• 検索結果がありません。

救急体制

2 救急業務の実施体制

(1) 救急業務実施市町村数

救急業務実施市町村数は、平成23年4月1日現 在、1,689 市 町 村(787 市、743 町、159 村 ) と なっている(東京都特別区は、1市として計上して いる。以下同じ。)(第2−4−6表)。

市町村合併の進展により全市町村数が1,725(平 成23年4月1日現在)まで減少したことに伴い、

救急業務実施市町村数は大幅に減少しているが、

97.9%(前年97.9%)の市町村で救急業務が実施 され、全人口の99.9%(前年99.9%)がカバーさ れている(人口は、平成22年の国勢調査人口によ る。以下同じ。)こととなり、ほぼすべての地域で 救急業務サービスを受けられる状態となっている

(附属資料

−39)。

なお、救急業務実施形態の内訳は単独が495市 町村、委託が129市町村、一部事務組合が1,065市 町村となっている(第2−4−4図)。市町村によっ

第2−4−2図 救急自動車による現場到着所要 時間別出動件数の状況

(平成22年中)

3分未満 3分〜 5分 5分〜 10分 10分〜 20分 20分以上 20分以上

77,503件

(1.4%)

10分以上20分未満 1,257,671件

(23.0%)

5分以上10分未満 3,506,625 件

(64.2%)

85,241件3分未満

(1.6%)

3分以上5分未満 533,562件

(9.8%)

救急出動件数 5,460,602件

(備考) 1 「救急業務実施状況調」により作成

2 東日本大震災の影響により、釜石大槌地区行政事務組合消 防本部及び陸前高田市消防本部のデータは除いた数値によ り集計している。

   また、現場到着時間の平均は8.1分(前年7.9分)となっている。

第2−4−3図 救急自動車による病院収容所要 時間別搬送人員の状況

(平成22年中)

10分未満 10〜20分 20〜30分 30〜60分 60〜120分 120分以上

30分以上60分未満 2,627,548件

(52.8%)

120分以上 24,299件

(0.5%)

10分以上 20分未満 349,727件

(7.0%)

20分以上 30分未満 1,534,375件

(30.8%)

全搬送人員 4,976,552人

10分未満 3,787件

(0.1%)

60分以上 120分未満 436,816件

(8.8%)

(備考) 1 「救急業務実施状況調」により作成

2 東日本大震災の影響により、釜石大槌地区行政事務組合消 防本部及び陸前高田市消防本部のデータは除いた数値によ り集計している。

   また、病院収容時間の平均は37.4分(前年36.1分)となって いる。

平成23年4月1日現在、救急救命士を運用して いる消防本部は、全国798消防本部のうち797本 部で、その運用率は99.9%(前年99.9%)である。

救急救命士を運用している救急隊は年々増加し、全 国4,927隊の救急隊のうち94.3%(前年93.1%)

にあたる4,648隊(対前年比75隊増)となってい

(3) 救急救命士及び救急救命士運用隊の推移 消防庁では、高度化する救急需要に応えるため、

全ての救急隊に救急救命士が少なくとも1人配置さ れる体制を目標に救急救命士の養成と運用体制の整 備を推進している。

第2−4−5表 救急隊員が行った応急処置等の状況

(平成22年中)

(単位:人)

急 病 交通事故 一般負傷 その他 合 計

応 急 処 置 等 対 象 搬 送 人 員 3,002,947 543,381 671,121 623,677 4,841,126

18,365

(0.2) 27,757

(1.4) 63,981

(2.8) 18,007

(0.8) 128,110

(0.7)

17,058

(0.1) 111,651

(5.8) 170,984

(7.5) 42,036

(1.9) 341,729

(2.0)

31,196

(0.3) 258,239

(13.5) 136,670

(6.0) 48,062

(2.2) 474,167

(2.7)

972,519

(8.9) 100,266

(5.2) 174,415

(7.7) 177,142

(8.1) 1,424,342

(8.2)

842,738

(7.6) 50,294

(2.6) 57,659

(2.5) 212,939

(9.8) 1,163,630

(6.7)

29,964

(0.3) 1,161

(0.1) 2,904

(0.1) 5,425

(0.2) 39,454

(0.2)

5,641

(0.1) 276

(0.0) 638

(0.0) 856

(0.0) 7,411

(0.0)

◦うち自動式心マッサージ器 820 23 103 113 1,059

92,141

(0.8) 3,404

(0.2) 10,399

(0.5) 12,572

(0.6) 118,516

(0.7)

◦うち自動式心マッサージ器 2,774 37 349 343 3,503

◦在 21,337

(0.2) 158

(0.0) 1,541

(0.1) 2,347

(0.1) 25,383

(0.1)

◦シ ョ ッ ク パ ン ツ 171

(0.0) 42

(0.0) 44

(0.0) 41

(0.0) 298

(0.0)

◦血 2,731,061

(24.9) 508,327

(26.5) 597,452

(26.4) 547,515

(25.1) 4,384,355

(25.3)

◦心 音 ・ 呼 吸 音 聴 取 706816

(6.4) 118,084

(6.2) 96,188

(4.2) 101,662

(4.7) 1,022,750

(5.9)

◦血 中 酸 素 飽 和 度 測 定 2,833,881

(25.9) 520,134

(27.1) 629,856

(27.8) 587,913

(26.9) 4,571,784

(26.4)

◦心 1,280,867

(11.7) 67,842

(3.5) 103,403

(4.6) 199,517

(9.1) 1,651,629

(9.5)

167,940

(1.5) 6,561

(0.3) 17,223

(0.8) 25,058

(1.1) 216,782

(1.3)

◦う ち 経 鼻 エ ア ウ ェ イ 13,067 219 1,185 1,797 16,268

◦う ち 喉 頭 鏡 、鉗 子 等 6,314 189 3,698 634 10,835

◦うちラリンゲアルマスク等 31,992 868 3,119 3,318 39,297

◦う 6,724 136 1,808 767 9,435

◦除 11,571

(0.1) 168

(0.0) 561

(0.0) 835

(0.0) 13,135

(0.1)

◦静 25,616

(0.2) 783

(0.0) 3,138

(0.1) 2,983

(0.1) 32,520

(0.2)

◦薬 9,363

(0.2) 271

(0.0) 1,147

(0.1) 972

(0.0) 11,753

(0.1)

1,158,990

(10.6) 140,511

(7.3) 198,103

(8.7) 197,895

(9.1) 1,695,449

(9.8)

合 計 10,957,235

(100.0) 1,915,879

(100.0) 2,266,306

(100.0) 2,183,777

(100.0) 17,323,197

(100.0)

拡大された応急処置等 7,682,374 1,217,281 1,443,592 1,450,757 11,794,004

(備考) 1 「救急業務実施状況調」により作成

2 1人につき複数の応急処置等を行うこともあるため、応急処置等対象搬送人員と事故種別ごとの応急処置等の項目の計は一致しない。

3 ( )内は構成比を示し、単位は%である。

4 ◦は平成3年以降に拡大された応急処置等の項目である。

5 救急自動車により搬送された傷病者に行った応急処置等の状況を示す。

6 東日本大震災の影響により、陸前高田市消防本部のデータは除いた数値により集計している。

消防防災の組織と活動

2

部 消防を取り巻く現状と課題について

(4) 救急自動車数

全国の消防本部における救急自動車の保有台数 は、予備車を含め、平成23年4月1日現在、6,003 台(対前年比36台増)となっている。

このうち、拡大された応急処置等を行うために必 要な高規格救急自動車は5,204台*9(対前年比246 台増)配置されており、消防庁では、より一層高規 格救急自動車の割合を高めていくよう推進してい る。

(5) 高速自動車国道等における救急業務 高速自動車国道、瀬戸中央自動車道及び神戸淡路 鳴戸自動車道(以下「高速自動車国道等」という。)

における救急業務については、東日本高速道路株式 会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株 式会社及び本州四国連絡高速道路株式会社(以下

「高速道路株式会社等」という。)が道路管理業務と る。また、救急救命士の資格を有する消防職員は2

万6,533人(対前年比1,664人増)、うち救急救命 士として運用されている救急隊員は 2 万 1,268 人

(対前年比1,684人増)と年々着実に増加している

(第2−4−7図、第2−4−8図)。

第2−4−4図 救急業務実施形態の内訳

(備考) 「救急業務実施状況調」により作成

(平成23年4月1日現在)

単独 委託 組合 495市町村単独

(29.3%)

129市町村委託

(7.6%)

一部事務組合 1,065市町村

(63.1%)

救急業務実施 1,689市町村市町村数

第2−4−6表 救急業務実施市町村数の推移

(各年4月1日現在)

区分 平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 市町村数 3,150 3,163 3,167 3,170 3,162 3,136 3,048 2,352 1,784 1,769 1,753 1,742 1,692 1,689 市町村実施率(%) 97.4 97.9 98.0 98.2 98.2 98.3 98.3 98.2 98.0 98.0 98.0 98.0 97.9 97.9 人口カバー率(%) 99.8 99.8 99.8 99.9 99.9 99.9 99.9 99.9 99.9 99.9 99.9 99.9 99.9 99.9

(備考) 「救急業務実施状況調」により作成

第2−4−5図 救急隊数の推移

(備考) 「救急業務実施状況調」により作成

4,515 4,553 4,582 4,563 4,596 4,649 4,711 4,751 4,779 4,846 4,871 4,892 4,910 4,927

4,000 4,100 4,200 4,300 4,400 4,500 4,600 4,700 4,800 4,900 5,000

10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23(年)

(隊数) (平成23年4月1日現在)

*9 東日本大震災の影響により、釜石大槌地区行政事務組合消防本部及び陸前高田市消防本部のデータは除いた数値により集計 している。

その他の事情を勘案して、一定の基準に基づき高速 自動車国道等のインターチェンジ所在市町村が実施 しているところである。

高速自動車国道等における救急業務の実施状況 は、平成23年3月末現在、供用延長7,787km(出 典:国土交通省資料)のすべての区間について市町 一元的に自主救急として処理するとともに、沿線市

町村においても消防法の規定に基づき処理すべきも のとして、両者は相協力して適切かつ効率的な人命 救護を行うものとされている。しかし、現実的に は、高速自動車国道等における救急業務は、市町村 の規模、救急処理体制、インターチェンジ間の距離

第2−4−6図 救急隊員数の推移

(備考)「救急業務実施状況調」により作成

55,410 55,717 56,128 56,557 57,515 57,968 57,936 57,966 58,510 59,216 59,222 59,010 58,938 59,650 92,854 94,841 97,262 98,915 101,411 101,783 103,549 105,013 109,057 109,452 112,185 112,222 115,407 116,719

30,000 60,000 90,000 120,000

10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23(年)

(人)

救急隊員数 救急隊員有資格者数

平成

(平成23年4月1日現在)

第2−4−7図 救急救命士運用隊の推移

(備考) 「救急業務実施状況調」により作成

1,678 2,040 2,345 2,592 2,884 3,142 3,439 3,722 3,939 4,181 4,310 4,453 4,573 4,648 37.2

44.8 51.2

56.8 62.8

67.6 73.0

78.2 82.4 86.3 88.5 91.0 93.1 94.3

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 5,000

10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23(年)

救急救命士運用隊 運用率(%)

平成

(運用率)

(隊数)

(平成23年4月1日現在)

消防防災の組織と活動

2

部 消防を取り巻く現状と課題について

(2) 傷病者の搬送及び受入れの実施に関す る基準

受入医療機関の選定困難事案が多数発生している 状況を踏まえ、消防庁は厚生労働省と共同で、都道 府県に「傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に 関する基準」(以下「実施基準」という。)の策定と 実施基準に関する協議会の設置の義務付け等を内容 とする消防法改正を行った。この改正消防法は、平 成 21 年 10 月 30 日に施行され、平成 23 年 11 月 1 日現在において、全団体で協議会を設置済みであ り、46団体で実施基準を策定済みである。消防庁 では、実施基準に基づく救急搬送及び受入れが円滑 に実施されるよう、厚生労働省と連携し、都道府県 に対して、「傷病者の搬送及び受入れの実施に関す る基準の策定について」(平成21年10月27日消防 庁次長・厚生労働省医政局長通知)の発出等により 必要な情報提供等の支援を行っているところであ る。

また、消防法が改正され、実施基準に基づく救急 搬送が実施されることを踏まえ、地域における救急 医療体制の強化のため、地方公共団体が行う私的二 次救急医療機関への助成に係る経費について、特別 交付税による地方財政措置を講じている。

さらに、実施基準を実効的なものとし、救急搬送 及び医療機関における受入体制を強化するために、

各団体の実施基準の記載内容を分析し情報提供を行 村の消防機関が実施している。

また、各地域の高速道路株式会社においては、救 急業務実施市町村に対し、高速自動車国道等の特殊 性を考慮して、一定の財政負担を行っている。