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支援ソフトウェアへの要件

ドキュメント内 博 士 論 文 (ページ 71-76)

実験支援ソフトウェアへの要件を以下にまとめる。

実験実行者による設定の認識・解析 実験実行者による実験用ノード設定および実 験トポロジについての設定を認識・解析する。この結果から他の機能と連携

実験用資源の状態・属性管理 利用可能な実ノードや実験トポロジを構築するため の資源の状態およびそれらの資源の属性を管理しておき、その情報をもとに 実験に必要な資源を実験実行者へ割り当てる。属性にはノードのアーキテク チャや、標準でインストールされているOS、ネットワークインターフェース の種類や数などがある。また、実験トポロジを構築するための資源として、

VLAN番号などがある。複数の実験実行者による空間分割利用のため、排他 処理が必要である。

実験用ノードの設定 実ノードにOSやアプリケーションソフトウェアを導入し、

必要な設定を行う。

実験トポロジの自動構築 自動的に実験トポロジを構築する。設定記述にしたがっ て、ネットワーク機器の設定を行う。

シナリオにしたがった実験の実行 設定記述にしたがって実験を実行する。シナリ オ実行のための、各ノードのコマンド実行の人的・時間的コストを削減でき る。また、人為的な実験ミスを低減や精度の向上も期待できる。

実験用ノードの状態管理/表示 各実験用ノードがどのような状態にあるかを理解 しやすい形式で実験実行者に通知する。

実験ログ収集 必要なタイミングで、各実験用ノードからログを収集する。実験の 規模が大きくなるほど、ログ収集のための人的および時間的なコストが高く なる。

リンク特性の模倣 実験設備への要件としてすでに述べたが、Dummynet[24]やNIST

Net[25]などのソフトウェアでの実現も可能である。また、実験設備でこの機

能を提供している場合は、支援ソフトウェアでその制御を行える必要がある。

また、設備もしくは支援ソフトウェアを用いて、実ノードの電源管理を行える手 法が必要である。Magic Packet Technology[26]によるWake on LANやIPMI[27]、

iLO[28]などを利用し、ハードウェアレベルで実ノードの電源をON/OFFできる

機器はさまざまなベンダによって発表されている。また、SNMP[29][30][31]やコ マンド実行により、ソフトウェア的に電源の管理を行うこともできる。

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StarBED

StarBEDは、実ノードを用いた大規模な実験を行うための実験設備として、通

信・放送機構1により、石川県能美郡2の北陸IT研究開発支援センター3に設置され た。図 6.1にStarBEDの外観を示す。

設置された2002年4月当初は512台のPCノードとそれらを接続する実験用ス イッチおよび、管理用スイッチ、各種管理用機器からなる施設であった。その後、

2006年4月から情報通信研究機構 北陸リサーチセンター4として運営されている。

順次設備の増強がなされ、2007年3月現在では680台のPCノードと実験用・管 理用スイッチ、管理用機器が用意されている。

本章ではStarBEDの詳細について述べる。

6.1 StarBED のトポロジ

図 6.2にStarBEDのトポロジのイメージを示す。図中央のクライアント装置群

が実験用のPCノード群であり、これらのノードはハードウェア構成により6つの グループに分けられている。実線で示したPCノードの左側のネットワークが実 験用ネットワークであり、破線で示した右側のネットワークが管理用ネットワー クである。図中の実験用スイッチ群はATMスイッチとLANスイッチと記述した

1現情報通信研究機構

2現石川県能美市

3現北陸リサーチセンター

図 6.1: 情報通信研究機構 北陸リサーチセンター

StarBEDが設置されている北陸リサーチセンターは石川サイエンス パーク内に建設された。本写真は石川サイエンスパーク内から撮影 した。

が、実際にはATMスイッチ装置は3台、LANスイッチ装置はA、B1、B2、B3、

C2、C3、C4の7台から構成されている。実験トポロジを設定する際には、これら

のスイッチのVLANもしくはATMの設定を変更することで、仮想的にトポロジ を構築する。また、StarBEDは、WIDE[32] Internetの10Gbpsのネットワークお よび、Japan Gigabit Network(JGN)II[33] の10Gbpsのネットワークに接続さ れており、必要であればこれらのネットワークを通じてインターネットへ接続で きる。これにより、外部組織への接続や、実トラフィックの導入が可能である。

すべてのノードは管理用ネットワークに接続されたネットワークインターフェー スをもち、管理用スイッチに接続されている。2002年に導入されたクライアント 装置AからEのノード群は、24台ずつ1台のLANスイッチ装置Dに接続され、さ らに上流のLANスイッチ装置Fに集約される。LANスイッチ装置FにはDHCP サーバやTFTPサーバ、FTPサーバといった制御用のノード群が接続されている。

2006年に導入されたクライアント装置Fは、LANスイッチ装置C1に接続されて おり、各種制御用ノードはC1に接続されている。

64式 クライアント装置A

208式

クライアント装置C 32式

クライアント装置D 144式

クライアント装置E 64式

クライアント装置F 168式

LANスイッチ装置D

ギガビットスイッチ装置

LANスイッチ装置C1 LANスイッチ装置F 100BaseTX

GigabitEthernet 10GigabitEthernet

制御用サーバ群

JGNII

WIDE Internet

実験用ノード

管理用スイッチ

22回線

3回線 実験用スイッチ

実験用ATMスイッチ群

実験用LANスイッチ群

クライアント装置B

図 6.2: StarBEDのトポロジイメージ

図中央のクライアント装置が実験用に用意されたPCノード群であ る。PCノード群は必ず2つ以上のネットワークインターフェースを 持ち、1つのネットワークインターフェースは管理用ネットワークに 接続されている。それ以外のネットワークインターフェースの数はク ライアント装置により異なり、それらが実験用ネットワークに接続さ れ、実験トポロジを構成するために利用される。図中では管理用ネッ トワークを破線で、実験用ネットワークを実線で示した。

実験トポロジは実験用スイッチのVLANもしくはATMの設定を変 更することにより、仮想的に構築され、物理的な変更作業を必要とし ない。また、WIDE InternetおよびJGN IIを利用することで外部へ の接続が可能である。

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