第51期(H11) 729 167 97 18 72 16 549 132 11 1

第52期(H12) 742 202 87 22 69 16 579 164 7 0

第53期(H12) 788 196 82 26 74 10 625 158 7 2

第54期(H13) 975 281 112 31 76 20 774 225 13 5

第55期(H14) 988 269 106 30 75 22 799 214 8 3

第56期(H15) 1,005 225 101 29 75 19 822 175 7 2

第57期(H16) 1,178 277 109 35 77 19 983 222 9 1

第58期(H17) 1,187 279 124 34 96 30 954 213 13 2

第59期(H18) 1,477 360 115 35 87 26 1,254 291 21 8

第60期(H19) 2,376 568 118 43 113 39 2,043 457 102 29

第61期(H20) 2,340 619 99 36 93 32 2,026 527 122 24

第62期(H21) 2,346 635 106 34 78 31 1,978 523 184 47

第63期(H22) 2,144 563 102 32 70 22 1,714 443 258 66

第64期(H23) 2,152 597 102 34 71 24 1,515 418 464 121

(人)

35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0

2,850(裁判官    2012年4月現在)

1,839(検察官    2012年3月31日現在)

32,088(弁護士    2012年3月31日現在)

1950 1970 1990 2000 2005 2010 2012(年)

5,827 1,533 930

8,478

1,838 1,132

13,800

2,017 1,173

18,243 弁護士

裁判官 検察官

2,213 1,375

21,185

2,460 1,627

28,789

2,805 1,806

32,088

2,850 1,839

特集2

 以下は主要外国との法曹人口を比較したものである。弁護士1人あたりの国民数比較では、日本は他 の4国と比べ大きな開きがあるが、近年の弁護士数の増加の影響で、弁護士1人あたりの国民数は大幅 に減少している。

 なお、各国で「弁護士」の概念が異なることから、本書第1編第1章「弁護士人口」(110頁)にお いて、日本の弁護士数と隣接士業(弁護士・税理士・司法書士・行政書士)の人口を合算し、弁護士・

隣接士業1人あたりの国民数を算出している。併せて参照されたい。

■資料2-5-1-4 諸外国の法曹人口比較■

(単位:人)

(注参照)

法曹人口 裁判官 検察官 弁護士

人数 1人あたりの

国民数 人数 1人あたりの

国民数 人数 1人あたりの

国民数 人数 1人あたりの 国民数 アメリカ

1990 725,574 339 29,460 8,344 25,120 9,785 670,994 366 2000 990,240 277 30,781 8,905 31,340 8,746 928,119 295 2012 1,211,087 257 32,501 9,587 31,918 9,762 1,146,668 272 イギリス

1990 62,159 811 1,378 36,570 1,988 25,349 58,793 857 2000 91,381 574 3,555 14,748 2,109 24,859 85,717 612 2012 132,611 417 3,726 14,826 2,888 19,128 125,997 438 ド イ ツ

1990 75,493 811 17,627 3,474 3,759 16,292 54,107 1,132 2000 129,977 631 20,920 3,921 4,998 16,414 104,059 788 2012 181,336 451 20,411 4,005 5,246 15,584 155,679 525 フランス

1990 23,791 2,362 4,486 12,524 1,529 36,746 17,776 3,161 2000 37,281 1,570 4,875 12,004 1,566 37,368 30,840 1,897 2012 62,194 1,051 5,931 11,018 1,990 32,839 54,273 1,204 日  本

1990 17,363 7,099 2,017 61,108 1,173 105,077 14,173 8,696 2000 21,265 5,957 2,213 57,246 1,345 94,190 17,707 7,155 2012 36,824 3,471 2,880 44,375 1,810 70,607 32,134 3,977

■資料2-5-1-5 諸外国の弁護士1人あたりの国民数比較■

【注】1.グラフは、各国の人口を各国の法曹人口でそれぞれ除して算出したものである。

   2.日本の弁護士以外の法曹人口数値は、いずれも『裁判所データブック2012』(最高裁判所)によるもの。

   3.日  本…裁判官数及び検察官数は各年度の定員。弁護士数は、各年の4月1日現在のもの。

      人口は、総務省統計局調査による前年の10月1日現在のもの。

   4.アメリカ… 裁判官数は、連邦における各裁判所の合計の定員及び州(全米50州及びワシントンD.C.)における裁判官の合計数で、連邦に ついては、1990年、1999年12月、2012年3月現在の定員。州については、1990年3月、1998年、2009年現在のも の。検察官数は連邦検察官は1990年、2000年3月、2012年4月現在(司法省調査による)のもの。

      州検察官は、1976年、1996年現在の推計、2007年現在のもの。

       弁護士数は、ABA調査による各州で現に活動している者の総数から裁判官及び検察官の数を控除したもので、1990年3月、

1999年3月、2010年12月31日現在のもの。

       人口は、米統計局(U.S.Census Bureau)調査による、1988年、1999年11月、2011年7月現在のもの。

   5.イギリス…イングランド及びウェールズにおける数。

       裁判官数は、無給治安判事以外の1990年3月、2000年1月、2011年4月現在のもの。

       検察官数は、1985年に導入された検察官制度による1990年2月の定員、2000年3月及び2012年3月現在の検察官の職に あるバリスタ及びソリシタ並びに法務長官及び検事総長の合計員数。

       弁護士数は、独立開業している法廷弁護士(バリスター)及び開業証書を保有する事務弁護士(ソリシター)の合計数から非常 勤裁判官、検察官の職にあるソリシター及び法務長官の数を控除したもので、1990年、2000年、2010年7月及び12月現 在のもの。

       人口は、英国政府統計局(Office for National Statistics)調査によるもので、1988年、1998年6月、2010年6月現 在のもの。

   6.ド イ ツ… 裁判官及び検察官数は、1989年1月、1998年12月及び連邦統計局調査による2010年12月31日現在のもの。

      弁護士数は、連邦弁護士会調査による1989年1月、2000年1月、2011年1月現在のもの。

       人口は、連邦統計局による1987年、1998年、2010年の各年12月31日現在のもの。

   7.フランス… 裁判官及び検察官数は、1990年度、2000年1月及び司法省調査による2011年1月1日現在のもの。

       弁護士数は、1987年1月、1999年1月及び司法省調査による従前の法律顧問を含む弁護士、控訴院代訴士及びコンセイユデ タ・破毀院弁護士の2011年1月1日現在の合計数。

       人口は、1989年10月、1999年3月及び仏国立統計経済研究所(INSEE)調査による2012年1月1日現在のもの。

アメリカ 10,000

9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0

(人)

イギリス ドイツ フランス 日本

366 295 272 857 612 438 1,132 788525

3,161 1,897

1,204

8,696 7,155

3,977 1990年 2000年 2012年

■ 資料2-5-1-6 法曹養成制度の流れ ■

法科大学院課程の修了 者と同等の学識及びそ の応用能力並びに法律 に関する実務の基礎的 素養を有するか判断

〔参考〕 司法試験合格後、司法修習を経ずに国 会議員、企業法務、公務員等として一定期間従事 した者などに、研修の受講(弁護士資格付与研 修)と法務大臣の認定を要件として弁護士資格 が付与される制度もある(弁護士法第 5 条)。

※52 期以前:2 年   53 期〜 59 期:1年6か月  現 60 期〜現 65 期:1年4か月

 (旧司法試験等合格者) 

旧法曹養成制度

新しい法曹養成制度

法曹養成のための

理論的・実践的な教育 法科大学院の教育内容

を踏まえた試験 実務を中核 とした修習

法科大学院 既修コース(2年)

未修コース(3年)

新司法試験

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