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第 6 章 資料編

4 日常生活圏域ニーズ調査の結果

(1)二次予防事業対象者について

本調査には、厚生労働省の基本チェックリスト25項目が含まれており、これを利用して、65 歳以上の高齢者について評価を行い、二次予防事業対象者の出現状況等を把握しました。二次予 防事業対象者とは、生活機能が低下し、要支援または要介護になるおそれのある65歳以上の人 をいいます。

① 基本チェックリスト

二次予防事業対象者の把握は、下記の「表 基本チェックリスト」の結果によります。

表 基本チェックリスト

区 分 いずれかに○

生 活 機 能 全般

1 バスや電車で1人で外出していますか 0 はい 1 いいえ

2 日用品の買物をしていますか 0 はい 1 いいえ

3 預貯金の出し入れをしていますか 0 はい 1 いいえ

4 友人の家を訪ねていますか 0 はい 1 いいえ

5 家族や友人の相談にのっていますか 0 はい 1 いいえ

運 動 器 の 機 能 の 状

6 階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか 0 はい 1 いいえ 7 椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか 0 はい 1 いいえ

8 15分位続けて歩いていますか 0 はい 1 いいえ

9 この1年間に転んだことがありますか 1 はい 0 いいえ

10 転倒に対する不安は大きいですか 1 はい 0 いいえ

栄養状態 11 6か月間で2~3kg以上の体重減少がありましたか 1 はい 0 いいえ

12 BMI 1 18.5未満

口 腔 機 能 の状態

13 半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか 1 はい 0 いいえ 14 お茶や汁物等でむせることがありますか 1 はい 0 いいえ

15 口の渇きが気になりますか 1 はい 0 いいえ

閉 じ こ も りの傾向

16 週に1回以上は外出していますか 0 はい 1 いいえ

17 昨年と比べて外出の回数が減っていますか 1 はい 0 いいえ 認 知 症 の

可能性

18 周りの人から「いつも同じ事を聞く」などの物忘れがあると言われますか 1 はい 0 いいえ 19 自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか 0 はい 1 いいえ 20 今日が何月何日かわからない時がありますか 1 はい 0 いいえ

う つ の 可 能性

21 (ここ2週間)毎日の生活に充実感がない 1 はい 0 いいえ 22 (ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった 1 はい 0 いいえ 23 (ここ2週間)以前は楽にできていたことが今ではおっくうに感じられる 1 はい 0 いいえ 24 (ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない 1 はい 0 いいえ 25 (ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする 1 はい 0 いいえ

(注1) BMI(=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))が18.5未満の場合に該当する。

② 二次予防事業対象者の選定

二次予防事業対象者の選定のおおまかな基準を次に図示します。

二次予防事業対象者の候補者選定 1~20 のうち、10 以上が該当する場合 6~10 のうち、3以上が該当する場合 11・12 の2項目に該当する場合 13~15 のうち、2以上が該当する場合

二次予防事業対象者の決定

6~10のうち、3以上が該当する場合 運動器の機能向上 下記の表の判定により該当する場合 転倒予防

11・12に該当する場合 栄養改善

13~15のうち、2以上が該当する場合 口腔機能の向上

16に該当する場合 閉じこもり予防

18~20のうち、1つでも該当する場合 認知症予防 21~25のうち、2以上が該当する場合 うつ予防 1~20のうち、10以上が該当する場合 虚弱改善

表 転倒リスクの判定方法

質 問 項 目 いずれかに○ 配 点 1 この1年間に転んだことがありますか 1 はい 2 いいえ

質問項目の1は5点、2~

5は2点。6点以上が転倒 リスクがあると判定 2 背中が丸くなってきましたか 1 はい 2 いいえ

3 以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと

思いますか 1 はい 2 いいえ

4 杖を使っていますか 1 はい 2 いいえ

5 現在、何種類の薬を飲んでいますか 5 5種類以上

い ず れ か に 該 当 す る 人を候補者に選定

い ず れ か に 該 当 す る 人 を 二 次 予 防 事 業 対 象 者 に 選定

③ 認知機能障害程度(CPS)について

今回の調査には、認知機能の障害程度の指標として有用とされているCPS(Congnitive Performance Scale)に準じた設問が含まれています。

本来は観察者による評価がされることにより客観的な指標となりますが、今回は自記式の調査 ではあるものの、下図にあるように比較的簡易に認知機能の障害程度の評価が可能であることか ら、調査票に盛り込まれています。

設問に対する回答内容により、0レベル(障害なし)から6レベル(最重度の障害がある)ま で評価が可能となっています。

問 その日の活動(食事をする、衣服を選ぶなど)を自分で判断できますか

以下の該当項目数をカウント 問 5 分前のことが思い出せますか

2.いいえ

問 その日の活動を自分で判断できますか 2. いくらか困難であるが、できる

3. 判断するときに、他人からの合図や見守りが必要 問 人に自分の考えをうまく伝えられますか

2. いくらか困難であるが、伝えられる 3. あまり伝えられない

4.ほとんど伝えられない 1.困難なくできる

2.いくらか困難であるが、できる

3.判断するときに、他人からの合図や見守りが必要

以下の該当項目数をカウント

問 その日の活動を自分で判断できますか

3. 判断するときに、他人からの合図や見守りが必要 問 人に自分の考えをうまく伝えられますか

3. あまり伝えられない 4.ほとんど伝えられない

問 食事は自分で食べられますか

0 レベル 障害なし

1 レベル 境界的 である

2 レベル 軽度の 障害がある

3 レベル 中等度の 障害がある

4 レベル やや重度の 障害がある

5 レベル 重度の 障害がある

6 レベル 最重度の 障害がある 該当なし

1 項目該当 2 項目以上該当

4.ほとんど判断 できない

該当なし 1 項目該当 2 項目該当

1.できる 2.一部介助が

あればできる

(2)回答者(評価該当設問全てに回答した人)の属性

評価該当設問の全てに回答した人は、一般高齢者調査では333人中147人、二次予防事業対 象者調査では344人中115人です。また一般高齢者調査で評価該当設問の全てに回答した147 人中、二次予防候補は38人、それ以外のかたは109人でした。

1)性別構成

2)年齢構成

3)地域構成

36.8 56.9 51.7

63.2 43.1 48.3

0.0 0.0 0.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

二次予防候補(n=38) 一般高齢者(n=109) 全体(n=147)

男性 44.3 女性

無回答

無回答54.8 0.9

0% 20% 40% 60% 80% 100%

二次予防事業対象者 (n=115)

男性 女性

無回答

無回答

28.9 39.4 36.7

39.5 40.4 40.2

13.2 12.8 12.9

7.9 4.6 5.4

10.5 2.8 4.8

0% 20% 40% 60% 80% 100%

二次予防候補(n=38) 一般高齢者(n=109) 全体(n=147)

65~69歳33.8 70~74歳 75~79歳23.5 80~84歳15.7 15.7

85歳以上

85歳以上10.4 0.9

0% 20% 40% 60% 80% 100%

二次予防事業対象者 (n=115)

65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85歳以上

無回答

無回答

36.8 45.0 42.8

39.5 38.5 38.8

23.7 16.5 18.4

0.0 0.0 0.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

二次予防候補(n=38) 一般高齢者(n=109) 全体(n=147)

笠松地域 41.7 松枝地域 下羽栗地域33.9

無回答

無回答23.5 0.9

0% 20% 40% 60% 80% 100%

二次予防事業対象者 (n=115)

笠松地域 松枝地域 下羽栗地域

無回答

無回答

(3)項目別評価結果 ―非該当率(リスクなし割合)の比較―

生活機能の非該当者割合をみると、一般高齢者が各項目にわたり最も多く、二次予防候補及び 対象者はそれに比べて低くなっています。

一般高齢者と二次予防候補との非該当率の差をみると、「運動器機能」が63.2ポイントと最も 高く、次いで「口腔機能」が52.6ポイント、「うつ」が38.6ポイント、「認知機能障害程度」が 23.9ポイント、「転倒リスク」が23.3ポイント、「認知判定」が20.6ポイント、「虚弱」が10.5 ポイント、「閉じこもり」が7.0ポイント、「栄養」が0ポイントとなっています。

一方、一般高齢者と二次予防事業対象者との非該当率の差をみると、「運動器機能」が58.3ポ イントと最も高く、次いで「口腔機能」が53.0ポイント、「転倒リスク」が41.3ポイント、「う つ」が35.5ポイント、「虚弱」が28.7ポイント、「認知機能障害程度」が21.9ポイント、「認知 判定」が16.7ポイント、「閉じこもり」が12.1ポイント、「栄養」が5.2ポイントとなっていま す。

なお、二次予防候補者と対象者を比べると、ほぼ同じ傾向を示していますが、「虚弱」及び「転 倒リスク」」において二次予防対象者の方が低い結果となっています。

また、二次予防選定の条件となっていない「認知判定」、「認知機能障害程度(CPS)」、「う つ」に関して一般高齢者で他の項目より低くなっており、潜在的に該当者が存在することが分か

ります。 100.0

99.1

91.7

100.0

100.0 70.6

84.4 80.7

100.0

36.8

92.1

68.4

100.0

50.0 47.4 60.5

42.1

89.5

41.7

87.0

50.4

94.8

53.9 47.0 62.5

45.2

71.3

0 20 40 60 80 100 運動器機能

閉じこもり

転倒リスク

栄養

口腔機能 認知判定

認知機能障害程度(CPS)

うつ

虚弱

一般高齢者(n=109) 二次予防候補(n=38) 二次予防事業対象者(n=115)

※各項目の数値(%)

上段:一般高齢者 中段:二次予防候補 下段:二次予防事業対象者

(4)項目別評価結果 ―該当率(リスクあり割合)の比較―

一般高齢者の該当率(リスクありの割合)では、「認知判定」が29.4%と最も高く、次いで「う つ予防」が19.3%、「認知機能障害程度(CPS)」が15.6%、「転倒リスク」が8.3%などとなっ ています。

二次予防候補の該当率(リスクありの割合)では、「運動器機能」が63.2%と最も高く、次い で「うつ予防」が57.9%、「口腔機能」が52.6%、「認知判定」が50.0%などとなっています。

二次予防事業対象者の該当率(リスクありの割合)では、「運動器機能」が58.3%と最も高く、

次いで「うつ予防」が54.8%、「口腔機能」が53.0%、「転倒リスク」が49.6%などとなってい ます。

0.0

0.9

8.3

0.0

0.0

29.4

15.6

19.3

0.0

63.2

7.9

31.6

0.0

52.6

50.0

39.5

57.9

10.5

58.3

13.0

49.6

5.2

53.0

46.1

37.5

54.8

28.7

0 20 40 60 80 100

運動器機能

閉じこもり

転倒リスク

栄養

口腔機能

認知判定

認知機能障害程度(CPS)

うつ予防

虚弱

(%)

一般高齢者(n=109)

二次予防候補(n=38) 二次予防事業対象者(n=115)

一般高齢者(n=109)

(5)基本チェックリスト得点

●一般高齢者の得点のピークは18点で、109人中26人となっています。

●二次予防候補のピークは15点で、38人中11人となっています。

●二次予防事業対象者のピークは17点で、115人中14人となっています。

●50%ラインの11点まで(著しい生活機能低下が認められる人)は、一般高齢者が0%に対し、

二次予防候補は13.2%、二次予防事業対象者は37.4%を占めています。

1.8 4.6 3.3 16.5

25.7 39.4

63.3 82.6

2.6 7.9 10.5 10.5 10.5 13.2

21.1 39.5

44.7

73.7 89.0

97.4

100.0 100.0

0.9 1.7 1.7 1.7 4.3

7.8 11.3

15.7 20.9

28.7 37.4

46.1 55.7

62.6 73.9

77.4 89.6

94.8 99.1

100.0

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%)

一般高齢者(n=109) 二次予防候補(n=38) 二次予防事業対象者(n=115)

一般高齢者 n=109 二次予防候補

n=38 二次予防事業対象者

n=115

50%ライン

2 3

1 12

10 15

26

21 19

1 2 1 1

3 7

2 11

8

1 1

1 1

3 4 4 5 6

9 10 10 11

8 13

4 14

6 5

1 0

5 10 15 20 25 30

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (点)

(人)

一般高齢者(n=109) 二次予防候補(n=38) 二次予防事業対象者(n=115)