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15.4%

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いいえ

9.4%

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図2−4 学校における教員の「医療的ケア」の必要性

 「いいえ」と回答したのは学校用、教員用ともそれぞれ15.4%、9.4%

と低かったが、 「何とも言えない」と現状では判断しがたいという回答 が両調査とも多かった。

 教師による「医療的ケア」の必要性について、第3節で述べる「医療 的ケア」の実施状況において地域により差が見られたので、ここでも学 校の所在地別に分けてみた。結果は次の表2−7、8の通りである。また、

図2−5、6は表2−7、8をグラフ化したものである。これを見ても分か るように、北海道・東北を除く地域においては「はい」の肯定的な意見 が多く、またどの地域においても「何とも言えない」の意見が目立つ。

特に近畿地方においては、両調査とも「医療的ケア」に関して否定的な 意見が極めて少なく(学校用3.4%、教員用5。4%)、逆に肯定的な意 見が教員用の調査においては66.9%を占める点は注目すべきである。

関東地方や中部・北陸地方でも同じような傾向はあるが、近畿地方ほど 顕著ではなかった。

表2−7 学校の所在地別「医療的ケア」の必要性(学校用)

はい     いいえ  何とも言えない  無回答   計

北海道・東北 3 18.8% 7 43.8% 6 37.5% 0 0.0% 16

関東 12 40.0% 4 13.3% 12 40.0% 2 6.7% 30

中部・北陸 10 38.5% 2 7.7% 13 50.0% 1 3.8% 26

近畿 14 48.3% 1 3.4% 13 44.8% 1 3.4% 29

中国・四国 7 46.7% 3 20.0% 5 33.3% 0 0.0% 15 九州・沖縄 6 30.0% 4 20.0% 9 45.0% 1 5.0% 20

52 38.2% 21 15.4% 58 42.6% 5 3.7% 136

表2−8 学校の所在地と「医療的ケア」の必要性(教員用)

はい    いいえ  何とも言えない  無回答   計

北海道・東北 23 26.4% 12 138% 48 55.2% 4 4.6% 87

関東 103 57.9% 14 7.9% 61 34.3% 0 0.0% 178

中部・北陸 53 44.9% 8 6.8% 54 45.8% 3 2.5% 118

近畿 99 66.9% 8 5.4% 38 25.7% 3 2.0% 148

中国・四国 30 39.0% 10 13.0% 35 45.5% 2 2.6% 77 九州・沖縄 41 36.6% 16 14.3% 48 42.9% 7 6.3% 112

349 48.5% 68 9.4% 284 39.4% 19 2.6% 720

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60%

40%

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図2−5 学校の所在地と「医療的ケア」の必要性(学校用)

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図2−6 学校の所在地と「医療的ケア」の必要性(教員用)

 さらに、教員の肢体不自由養護学校の経験年数別に見てみると表2−9 及び図2−7のようになった。経験年数が増すごとに「医療的ケア」の必 要性が「ある」と回答した教員の割合が増えていることが読みとれる。

表2−9 経験年数と「医療的ケア」の必要性

はい    いいえ 何とも言え       無回答 L ない 一

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5年未満

5年以上10年未満 10年以上

無回答

12 283

何とも言 えない 45.5%

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はい 45.8%

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32%

 いいえ   9%

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はい 59%

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 「医療的ケア」の必要性について、 「はい」、 「いいえ」、 「何とも 言えない」のそれぞれに回答した理由を尋ねた。ここでは回答の多かっ た上位のもののみ挙げておく。 (記述回答の詳細は巻末資料を参照)

【学校用調査】

「はい」

 児童・生徒の教育を保障するため  緊急時の対応

 保護者の負担軽減

 重度化に即応できる体制が必要  生命の維持を第一に考えたい  児童・生徒の理解が深まる

 より良い条件で教育が受けられる など

「いいえ」

 専門職である医療職がやるべき

 教師としての職務内容に該当しないと思われる  重度化しており、医師が側にいない現状では危険  法に反することはできない  など

「何とも言えない」

・ 「医療的ケア」は必要であるが、教師が行うべきかどうか判断   しかねる

 法制上の責任の所在が明確でない  教師の知識、技術、研修不足  など

【教員用調査】

 「はい」

 教育を受ける権利の保障  保護者の負担軽減

 緊急時の対応

 いつも保護者、医師に頼るわけには行かない  生命にかかわる問題であるため  など

「いいえ」

医師や看護婦などの専門的知識を持つ人がすべきと思うから 今の法の下では教師がやるべきでない

資格や知識がない 責任が持てない

医療機関が近い(必要ない)

 「何とも言えない」

 あまりに専門的なことはやはり専門家がするべきと思う

 緊急を要する際を考えると必要と思うが、その際の責任はどこ  で負うのか明確でない

・ 「医療的ケア」を行うにはそれなりの研修が必要と思うし、生  命に関するケアに不安がある

 ケースによって異なると思う

 もっと詳しい医学的知識を知る必要がある。

 ある程度の限界というか「ここまではよい」という枠は必要だ  と思う   など

 「医療的ケア」の必要性についての理由は、肯定意見については「保 護者の負担軽減」「児童・生徒の教育を保障するため」「緊急事の対応」、

否定意見は「教師が行うべきではなく医療職が行うべき」 「法に反する ことはできない」、 「何とも言えない」については「必要とは思うが教 師が行うべきか判断できない」や「法制上の責任の所在が明確でない」

「教員の知識・技術不足」とまとめることができる。

(3)考察

1)校内の連携態勢

 教育と医療との連携や「医療的ケア」に関して、その問題点や課題を 検討し、その解決への方策を探るために約半数(50.7%)の学校が校内 検討委員会などを組織していた。また、その組織の機能については、学 校用調査では69忌中54校、78.3%の学校が「機能している」と回答

していた。一方、教員用調査でも45.5%の教員は「機能している」と 回答しているものの、それを上回る48.7%の教員が「まあまあ」と回 答している。その理由として両調査とも上位に挙げられているのは、「組 織が発足してまだ問がないから」といった内容のものである。これは組 織としてどの方向に進むべきなのか試行錯誤の段階であり、機能してい るか否かは現段階では判断しがたいという状況にあるといえる。

 また、今回の調査では、検討する組織の構成メンバーに医師や看護婦 等の医療関係者を含まず、学校関係者だけで構成している学校もあった。

「医療的ケア」に限らず、児童・生徒の実態把握や学校の環境整備など においても校内だけの取り組みではなく、医療関係者からや必要に応じ て保護者の意見などからさまざまな角度からの意見を吸収すべきである。

そのためにも検討組織のメンバー構成において一考の余地がある。

 また、検討組織がうまく機能していない理由として、 「校内の意思統

一ができていない」という意見が挙げられていた。教員のコンセンサス の形成は「医療的ケア」についてのさまざまな考え方の相違から、どこ の学校でも大きな課題である。 「医療的ケア」が校内での幅広い理解を 得るためには、検討組織が一部の構成メンバーだけの活動とならないよ

う、全教職員に対する検討結果の報告も含めた啓発が必要であろう。

2)教員の「医療的ケア」に対する意識

 学校での教師による「医療的ケア」の必要性について、 「いいえ」と いう否定的な回答は学校用、教員用調査ともそれぞれ15。4%、9.4%と 低かった。このことは、障害の重度・重複化が進む中で、教員も「医療 的ケア」を行なっていかなければ児童・生徒のニーズに対応できないと いう意識の現れであると考えられる。しかし、 「何とも言えない」との 回答が、学校用調査で42.6%、教員用調査で39.6%と多く、その理由 として挙げられているものを総合すると、医療的なことはやはり専門家 が行うべきとしながらも教員が行わなければ児童・生徒の教育権を保障 できないといった意見や、児童・生徒のことを考えると必要ではあるが、

責任の所在が明確にされていない現状では積極的になれないといった意 見であり、現法制上の制約と学校現場の現状との狭間で悩む学校及び教 員の姿が浮き彫りにされた結果となった。

 学校の所在地別に見た「医療的ケア」の必要性において近畿、関東、

中部・北陸での「ある」の回答が多かったことについては、当初この問 題は、在宅医療の進んだ都市部の養護学校が主に直面した問題Dが全 国に波及していったという経緯があり、いち早く行政や学校が「医療的 ケア」問題に取り組み、指導医の配置や教員の研修の充実、手引き書の 作成などの具体的方策を打ち出した結果、教員が「医療的ケア」に対し て前向きに考える支えになっているといえる。

 肢体不自由養護学校の経験年数と「医療的ケア」の必要性の有無につ いては、経験年数が長いほど必要性が「ある」という回答が増えている。

この理由としては、重度の障害のある児童・生徒とのかかわりを続けて いく中で、 「医療的ケア」が児童・生徒の生活していく上で無くてはな

らないものであり、その緊急性や適時性2)を考慮すると教員も行うべ きであると考えていると解釈できる。

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